RISE 1932025年11月9日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第12試合)SuperFight! -55.5kg契約 3分3R延長1R〇大﨑孔稀(OISHI GYM/第8代RISEバンタム級王者)TKO 3R 2分16秒 ※レフェリーストップ×ウィッティコーン・ソンナムタンキリ(タイ/ソンナムタンキリ)
大﨑はこれまでにJ-NETWORKスーパーフライ級王座、WMC日本同級王座、BOMバンタム級王座を獲得。RISEには2019年11月から参戦。2023年12月に鈴木真彦を破り第8代RISEバンタム級王座に就くと、2024年8月に大森隆之介を判定で破り王座初防衛に成功。11月に『ONE Friday Fights』初参戦でフオ・シャオロンに判定勝ち。2025年5月、門口佳佑をKOした。8月にはジラリー・キャルービーに判定勝ちで戦績を37勝(21KO)7敗2分1無効試合としている。
初参戦のウィッティコーンは177cmの長身(大﨑は165cm)で、60勝17敗3分の戦績を持つ26歳。
1R、前に出る大﨑にロープを背負うウィッティコーンは前蹴り、テンカオ。しかし大﨑は強烈な左ボディを次々と当てていく。ジャブから左ボディ、ガードを突き破るワンツー、右ストレートからの右ハイ。大﨑の左ボディからの右ストレートでグラついたウィッティコーンだが、クリンチでしのぐ。ウィッティコーンの左ミドルには右ボディを返す。
2R、前に出る大﨑にウィッティコーンはヒザ、大﨑は突き放すと右フックを連打。強い右フック、右ストレート、左ボディ、左フックとロープを背負ったウィッティコーンに次々とパンチを命中させる。左ミドルを蹴られるとすぐに左ボディをリターンする大﨑。ウィッティコーンは表情が歪む。ウィッティコーンがつかんでヒザを蹴ろうとすると、大﨑が首相撲でコカす。
大﨑は右ハイ、前蹴りとヒザ蹴りのウィッティコーンに右フック、左フック、左ボディ。左ボディ3連発から右ストレート、さらに左フック。ヒザ蹴りを返すウィッティコーンだが、ほぼ人間サンドバッグ状態に。大﨑の強烈な左ボディの音が場内に響き、右ストレートからの左フックにウィッティコーンは必死のクリンチ。
3R、大﨑の強烈な左ボディ、ウィッティコーンも強い左ミドルを返す。すると大﨑はすかさず左右の連打をまとめ、右ミドルから左ボディの連打。左三日月を突き刺して左ボディ、そして組み付くウィッティコーンを引きはがしての右ストレートでついにタフなウィッティコーンがダウン。
襲い掛かる大﨑が左右フック、右ストレート。ウィッティコーンは首相撲に持ち込むが、大﨑は引き離して右ストレートと左フックを見舞ってKOに行く。右アッパー、左右フック、左ボディと大﨑が連打を決めたところでレフェリーがストップ。
マイクを持った大﨑は「正直、力でねじ伏せた感が凄いんですけど、目標にしていたKOが出来たので、伊藤代表、もう言っていいですか? 55kkgいろいろな団体があって王者がいますけどRISEの王者が一番強いいと思っているし、志朗選手が55kg最強だと思ってるので。僕1回負けているので僕がチャンピオンになって一番っていうのを証明するので、志朗選手お願いします」と、放送席にいた志朗へ対戦をアピール。
「もっとスカッと勝ってバシッと言いたかったんですけど、どんな形であれKOで勝ったので来年も盛り上げます」と、来年志朗とのタイトルマッチを実現させたいと語った。
試合後のコメントでは「途中で嫌な流れが出てきて、でも結果としてはKOで終わったので良かったと思います。3Rに言った時点でうわっと思ったんですけど、組んでくるのは分かっていたのでそこは強引に振りほどいて。組んできたので引きはがして、相手が気を抜いたのでそこで畳みかけました」と試合を振り返り、志朗挑戦について「やっとたどり着いたなって。お待たせしましたって意味もあったので、いよいよ来たなって感じだったので。今のような試合では上手くいかないので、もっともっといろいろな技の精度を上げていかないととなって。いい経験になりました。向こうもいい返事をいただけたので、まだ決まってないですけど、一番デカいELDORADOでやろうって向こうも言ってくれたので、志朗選手とやるならその舞台がふさわしいと思っています」と語った。
大会総括で伊藤隆RISE代表は「挑戦者にふさわしい。こちら決定したいと思います」と、3月28日『RISE ELDORADO 2026』での内定を出した。
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▼セミファイナル(第11試合)スーパーライト級(-65kg)3分3R延長1R〇木村“ケルベロス”颯太(心将塾/同級7位)KO 1R 0分24秒×田中佑樹(フリー/同級12位)
木村は2021年11月のDEEP☆KICKでトーナメントを制してDEEP☆KICK-65kg王座に就くと、2022年2月の『RISE FIGHT CLUB』に参戦。山口侑馬にオープンフィンガーグローブマッチで判定勝ちして名を上げた。2023年5月のRIZINでは城戸康裕からダウンを奪って勝利する大金星。2025年6月、GACHI!!トーナメントの1回戦で山口裕人を破るも、決勝でスアレックに判定負け。戦績は19勝(4KO)6敗2分。
田中はStand Up King of Rookie 2021 -63kg級優勝。RISE、シュートボクシング、DEEP☆KICKなど様々なリングに上がっている。2025年7月、TETSUを初回KOで破るとマイクでケルベロスとの対戦をアピールしていた。戦績は8勝(3KO)3敗でKO勝ちは全て1RでのKO。
1R、田中がワンツーで攻め込み、かわした木村が右ストレートを打ち抜いた。これにグラついた田中へさらに右ストレート。田中は失神してバッタリと倒れ木村の秒殺KO勝ちとなった。
木村はマイクを持つと「ケルベロスです。YA-MAN、どう? これで戦う気になってくれた?」とリングサイドにいたYA-MANに話しかける。YA-MANが「でも強くなっていたよ。でも俺とやるにはまだまだだね。お前、置いていくから早く来いよ。早く上に上がってこい」と厳しい言葉。
これに沈黙してしまった木村だが「押忍。次、OFGで強いヤツとやらせてください。倒したらやってくれる?」と再びYA-MANに問いかける。YA-MANは「YURAとやらないといけないからその後だな」と素っ気なかったが、木村は「やったー! YA-MANと出来るぞ!」と大喜びして笑いを誘った。
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▼第10試合 ライト級(-63kg)3分3R延長1R×髙橋聖人(TRIANGLE/同級1位、元NKBフェザー級王者)判定0-3 ※28-30、27-30×2〇奥山雅仁(OISHI GYM/同級4位、CKC 2023 -63kgトーナメント優勝、S-BATTLEライト級王者)
髙橋は23勝(8KO)6敗5分で、2024年11月に伊藤澄哉を初回KOしてランキング1位に。7月に『ONE Friday Fights』初参戦を果たすもTKO負け。奥山は15勝(6KO)4敗で、こちらは8月の『ONE Friday Fights』でTKO勝ちを収めた。
1R、右カーフを蹴る髙橋に奥山は前へ出てジャブを当てていく。髙橋もジャブを突いて右カーフを蹴るが、奥山の右ストレートをもらって大きくのけ反る。髙橋はテンカオで応戦し、右カーフ。前へ出る奥山が直線系と曲線系のパンチを織り交ぜて上手く当てていった。
2R、右ミドル、右カーフを蹴る髙橋にパンチで突進する奥山。組むとヒザも突き上げる。4連打からヒザ、ワンツーで前へ出る奥山に髙橋は完全に後手に回る。
右カーフを蹴るが、奥山は構わず前へ出てワンツーを打って行く。ジャブでのけ反る髙橋。ジャブが何度も当たり、その後の奥山の追撃に髙橋は下がらされる。
3R、パンチからのヒザ蹴りで攻める奥山に髙橋は右カーフ、右ミドルを蹴るが、奥山のワンツー、ヒザ蹴りに押されて後退を繰り返す。奥山はワンツー、ヒザ。
髙橋は逆転を狙って左ハイを蹴るが奥山はしっかりブロック。ジャブをしっかり当てて前へ出る奥山はフィジカルの強さを存分に活かし、突進を繰り返してヒザを突き上げる。
奥山が髙橋に全く自分の試合をさせず、判定3-0で1位を撃破した。マイクを持った奥山は「これで6連勝ですかね。1位に勝ったということで次はタイトルマッチしかないと思うのでよろしくお願いします」と、タイトルマッチをアピールした。 大会総括で伊藤隆RISE代表は「ケルベロスは波があるので、これを維持してもらえれば上に絡んでいけると思いました」と評した。
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▼第9試合 ライト級(-63kg)3分3R×山口裕人(道化倶楽部/WPMF世界スーパーライト級暫定王者)判定0-3 ※27-30×2、26-30〇鈴木宙樹(RIKIX/第2代REBELS-BLACK 60kg級王者)
山口は29勝(18KO)24敗1分で、YURAとケルベロスに連敗中。鈴木は今回がRISEに初参戦、15勝(9KO)3敗。2023年6月のRIZINでは梅野源治をKOしている。
1R、右カーフと左ミドルを蹴る山口に、鈴木はジャブと右カーフ。山口は右フックから左フックを大きく振り、左ボディを打つ。大きなフックを振り回す山口にジャブを突く鈴木、山口は左ミドルも蹴る。
鈴木が左三日月を突き刺すと、山口は得意のバックハンドブローも空振り。
2R、右カーフの蹴り合いから左右フックを振って左ミドルを蹴る山口。鈴木は左ミドル、ジャブから右フック。山口は左右フックを空振りすると、バランスを崩しながらもバックハンドブローを放つ。
独特な軌道かつ右と左で軌道が違う大振りのフックの山口。鈴木はテンカオを突き刺し、左フック、右ストレートをヒットさせて山口をフラつかせる。
3R、笑顔でコーナーを出た山口。鈴木の右フックにフラつきながらも左右フックを叩きつけ、鈴木は左三日月とジャブ。鈴木はテンカオを突き刺すが、山口は下がらず左右フックと左右ボディを打つ。ワンツーをもらった山口はガードを固めるが、そこへ鈴木がヒザ蹴り。ここで鈴木がワンキャッチで3発のヒザを蹴ってしまい試合中断。警告に。
再開後、鈴木の右飛びヒザに大きくふらついた山口。左右フックを振り回してどんどん前へ出ていくが、鈴木の的確な右ストレート、ヒザをもらう。それでも前へ出る山口だったが、鈴木の右フックをもらってフラつきダウンを奪われる。右フックを強振して逆転を狙う山口だが、鈴木のブロックは固く試合終了。
判定3-0で鈴木がRISE初陣を勝利で飾った。鈴木はマイクを持つと「自分の中では反省点がたくさんある試合でしたが、次につなげて、次はしっかり倒してRISEらしい試合をしたいと思います」と語った。
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▼第8試合 ウェルター級(-67.5kg)3分3R延長1R〇稲井良弥(TARGET大森/同級3位、ISKAオリエンタルルール日本スーパーウェルター級王者)KO 2R 2分59秒 ※3ノックダウン×シンパヤック・ハマジム(タイ/HAMA・GYM/元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級2位) 稲井は17勝(12KO)2敗1分でひとつの引き分けを挟んで9連勝中。シンパヤックは142勝(49KO)46敗7分。RISEでの過去2戦はミドル級で行っていたが、今回はウェルター級での試合となった。
1R、サウスポーのシンパヤックに右カーフを思い切り蹴り、豪快にフックを振り回す稲井。シンパヤックはワンツーと左インロー。稲井が右ミドルから左フックを大きく回してヒットさせるが、シンパヤックはテンカオを2連発、さらに左ミドル。
左インローを徹底して蹴るシンパヤック。稲井はその左インローをもらいながらも左右フック。距離をとるシンパヤックが強い左ミドルを2発蹴る。
2R、シンパヤックが左フックを打とうとしたところに稲井がフルスイングした右フックがクリーンヒット。シンパヤックは吹っ飛んでダウン。一度は足がもつれたが立ち上がる。左ミドルから左ストレートを打つシンパヤック。この左ストレートが稲井の顔面を捉えるが、稲井は左右フックを振り回す。 右ボディから左フックを叩き込むと、シンパヤックは2度目のダウン。稲井の左フックをよくもらうシンパヤック。左ミドルを蹴っても稲井はかまわず前へ出て右フックを連打。これにシンパヤックが両手を着き、稲井が豪快KO勝ち。
稲井はマイクを持つと「伊藤会長、メイソンに挑戦させてください。次、僕絶対にチャンピオンになるので」とアピールした。 大会総括で伊藤隆RISE代表は「メイソンは拳を怪我していると聞いたので、状況を見ながらタイトルマッチを決めたいと思います」と、稲井の次期挑戦にGOサインを出した。
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▼第7試合 バンタム級(-55kg) 3分3R延長1R〇伊東龍也(HAYATO GYM/同級6位)判定3-0 ※29-27×3×翼(TARGET/同級7位)
伊東は9勝(3KO)3敗で前戦では松下武蔵を破っている。翼は14勝(7KO)6敗1分。
1R、伊東が左フックからの右フックを打ち、翼を裁こうとして回り込んだところ、翼が前に倒れてダウンとなる。ワンツーの連打でさらに前に出る伊東は、フックとストレートの中間のようなパンチを叩きつけていく。
なかなか反撃に転じられなかった翼だが、徐々に手数を出して前へ。しかし、そこへ伊東が左ストレートを合わせてヒットを奪った。
2R、伊東は左カーフ、翼が入ってくるとヒザ。離れると左右のストレート。それをボディにも打ち込む。前に出る翼だが、伊東はパンチを打って当たると相手を捌いて背中側に回り込むという動きを見せる。
しかし、翼が左フックをヒットさせると伊東の手数が減り、下がって回り込む場面が増えた。翼は前へ出ていき左フックを振っていくもヒットがない。
3R、逆転を狙って前に出る翼が左フックを打ち、伊東はワンツーで迎え撃つ。伊東は組み付きが増えるが、至近距離でのフックの打ち合いでは左フックを当てる。負けじと左を返す翼。伊東が左フックからの右フック、組み付こうとした翼に再び左右フック。翼の左フックをかわして左ストレートを打つ。
最後まで逆転を許さず、伊東が判定3-0で勝利を手にした。
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▼第6試合 バンタム級(-55kg) 3分3R延長1R×松下武蔵(GOD SIDE GYM/同級9位)判定0-3 ※27-30×3〇山田貴紀(山口道場/同級14位)
6月に伊東龍也に敗れて再起戦となる松下は12勝(6KO)4敗1分、高校生の山田は6勝(4KO)3敗。20歳の松下にとっては初めての年下との試合となる。
1R、右カーフの蹴り合いから、山田は飛び込んでの左ボディとヒザを見せる。その飛び込みからヒザを蹴ろうとした武蔵を右フックでダウンさせた山田。近距離でスピードのある連打を繰り出す山田に武蔵も打ち合う。 左ミドル、左ボディ、左三日月と同じ場所を攻める山田。武蔵はジャブを突くが山田が回転の早い左右を返し、右ハイをかすめる。
2R、山田は左ボディを打ち、身体の押し合いでも負けずにロープへ押し込む。近距離ではヒザ。武蔵のパンチよりも回転が速く、2発、3発と打つ山田。武蔵の左フックにも左ボディを合わせる山田。武蔵はヒザから右ストレートを打つが空振り。近距離でパンチを回転させる山田に武蔵が左フック。
3Rが始まると同時に両者は左右フックを回転させての打ち合い。逆転を狙う武蔵は左フック、バックキックを放つが山田を崩すには至らない。武蔵が左ボディを打つと山田はヒザ。左ボディで攻める松下は飛び後ろ廻し蹴りを放つも空振り、大振りになったところに山田の右を当てられる。武蔵は焦りからから大振りとなり、ますます攻撃が当たらない状態に。
判定は3-0で山田が勝利。格上の松下を破る番狂わせを起こした。
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▼第5試合 ライト級(-63kg)3分3R延長1R〇吉岡龍輝(及川道場/同級8位、Stand up King of Rookie 2022 -63級優勝)延長R 判定3-0 ※10-9×3×テレカ∞(NEXT LEVEL渋谷/WKBF-65kg王者、第3代KROSS×OVER KICKライト級王者)※本戦の判定は28-28×3。
5連勝中の吉岡は10勝(3KO)4敗、テレカは11勝(9KO)5敗3分。
1R、サウスポーの吉岡は左インロー、テレカはジャブと右ロー。吉岡は顔面へのフェイントから左ボディ、ヒザ、右ボディも打つ。左ボディストレートを打つとすぐに左ストレート。吉岡は左奥足ローから左ストレートで前へ。テレカは右インロー、右ミドルを蹴るが手数が少なく、吉岡に先手をとられていく。
2R、吉岡が順調に攻めていた中、吉岡が左フックを打とうと身体が大きく開いたところに、コーナーに詰まったテレカが放った右フックで吉岡がダウン。吉岡は左ストレートで逆転を狙うが、再びテレカの右の合わせを喰らう。左ハイ、左ミドルを蹴る吉岡。
3R、左奥足ローを連発していく吉岡が左ボディストレートから左右の連打。テレカは右を打ち続ける。パンチと蹴りのコンビネーションを当てる吉岡だが、テレカは下がらず前へ出て右を合わせに来る。吉岡が連打で前へ出るもテレカは身体を入れ替える。吉岡のパンチに最後まで右を合わせるテレカ。
本戦の判定はドロー、延長戦へ。前へ出てワンツーの連打で攻めていく吉岡だが、そこへテレカが右を合わせに来る。ひたすら右を狙うテレカに吉岡はワンツー、左ミドル。吉岡はパンチからのハイキックを狙うが、テレカはそれをかわして右を当てる。手数の多い吉岡に、右を当てるテレカ。両者譲らず。
判定3-0で吉岡が接戦を制した。
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▼第4試合 フェザー級(-57.5kg) 3分3R〇松山和弘(ReBORN経堂/CKC2022 -57.5kgトーナメント準優勝)判定3-0 ※30-28、30-27×2×杉本 祥(TARGET SHIBUYA/第3代PRINCE REVOLUTION -58kg王者)
松山は9勝(4KO)9敗、杉本は20勝(9KO)10敗3分。
1R、松山は右ローと右インロー、左ボディと右ボディストレート。杉山は前に出て行くが次々と被弾する。左の三日月を蹴る杉本へ松山は右ボディストレート。杉本が左ヒザを突き刺すと下がるようになった松山へ杉本は左三日月、左フック。ガードを下げてにじり寄る杉本に松山は後ろ廻し蹴りをヒットさせる。
2R、右ローを蹴る松山だが、杉本は変則的な動きからの左フック。松山が右カーフを蹴ると左フックを打つ杉本。ジャブで前へ出る杉本が圧をかけていき、左右フックを打つ。松山は右ロー、左右のボディ。もらってもどんどん前へ出てくる杉本。
3R、右ローをもらいながらも独特な動きから接近すると左右フック、豪快に右アッパーを突き上げる杉本。松山は右ハイをヒットさせ、右ストレートを連打するが、すぐにすぐ元が前へ出て圧をかけ左右フック。松山の左ボディに下がる杉本に松山は後ろ廻し蹴りをヒットさせる。動きが鈍った杉本はフック&アッパーもパワーが感じられない。松山は左ボディ、右フック、左フックを最後にまとめた。
判定3-0で松山が勝利を収めた。
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▼第3試合 バンタム級(-55kg)3分3R延長1R〇礼司(楠誠会館/フェザー級12位)判定3-0 ※30-27、30-26×2×松永 隆(新宿レフティージム)
礼司は5勝(1KO)3敗1分、松永は8勝(1KO)6敗。
1R、両者サウスポー。前に出るのは松永だが礼司はよく見て左ロー、左ストレートを打つ。突っ込む松永をかわして距離をとった礼司の左ストレートで松永はダウン。
顔面前蹴り、右カーフ、左ストレートとヒットを重ねていく礼司。松永は左右フックを打つが、礼司はよく見て左ストレートを当てる。
2Rも前に出て左右フックを打つ松永に、礼司はロープを背負ってよく見てのジャブ、左ストレートを当てる。松永も右フックをヒットさせるが、礼司はガードも固い。
礼司はワンツーからの足払い。カウンターの左を打って行く礼司は後ろ蹴り、左ボディも。松永の左フックにはバックハンドブローを合わせる。翻弄する礼司。
3Rも前に出る松永に、礼司はノーガードで笑顔を浮かべ余裕を見せる。左右フックを打つ松永に礼司はジャブ、蹴り足をキャッチしての軸足払い。礼司の左奥足ローに身体が傾く松永。
オーソドックスになる松永に礼司がワンツーをフルで連打。もらい続けていた松永だが、右フックをビッグヒット。逆転を狙って左右フックを振り回す松永に礼司も打ち合って試合終了。
判定3-0で礼司が勝利した。
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▼第2試合 -85kg契約 3分3R〇グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国/ReBORN経堂/第4代KROSS×OVER KICKヘビー級王者)判定3-0 ※29-27、30-28、30-27×鞠谷貴大(魁塾)
カルンダは4勝(3KO)無敗1分、鞠谷は2勝(1KO)無敗。
1R、カルンダは右フックから右アッパー、右ストレートから右アッパーとパワフルなパンチを叩きつける。鞠谷は左右に構えをスイッチし、左ミドルを蹴る。右ローを蹴ってスイッチしての左ミドルも。カルンダは構わず突進しての左右フック。 鞠谷はカルンダのパンチに押されながらも右ロー、左ミドルを蹴る。勢いで突っ込みすぎるカルンダは2発当てたところでクリンチになってしまう。
2Rも左右フックで突進するがそのままクリンチになってしまうカルンダ。鞠谷は右インローと右ストレート、カルンダは接近すると右アッパーを必ず打つ。鞠谷が右ミドルからの左ストレート。 鞠谷の右インローにカルンダもスイッチする。右フックをヒットさせるカルンダに鞠谷は左右ミドル。前蹴りも見せる。カルンダの左フックをもらった鞠谷だが、右ハイを返す。
3R、大きな右フックから入り込むカルンダ。右ストレートもヒットさせる。負けじと右ストレートを打ち返す鞠谷だが追撃できずクリンチ。カルンダが右ボディから左フック。ジャブと右ローの鞠谷。 カルンダが左フックをヒットさせ、鞠谷が下がると大歓声。カルンダも見栄を切る。右からの左フックで鞠谷がのけ反り、サウスポーからのワンツーもヒット、そのままカルンダがパンチをまとめてスタンディングダウンを奪ったところで試合終了。
判定3-0でカルンダが初参戦で勝利をつかんだ。
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▼第1試合 ライト級(-63kg)3分3R×金沢ごりちゅう光輝(AXGYM/第66回K-1アマチュア K-1チャレンジAクラス-65㎏トーナメント優勝)判定0-2 ※28-29×2、29-29〇咲良優牙(PHOENIX/2023年Amateur RISE Nova全日本トーナメント-55kg級優勝)
金沢は4勝(2KO)無敗、咲良は1勝1敗。
1R、両者ロー。金沢は右へ回り込みながら右ロー、右ストレート、組むとすかさず顔を押してヒザを突き刺す。ジャブの差し合いでは咲良の方が強いジャブ。金沢は一気に距離を詰めてパンチとヒザ、フィジカルで優る咲良もその距離で強い右フックを打ちヒザを返す。 金沢は左右フックからワンキャッチのヒザ、離れると父譲りのバックハンドブローを放つ。しかし、パワーに優る咲良が強いジャブと右フックを返す。
2R開始早々、打ち合いになると金沢はワンキャッチのヒザを混ぜる。右カーフを蹴る咲良に金沢はクリンチ。パンチを打っては組み付いてワンキャッチのヒザに持ち込む金沢。咲良の右カーフにはバランスを崩す。 左右ボディの打ち合いから咲良が左フック、金沢はしつこくヒザに持ち込むが咲良もヒザを突き刺す。パワフルな左右ボディから左フックを打つ咲良。
3R、金沢はワンツーで前へ出ての飛びヒザ蹴り。右カーフにフラつくが前へ出ての接近戦に持ち込みボディを打つ。さらにワンキャッチのヒザ。このしつこいヒザとボディ攻めに咲良は消耗したような表情。金沢の右ヒザが真っ直ぐに突き刺さる。 パンチを打ち返す咲良だがパワーがない。それでも右ストレートで金沢をフラつかせ、逆にワンキャッチからのヒザ。金沢がコーナーへ詰めての左右ボディ、左右フック、ヒザ。咲良も右ストレート、金沢は右ハイキック。
判定は2-0で咲良が金沢に初黒星を付けた。大いに盛り上がり、第1試合にふさわしい熱闘だった。 大会後の総括でも、伊藤隆RISE代表はこの試合を絶賛。「昨日の会見の発言でみんな誤解していますが、僕はKO至上主義ではなくて倒す姿勢を見たい。KOが見たいのではなく倒す姿勢を見たいんです。この試合は理想的な試合でした」と評した。