【RIZIN】無敗の女王・伊澤星花「ストライカーになるぞって気持ちで戦った」大晦日に対戦決定のRENAには「ぶっ潰します。ウザいです。のこのこと出てくんなよって思いました」

　2025年11月3日(月・祝)兵庫・GLION ARENA KOBEにて開催された『RIZIN LANDMARK 12 in KOBE』。 　RIZINスーパーアトム級（49.0kg）タイトルマッチで、大島沙緒里（リバーサルジム新宿 Me,We）の挑戦を判定3-0で退けて2度目の防衛に成功した伊澤星花（Roys GYM/JAPAN TOP TEAM）が試合後インタビューに答えた。試合後には、大晦日でRENA（シーザージム）の挑戦を受けての3度目の防衛戦も正式決定している。 ほとんど寝技の展開を考えてなかった ――試合を終えた率直な感想は？ 「大島選手は気持ちの強くていい選手だなって改めて思いました」 ――実際に対戦して戦う前のイメージと違ったところはあった？ 「結構心が折れやすいっていう印象を持ってたんですけど、そんなことなくて。3R目までどこかで自分が取るぞっていう気持ちがすごい伝わってきました」 ――2Rの終盤、伊澤選手が一本を取られてしまうんじゃないかと会場が騒然となったが、自分ではどうだった？ 「めっちゃ湧いたなって思いましたね(笑)。2R目の多分ラスト20秒ぐらいで、大きいパウンドを打とうとしたんですけど、その時にズレて足関になったって感じですね。もう時間ないので極まらないなって思ってたって感じです」 ――声は聞こえていた？ 「やったわ、と思いました(笑)」 ――試合直後に大晦日でRENA選手とのタイトルマッチが決定したが？ 「いや、もうぶっ潰します。ウザいです。のこのこと出てくんなよって思いました」 ――今回打撃の展開が多かったかなと思ったんですが、これは大島選手の寝技を警戒してなのか、自身の打撃の成長を見せたかったのか？ 「もちろん自分の成長を見せたかったですね。伊澤星花のオールラウンダーへの道って感じです」 ――自身の評価は？ 「まだまだ駆け出しだなって思いました」 ――ケージはRIZINでは初めてだったが、やってみてどうだった? 「特に変わりなく、ケージをうまく使いながら戦ったかなって。でも詰めやすさはなかったかな。角がないんで回りやすいのかなって思いました」 ――大島選手の足関のところもかなり冷静だったようだが、ずっと頭は冷静に戦えていた？ 「もうずっと冷静ですね。COROさんとかの指示も聞こえるし、会場の野次とか盛り上がりとかも聞こえるし、相手のセコンドの方の指示も聞こえるし、時間もしっかり把握しながらって感じです」 ――最後にRENA選手をケージから追い出して、もっと話したそうだったが？ 「マジでなんなんって思いましたね。榊原さんにもムカつきました。なんで自分のマイク中にあんなん出して、自分まだ応援してくれた人にありがとうございます言えてないし、まだ自分話したいことあったのに、なんか呼んで。いや、まだ待てよって思うし、もう出てくんなよって思いましたね」 ――その怒りは試合でぶつける？ 「本当は、この試合前から大晦日でRENA選手とやるかもみたいな感じだったんで、自分の強さをいろいろ出しながら勝とうと思ってたんですけど、マジでムカついたんで、もう速攻組んでテイクしてパウンドでボッコボコにして極めます」 ――メインの試合は見た？ 「はい、勝ちましたね。さすが強真だなって思いましたね。1R目で凄い血も出ててハラハラしてたんですけど、そこで冷静に2R目で組みにシフトして決め切るっていうのが、幅が広がってきてる証拠だなって思ったし、成長中の寝技で決めきれるっていうのが改めて凄いなって思いました」 ――大島選手が下になった時に立ち上がっていたのは、大島選手が1番得意な下からのアームバーを気にしてたのか、それとも打撃の試合をしたかったのか？ 「今日はストライカーになるぞって気持ちで戦ってました。クレア・ロペス戦の時の猪木×アリのイメージですね」 ――最初はグラップリングはわざとしなかった？ 「今日は本当に組まれてテイクされたら寝技しようかなとか、タックル来て切り際に寝技しようかなとか、それぐらいだったんで。ほとんど寝技の展開を考えてなかったですね」 ――実際組んでみて、大島選手の組みの実力はどう評価した? 「うーん、あんまりがっつり寝技の技術交換をした場面がそんなになかったんですけど、2R目の最後とか少ない時間でも極めに来る姿勢があったので、そういうところはやっぱり今まで極めて勝ってるっていうのが、自分の中でも『こういう風に極めて勝ってたんだ』って思いましたね」 ――対処は落ち着いてできていた？ 「そうですね。特にやばいなって思うシーンもなかったし、多分フィジカルも自分の方が強かったかなと思います」 ――ケイト・ロータスvs.イ・ボミは見た？ 「若干見ましたね。うーん、まだまだだなって思いましたね」 ――挑戦者としてはまだまだ？ 「まだ挑戦者とかいうレベルじゃないですよね。それこそDEEP JEWELSでチャンピオンになれるのかっていうような感じですね」 [nextpage] 大島「RENA選手と伊澤選手の試合を“無くしてやろう”というつもりで今回、挑んだけど──」 ──伊澤選手との試合を終えた率直な感想をお聞かせいただけますか。 「感想は、自分の気持ちの弱さというか、なかなか踏み込めなかった悔しさはあります」 ──踏み込めなかったのは、相手からのプレッシャーなのか、それともご自身の問題なのでしょうか。 「なんか試合中にやっぱり自分の打撃やタックルに合わせてこようとしているのがすごい伝わってきて。で、なおかつやっぱり長さも違うので自分の打撃が全く届かないなっていうのもあったりして、どうしたらいいか分からなくなった感じはありました」 ──そんな中でも、あわや一本という、大島選手が伊澤選手の手を捕え、会場も盛り上がった場面がありました。あの時、ご自身ではどういった思いだったのでしょうか。 「そうですね。あの自分の型にはめたら取りに行こうっていうのはありました。ただ、やっぱりまあ、いろんな人から寝技はすごく上手だっていうのは聞いてたので、伊澤選手の型にはならないように、っていうのをずっと、試合中は思ってやっていました」 ──伊澤選手と実際に戦った印象を教えてください。 「でも正直試合する前から結構、格下に見られているので、打撃も寝技も。いろんなことを試してくるんだろうなっていうのは思っていましたし、そのつもりで試合をしたんですけど、実際やってみると打撃もやっぱ当たるとすごく重くて、今まで私もすごい打撃とかもらいながらやってきたんですけど。なんか初めて、その一発もらった時に目がこう、1回二重に見えて。その感覚に、今までで初めてなったというか。それは、1R目に1回もらった時にやばい！ ってちょっと思ってしまったのが始まりだったので、それで踏み込めなかったかなとは思います」 ──試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。 「本当はRENA選手と伊澤選手の試合を、まあ私も性格悪いんで“無くしてやろう”というつもりで今回、挑んで。試合前も言ったんですけど、今まで本当に、アメリカで戦ったのも、韓国で戦ったのもすべて伊澤選手と試合するために、その経験だと思ってずっとやってきたので、本当にあっという間っていうか、チャンスは本当にいきなり訪れて、あっという間に消えてった感じがあって。伊澤選手がゴールではないけど……うん、どこ目指せばいいかなっていうのがあります」