▼WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦 3分12R
〇中谷潤人(M.T/WBC世界王者)
TKO 6R終了時
×西田凌佑(六島ジム/IBF世界王者)

中谷は2015年4月にプロデビューして以来、30勝(23KO)無敗。フライ級、スーパーフライ級、バンタム級と日本男子7人目の世界3階級制覇を達成している。WBC世界バンタム級王座はこれまで3度の防衛に成功。
西田は2019年10月にプロデビューして以来、10勝(2KO)無敗。2024年5月にIBF世界王座を獲得し、12月には初防衛に成功している。

1R、両者サウスポー。序盤から前へ出てジャブから左フック、右アッパーで仕掛ける中谷に場内からどよめきが起きる。西田もジャブを打つが中谷は左フックから右アッパー、右ボディ。さらに右ボディから右アッパー、左フックと強い攻撃を加える中谷。西谷が右フックから左ボディ、右フックで応戦すると中谷も右ボディと右フックを返す。中谷がジャブを叩きつけて左フック、西田も左ボディ。至近距離での打ち合いが繰り広げられる。

2R、ジャブから西田が左フック、中谷もジャブから右ボディ・右アッパー。ボディを左右で叩く西田に中谷はジャブから左フック。西田の左ボディをブロックして左フックを打つ中谷。入ってくる西田に左フックを浴びせた中谷は右アッパーの連打から左フックのダブル。

3R、左の差し合いから西田が右フックをヒットさせるが、中谷は左フックを返す。至近距離でフックとボディを打ち合う両者。離れると中谷が大きな左フックを打つ。西田のワンツーに中谷は右フック。西谷が左ボディを当てれば中谷はすかさず右フックを返す。中谷が左ボディから右フックをクリーンヒット。一瞬動きが止まった西田だが前へ出て行く。

4R、中谷が左の大きなフック、西田は左ストレート。両者接近戦でボディとフックを打ち合う。西田がコンパクトな左右フックを打てば、中谷は左フックを連打。西田のワンツーに中谷は左ストレート。西田のフックに頭を左右に振る中谷だが、西田の左のカウンターが顔面に。しかし、西田の右目上が腫れている。

5R、左ボディを打つ西田に左アッパーを突き上げる中谷。頭をつけるような距離で中谷は左フックを腕に叩きつける。中谷のワンツーに西田がよろめくと中谷が一気に右アッパーと左右フックのラッシュ。パンチをまとめる。西田には右目の腫れにドクターチェック。中谷は大きな左フックを何度も放つ。ラウンド終了のゴングが鳴ると、中谷は笑みを浮かべた。

6R、前に出る中谷が左フックの連打で襲い掛かり、西田をコーナーへ詰める。中谷は左フックを2発、西田の右肩に叩きつける。至近距離でフックの打ち合い、中谷の右フックがヒット。中谷のワンツーにクリンチする西田。手数とパワーが衰えない中谷に対し、西田は手数が減った。右目もさらに大きく腫れあがる。中谷が右フックをヒットさせたところでラウンド終了。
そして7R開始前、レフェリーがストップを宣言。中谷のTKO勝ちとなった。西田は右肩が脱臼してしまったことにより試合続行不可能となったことがアナウンスされた。

デビューから無傷の31連勝でWBCとIBF王座を統一した中谷は「1Rから行くっていうのはチームで話し合っていて。ダメージを1Rから存分に与えていくって気持ちで出ていったので、そこら辺は楽しんでいただけたかなと思います」と笑みを浮かべる。
「フライ級の時から統一戦をしたいと言わせてもらっていて、バンタム級という日本人に馴染みのある階級で統一できたことは凄く嬉しく思いますし、自信になりました。西田選手と戦うということで自分自身も成長できたので、そういうところで凄く重みのあるベルトです」と2本のベルトについて話す。
「これがチャンピオン同士の戦いなのかなと感じられたのと、いい形でベルトを獲れたので凄く嬉しいです」と振り返り、井上尚弥とのドリームマッチについて聞かれると「もうすぐ行くので待っていてください」とメッセージ。そして「また新たな未来が開けたと思うのでご期待ください」と語った。



