ジャパンキックボクシング協会主催『KICK Insist25』2025年11月23日(日)東京・後楽園ホール
▼ダブルメインイベント2(第11試合)狭山市祇園街Presents WMO世界スーパーライト級王座決定戦 3分5R×睦雅(ビクトリージム/WMOインターナショナル スーパーライト級王者・ジャパンキック ライト級王者)判定0-3 ※48-50×2、48-49〇ペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ/初代ONEキックボクシング世界フライ級王者・元WBCムエタイ世界フェザー級王者)※ペッダムが新王座に就く。
睦雅は2023年3月にジャパンキックボクシング協会のライト級王者に。2024年3月のジャパンキックでパランラックにKO勝ち後、5月の『ONE Friday Fights 61』でONE初参戦。カビラン・ジェレバンを2R 左フックからの右フック4連打でKO。初陣を飾っている。7月にはホームのジャパンキックでケンクーンに判定勝ち、WMOインターナショナル・スーパーライト級王座を手にすると、9月のONE FFでアルベウ・コヘイア・ダ・シウバを左フックでKOしてONEで2連続KO勝ち。ジャパンキックの2024年度MVPを受賞した。
11連勝で勢いに乗っていたが、2025年1月のONE FFでエー・ミウから1Rに2度のダウンを奪うも、2R開始早々にダブルノックダウンから立ち上がれず、逆転KO負け。3月にホームのジャパンキックでポムロップを左フックで初回KOして再起を果たすと、5月のONE FFではスーパー・ヤイ・チャンとの激闘を制した。7月にはジャパンキックでペットムアンデットに2RでKO勝ち、9月にONE FFでラヤン・メッキに判定勝ちと再び波に乗る。戦績は23勝(14KO)5敗2分。
ペッダムは、ルンピニースタジアム認定バンタム級王座とWBCムエタイ世界フェザー級王座をそれぞれ獲得し、TOYOTAマラソントーナメント・フェザー級でも優勝。2018年からONEに参戦し3試合連続で勝利を収め、2019年5月にエリアス・マムーディを破り、初代ONEフライ級(-61kg)キックボクシング世界王者となった。8月にイリアス・エナッシと対戦して王座を失うも、2020年1月にMOMOTAROから判定勝利。2020年7月にはロッタン・ジットムアンノン、2021年9月に内藤大樹とも対戦。
2024年9月にはK-1に初来日し、当時K-1 WORLD GPライト級王者だった与座優貴とK-1ルールで対戦し、3RにKO負けを喫した。今回は当然ヒジ打ち&首相撲ありのルールとなり、本領発揮なるか。
『ONE Friday Fights』でも活躍する睦雅と、ONEのナンバーシリーズで世界王者にもなったペッダムという対決。睦雅の真価を問われる一戦となる。
1R、睦雅は左ロー、左カーフ、右インカーフを徹底して蹴る。ペッダムは左ミドル。パンチを連打しながら前に出てきたペッダムに睦雅がカウンターを見舞うと、ペッダムは急にスイッチが入ったか足を止めての打ち合いを挑む。ロープを背にした睦雅へ左右フックとヒジ、睦雅も打ち合ったが無理はせず冷静に離れ、ペッダムのボディを攻めていった。オープンスコアは10-10×3。
2Rも左カーフと右インカーフを蹴る睦雅が前へ出る。ペッダムは左ミドルで応戦。前へ出る睦雅が右ストレート、左フック、右ボディストレートと攻めるが、ペッダムの左ミドルも重い。終盤、ペッダムが左カーフを蹴ると睦雅がバランスを崩す場面も。OPスコアは10-9×2でペッダム。
3R、睦雅が圧を強めて左フック、右ストレート、右ボディストレートを決めるが、ペッダムは強い左ミドルを何発も蹴り返す。さらに左インローも。前に出る睦雅だが、ペッダムに前蹴りで押し返され、左ミドルを蹴られてしまう。OPスコアは10-9×ペッダム。
4R、前に出る睦雅は右ストレートを打つも、ペッダムはすぐに左ストレートを打ち返す。前に出るのは睦雅だがペッダムが強い左ミドルを蹴り、睦雅が右ストレートを当ててもすぐに打ち返してイーブンにしてしまう。ペッダムも前に出て打ち合いを仕掛け、睦雅が下がる場面も。OPスコアは10-9×3でまたもペッダム。
もはや倒すしか逆転の可能性がない睦雅。5R、前に出る睦雅だがジャブ、右ストレートを当ててもすぐにペッダムが打ち返し、むしろ打ち合いを仕掛けるのはペッダムの方。左ミドルも蹴り、全く睦雅のペースにはさせない。最後に睦雅が左右フックをヒットさせるもペッダムはすでに逃げ切り態勢。首相撲も使い、睦雅の攻撃を防いでいった。
判定は3-0でペッダムが勝利。ベルトを巻いたペッダムは日本語で「ありがとうございました」と話した。
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▼ダブルメインイベント1(第10試合)株式会社ラクロPresents WMO世界フェザー級王座決定戦 3分5R〇瀧澤博人(ビクトリージム/WMOインターナショナル フェザー級王者)TKO 3R 1分25秒×チャイトーン ウォー・ウラチャー(タイ/ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級5位)※瀧澤が新王座に就く。
瀧澤は2024年7月にペットタイランド(タイ)とのWMO世界フェザー級王座決定戦に挑むも5R判定1-2で惜敗し、王座奪取はならず。前戦は2025年7月、ヌンプーシンに判定勝ち。チャイトーンはテレビマッチのPRYDE TVフェザー級4位、WMO世界フェザー級10位。
1R、サウスポーのチャイトーンはグローブを合わせるふりをしていきなり左ロー。左ミドルを多用するチャイトーンに瀧澤は右インローを返していく。チャイトーンは左ミドルをフェイントにして踏み込んでの左ストレートを打つ。1Rは両者とも様子見。オープンスコアは10-10×3。
2R、左ミドルを1Rよりも強く多く蹴るチャイトーンは、その左ミドルをフェイントにして飛び込んでの左ヒジでカットに成功。瀧澤は右目上から出血。その後も左ヒジを打って来るチャイトーンに瀧澤は右フックで迎え撃つ。さらに勢いを増して左ミドルを蹴るチャイトーン、瀧澤もスウェーでかわす。OPスコアはチャイトーンの10-9×3。
3R、勢いに乗るチャイトーンは左ミドル、左ロー、そしてヒジ。瀧澤は右ローで応戦する。チャイトーンがパンチとヒジで攻め込み、瀧澤がロープを背負ったところで、左フックで飛び込んできたチャイトーンに瀧澤が起死回生の左ヒジ打ち。
チャイトーンがバッタリと倒れ、そのまま起き上がることが出来ず。瀧澤が逆転TKO勝ちとなった。
ベルトを巻いた瀧澤は嬉し涙を流した。
「1年前にこのベルトが獲れなくて、あの悔しさを一日も忘れることなく毎日努力してきました。諦めなければ夢はかなうって自分が今一番感じています。ムエタイに勝つのは日本キックボクシングの悲願です。僕はそれに挑戦したいと思っています。KOで倒したので僕のランキング入り可能性もあると思います。このベルトを切符にして次はラジャダムナンのチャンピオンに挑戦したいと思います」と、ペッシラーに挑戦宣言した。
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▼セミファイナル(第9試合)日泰国際戦 52.5kg契約 3分3R〇西原茉生(治政館ジム/ジャパンキック認定フライ級王者)判定3-0 ※30-27×3×ローマ・ルークスワン(タイ/IMSAスーパーフライ級王者)
西原は2024年9月のジャパンキック新宿FACE大会のメインイベントにてキリョウ・シリラックムエタイ(WMC日本フライ級王者)との王者対決で1R24秒、TKO勝利。2025年3月にコウシ・ノーナクシン(WMOインターナショナル ミニフライ級王者/ウォーワンチャイプロモーション)との王者対決に臨んだが、判定で敗れた。戦績は10勝(5KO)5敗1分。
ローマは10月13日の『スックワンキントーン』でスックワンキントーン認定バンタム級王者・星拓海に挑戦し、2RでTKOに敗れている。
1R、両者サウスポー。西原は強い左ローを何発も命中させ、ジャブやワンツーからつなぐ。ジャブも強い。両者にとって危険な右フックが2度交差する場面もあった。
2R、西原は一発一発が強いジャブ、右フック、右アッパー。後ろ蹴りも放つ。これにローマは前に出てきて徹底したヒジ狙い。何度もヒジが空を切る。
3Rも右ジャブ、右フックで主導権を握る西原。ローマのヒジをかわし、強弱をつけたジャブを当て続ける。右ボディも強烈にヒット。
判定3-0で西原の完勝となった。
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▼セミファイナル(第8試合)日泰国際戦 52.5kg契約 3分3R〇細田昇吾(ビクトリージム/ジットムアンノンスタジアム認定スーパーフライ級王者)KO 1R 1分48秒 ※左右ボディ×ソッサイ ウォー・ウラチャー(タイ/スラナリースタジアム認定ライトフライ級王者)
1R、強い右ローを蹴り合う両者。ソッサイは左ミドルも蹴る。細田は右ボディストレートを当てていき、素早い出入りで左右ボディを当てていく。
そのボディが強烈に決まると、ソッサイは悶絶してダウン。苦しみながら10カウントを聞いた。
細田はマイクを持つと「9月に応援してくださるおかげでベルトを獲ることが出来ました。今日も凱旋試合で勝つことが出来て、ベルトを持ってくることが出来て嬉しく思います。僕はまだまだこんなもんじゃないので、これから楽しみにしてください」と語った。
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▼セミファイナル(第7試合)日泰国際戦 66.7kg契約 3分3R〇ペップンミー・ビクトリージム(ビクトリージム/元ムエサイアム イサーン フライ級2位)判定3-0 ※30-28×3×CAZ JANJIRA(Team JANJIRA/NKBウェルター級王者)
1Rは両者慎重な出足。中盤からローを蹴り合い、ロープを背負って動くペップンミーは単発でパンチを当てていく。
2R、ペップンミーはパンチから強い左ローにつなげていき、左ミドルも蹴る。ジャブで前へ出るCAZもローを蹴るが、ペップンミーはヒジも狙う。終盤、ペップンミーの左ローでCAZの足が流れ出す。
3R、距離を詰めていきワンツーを打つCAZにペップンミーはヒジ、左ロー。随所でヒジも繰り出す。
判定3-0でペップンミーの勝利となった。
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▼第6試合 ライト級 3分3R〇林 瑞紀(治政館ジム/同級5位)判定2-0 ※30-29、29-28、29-29×乱牙(フリー/元NKBライト級王者)
1R、サウスポーの林は左ミドルと左ローを蹴り、左ストレートからの右フックをヒットさせる。乱牙も前に出てパンチを当てていくが、林が左ボディ。
2R、右ミドルを多用する乱牙がパンチを当て始めてペースを握り、組んでくる林にヒジを見舞う。しかし、後半になると林が左ストレートからの右フック、右フックからの左ストレートで逆襲。
3R、右カーフと右ミドルを蹴る乱牙に林は左右ボディをリターン。パンチのヒットが目立つようになってきた林が、左ストレートのカウンターでフラついた乱牙に左右フックを見舞う決定的なシーンを作り出した。
判定2-0で林が勝利した。
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▼第5試合 ジャパンキック フェザー級ランキング戦 3分3R×石川智崇(KICKBOX/同級3位)判定0-3 ※29-30×2、28-30〇海士(ビクトリージム/同級5位)
1R、両者サウスポー。打ち合いになると互いに相手のワンツーを被弾する展開。石川は豪快なコカしを見せた。
2R、海士はパンチを見せておいての左ローを次々と命中させていく。石川はたびたび組みに行くが、有効的な攻撃を繰り出せず左ローをもらってしまう。
3Rもパンチからの左ローで攻める海士は左ストレートをヒットさせる。石川は組んでのヒジ&ヒザに活路を求めるが、ブレイクになると海士のワンツー、左ローをもらう場面が目立つ。
判定3-0で海士の勝利となった。
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▼第4試合 スーパーフェザー級 3分3R×青木大好き(OZジム)判定0-2 ※28-30×2、29-29〇松岡優太(チームタイガーホーク)
1R、青木はかなり変則的な動きで飛び込んでのフックを連発。サウスポーの松岡はそれをかわしての左ミドルと左ストレート。
2Rも飛び込みのパンチを繰り出す青木に、松岡は離れて左ミドルと左インロー、組まれるとヒザをボディへ突き刺す。青木は突進を繰り返し左フックをヒットさせるが、疲れが見え始めた。
3Rも突進してパンチを振り回す青木に、松岡は前蹴り、左ミドル、テンカオで迎え撃つが、突進を捌ききれず追い回されるような形となり疲労が見えた。
判定2-0で松岡が勝利を手にした。
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▼第3試合 フェザー級 3分3RBANKI(治政館ジム)エイジ(RANGER GYM)
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▼第2試合 53kg契約 3分3R西澤将太(ラジャサクレック ムエタイジム)トム・ルーククロンタン(Team S.R.K)
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▼第1試合 フェザー級 3分3R西山天晴(治政館ジム)石井隆浩(尚武会ジム)
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▼オープニングファイト アマチュア -85kg 1分30秒×2R石田岳士(SOGA KICKBOXING GYM)長曽我部優空(ROCK ON)