MMA
インタビュー

【RIZIN】ダウトベックに続くカザフスタンからの強豪を迎え撃つ雑賀“ヤン坊”「実力を示すにはちょうどいい。ブッ飛ばす」

2025/11/03 10:11
 2025年11月3日(月・祝)兵庫・GLION ARENA KOBEにて『RIZIN LANDMARK 12 in KOBE』が開催される。  RIZINライト級(71.0kg)5分3Rでは、雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA FIGHT SPORTS GYM)が、ヌルハン・ズマガジー(カザフスタン)と対戦する。  雑賀は2024年3月にアキラの持つパンクラスライト級王座に挑戦すると、右ハイでKOし王座を獲得。11勝中10勝がKOというストライカー。UFCとの契約で重要視されると言われるフィニッシュ率の高さを持っている。2025年5月、中国・上海で行われた『ROAD TO UFC』に出場したが、キ・ウォンビンに2RでTKO負けを喫した。35歳。  ズマガジーは同国出身カルシャガ・ダウトベックのチームメイトであり弟分で、その兄貴分同様にサウスポーから強烈な左拳を繰り出す。2023年1月『Alash Pride』でプロデビューし、5連勝を経て出場した『UAE Warriors』では一本負けを喫した。2024年12月、TKO勝利でAlash Pride FCライト級暫定世界王者を獲得。その後、2025年2月にジュラベク・テシャボエフを1R左ストレート一閃KOすると、5月にはクレベウソン・シウバに左フック、左ボディを効かせて削り、最後は強烈なパウンドでTKO勝利している。24歳。  会見で雑賀は「約3年ぶりにRIZINの舞台に戻ってきました。ベルトを獲って、しっかり実力付けて、経験積んで戻ってきました。まだRIZINの舞台で見せていない僕のKOっていうのを皆様に見せつけてやりたいと思ってます。対戦相手のヌルハン選手は今、(日本の)格闘技界を苦しめている中東アジアの選手なんですけど、ここにしっかり勝って、勝つことが大事なんですけれど、自分の実力をしっかり見せて日本ライト級にヤン坊ありってところを見せつけてやりたいと思います。よろしくお願いします」と挨拶。  本誌インタビューでは、前回のRIZIN参戦時との違いについて、「23年4月の前回のRIZINでアリ・アブドゥルカリコフとやった時はまだフィジカルトレーニングをやってなかった。後輩のフィジカルトレーナーについて2年半ぐらい強化して、低酸素トレーニングもしています。アリ戦、RTUのキ・ウォンビン戦もそうですが、日本人選手に感じたことのないパンチ力を感じたのと、僕がもともと細かったので、力の差を感じるなと。ウォンビンにはパンチ当てても“効かねーな”という部分もあったので」と、フィジカルを強化してきたと語った。  その後、久米鷹介、天弥を2連続TKO。久米戦では初戦のときに感じていたフィジカルの差を感じず、その分、力まないため、スタミナもついていたという。  そして“日本人ライト級ストライカー最強決定戦”と呼ばれた天弥との試合では、「フィジカルがあるから、打撃で厳しい場面でも組んで組み立てられる。中盤から相手の動きが落ちてきたのが分かり、フィニッシュ付近も相手の回転の速いパンチを急所をずらして受けて、覚悟を決めるしかないと思って、自分から額で受けてやろうって。最後は無意識でヒザを突いてました。もう練習でも出したことない」というヒザ蹴りでダウンを奪い、パウンドアウトした。 「下からの攻撃しか入らなかったんで、途中から切り替えた」というアッパーから、ヒザに繋いだKO劇。この試合で雑賀は「3R、俺、ちゃんと動けるなと。あの天弥君と3ラウンド打ち合えたっていうのはすごい財産になりました」と、手応えを語る。  毎日、仕事終わりにジムに通い、DOBUITAで長岡弘樹代表らと、出稽古先のSONIC SQUADでは、RIZINバンタム級王者の井上直樹とも組んだ。 「井上直樹選手は、動きが速いから対すると疲弊する。組んでテイクダウンを取っても逃げられて気づけば後ろを取られてる。彼と練習することでMMAの勉強になる」と、力のみならず動きの際も学んだ。  今回の相手、カザフスタンのヌルハン・ズマガジーはダウトベックの弟分で10戦9勝1敗。見方によっては、まだRIZINでは外様の雑賀に、強豪をぶつけてきたともとれる。 「来たなって思いました。まあでも実力を示すにはちょうどいい。ブッ飛ばそうかなっていう感じです。僕のRIZINライト級での立ち位置では、結果出さないといけない。このズマガジーと一番最初にやってやる、という気持ちです」と意気込む。  9勝(6KO/2SUB)のズマガジーについて「左ストレート、左ボディが強い。典型的なサウスポーの嫌な武器を持ってるなって」と評する。 「でもサウスポーだからって考えすぎたら疲れちゃう(苦笑)。打ち込みみたいな感じで井上直樹選手らにやってもらって、組みも混ぜて戦える。こういう若いストライカーを、30過ぎの俺が超えて、ライト級トップ戦線に名乗りを挙げたい」と語った。  今大会屈指の好カード、雑賀“ヤン坊”達也vs.ヌルハン・ズマガジーの勝者は、ライト級の台風の目になりそうだ。
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