ワンディの賞金トーナメントに臨む(左から)ケースケ、木村、山口、スアレック
2025年6月29日(日)東京・後楽園ホール『RISE 189』の記者会見が、5日(木)都内にて行われた。この大会は「サマーファイトシリーズ」と名づけられた夏の大会第2弾となる。

今大会で賞金200万円の「RUF presents 200万総取りトーナメント“GACHI”」を初開催。このトーナメントは出場者を募集し、面接を行い(RISE公式YouTubeチャンネルにて公開)、賞金に懸ける想いや格闘技に対するアツい想いを語って選ばれた4選手によってワンデイトーナメントが行われる。今回は60人以上の応募者の中から書類審査を通過した16名が第一次面接、さらに11名に絞られて第二次面接から参戦4名とリザーブファイトの2名が選ばれた。
伊藤隆RISE代表は「2次に残った11名の中でも様々なカードが生まれて面接をやった甲斐がありました」と、この新企画に手応えを感じている様子。
今回はスーパーライト級(-65kg)のトーナメントとなり、1回戦は山口裕人(道化倶楽部)vs.木村“ケルベロス”颯太(心将塾)、スアレック・TEPPEN GYM(TEAM TEPPEN)vs.ケースケ(HIDE’S KICK)となった。

「3分間のアピールタイムで、ケースケは自分を一番アピール出来ていた。初参戦も入れたかったのもあります。彼は会社経営をやっていて、会社の規模をもっと大きくしていきたいということです。無名の選手ですがここでのし上がるのが面白いところ。
スアレックは引退して今トレーナーをやっていますが、家族のために稼ぎたい、親に仕送りしたい、教えている子供たちに夢を与えたいとの印象が強かった。引退して2年経ちますが、あの強さをもう一度見てみたいとの想いがあります。あと、お金が懸かった時のタイ人は強いところ見せて欲しい。
ケルベロスはYA-MANに助けられましたね。前回もFIGHT CLUBで朝倉未来選手に助けられて、どちらも助けられたんですけれども、そういうところを上手く活用できないもろさがある。チャンスはこれが最後だと思うので、絡みネタは上手く使って上がって行ってもらいたい。
山口はネームバリュー、実力とも申し分ないが負けが続いていて。子供に勝利の笑顔を見せたいというのが印象的でした。詐欺にあって500万損失しているので、ここで優勝して第一線に戻ってもらえたらって希望もあります」と、伊藤代表は4人の選出の理由を話した。

初参戦のケースケこと渡邉奎介は、NexusSPROUTで白星を重ね、2023年5月のプロデビュー戦で元K-1の小久保裕気を1R TKO。8月大会では新日本キックで日本フェザー級タイトルマッチ経験者の瀬川琉に2度のダウンを奪う判定勝ち。2023年12月の『STRIKE NEXUS』旗揚げ戦ではシュートボクシングに参戦する魅乃麒を1R 39秒でKOに下している。2024年3月の「初代スーパーフェザー級王者決定トーナメント」準決勝では堀大助に1Rわずか20秒でTKO勝ちしたが、決勝でRISEランカーの藤井重綺に敗れて王座を逃した。戦績は6勝(4KO)2敗。
会見では「お前誰やねん枠です(笑)。そこから一人選ばれたことで、僕もガチで来ているのでここから僕のことを知ってもらって、おもろいヤツが来たって大会にしたい。ガチです、僕は」とコメント。

スアレックはタイのラジャダムナンスタジアムで活躍後、2015年からは日本で試合を行ってきた。“超攻撃型ムエタイ”と称される、パンチを主体としたアグレッシブなスタイルで国内トップクラスを次々と撃破し、2017年11月にREBELSーREDスーパーライト級王座を獲得。2019年10月にはREBELS-REDライト級暫定王者となり二階級制覇。
さらに、2020年9月のKNOCK OUTではワンデートーナメントを制し、KNOCK OUT-REDライト級王座に君臨。しかし、2021年2月にシュートボクシングで笠原弘希に2RでKO負けを喫し、7月の初防衛戦では重森陽太に敗れて王座を失った。2022年4月にはREITO BRAVELYにKO負けを喫したが、2023年3月に渡部太基から判定勝利を収めた。2023年8月にKNOCK OUTで引退セレモニーを行っている。戦績は106勝(33KO)38敗11分。
会見では「久しぶりの試合を楽しみにしています。ガチに楽しみにしてください。優勝します」と挨拶。

木村は「ウルトラマンに憧れ、戦いごっこの延長でキックを始めた」という個性派。2021年11月のDEEP☆KICKでトーナメントを制してDEEP☆KICK-65kg王座に就くと、2022年2月の『RISE FIGHT CLUB』に参戦。山口侑馬にオープンフィンガーグローブマッチで判定勝ちして名を上げた。2023年5月のRIZINでは城戸康裕からダウンを奪って勝利する大金星。2023年11月の『FIGHT CLUB』にはYA-MAN軍団の一員として参戦し、記者会見で朝倉未来に詰め寄られたことが大きな話題に。試合では白川陸斗と時間切れ引き分けとなった。2024年1月にチャッピー吉沼に判定勝ちするも、2024年10月にYURAにKO負け。2025年5月に将太に判定勝ちして再起した。戦績は18勝(4KO)5敗2分。
会見では「前の試合であんな試合してしまったのに、こんなチャンスをいただけて嬉しいです。感謝します。YA-MAN待っとけよ」と、まだYA-MAN戦を諦めていない様子。

山口は関西キックボクシング界を代表する激闘派ハードパンチャーで、大阪でプロデビューから8連勝。中央進出後は木村ミノル、東本央貴などに勝利。WPMF世界スーパーライト級暫定王座、WBCムエタイ日本同級王座、INNOVATION同級王座、DEEP☆KICK 63kg級&65kg級王座、WPMF世界スーパーライト級暫定王座など数々のタイトルを獲得している。
2021年5月にRISE初のOFG戦に志願し、これまで4勝3敗1分。2023年8月、YA-MANと初代RISEOFG -65kg級王座決定戦を争うもKO負け。西谷大成、伊藤澄哉と3連敗を喫したが2024年10月に安彦考真に判定勝ちで連敗脱出したのも束の間、2025年3月にYURAに初回KO負け。戦績は29勝(18KO)23敗1分。
会見では「ここで勝って優勝して、山口裕人はまだ戦えるぞってところを見せたいと思います。あと、スアレックは4日間ビールを辞めているらしいのでガチやなと思っています(笑)」と、まだやれるというところを見せたいとした。
以下、記者会見での質疑応答。



