2025年12月31日(水)さいたまスーパーアリーナ『師走の超強者祭り』の対戦カード発表記者会見が、11月5日(水)都内にて行われRIZINフライ級(57.0kg)王座決定戦(フライ級GP決勝)5分3R、扇久保博正(THE BLACKBELT JAPAN)vs.元谷友貴(アメリカントップチーム)が決定した。
7月に開幕した「RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント」が、いよいよファイナルを迎える。
会見を結成した元谷からは「僕が優勝してベルトをいただきます。フライ級グランプリの決勝、相手が扇久保選手ということで、本当に楽しみです。RIZIN10周年の年末に自分を出し切って、扇久保選手を超えて、僕を応援してくれる皆さんと一緒に喜びたいなと。ベルトを手に入れる準備は出来ているし、いいパフォーマンスが出来ると思います。年末はRIZINで一緒に楽しみましょう。ありがとうございました」と、自分が悲願であるRIZINのベルトを手にするとのメッセージが読み上げられた。
一方、扇久保も「7年間RIZINで戦ってきました。とにかく今RIZINのベルトが欲しいです。元谷選手、本当に強い選手なんですけど、その元谷選手に勝てば誰もが認めるチャンピオンになれると、そういうふうに思っています。大晦日。絶対僕が勝ってチャンピオンになります。以上です」と、自分にとっても悲願であるベルトを必ず巻くと誓う。
ベテラン同士、2人の合計年齢(74歳)が大会の中では最年長になると思われるが、長く格闘技をやってきた気持ちをこの大会でどういうふうに見せたいか、と問われた扇久保は「まずこの戦いは本当、僕の中で集大成だと思ってるんで。今までやってきたものをすべてぶつけて、元谷選手と一緒に最高の戦いがしたいなと思っていますね」と、集大成のつもりで挑むとする。
また、自分のファイトスタイルを“塩”と自ら発言することによって、精神的にラクになった部分はあるかと聞かれると「僕の塩は極上の塩なので。常にやることは一緒なんですけど。でも、今回はRIZIN10回目の大晦日ですし、しかも相手は元谷選手ということで。前回も激闘になったので今回も激闘になると思っています。期待していてください」と、“塩”ではなく“10周年にふさわしい激闘”でファイナルを締めくくりたいと語った。
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▼RIZINフライ級(57.0kg)選手権試合(フライ級GP決勝)5分3R扇久保博正(THE BLACKBELT JAPAN)元谷友貴(アメリカントップチーム)
◆扇久保博正Hiromasa Ougikubo1987年4月1日、岩手県出身身長:162cm リーチ:163cm (64.2inc)体重:57.0kgTHE BLACKBELT JAPAN所属
07年プロデビュー。史上2人目の修斗世界王座2階級制覇を達成。RIZINバンタム級戦線を牽引し、21年のGPでは準決勝で優勝候補の井上直樹に総合力の高さを見せつけると、決勝では一度王座決定戦で敗れた朝倉海に根性でリベンジし優勝。その後22年9月にキム・スーチョルに判定で敗れてからは適正階級のフライ級に転向。現RIZINフライ級王者堀口恭司とは13年に一本負けによる修斗王座陥落以来、RIZIN初参戦の 18年7月、5年越しの再戦で判定負けを喫し、トリロジーとなった22年大晦日の対抗戦でもカーフキックを効かされ苦杯を舐めた。23年7月の超RIZIN.2では朝倉海の欠場に伴い急遽アーチュレッタと対戦。フルラウンド闘い抜くも判定負けでバンタム級王座の国外流出を許した。大晦日にはUFCフライ級王座挑戦を経験したジョン・ドッドソンを完封して連敗を脱出した。24年7月、神龍の指名に応じ因縁の師弟対決が実現すると、接戦を制し己の矜持を示した。1年ぶりの試合でもあったGP初戦は自ら「一番強いから」とホセ・トーレスを指名し、接戦を制した。準決勝進出者を決める総選挙では再び最強の外国人選手アリベク・ガジャマトフを指名しトップ当選を果たすと、9月28日、3R完封の判定3-0勝利で決勝進出を決めた。ここまでも存分に発揮してきた打投極+根性を信条とする自身のMMAを貫いて圧倒的にGPを優勝し、堀口恭司の抜けたRIZINフライ級の絶対王者にとなるつもりだ。
◆元谷友貴 Yuki Motoya1989年9月14日、石川県出身身長:170cm リーチ:173.5cm(68inc)体重:61.0kgアメリカン・トップチーム所属
15年末の旗揚げからRIZINに参戦し、国内外の名だたる強豪と名勝負を繰り広げてきた歴戦の勇士。18年10月、DEEP二階級制覇を達成するとその大晦日ジャスティン・スコッギンスに一本勝ちで5連勝。19年7月、扇久保博正との死闘に僅差で敗れると、大晦日にはBellatorとの対抗戦でパッチー・ミックスのフロントチョークに沈んだ。21年のバンタム級GPは、2回戦で瀧澤謙太にTKO負けで敗退。22年は大晦日にホジェリオ・ボントリンにTKO勝利を収めるなど5連勝をマーク。しかし23年5月、朝倉海との待望の一戦で無念のKO負けを喫すると、大晦日にはヴィンス・モラレスと激闘の末に判定負け。24年5月、再起戦のDEEPで、負傷欠場の福田龍彌の代打で参戦した平松翔に一本勝利で復活した。大晦日の次期挑戦者決定戦で躍進中の秋元強真に完勝を挙げると、25年3月に井上直樹のベルトに挑戦。フルラウンド拮抗した試合を展開し、打撃で押されるも自身はグラウンドで上回ったがスプリット判定負けを喫しベルト獲得ならず、4年3ヶ月越しの井上直樹へのリベンジも果たせなかった。満を持してフライ級に落として臨んだ7月のGP1回戦では自ら指名したヒロヤに組ませずスタンドも制し、判定勝利。8月の総選挙では、スピーチで指名した神龍との対戦が2回目の投票で選ばれ、新旧DEEP対決が実現、9月28日の準決勝でスクランブル合戦を制した。19年にスプリット判定で敗北して以来の再戦となる扇久保を相手に、ATTで研ぎ澄まされた技術を駆使してねじ伏せ、フライ級最強の座に就く。