シュートボクシング
インタビュー

【シュートボクシング】“ビーストフォール制覇”の山田彪太朗が次はS-cup制覇へ「自分の中で波が来てるというか、気持ちも乗っている」

2025/11/18 18:11
 2025年11月24日(月・祝)東京・国立代々木競技場第二体育館『~SHOOTBOXING 40th Anniversary~S-cup×GZT 2025』(U-NEXT配信)にて行われる、「S-cup世界フェザー級トーナメント」一回戦でISKA K-1ルール世界スーパーフェザー級王者ジョシュー・アブサロン(フランス)と対戦するSB日本フェザー級王者・山田彪太朗(シーザージム)のインタビューが主催者を通じて届いた。  S-cupでフェザー級トーナメント開催実現をアピールし、有言実行させた彪太朗は他団体のチャンピオン勢や海外からの強豪を撃破し、念願の優勝なるか。 いつも通り戦えば自分は優勝できる ――トーナメントの組み合わせが決まりました。 「一回戦で誰が来ても強敵だと思って準備してきました。僕の一回戦目の相手がISKA世界チャンピオンになりましたが、1R目からガンガン距離を潰してパンチでKOし、なるべくダメージの少ない状態で次の準決勝に進みたいと思います」 ――相手のジョシュー・アブサロンの試合映像を見ていたら、どういう印象がありますか。 「試合映像が全然なく、サウスポーという情報しかありません(苦笑)。ただ、背がちょっと高そうなイメージはありますね。あと、彼が持っているISKAのタイトルは61kgなので、一つ上の階級の選手だなと」 ――8月に対戦したデウン・ジットムアンノンが上の階級の選手だったので、そういうイメージですね。 「そうですね。あの試合のイメージが今回ちょうど活きるのかなと思っています」 ――アブサロンはK-1で活躍したジェロム・レ・バンナ選手と同じフランス人選手でもあります。 「フランス人にはおしゃれなイメージがあるのですが、バンナ選手と同じフランス人ということは強そうですね(笑)」 ――一回戦の第一試合に選ばれましたが、ご自身でも有利だと感じますか? 「サクッとダメージなく倒し、その後3試合分必ず空くわけです。どの選手よりもダメージや疲労回復できる時間は僕が一番あるのかなと。ただ、その分ちょっと早めのアップや準備の面で忙しくなりますね。ここ最近はありがたいことにメインイベントらへんの試合順が多かったので、久しぶりにちょっと最初はバタバタするなという感じです。ちなみに虎矢太は一回戦の第4試合ということで『俺が一番不利じゃん』と言ってたんですけど、虎矢太もなるべく1回戦はダメージを負わない、疲れないような勝ち方をしてほしいですね」 ――準決勝は古木誠也選手とサタントン・チョーハーパヤックのどちらが勝ち上がってくると予想していますか。 「長期戦になればサタントン選手が完封して判定で勝つ可能性もあれば、古木選手が1R目から距離を潰してKO勝ちする展開になるのかなと」 ――ご自身としてはどちらとやりたいですか? 「古木選手はKNOCK OUTのチャンピオンで、僕は国内のチャンピオンを倒したい思いがあるので、古木選手とぜひやりたいですね。僕は以前にKNOCK OUTチャンピオンの龍聖選手との試合が決まってましたが、僕が怪我をして試合を飛ばしてしまい、KNOCK OUTとの因縁はあるのでぜひここでやりたいです」 ――反対ブロックの勝ち上がり予想は? 「反対ブロックは誰が勝ち上がってきてもおかしくないような選手が集まっています。安本晴翔選手と川上叶選手が一回戦で潰し合って、虎矢太が勝ち上がってもその二人のどちらかと戦うわけじゃないですか。優勝候補が集まってるので、勝ち上がり予想は難しいですね」 ――とはいっても、虎矢太選手が勝つのを信じているわけですね。 「もちろんです! 虎矢太とは一緒に毎日練習していて、めっちゃ調子が良さそうなので、虎矢太の心配は全くしてないですね」 ――一緒に対策も立てているんですか? 「そうですね。僕がマメドフ選手の対策をやったり、虎矢太が僕の相手のアブサロン選手の対策をやったりと、お互いに意見を出しあってます」 ――決勝戦の山田ツインズ対決のイメージもバッチリ? 「そこもバッチリですね。実際に虎矢太に出そうと思っている攻撃はずっと隠し通していて、もしかしたら虎矢太も隠してるかもしれません。今回のS-cupはもちろん特別な大会ですけど、だからといって、変な気持ちを乗せたくないというか、いつも通り戦えば自分は優勝できると思っています。なるべくその平常心を保とうとは思ってますけど、同じトーナメントの反対側に弟がいるというのは現実なんで、もし決勝戦で虎矢太と当たったらどういうふうになるんだろうと考えてしまいますね」 ――先日地上波で放送された日本テレビ番組「ビーストフォール#1」では兄弟で出演して、見事彪太朗選手が優勝しましたね。 「僕がチャンピオンになって、虎矢太は一回戦敗退でした。お互いに身体能力は一緒なんです。なぜ僕が勝ったのかと言ったら、虎矢太より我慢強く、最後は何が何でも優勝して地上波で名前を売ってやるぞという気持ちが僕の方が強かった。勝敗を分けたのは、本当にそれだけですね(笑)」 ――兄として負けられないという意地もありました? 「それは間違いなくありますね。地上波でたくさんの人が見てくれるからこそ、双子対決でお兄ちゃんが負けたとなると、自分の中でプライドが許さないものがあります。あの番組の競技の空気椅子を僕はたぶんトータル12分間やっていて、いつ倒れようと思うくらいきつかったんですけど、最後までなぜ耐えられたかといったら、兄としてのプライドがあったからなんです。ちなみに、小さい頃にシーザージムで空気椅子を練習の中でやらされていました。その時の感覚が残っていたのも良かったかなと。腕立てジャンプに関しては、今でもフィジカルトレーニングでやっているので、あの競技は得意ですね。小さい頃からビーストフォールで優勝するために色んなことをやってきたといっても過言ではありません(笑)」 ――ご自身がここまで忍耐強いというのは、すでに分かってました? 「過去の試合の中でも、結構、自分はファイトスタイル的に一発があるタイプじゃなく、ジリジリ前に出て我慢強く勝っていくスタイルだったので、他の選手より我慢強いのかなとは思ってました。今回のこの撮影で、ビーストフォールチャンピオンになったことによって、それが確実なものに変わりましたね」 ――同じように、忍耐強い戦いとなるS-cup世界トーナメントに向けてもいい経験になったわけですね。 「そうですね。ビーストフォールで優勝したことによって、自分の中で波が来てるというか、気持ちも乗ってますし、2カ月間でビーストフォールとS-cupの二冠を獲ってやろうかなと思っています」 ――S-cupで優勝して来年はどういった一年にしたいとか考えていることはありますか? 「S-cup優勝者はあくまでも2025年の世界王者じゃないですか。年が明けて2026年になったら、もう自分は過去のチャンピオンになってしまうのは嫌なので、SBには海人さんと同じ世界タイトルをフェザー級で作ってほしいですね。そして獲得して常に世界チャンピオンでいたいと思います」 ――最後に試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。 「夢にまで見たS-cupがいよいよ間近に迫りましたけど、完全に山田彪太朗がチャンピオンになる流れが来ているので、期待と注目、応援よろしくお願いします。決勝戦での山田ツインズ対決にも注目してください!」
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