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【KNOCK OUT】ぱんちゃん璃奈「私のフィジカルと相手のテクニックのどっちが勝つか」、1年で引退宣言は「正直、誰一人信じていないです」

2025/12/24 18:12
【KNOCK OUT】ぱんちゃん璃奈「私のフィジカルと相手のテクニックのどっちが勝つか」、1年で引退宣言は「正直、誰一人信じていないです」

かなりキツいインドアバイクのトレーニングを見せたぱんちゃん(C)KNOCK OUT

 2025年12月30日(火)東京・国立代々木競技場第二体育館『MAROOMS presents KNOCK OUT.60 ~K.O CLIMAX 2025~』(U-NEXT配信)に出場するぱんちゃん璃奈(フリー)が、千葉・鎌ケ谷市にあるteam AKATSUKIで公開練習を行った。


 この日の公開練習ではミット打ちではなく、世界中のトップアスリートが使用している「インドアバイク」を使用した練習を公開。

 負荷をかけて30秒ワンセットで全速力でペダルをこぐというもので、「2~3週間前に購入しました。広島のキックボクシングジム『TRASH(トラッシュ)』に出稽古に行かせてもらった時に、初めてこのバイクをやったんです。TRASHの選手たちはこれを練習前に30秒3セットやっていて、私もやったらもう15分間動けないぐらいしんどかった(苦笑)。追い込み期間中、どうしても体調面が悪くて練習ができていない時にこれをやると、短時間で負荷をかけられる練習ができるんです。あと、30秒やった後に休憩時間をしっかりとることで、回復力を上げることになるので、試合にも活きるんです。試合を3分やって、1分間のインターバルの間にいかに回復力を早めるかにも通じてくるので、これはめちゃめちゃいいなと思ってすぐに買いました」という。

 どれぐらいきついことをぱんちゃんがやっているのかを身を持って体感すべく、KNOCK OUTの公式YouTubeチャンネルでお馴染みのドン・ジローが30秒2セットチャレンジしたものの、呼吸困難となり、その後の業務に支障をきたすほどの疲れっぷりを見せていた。

 公開練習後には、インタビューに応じたぱんちゃん。16日に自身のSNSでは、Tシャツをめくって割れた腹筋を公開し「痩せてきたけど、まだあと5kg…」と嘆きのコメントを書き込んでおり、「今回はいつもよりちょっとやばいですね。体が大きくなりすぎたというか、契約体重もいつもよりちょっと下なので、いつもより減量幅があるんです」と減量に苦戦を強いられている様子。


 7月の記者会見では「ラスト1年で引退します」と宣言したことに対しての反響を聞かれると「正直、誰一人信じていないです(苦笑)。一緒に練習している選手も、見てもらっているトレーナー全員が私が引退すると思ってくれないので、周りはこれまでと何も変わらず接してくれています」と周りが引退を信じてくれないことで普段通りの練習を送る日々を送っているとする。

 今回プロキャリア23戦目にして、ヒジ・ヒザありのムエタイルールに初挑戦する理由については「自分は組みのスタイルで勝ってきた選手なので、最後はムエタイに勝負して、自分がどこまで通用するかを試したいと思いました」と話す。

 手応えを聞かれると「首相撲はもともとタイでの修行でずっとやってきていたのですが、私はヒジなしの組みが強いだけの選手であって、ヒジありだとまた立ち位置が違いますし、いつものままだと、顔の位置がヒジで切られる位置なので危ないなと思いました」と改善すべき課題はあるようだ。

 今回対戦するサネーガーム・サックチャムニ(タイ)は元タイ国プロムエタイ協会2階級制覇王者で、昨年1月の『TOP BRIGHTS』で伊藤紗弥に判定負けを喫しているが、今月17日にタイ・バンコクで開催された東南アジアスポーツ連盟が主催する東南アジア競技大会『SEA Games 2025』のムエタイ48.0kg級で優勝した実績を引っ提げてKNOCK OUT初参戦を果たす。

 サネーガームの印象については「伊藤紗弥選手との2年前の試合を見たら、その時はまだ彼女は15歳と若く、まだそこまで完成してないなと思ったのですが、最近の試合を見たらムエタイのポイント取りがすごい上手いなと。自分がパンチで攻めても勝負してもらえないだろうし、組まれていなされるだろうし、自分の戦い方がハマらなかったら勝てないなと思っています」と警戒を強める。

「戦ってみないと分からないのですが、どこまでいけるか。今回が一番わからない相手です。キックルールだと自分が100%いけるんですけど、ムエタイだと、打撃で勝負してもらえないと思うし、組みだと自分が勝てるけど、本当に試合になってみないと分かんないです」


 ぱんちゃんのヒジ打ちにも注目が集まるvところだが、「日本人同士だったらヒジで勝負してもいいと思うんですけど、相手はムエタイの選手なのでヒジ打ちのプロ。そういう選手にヒジで勝負しても、そこは勝算がだいぶ低いと思っています。ヒジ打ちはミットでしかやったことがないので、試合にならないと、ちゃんとは出るかは分からない」というが、「ずっとプロデビューの時から両親には『とにかくヒジありのルールだけは出ないで』と言われてきたんですけど、引退するまでに一回はヒジで斬ってみたいと思うし、一回斬られてみたいというのも思います(笑)」と試合が待ち遠しい様子も見せた。

 ヒジの攻防では勝算がないと分析するぱんちゃんだが、首相撲を強化しているTRASHで2度出稽古してきたことで「相手の首相撲のパターンを回避する練習をすごくしました。TRASHの代表のカリスマの大輔さんがすごく対策を立ててくれて、首相撲の展開になっても私のパワーで絶対押し切れると言ってくれてるんです。私のフィジカルと相手のテクニックのどっちが勝つかというのは正直分からないんですけど、首相撲で負けたら大輔さんは悲しまれると思うので、勝たないといけない」と首相撲で挑みたいとした。


 また、同大会でKNOCK OUT-BLACK女子アトム級タイトル初防衛戦を行うKiho(KNOCK OUT GYM 調布)は先日公開練習を行い、「(ぱんちゃんの)引退試合とかで出来たら面白いんじゃないかなって自分の中では思っています」とぱんちゃんのラストマッチの相手に名乗りを挙げている。

 これを受けてぱんちゃんは「今、日本人選手とキックルールでやって盛り上がる選手はいないと思うんです。周りからは、みんなが知っているRENA選手の名前が出たり、以前は菅原美優選手の名前もありましたが、キックは引退されていて、他の選手だと知られてないので、盛り上がらないと思うんです。自分はキックをこれからやろうと思っていなく、KNOCK OUTで私とやりたいと名前を出してくれている若い子もいますけど、やりたいんだったらヒジ・首相撲ありのムエタイルールしか考えてないですね。自分は引退発言していて、今からキックに戻って寄り道している時間はないので、私とやりたいんだったらヒジの練習をしてください」とムエタイルールだったら挑戦を受けてもいいとした。

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