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兄リック・ルーファスと共に米国を代表するキックボクサーで、アンソニー・ペティス、セルジオ・ペティスら多くの世界王者を育成したジェフ・デューク・ルーファス氏が、55歳で亡くなった。
K-1参戦経験もあり、WKA、WAKO、WKBA、KICK、IKF、ISKAなどキックの主要王座を8つ獲得。キックボクシング戦績45戦36勝(26KO)8敗1分。1993年に米国ウィスコンシン州ミルウォーキーにルーファスポートを開設し、日本の平本蓮も出稽古に通っていた。
長年のビジネスパートナーであるスコット・ジョッフェ氏によると、デューク・ルーファス氏は「眠っている間に静かに」亡くなったという。「デュークは名高いトレーナーであり、キックボクサーのチャンピオンであっただけでなく、指導者であり、革新者であり、父親であり、そして友人でもありました。彼の影響力は総合格闘技のあり方を大きく変えました。彼の知識、カリスマ性、そして情熱は、数え切れないほどのファイターたちを、想像もできなかった高みへと導いたのです。世界チャンピオンから入門者まで、彼と関わった誰もが、彼の真摯な思いやりと、彼らの可能性に対する揺るぎない信念を感じました。彼の死は、このスポーツと、彼を知るすべての人々の心に、かけがえのない喪失感を残しました」と記している。
少年時代にレスリングや柔道を学んでいたジェフ・デューク・ルーファス氏は、キックボクシングのみならず、テコンドー、ブラジリアン柔術の帯も習得。2007年に引退後も、多くの選手をキッズから育成した。
ペティス家の兄アンソニーは、コーチの死去のニュースが報じられた直後、インスタグラムにルーファス氏への追悼コメントを投稿した。
「父が殺された時、あなたは私を引き取って、父になったんです。私たちは一緒に不可能を可能にし、頂点に上り詰めました! 私はいつもあなたのことを誇りに思います。あなたは私に多くのことを教えてくれました。あなたのレガシーを必ず受け継いでいきます」
ルーファス氏は生涯を通じて格闘技の普及と選手育成に努め、ペティス兄弟のほか、タイロン・ウッドリー、ベン・アスクレン、ベラル・ムハマッド、ラウフェオン・ストッツ、ベン・ロスウェル、ポール・フェルダー、ジャレッド・ゴードン、マット・ミトリオーネ、ステファン・ボナー、メイシー・バーバー、エマニュエル・サンチェスら著名ファイターを自身のジムから輩出した。
キックからMMA転向にあたり、その基礎を学んだ平本蓮は、「突然すぎて信じられない」「Rest in peace」と記し、ジムでの日々を投稿。
また、RIZIN.tvも「デューク・ルーファスの逝去に深い悲しみを覚えます。パイオニアであり、メンターであり、ルーファスポートの心臓部であったデュークは、2024年6月のRIZIN.47でセルジオ・ペティスのコーナーに立った際、彼の技術を私たちのファンと共有しました。彼の影響は私たちのスポーツ全体に及び、彼が育てたアスリートたちを通じて生き続けます。彼の家族とルーファスポートの皆さんに心からの哀悼の意を表します。安らかに眠ってください」と投稿した。
日本から出稽古に来たファイターも指導し、本誌でもキック時代から、コーチとしても、数多くのインタビューに応じてくれたデューク・ルーファス氏の逝去に、謹んで哀悼の意を表します。




