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【KNOCK OUT】前王者・大谷翔司が再起戦で4戦目の木村涼仁と異色対決「超えないといけない壁」、木村は「ジャイアントキリング」

2025/06/10 15:06
 2025年7月20日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT.55』の記者会見が、6月10日(火)都内にて行われた。これまでシリーズの大会名は『KNOCK OUT 2025 vol.1』という表記をされていたが、今回からナンバリングがされることになった。  KNOCK OUT-BLACKライト級3分3R延長1Rで、大谷翔司(KNOCK OUT クロスポイント渋谷)と木村涼仁(Bellus Gym)が対戦する。  大谷は陸上自衛隊徒手格闘部隊出身。2016年にデビューし、2020年8月にJAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王座に就いた。2023年6月はKrushに乗り込んで児玉兼慎から判定勝ちしたが、9月のKNOCK OUT-BLACKライト級王座決定戦で久井大夢に敗れた。12月には再びKrushで大沢文也に延長戦の末に勝利、2024年12月、セーンダオレックとの再戦でTKO勝ちし、第3代KNOCK OUT-BLACKライト級王座に就いたが、2025年5月の大沢との再戦で判定負け、ベルトを失った。戦績は23勝(14KO)11敗3分。  木村は2021年第48回東北総体ボクシング競技少年男子ライトウェルター級優勝の実績を持ち、2024年6月にFighting NEXUSでプロデビュー、初回KO勝ちを飾った。2025年4月の『KNOCK OUT REBELS SERIES.2』(KRS)にUNLIMITEDルールのトーナメントに出場し、1回戦を勝ち上がり準決勝では反則勝ちとなったが、ローブローのダメージで決勝は棄権していた。戦績は3勝(3KO)無敗。21歳。  異例とも言えるマッチメイクについて山口元気KNOCK OUT代表は「最初は7月のKRSにオファーしていて、何人か相手候補を出したが会長からもっと強い相手とやりたいということでなかなかOKが出ず。それなら大谷が復帰戦を迎えるということで相手を探していたのですがどうですか、と打診したところぜひにということになりました」と説明。  大谷は「前回大事なベルトを失って進退含めて考えた期間がありましたが、自分自身絶対にまだ成長できると思っているし、周りの反応を見ても期待してくれているのを感じたので、成長を見せる一戦にしてフレッシュな気持ちでまた一から作り上げていきたい」と、フレッシュに再起戦を迎えたいとする。  木村は「本戦一戦目から大谷選手と試合をさせてもらえるのに感謝しています。実績もキャリアも上の選手なんですけれど、僕にとって大チャンスでみんな僕が負けると思っているので、ここを盛り上げるためにジャイアントキリングだと思うので、見てる皆さんを盛り上げられるように死に物狂いでリスペクトを持って勝ちます」と、大番狂わせを起こすと宣言。  対戦相手の印象と気を付けたい部分を聞かれると、大谷は「とても才能があって、若くてアグレッシブなとてもいい選手。調子に乗らせると厄介な相手だと思うので、僕のペースで終始試合を支配出来るゲームにしたい」とし、木村は「ナパームストレートは凄く危険だと思うのと、コツコツ淡々と自分のリズムを作っていく選手なので先にペースを握れるようにやっていきたい」とする。  前王者でベテランを相手に、木村は「勢いとスピード感を自分の武器としてやっていきたい。ベテラン選手なのでリズムを掴まれると不利な状況になるので最初から飛ばしていきます。勢いは、この前もKOで勝たせていただいたので(自分の方が)あるかなと思う。自分では分からない部分も多いので試合をやって確かめたいと思っています」と、序盤から仕掛けていきたいと予告。  大谷のフィニッシュブローであるナパームストレートには「映像はたくさん見ていますね。防ぐってよりも打ち勝ってやるって気持ちです」と、真正面から打ち勝つと強気だ。  もっと強い対戦相手を希望したのは自分の意思なのかと聞かれると「代表と話し合いながら強い相手でと言っていたので、僕の意思でもあります」と、自らもっと強い相手を望んでいたというが、前王者が来ることは「全く考えてなかったです(笑)」と思った以上の大物が来たという。それでも「感謝しています」と臆するところはない。  大谷はキャリア差のある相手と組まれたことについて、「特に何も思わない。基本的によっぽど自分の意志と違わなければオファーは断らないし、相手どうこうは関係ない。常に自分との勝負なので。才能ある若い選手が現れたので、そこは超えないといけない壁だと思います」と、全く相手を甘く見ることはないという。  前回の大沢戦については「かなり勉強になりました。負けも認めますし、ああいうヒールになっていくのも、ああいう試合をしても何も言われないじゃないですか。そこまで考えて、ああいうキャラになっているのかなと考えると、めちゃめちゃ頭がいいと思っています。自分に足りないものは、今まで一発でワンチャンス、ツーチャンスをものにする力はあるけれど、そこに頼りすぎてペースをつかむって部分が欠けていると感じて。そこと向き合って日々鍛錬しています。その成果を見せたい」と、大沢戦で感じた課題を克服したいとした。  タイトル奪回を目指すかとの質問には「彼に執着する気持ちは全くないです。自分がどこまで強くなれるか。その中でやれるタイミングが来ればやるって感じですね」と、意外にも大沢に何が何でもリベンジしたいとの気持ちはないとする。  3戦目の新人に負けるようなことがあれば、ベルト以上に失う物は大きい大谷は「プレッシャーはもちろんあるけれど、そこで負けていたら今後もっと大きなプレッシャーがあると思うのでそこで勝てない」と、乗り越えていかないといけないとし、「新人とかベテランとか関係なく、自分の強さを見せてやろうかなと思っています」とした。  プロ4戦目で自分との試合を受けたことにナメられているとの気持ちはないか、と問われると「それも別に感じないです。でも、過小評価しているわけじゃないですが、フレッシュな気持ちで反骨心を持って成り上がってやろうと思っているので、その感覚は2人とも変わらないんじゃないかな。自分も喰ってやろうって気持ちで生活しているので。彼を上回るような反骨心を見せていきたいと思います」と、自分も反骨心を持って臨むとし、「3R通して支配して、そのうえで倒し切る。一皮剥けた、今まで特化していた能力にプラスして試合を支配するのをやっていく」と新しいスタイルを試したいとする。  ベルトを失って今回の試合に臨む気持ちについては「復帰戦なので絶対に落とせない。反骨心、絶対負けられない気持ち、這い上がっていこうと思っている。一から作って、失った信用を取り戻す試合をしていきたい」と意気込んだ。
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