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【UFC】イマボフが手数・ヒット数でボハーリョを上回り、5R判定勝ち。王者チマエフに「次の挑戦者は俺」

2025/09/07 08:09
 2025年9月6日(日本時間7日)、フランス・パリのアコー・アリーナにて『UFC Fight Night: Imavov vs. Borralho』(U-NEXT配信)が開催された。  メインイベントでは、ミドル級(5分5R)で、UFC4連勝中の2位ナッソーディン・イマボフ(フランス)と、UFC7連勝中の7位・カイオ・ボハーリョ(ブラジル)が対戦した。 ▼ミドル級 5分5R〇ナッソーディン・イマボフ(フランス)17勝4敗(UFC9勝2敗)※UFC5連勝[判定3-0] ※50-45, 49-46×2×カイオ・ボハーリョ(ブラジル)17勝2敗(UFC7勝1敗)※UFC7連勝でストップ  ダゲスタン出身、19歳でパリに移住したイマボフ。コンバットサンボがベースで右の強打を武器とするストライカー。UFC5連勝中で、ロマン・ドリーゼに判定勝ち後、ジャレッド・キャノニアを4R TKO。ブレンダン・アレンに判定勝ちすると、2月大会のメインでは、元王者イスラエル・アデサニヤを2R KO。王座挑戦に近づいた。29歳。  ブラジルのファイティング・ナーズ所属のボハーリョは7連勝中。2度のDWCSを経てUFC入り。3つの判定勝ち後、ミハル・オレクシェイチュクを2R RNC、アブス・マゴメドフに判定勝ち。ポール・クレイグを左ストレートで2R KO。2024年8月の前戦で元タイトルコンテンダーのジャレッド・キャノニアを判定3-0で下した。8月16日のハムザット・チマエフvs.ドリカス・デュ・プレシ戦ではバックアップファイターも務めている32歳。  1R、小さくグローブタッチ。サウスポー構えのボハーリョに、オーソのイマボフが圧力。ボハーリョは左ミドルハイを突く。左に回されるボハーリョ。イマボフは得意の右を突く。さらに左前蹴り。 右前手を見せて左ハイ、右ローを細かく突くボハーリョはダブルレッグ。差し上げるイマボフに足払いを狙うが残すイマボフが左ボディ、右。  喧嘩四つで前手争い。左ハイを突くボハーリョにブロックしてボディを打つイマボフが常に圧力。右ジャブで押し戻し、左前蹴りのボハーリョ。組んで足払いでケージまで押し込む。  両差しで押し込み、細かいヒジ、ヒザ。互いに決定打はまだ。拮抗もイマボフのラウンドか。  2R、左ミドルから先に入るボハーリョ。右ストレートで詰めるイマボフに、ボハーリョは右ジャブから左ストレートを見せて、左ミドルにつなぐ。  ブロッキングのイマボフを押し戻すボハーリョ。左ミドル。左ハイはスウェイでかわしたイマボフは右ボディ、右フック。ブロッキングのボハーリョは左ハイ。ガードするイマボフは右アッパーを見せる。  ボハーリョの左ハイをガードして右バックフィストのイマボフ。ガードしたボハーリョはシングルレッグも切るイマボフは左前手のフックで飛び込み! さらに右ストレートを突くが、ボハーリョも右を返すと、イマボフも少し下がって間合いを保つ。拍子木から残り2秒でボハーリョは背を向けて離れる。イマボフのラウンド。  3R、ヒザを突いたボハーリョに右を当てたイマボフ。ボハーリョはクリンチ。ボハーリョの右ヒザがローブローに。中断。再開。左ミドルのボハーリョ。左ストレート、スイッチして右カーフに繋ぐ。ジャブから左ヒジで飛び込むボハーリョ。ガードのイマボフに、ワンツーの左! さらに右カーフ。右ハイ。左ミドルハイ。ガードのイマボフはボハーリョの左に右を合わせに行く。  ボハーリョの左にイマボフの右がアイポークに。中断も早めに再開するボハーリョ。ジャブからシングルレッグでケージまで押し込み。四つから細かいヒザを突くが、イマボフが体を入れ替え離れる。左右から左ハイ、右ストレートのボハーリョ。ホーン。ボハーリョが取り返したラウンド。  4R、先に前に出るイマボフ。ボハーリョの入りに右を狙う。右前蹴りのイマボフ。ボハーリョの股間をかすめるが、ボハーリョは続行。右ジャブからの入りにイマボフが右。ボハーリョのワンツーを避けてイマボフは右を返す。  イマボフのは圧力。右を突いて組み。クラッチさせないボハーリョは押し戻して右小外で崩すも残したイマボフ!  ボハーリョの足が止まったところにワンツーの右はイマボフ。アゴを引いて受けたボハーリョのジャブに右をかぶせて、右オーバーハンドも見せる。イマボフは右で差して押し込み左を突くが離れると、ボハーリョが右ハイを突いてホーン。イマボフのラウンド。  5R、先に詰めるイマボフ。スイッチして左から右のボハーリョは左ストレートを当てるが、下がらないイマボフ。左手を前に出し前に。ボハーリョは右カーフに、イマボフも左ロー。互いにヒジの打ち合い、ボハーリョの左に、右を合わせるのはイマボフ。  ボハーリョは右カーフもイマボフの出足は止まらず。右ジャブのボハーリョ。左ストレートを伸ばすが、イマボフの前手がアイポークに。中断。再開。  ワンツーのボハーリョは左ミドル。ジャブを刺すが、下がらないイマボフは右を突いて組みも混ぜる。離れて中央を取り、ボハーリョの右から左をかわしてボハーリョの組みを切って前に。  ボハーリョの左の蹴りは空振り。イマボフの手数が上回る。右ジャブのボハーリョに、左から右のイマボフ。ボハーリョは組んで押し込むが、イマボフが体を入れ替え左右で前に出てホーン。イマボフのラウンドに。  判定は3-0(50-45, 49-46×2)でイマボフが勝利。  UFC6連勝としたイマボフは試合後、「この状況を考えると、自分のパフォーマンスには本当に満足している。正直言って、何が原因かは分からないが、右足のかかとにある腱か何かが切れたんだ。本当に痛かった。フィニッシュを決めたかったが、まあ、現状に満足している」と試合中に負傷したことを告白。  それでも前に出続け、パンチを当てたことで判定で完勝。マイケル・ビスピンから「これは非公式ながらナンバーワン挑戦者決定戦のようなもの」と問われ、「ためらいなど一切ない。10年彼は無敗だったが、俺が勝った。しかも見事に。間違いなく次期挑戦者は俺だ。みんな、ここはフランスだ、ブラジルじゃないってことを示せ。俺たちは確かにそれだけの価値がある」と王座挑戦をアピールした。  また、敗れたボハーリョにもマイクが渡され、「ありがとう。妻も子供もここにいるんだ。今日は息子の誕生日で2歳になりました。誕生日おめでとう。今日はナッソーディンの方が上だったと思う。予想通り非常に速く、試合をうまく運んだ。僕はそれほど対応できなかった。ファンとUFCのために面白い試合にしたくて、世界最高のストライカーの一人と打ち合おうとした。アドレナリンの袋よ、やる気の欠片を探さなきゃ。でもアドレナリンも何もなくて、拾い上げることすらできなかった。俺は幸せなアスリートだ。UFCにいる幸せな男だ。だから友達も、エストロゲンも、家族も、ファイティング・ナーズも、お前ら全員連れて行く。みんな大好きだぜ、また戻ってくるからな」と復活を誓った(※コメイン以下の試合リポート)
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