現ONEフェザー級キックボクシング暫定世界王者の野杁正明(左)と渡辺雅和トレーナー、ここに武尊も加わって力強いチームが与座をサポートする(C)U-NEXT
2025年7月18日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 116』(U-NEXT配信)にて、連勝を狙ってONEでの第2戦を行う元K-1 WORLD GPライト級王者・与座優貴(team VASILEUS)がメディアデーでインタビューに答えた。
普段と変わらない様子で、緊張やぴりついた雰囲気などは全くなく、与座は元ONEキックボクシング世界バンタム級王者で現3位のペッタノン・ペットフォーガス(タイ)戦について語り始めた。
今回も過去最強の相手

――タイには練習でも行っているので、気候や環境にはもう慣れたものですか?
「タイの方が移動時間とかやることが多いので、自分はこっちの方が好きです」
――暑いですか?
「今回はそうでもないですね。日本の方が暑いくらいです」
――昔はめちゃくちゃ暑かったルンピニースタジアムですが、今は冷房があって快適なんですかね。
「はい、寒いくらいです(笑)」
――練習はホテルの中で?
「いや、もうそんなに動いてないです。軽く有酸素運動をするくらいですね」
――今回対戦するペッタノン選手とは、以前スーパーボンのジムでスパーリングをしたことがあるそうですが、どんな感触でしたか?
「自分の知らない蹴りのリターンとか防御を持っている選手で、その時は“これがONEのチャンピオンクラスの技術か”と、けっこう衝撃を受けました。その時にもう、自分は今後ペッタノンと試合をするだろうなと思ってやっていたので、いろいろ分析しながらやっていました。これが上手いなとか、これが入りそうだなとか、分析しながらやっていたので、それがあって良かったなと思っています」
――その時のスパーの強度は?
「どちらかと言えばマスで軽い感じでしたけれど、自分の手の内はあまり見せないでやったので、それが今回の試合に活きると思います」
――ペッタノン選手もその時のスパーリングで、与座選手の情報を仕入れたというようなことを言っています。
「そう思ってくれていたらラッキーかなと(笑)」
――けっこう前からペッタノン選手のことを意識していたんですね。
「ONEの自分の階級のランカーはずっと意識していました。秋元選手に勝ってベルトを獲った試合も見ていましたし、いずれやるんだろうな、めっちゃ強いなと思って見ていた選手です」
――ONEに参戦が決まる前から意識していたってことですね。
「はい、そうです」
――では、ペッタノン対策や研究は相当前から進んでいた?
「前回手合わせした時に自信にもなったし、マスですけれど自分は試合のような感じでやりました」
――その経験がここで活きてくるとは。
「ビジョンは設定していたので」
――なるほど。ペッタノン選手は1年間の出場停止処分(禁止薬物の陽性反応)を受け、昨年6月に復帰しましたが、その前後で違いはありましたか?
「身体じゃないですか(笑)。スピードは遅くなったけれど、前は身体が絞れていたけれど前の試合では脂肪が乗っている感じだったので、威力は重いのかなと思いました。今回どっちで身体を作って来るのか分からないですね」

――与座選手自身は、前回の3Rフルに動いて相手に1ポイントも与えないスタイルで行くつもりですか?
「そうですね。加えて、もっとより早く効かせていきたいと思います」
――と言うことは、倒すことがテーマ?
「今回はKOしか考えてないですね」
――それ用の技は用意していますか?
「5個くらいあります」
――5個も! それはvs.ペッタノン専用の技なんですか?
「そうですね。全部ペッタノンに入りそうな技です」
――ペッタノン選手も年齢(39歳)の割にはスタミナがあり、スピードも衰えていないですよね。
「毎回ですけれど、今回も過去最強の相手だと思っているので全然ナメてはいないです。タイトルマッチよりも厳しい試合になると思います」
――でも、その先には今回の試合に勝って日本大会に出場するって気持ちも強いですよね。
「当然意識はしていますけれど、まずここで勝たないと話にならないので、今は金曜日の試合に全集中しています」
――これまでタイ人選手とは4戦やって全勝、しかも3KO。この経験は今回の試合にどう活きますか?
「駆け引きだったらペッダムが上手かったし、攻撃力だったらゴンナパーもあったので、vs.ムエタイに対する苦手意識はあの2試合でなくなりましたね。元々そんなになかったんですけれど、今は得意なくらいで。あとサウスポーが苦手だったんですけれど、今はむしろ得意です。だからその2試合を経てのペッタノン戦でよかったなと思います」
――ペッタノン選手は「彼の奇妙なローキック(与座キック)や素早いパンチといった攻撃をしっかり防御することに集中します」とも言っています。
「防御ごと破壊します」
――今回、ペッタノン選手の“格闘IQ”の高さということが取りざたされていますが、与座選手もそこは一番警戒するところ?
「そこと、ポイントを取ったり印象をよく見せるのが上手なので、そこが一番です。真っ向勝負はしてこないと思うので、そのポイントの見せ方に翻弄されないように戦います」
――今回もバンデージを巻かず素手に直接グローブを着けるとのことですが、ONEのグローブがK-1のグローブと違ってふわふわしている、との話があります。そこは気になるところですか?
「むしろ自分は打ちやすいです」
――では、今回は“KO勝ち”一択ということでよろしいでしょうか?
「はい。ボーナスを獲ってきます」



