2025年2月15日(日)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT.61』の対戦カード発表記者会見が、12月16日(火)都内にて行われた。
KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級3分3R延長1Rで、壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)vs.石川直樹(KICKFUL GYM)の初対決が決定。
沖縄出身の壱は空手をベースに持ち、ボクシングを経て上京してムエタイを始めた。2008年11月にLPJNバンタム級王者、2022年11月に第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者となった。2023年8月の初防衛戦で古村光に敗れて王座を失ったが、2024年4月のリマッチで王座奪還。6月にはムエタイの激闘王と呼ばれたチョークディーから勝利を収め、7月の『ONE Friday Fights』で初参戦初勝利。
「KICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント」では12月の決勝戦へ進出するも、森岡にKO負けを喫した。2025年3月、LPJN認定スーパーバンタム級王座を獲得したが、6月に森岡悠樹にKO負けでKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座を奪われた。10月には繁那に判定勝ちでWBCムエタイ日本スーパーバンタム級王座を獲得。12月にはウェイトップにTKO勝ち。戦績は31勝(12KO)12敗1分。ONE FFで2勝1敗。
石川は元・新日本キックボクシング協会フライ級王者、元ジャパンキック同級王者、スックワンキントーン認定スーパーフライ級王者の三冠王で、2021年9月からフリーに。10月のRIZINでは吉成名高にTKOで敗れている。2024年6月にフランスでニコラス・リヴァースにKO勝ち、ISKAインターコンチネンタルK-1ルールフライ級王座を獲得して四冠王となった。首相撲からのヒザ蹴り・ヒジ打ちを得意とする。10連勝を飾っていたが2025年6月に乙津陸にKO負けを喫した。9月に蒔・センチャイジムを返り討ち。戦績は39勝(14KO)11敗8分。
会見の冒頭で山口元気KNOCK OUT代表は「来年4月の沖縄大会で、壱選手がWBCムエタイ世界タイトルマッチが出来るかどうかはこの試合次第」と、石川をクリアすれば地元でのWBCムエタイ世界タイトル挑戦もあると話した。
壱は「石川選手はデビュー当時から見ていた選手で、僕がやってきた中でも一番キャリアがある選手です。ムエタイで勝負して、最終的にはKOで締めくくりたいと思っています」とし、石川は「まずバンタム級のベルトしか見えていないので最短で行けるように勝ちたいと思います」と、1階級上の元王者・壱に勝ってREDバンタム級王座挑戦への足がかりにしたいとした。
お互いのムエタイスタイルについて聞かれると、壱は「首相撲が石川選手の一番の魅力だと思っていますが、(同門の)後輩の蒔が2回戦っていて老獪さを感じたので試合運びに注意したい。あと直樹選手は全盛期でピークを迎えていると思っていて。昔、スパーリングをやったことがあるんですけれどコテンパンにやられてしまって。あの時から6~7年経っているので、成長した自分の姿も見せたいなと。蒔に背中を見せて、石川選手に成長を見せたい」とする。
対する石川は「やられたっけ? 俺がやられたような(笑)。壱選手は何でも出来る選手だと思っています」と評した。
もし壱に勝ったら、自分がWBCに挑戦したいとの意向は、と聞かれた石川は「とりあえずREDのベルト欲しいってずっと言っていて。他の試合のオファー全部断ってるんです。だからまずREDが欲しいですが、それまでにWBCやれと言われれば全然やります。誰が相手でも自分の仕事をするだけです」と、一番欲しいのはREDバンタム級王座だが、そういう話があればやると答えた。
これに壱は「前回の試合勝った時にリングからWBCムエタイのインターコンチネンタル王座か世界王座に挑戦させてくれと言っていて。その目標があるので、WBCの世界ベルトを獲ったらヤツにリベンジしないといけないと思っているますと話す。
バンタム級とスーパーバンタム級を股にかける石川だが、、スーパーフェザー級トップの壱と首相撲をやっても「自信あります」という。「フェザーの選手と56kgで2回やって体格差は感じてないし、フランス人とやっても体格差を感じてないので、練習でウェルターとかライトの選手と首相撲やっても負けないので階級は気にしない」と、得意の首相撲に階級の壁は関係ないとした。
壱が言っていた、昔コテンパンにされたという話を振られると「僕がやられたような記憶なんですけれど(笑)」とする石川。これに壱は「老獪さで負けましたね」と言い、「僕、今回首相撲で渡り合っても面白いと思っていますが、4月のWBCに向けて早めに終わらせたいと思っているので、2Rから狙って行きます」と宣言。
なぜ2Rかと言うと「1Rはムエタイテクニックで楽しんでもらって、2RからKOを狙う。石川選手もそんな簡単な相手じゃないので、2Rスタートで」と、1Rはテクニックの攻防を見せたいからと説明。
和製ムエタイトップファイター同士の一戦ということで、REDルールでどんな試合を見せてくれるのかとの質問に、壱は「前回はWBCムエタイということもあって、5Rムエタイテクニックを披露したいというのがあったけれど、今回はオープンフィンガーグローブのREDルールなのでKOを絶対条件に入れて練習しています」と答える。
石川は「グローブが小さい分、パンチはもらうし、ヒジは入るし、首相撲のいい位置も取りやすいので、REDらしい血みどろの試合にしたいと思っています」と予告した。