キックボクシング
インタビュー

【RISE】大﨑孔稀がまたも“177cm”を迎え撃つ「最後まで倒しにいく。倒して勢いをつけて志朗選手に挑みたい」「ムエタイもキックボクシングも両立できるのが大﨑兄弟」

2025/11/06 22:11
 2025年11月9日(日)東京・後楽園ホール『RISE 193』にて、SuperFight!の-55.5kg契約3分3R延長1Rで、ウィッティコーン・ソンナムタンキリ(タイ/ソンナムタンキリ)と対戦するRISEバンタム級王者・大﨑孔稀(OISHI GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。  大﨑は8月にジラリー・キャルービーに判定勝ちで戦績を37勝(21KO)7敗2分1無効試合としている。初参戦のウィッティコーンは177cmの長身(大﨑は165cm)で、60勝17敗3分の戦績を持つ26歳。 キックボクシングで倒したい ――今のコンディション自体はいかがですか? 「コンディションは良いです。もう追い込みも終わったので、あとは体重と諸々の最終調整です」 ――今の所は減量も順調にですか? 「はい、大丈夫です」 ――現時点ではあまり辛くはなさそうですが、減量がキツイのはこれからですか? 「ここからですね(笑)。最後に塩抜きと水抜きがあるので、そこまでは順調です」 ――塩抜きや水抜きなど、具体的な減量方法はどんな感じでやっているんですか? 「試合の1週間前までは普通の減量をして、そこから最後に塩抜きをして水抜きをするという順番でやっています」 ――2、3週間前から食事はコントロールしているんですか? 「食事自体はもうちょっとやっています。ちょっとずつ減らして、食べながら落としてという感じで。なので結構最後まで動けますね」 ――大幅に4、5kgの水を抜くっていう事はないですか? 「多くて3kgですかね。最近だと水は抜いても2.5kg前後ぐらいですかね」 ――もう試合数は50戦くらいになりますが、この減量の辛さは慣れないものですか? 「慣れないですね(笑)。毎回毎回不安はあります。もちろん汗が出て落ちることは落ちるんですけど、でもやっぱりキツイものはキツイですね。でも回数を重ねるにつれて、昔と比べてそのキツさの感じ方は変わっているかなと思います。若い頃は本当にただただ苦痛だったんですけど、そこら辺が自分の中でも結構上手くなってきたかなって思うので、パッと落ちるかなと思います」 ――自分の身体に合う減量方法を選択できるようになってきているという感じなんですかね? 「そうですね」 ――今回の対戦相手はタイ人のウィッティ・コーン選手になりましたが、試合映像などはご覧になられましたか? 「ムエタイの試合を1試合だけ見ました」 ――どんな印象でしたか? 「ムエタイ選手だなという感じで、その試合は首相撲やヒザが多かった印象でした」 ――どちらかというと、ガンガン前に出てくるというよりは、テクニカルな首相撲だったり蹴り技中心で戦ってくるような選手です。 「テクニックはムエタイらしい上手さもありつつ、でもヒザで前に来る印象があるので、それがキックボクシングになった時にどうなるかは分からないですけど。でも意外とガンガン攻めて来そうな印象でしたね」 ――前回の会見の時に「ムエタイ選手が感じた事がないキックボクシングを見せていきたい」という事を仰っていましたが、パンチやキックだけでひたすら攻めるという意味合いがあるのでしょうか? 「そうですね。RISEルールの1キャッチ・1アタックは、例えばミドルキックをキャッチして打つのも1キャッチ・1アタックだし、首相撲みたいな組んでヒザを蹴るのも1キャッチ・1アタックだと思うんですけど、“掴んで打つ”っていうのはずっと培ってきてますしそれを練習してきているのでとっさに出ると思うんですよ。でもそこじゃなくても倒せる所を見せたいという思いが強いので、そういった意味でもそこはあまり使わずにキックボクシングで倒したいなと思います」 ――“今回も”KOという期待や重圧が、ファンの皆さんやRISEからも課せられていると思うのですが、その辺りでプレッシャーを感じていたり力みが出るような感じは今の所ありそうですか? 「今は全然そういうのはないです。前回そうだったんですけど、感じていないと思っていたら試合が始まると意外と力が入っていたりしたんですよ。ただそこはブレずに常にKOを狙って試合をしていますし、KOが1番分かりやすくて僕自身もKOしたいので、最後まで倒しにいきたいと思っています。正直倒せるか倒せないかなんて始まってくれないと分からないですし、ただKOは常に狙っています。だから発言はしていきたいなと思います」 ――特に前回の試合はすごく力が入っているのが側から見ていて印象的だったのですが、気持ち的には倒そうと思っていても倒せないというのは、何かしら理由があったりしますか? 「それは前回の試合で痛感しましたね。やっぱりパワーで倒すこともあればタイミングで倒すこともあったり、いろいろな倒すパターンがあると思うんですけど、前回は力に頼り過ぎた部分があるかなと思います。パワーがある方だと思うので、倒しに行くためには必要な事だと思うんですけど、もっといろいろな技を出したり散らしたりしてもう少し冷静に相手を見て倒せたら良いなと思います」 [nextpage] 55kgの軽量級だったら世界にも負けない ――おそらく11月9日の試合で大﨑選手の試合を観れるのは今回が年内ではラストかなと思います。少し早いですが今年を振り返ってどんな1年でしたか? 「自分としては良い年だったかなと思いますね。名古屋大会を開催してもらって、そこで門口選手を相手にKOできたので。そこが何より1番良いところではあったかなと思います。前回のジラリー戦はKOこそできなかったですけど勝ちは勝ちなので、負けなしでここまで来ているので良い年だったかなと思います。来年に向けた年になりましたね」 ――来年に繋がるという意味では、ずっと目指してきている志朗選手という存在は見えてきていますか? 「見えていますし全然劣っているとも思っていないので、本当に早くやらせてほしいなと思います」 ――できるなら今回もいい内容で締めて、どこか大きい大会とかで世界タイトルに挑戦したいですか? 「そうですね。ここで判定で勝つか、KOで勝つかで次に志朗選手と対戦するとなると全然違うと思うので、やっぱり倒して勢いをつけて志朗選手に挑みたいので、だからこそ今回倒したいですし、倒して来年やらせてもらいたいです」 ――その先はまだ決定してはいませんが、来年に55kg界隈で世界トーナメントをやる想定をしていると伊藤代表も仰っていましたけど、そこについてはどう考えていますか? 「普通に嬉しいですし、やっと軽量級に目を向けてもらえる機会になるんじゃないかと思います。今GLORYとRISEが提携して、65kg前後が盛り上がっていますけど、世界を見た時に日本人が負けているのも事実ですよね。正直に55kgの軽量級だったら世界にも負けない日本人選手って絶対にいると思いますし、僕もその中の1人だと思っているので、そういう注目されるような世界トーナメントを開いてほしいなと思います」 ――その辺りも勝ってアピールしたい事の一つ? 「そうですね」 ――ありえないと思うのですが、仮に世界トーナメントが開催されてお兄さん(大﨑一貴)も出てきたとしたらどうしますか? 「過去に1回戦うかもしれないトーナメントが53kgの時にあったじゃないですか。その時もお互いに腹を括って決めた事なので、今回もそれだけ大きい大会があるのであれば、お互いの意見はもちろんあると思うんですけど、覚悟を決めてやるしかないですね」 ――一貴選手がRWSに参戦、尚且つラジャタイトル挑戦という事で大きな試合が決定しました。ここについてはいかがですか? 「シンプルにかっこいいですよね。ムエタイの世界タイトルに挑戦する日本人のRISEの世界チャンピオンなんていないと思うんですよ。だからルールは関係ないっていう所を見せてほしいですし、それができるのってムエタイをやってきた選手しかいないし、挑戦するのがかっこいいと思う。だからこそ結果で証明してほしいなと思います」 ――相手は1度勝っているとはいえ、相手の土俵で戦うという部分でもかなり強敵になるジャルンスック選手ですけど、そこは兄弟で対策していったりというのはありますか? 「それはもちろんそうですね。今は僕が試合前なので僕メインの練習になっちゃってるんですけど、普段の練習からお兄ちゃんを中心に3,4人の選手で首相撲をやっていますし、僕の試合が終わったら今度はサポートに回ろうと思っています。本当に大一番なので、ここを取ったらムエタイもキックボクシングも統一できるんじゃないかと思うので、本当に成し遂げてほしいです」 ――そういう部分では最近はRISEを主戦場にしているので肘ありはやっていないとはいえ、子供の頃からOISHI GYMでやってきた事が実ってきているというのは感じられますよね。 「そうですね。やっとRISEでも1キャッチ・1アタックの重要性が知られてきましたけど、今からやってもずっとやってきた人には敵わないと思うんですよ。それがムエタイをやってきた意味かなと思うし、間違いなくそれが活かされてきているので、そういう話をいただけるのもムエタイを元々やってきたから“勝てる”と思ってもらえているからだと思うので、だから本当にムエタイとか色んな経験をしてきて良かったなと思います」 ――孔稀選手自身もいずれはそういった舞台に立ちたいと思いますか? 「55kgはめちゃくちゃ強い選手がいっぱいいるってジムのタイ人の先生が言っていて、この選手はこの選手に勝っているけどみたいな相関図のようになっているみたいで。そんな選手がいっぱいいる中で、今回のお兄ちゃんのやつを見て、何も思わないわけがないですよね。そういうところでも刺激をもらえそうです」 ――今回の試合を締めて、大﨑兄弟で格闘技業界やRISEを引っ張っていくような存在になっていきたいですか? 「そうですね。ムエタイもキックボクシングも別競技だと思うんですけど、そこを両立できる選手ってRISEの中にはないと思いますし、それができるのが大﨑兄弟だと思っています。僕はまずRISEでしっかり世界タイトルを奪って、そこからRISEのルールでもムエタイのお話があった時でも勝てるように日々精進したいなと思います」 ――最後に11月9日のRISE193に向けてファンの皆さんにメッセージをお願いします。 「まずは勝つ事が大前提ですし、何よりも今回はKOして勝つので、ぜひ会場で見てほしいです。ABEMAでも放送されますけど、会場の熱とは全然違うと思うので、お時間がある方はぜひ会場まで応援に来ていただいて、僕の来年への大事な1戦になるので、それをしっかり見届けてほしいです。沢山の応援をよろしくお願いいたします」
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