紀州のマルちゃん(左)が弘の挑戦を受け2度目の防衛戦(C)JAPAN KICKBOXING INNOVATION
2025年12月7日(日)東京・品川インターシティホールで開催されるJAPAN KICKBOXING INNOVATION主催『UNRIVALED-2』の主要対戦カードが決定した。
メインイベントはINNOVATIONライト級(61.23kg)タイトルマッチ3分5R。王者・紀州のマルちゃん(武勇会)が同級1位の弘・センチャイジム(センチャイムエタイジム)を挑戦者として迎え撃つ。
INNOVATION愛を常に掲揚し、INNOVATION中量級を盛り上げ続ける四国のスターファイター、紀州のマルちゃんは、2023年12月10日にINNOVATIONライト級王座に着き(井上竜太戦/判定勝ち)、2025年4月5日に同王座を初防衛(井上竜太戦/判定勝ち)。その前は、2024年3月29日、『ONE Championship』に出場するもダウンの応酬となる激戦でKO負け。2025年5月25日には『Krush』に出場し、西元也史に判定負け。
その後、7月20日に『KNOCK OUT』出場予定も前日計量前に脱水症状で倒れて試合は中止。そこからの再起戦が、この2度目の防衛戦となる。
挑戦者・弘は、INNOVATIONライト級挑戦者決定トーナメントで優勝した強者。昨年11月9日、浅川大立(元INNOVATIONフェザー級王者)、今年3月22日、新田宗一朗(元INNOVATIONスーパーフェザー級王者)、7月6日、井上竜太と強豪相手に立て続けに判定勝利の3連勝と勢いに乗っている。
大舞台を経験しながらも艱難辛苦をひた走る27歳のベテランチャンピオンに24歳の新星チャレンジャーがアタックするという構図は、挑戦者に有利と見られがちだが、虎の子のベルトの防衛、再起への執念などマルちゃんのモチベーションは、他者の憶測を遥かに超えてたぎっていることだろう。

【写真】涼矢(左)は祐己の挑戦を受けての初防衛戦
セミファイナルはINNOVATIONウェルター級(66.67kg)タイトルマッチ3分5R。王者・涼矢(エボリューションムエタイジム)が同級8位・祐己(拳伸ジム)を挑戦者に迎える。
涼矢は、沖縄のヤンバル(北部の名護市)で生まれ育ち、少年期からフルコンタクト空手に勤しみ、高校時代に2度の全国大会トーナメント準優勝(決勝戦の相手はいずれもRISEライト級王者の中村寛)など好成績を収め、キックボクシング転向後は地元興行『レキオバトル』のエースとして活躍。
INNOVATIONでは、2024年7月7日、メインイベントで韓国のHERO70kg級王者、チェ・ミンスに勝利し、同年9月1日、レキオバトル興行内で認定されたINNOVATIONウェルター級王座決定戦で、櫻井博に勝利して王者となるも、そこから現在まで戦線を離脱し、この初防衛戦が復帰戦となる。
祐己は、これまで「yuuki」のリングネームで活躍してきた新鋭で、今回が王座初挑戦。所属する拳伸ジムの鮫島伸二会長が、今年、INNOVATIONの理事長に就任しただけに、是非とも同ジムに初のINNOVATIONチャンピオンベルトを持ち帰ろうと燃えていることだろう。
大振りの右フックを振り回し、常にアップダウンを繰り返す激闘派の涼矢が久しぶりのリングでいかに力を発揮できるか注目だ。
なお、今回よりINNOVATIONルールが一部改訂となり、選手の安全確保と過度な水抜き防止のため、計量日の2週間前に自己申告を行う方式を導入することとなった(契約体重からプラス8%を超えている場合、“要注意”とする。要注意選手は、試合1週間前にも事前計量を行い、結果を本部に提出しなければならない)。



