新キックボクシングフェスのメインを飾る那須川はチャラームダムと対戦
2025年10月30日(木)東京・後楽園ホール『キックボクシングフェス GOAT』の前日計量&記者会見が、29日(水)都内にて正午より行われた。
第7試合のRISEルール53.5kg契約3分3R延長1Rで対戦する、那須川龍心(TEAM TEPPEN)とチャラームダム・ナヨックエータサラ(タイ/NayokAThasala GYM)が計量をパスし、記者会見に出席。

那須川はアマチュア大会で数々の優勝を経て、2022年4月のRISEでプロデビュー。2戦目で6月の『THE MATCH 2022』でK-1の大久保琉唯に判定で敗れ初黒星を喫したが、フライ級に階級を下げると3連勝。2月の「RISE NEW WARRIORSフライ級トーナメント」の準決勝で塚本望夢に判定で敗れるも、その後は6連勝。2024年6月には塚本へのリベンジを果たした。
また、2023年大晦日の『RIZIN』でMMAに初挑戦し、シン・ジョンミンにパウンドでTKO勝ち。2024年11月、数島大陸を初回KOで破り、RISEフライ級王座を奪取。2025年3月にクマンドーイをも2RでKOし、6月にはハマダ・アズマニに圧勝してISKA K-1ルール世界ストロー級(-51.5)王座に就き階級を上げることを宣言。8月にスーパーフライ級で1位の政所仁を破った。12連勝と破竹の快進撃中。戦績は14勝(6KO)2敗。

チャラームダムは80勝(13KO)25敗4分の戦績を持つ、元ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級王者、チャンネル7スーパーバンタム級王者。2022年度にはムエタイ年間最優秀選手賞(MVP)を獲得している。
初来日のチャラームダムは「こんにちは。いま少し緊張していますが、明日はベストを尽くしたいと思います」と挨拶。那須川は「今回過去イチで調子も良くて、仕上がりも良くてここまで順調に来れました。僕は本当に本物を目指しているので、僕がいろいろな団体だったり、違うルールだったり、そういうのに挑戦している理由も自分が本物ということを証明したいからです。なので明日はしっかり、本物っていうのを証明できたらなと思っています」と意気込み。
初顔合わせした互いの印象を聞かれると、那須川は「何でも出来るっていうイメージがあって。何が強いとかパンチが強い、蹴りが強いとかそういうのがなくて怖さがなくて。そういう怖さがないのが逆に怖いなって印象ですね」という。
その言葉の理由を聞かれると「警戒するものがないので、逆に何が来るか分からないというのが一つの怖さかなと思いますね」とした。

チャラームダムは「自分もしっかりビデオを見て研究してきました。見た感想としては、龍心選手は凄く強いですし、オールラウンダーだなと感じました。今日、実際に会ってますます自分もワクワクしてきたので、明日はぜひ見応えのある試合をしたいと思っています」とする。
メインを任された心境を聞かれた那須川は「自分しかメインを張れるヤツはいないのかなっていうのが率直な感想で、メインだろうなと思いました」と最初の会見の時から思っていたと言い、 「自分がこの大会を0から1にしないといけない責任感を持っています」と、自分がGOATを形にすると宣言。
「今回地上波ってこともあるので、派手な技だったり、派手なものでKOしたりとか、入場から見せたりとか。そういうのも大事になってくるのかなと思っていますし、自分の強さ、動き、全てが問われるんじゃないかな。そこが大事になってくるのかなと思っています」と、地上波を意識した戦いが出来るかを自分のテーマとした。
「キックボクシングがテレビで放送されるのは本当に価値のあることなので、それを分かっていないファンだったり選手が多いのかなとはすごい思う。だからそういう派手な技で倒すのはもちろん狙ってはいますけれど、そういうところを見せないといけないなと思っています」と、地上波でキックボクシングの面白さを伝えたいとの強い気持ちを口にした。

一方、チャラームダムは「日本のキックボクシングのことはもちろん知っていますし、日本のキックボクシングのルールについても自分なりに研究してきました。自分にとっては明日が海外で試合をするのが初めてになるんですけれども、いい経験になりますので、実際に勝ってこの勝利をタイに持ち帰りたいと思っています」と必勝宣言。
「那須川のことはもちろん知っていました。その上で今回試合が組まれたので、きちんと研究してきました」と、ルールも対戦相手もしっかり研究してきたと明かした。
大会自体に那須川に懸ける期待が大きいと感じられるが「その点に関しては全く問題ないと思っています。自分の全力を見て欲しいと思っています」と、全く気にならないとする。
那須川がクマンドーイをKOしていることについての質問には、「もちろんその試合は見ましたけれど、明日の試合に関しては自分もクマンドーイ選手のリベンジという意味も込めて絶対に勝ちたいと思っています」と、クマンドーイに代わって那須川に勝つと宣言した。
また、22日に行われた記者会見でRISEスーパーフライ級王者・花岡竜(橋本道場)が、那須川が自分との防衛戦から逃げたという旨の発言をしたことについて聞かれた那須川は「自分の心境としては、チームと話し合って こういう結果になったということなので逃げてるつもりはないですけれど、向こうがチャンピオンでAサイドなのでそう思われても仕方がないのかなと思います。挑戦者決定トーナメントをやってもらって、みたいなことを言っていたので本当にやってもいいのかなっていうのはあるので、そこはRISEと話して決めようかなと思っています。自分の心境としてはそういうトーナメントをやってほしいですね」と、言い訳もすることなく挑戦者決定トーナメントがあるのなら出場すると回答。
そして「今年最後の試合なので、来年につなげるという意味でも大事な試合だと思いますし、今年ラストの試合がこういうGOATっていう地上波でやる試合で締められて良かったなと思っていますね」と、来年の自分の飛躍にもつながる試合にしたいと語った。



