2025年10月30日(木)東京・後楽園ホールで開催されたキックボクシングフェス『GOAT』のメインイベントで、チャラームダム・ナヨックエータサラ(タイ/NayokAThasala GYM)を1R1分38秒、右バックキックで鮮やかにKOした那須川龍心(TEAM TEPPEN)。
試合後、派手な技での派手なKOは狙っていたと明かした。
「地上波なのでどう分かりやすく、細かい技術で倒しても格闘技ファンの人からすればいい内容と思われるかもしれないけれど、全く分からない人からすれば何がどうなっているのって感じだと思うので、こういう派手な技で倒したいなとは思っていました」と、狙い通りのことが出来たという。
「今回、練習からすっごい調子がよくて。減量も練習も。謎の自信があったので。朝起きた時に自信がありました」と、かなり好調だったとも。
試合後のマイクで「天心がキックボクシングを引退して前より盛り上がりが下がっている状況が続いていますが、この状況を変えられのは俺しかいないと思います」と宣言したことについては、「THE MATCHが終わった時点でキックボクシングの盛り上がりは徐々に下がってきつつある現状で、今のキックボクシング界をどう変えるかっていうのが自分に懸かっているし、自分が変えていかないといけないと思うし、その責任を背負っていかないといけない。他の選手には出来ないと思うので自分がやっていかないといけない。地上波だったり他のテレビだったり、一般の層に届けていかないといけないのがあるので、自分が出来ることを一歩一歩探していくしかないと思っています」と、自分がもう一度『THE MATCH 2022』の時のような盛り上がりを作っていくと話す。
「強くなるのももちろんですけれど、それだけではダメだなっていうのは見てて思いますし、そこを見ているわけではないので。強くなりたいですけれど、盛り上げていかないといかないといけないと思います。そういう意味でこのフェスに出ることに決めたので。他の選手には出来ないことだと思いますね」と、強さだけでは多くの観客やファンは引っ張れないとした。
試合後コメントに同席した兄・天心からは「2~3週間前に僕のスパーリング動画を送ったんですよ。それでいいヒントを得たみたいで」との秘話も。龍心は「ガードするとかじゃないんですよ」、天心は「そうそう。幽霊スタイル」と、そのヒントについて語っていた。
11月2日(日)には東京・両国国技館でホームリングの『RISE WORLD SERIES 2025 FINAL』があり、同門の先輩である白鳥大珠が「GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(-65kg)STANDING TOURNAMENT」に挑む。そこへ向けては「RISEで僕の先輩の大珠くんが出るので、やる前からつなげますと言っていたのでつなげられたのがよかったです」とも。
また、11月24日に行われる兄・天心のWBC世界バンタム級王座決定戦、井上拓真(大橋ジム)戦にいいバトンを渡せたか、と聞かれた龍心は「それは全くなくて(笑)。やろうとも思っていなくて。自分がつなぐものではないので。けれど、こういうので刺激になってくれたらいいかなって。負けて那須川家の雰囲気が下がってしまうのもアレなので、こういう形でつなげられたのはよかったです」と笑った。