2025年11月16日(日)東京・有明アリーナで開催された『ONE 173: Superbon vs. Noiri』(U-NEXT配信)の第12試合にて、ONEフライ級(※61.2kg)キックボクシング3分3Rでデニス・ピューリック(カナダ/ボスニア・ヘルツェゴビナ)を2R2分49秒、レフェリーストップによるTKOで破った武尊(team VASILEUS)。
ONE日本大会では3度目にしての初勝利を飾った武尊は、リング上で「僕は次の試合で現役引退します。さっきも言ったんですけれど、武尊って絶対にみんなの期待を裏切らない戦いをやってきたと思うんですよ。みんなも見てくれていたと思うんですけれど、僕は現役最後までみんなの期待を絶対に裏切らないので、次の試合、ロッタン選手がもし受けてくれるなら最後の試合ロッタン選手と思い切り戦って、みんなの期待を裏切らない勝ち方で絶対に勝って、応援してくれていたみんなに『武尊を応援していて良かった』と思わせるので、最後の試合絶対見に来てください。お願いします。そしてロッタン選手、僕の現役最後の試合、相手お願います」と涙の訴え。
リングサイドで試合を見ていたロッタンもケージに入り、武尊とグータッチからハグを交わすと「おめでとう。あなたの最後の試合、私でよければぜひやります」と再戦を受諾した。
試合後の会見では、いつから引退を考えていたのかと聞かれた武尊は「本当に昔から1回でも負けたら引退するというのを毎試合思ってやっていて。でも前回ロッタン選手に負けてしまった時に、試合もそうですけれど、試合前のコンディションだったりとか、そういうの全部含めてそろそろかなというのは考えていて。僕は現役で2連敗したことはないんですけれど、現役中2連敗、今回のONEでも2連敗したらもう終わりだなと思っていたので、今日もし負けていたら、今日引退していたと思います」と、納得のいくコンディションが作れなくなったことなどを理由に“そろそろか…”と考えていたという。
「でも、その先にロッタン選手とやるっていう目標があったので、今日はもうそれのためだけに死に物狂いで生き残ったなという感じで。あとはもうロッタン選手が受けてくれれば。最後に現役最高のコンディションを作って必ず勝って終わりたいと思います」と、あと一戦に集中して最高最強の武尊を作り上げてロッタンとの最後の試合に臨みたいとした。
会見に同席したチャトリ・シットヨートンONE代表は「ロッタンと武尊の再戦に関してですが、4月29日『ONE 175』でその再戦が出来たら、本当にいろいろな記録を追い越せる大会になると思うので、ぜひそれをやりたいと思います」と、大会中に発表された2026年4月29日の次回日本大会で実現できれば、と発言。
これを受けて武尊は「一旦身体と相談して。多分、間に合うと思います」と、試合を終えて身体と相談してからの結論にしたいが、おそらく大丈夫だろうとした。
また、武尊の引退宣言にチャトリ代表は「まだ引退しちゃダメよ! そこで武尊が勝ったら、武尊vs.ロッタン3をやらなければならないです」と、1勝1敗の決着戦をやらなければいけないから引退するなと話した。
チャトリ代表は「私は凄く武尊に感謝している。武尊は日本の格闘技のリーダー。凄いレジェンドね。他の日本人選手たちのために(ONEへの)扉を開けたの。だから私、凄く感謝しています」と、武尊への感謝の言葉も述べた。