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【WFKO】第1回全世界フルコンタクト空手道選手権=男女10階級中9階級を日本が制覇!男子重量級優勝は空手道MACの後藤優太、アントン・ジマレフは男子中量級で海外勢唯一の優勝、鈴木未紘が女子重量級で盤石の優勝、目代結菜は決勝で網川来夢に敗れ号泣

2025/06/01 19:06
WFKO全世界フルコンタクト空手道連盟第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会(決勝日)2025年6月1日(日)東京・有明アリーナ 「空手のオリンピック種目化」を目指して設立され、現在400を超える加盟団体・会派・道場がある「全日本フルコンタクト空手道連盟」(JFKO)が、設立当初から目標としていた全世界フルコンタクト空手道連盟(WFKO)による『第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会』が5月31日(土)・6月1日(日)に東京・有明アリーナで開催された。 『第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会』は、流派・団体の垣根を越えた初の世界大会で、世界各地で繰り広げられた選抜戦を勝ち抜いた精鋭が男女10階級に分かれてのトーナメントで初代王座を争い、10階級のうち9階級を日本が制する圧勝に終わった。 ▼女子軽量級決勝戦 50kg未満〇森みいな(成心會福岡支部)延長 判定3-0×山中咲和(新極真会高知支部)  開始と同時に激しい突き合いとヒザの応酬となるが、山中が顔面殴打の注意1。森が突きを回転させる中、山中は前蹴りを織り交ぜる。判定は森の2-0で引き分け。  延長戦、スピードのある突きを回転させる森に山中は下段と前蹴りで応戦。ラスト30秒で森が突きとヒザ、内股蹴りでラッシュをかけ、判定3-0で森が優勝を決めた。 「率直に嬉しい気持ちがあります。ずっと目指していた世界大会なので嬉しいです。初めての世界大会なのでプレッシャーもいろいろあったりしたんですけれど、優勝することが出来て嬉しい気持ちと次の世界大会でもいい結果を出せるように頑張りたいです」■女子軽量級優 勝 森みいな(日本・成心會福岡支部)準優勝 山中咲和(日本・新極真会高知支部)第3位 澤井ナノ(日本・新極真会東京城南川崎支部)第3位 清水由埜(日本・桜塾) [nextpage] ▼女子軽中量級決勝戦 54kg未満×小嶋夏鈴(新極真会東京江戸川支部)延長戦 判定5-0〇水谷 藍(久保田道場)  横蹴りから入る小嶋に水谷は突きから右下段、右中段。両者とも蹴りを多用するが、突きから蹴りを上手く決めるのは水谷。小嶋は突きが多くなる。判定は水谷の1-0で引き分け。  延長戦も突きと右の蹴りをバランスよく放って行く水谷のペースは落ちることなく、小嶋は突きで応戦するも蹴りがあまり出ない。水谷が最後まで変わらないペースで突きと蹴りのコンビネーションを打ち続け、判定5-0で勝利した。 「優勝しか見てなかったです。凄く嬉しいです。(次は)新極真会の無差別で優勝します」■女子軽中量級優 勝 水谷 藍(日本・久保田道場)準優勝 小嶋夏鈴(日本・新極真会東京江戸川支部)第3位 石野まこと(日本・桜塾)第3位 富野真麻(日本・白蓮会館) [nextpage] ▼女子中量級決勝戦 59kg未満〇漢 鈴那(新極真会佐賀筑後支部)判定5-0×水谷 恋(久保田道場)  序盤から両者突きを回転させて打ち合う。漢は左右に動きながらの突きとヒザ、水谷は突きで前へ出ようとするが、押しと顔面殴打で2つの注意(減点1相当)。水谷は最後まで突きをフル回転させたが、漢も負けじと左右に動きながら突きとヒザで一歩も譲らず。判定5-0で漢が初代世界女王の座に就いた。■女子中量級優 勝 漢 鈴那(日本・新極真会佐賀筑後支部)準優勝 水谷 恋(日本・久保田道場)第3位 井上ほの花(日本・新極真会東京城南川崎支部)第3位 ヴァレンス・ビケル(オランダ・KWFオランダ支部) [nextpage] ▼女子軽重量級決勝戦 65kg未満×目代結菜(新極真会東京城南川崎支部)判定0-5〇網川来夢(新極真会福岡支部)  両者とも間合いをしっかりとって突きと蹴りの攻防。突きで前へ出る目代に網川は右下段で対抗。突きを連打する目代が続けて顔面殴打の反則をしてしまい、2度目では網川が倒れた。回復を待ったところで試合時間が終了。目代には2つの注意が与えられ、判定5-0で網川が優勝。判定を聞く前から目代は顔をおさえて号泣した。 「優勝できてほっとしている気持ちです。優勝することを目標にして心に秘めてずっと努力してきました。今まで優勝できなくてやっとつかんだ優勝なので、応援があって2日間頑張れました」■女子軽重量級優 勝 網川来夢(日本・新極真会福岡支部)準優勝 目代結菜(日本・新極真会東京城南川崎支部)第3位 イヴァンカ・ポポヴァ(ブルガリア・新極真会ブルガリア支部)第3位 ベルタ・スザライ(ハンガリー・新極真会ハンガリー支部) [nextpage] ▼女子重量級決勝戦 65kg以上×ブリジタ・グスタイタイテ(新極真会リトアニア支部)判定0-5〇鈴木未紘(新極真会厚木・赤羽支部)  かなりの体格差があるが、鈴木は突いて内股蹴りのコンビネーションで一歩も退かない。ブリジタも突きとヒザ蹴りを繰り出すが、鈴木のスピードが優る。前に来る鈴木にブリジタは押しを連発してしまい注意2。判定5-0で鈴木が優勝を決めた。 「たくさんの応援でWFKO優勝することが出来ました。ありがとうございました。まだまだもっともっと強くなります。気合いと根性で乗り越えていきます」■女子重量級優 勝 鈴木未紘(日本・新極真会厚木・赤羽支部)準優勝 ブリジタ・グスタイタイテ(リトアニア・新極真会リトアニア支部)第3位 藤原桃萌(日本・新極真会福岡支部)第3位 アリーナ・オシペンコ(カザフスタン・新極真会カザフスタン支部) [nextpage] ▼男子軽量級決勝戦 60kg未満×新里誠光(武立会館)判定0-5〇澤井天心(新極真会東京城南川崎支部)  両者しっかり間合いをとっての突き・蹴りの攻防。隙あらば上段を狙う。澤井が突きから下段で前へ出て攻めていくと、新里が掛けで注意。さらに打ち合いの中で澤井の蹴り足をつかんでしまい2度の注意で合計注意3に。判定5-0で澤井の優勝となった。 「嬉しいです。優勝することを心に誓って練習してきました」■男子軽量級優 勝 澤井天心(日本・新極真会東京城南川崎支部)準優勝 新里誠光(日本・武立会館)第3位 ミンディア・ムゲラゼ(ジョージア・新極真会ジョージア支部)第3位 紅谷 凱(日本・極真拳武會さいたま浦和支部) [nextpage] ▼男子軽中量級決勝戦 70kg未満〇平木 楓(白蓮会館)不戦勝×前平斗真(新極真会福岡支部)  準決勝で前平にドクターストップがかかっていたため、試合は行われず平木の優勝となった。 「昨年悔しい想いをしてリベンジしたかったので戦いたかったんですが、準決勝まで全てを出し切ったのでその結果だと思います」■男子軽中量級優 勝 平木 楓(日本・白蓮会館)準優勝 前平斗真(日本・新極真会福岡支部)第3位 大坪裕希(日本・新極真会福岡支部)第3位 イェラマン・ムカシェフ(カザフスタン・新極真会カザフスタン支部) [nextpage] ▼男子中量級決勝戦 80kg未満×塚本慶次郎(新極真会世田谷・杉並支部)延長戦 判定0-5〇アントン・ジマレフ(新極真会カザフスタン支部)  独特の構えから飛び込んで左の突きを入れる塚本。ジマレフは下段を蹴っていく。塚本が距離を取り、近付くと両者密着するために決着つかず判定はジマレフの1-0。  延長戦になると塚本が胴廻し回転蹴りを再三放ち、出会いがしらにはジャンプしての蹴りを見舞おうとする。ジマレフは一気に前へ出て突きを打って塚本を下がらせ、下突きに塚本がヒザを着いて技ありに。ジマレフはそこからも勢いよく前へ出て突きを打ち、塚本を場外へ押し出す。塚本が胴廻しで一発逆転を狙うが空振り。ジマレフが判定5-0で勝利の雄叫びをあげた。 「今の気持ちを伝えるのは大変難しいです。次の世界選手権でも優勝したいです。カザフスタン万歳!」■男子中量級優 勝 アントン・ジマレフ(カザフスタン・新極真会カザフスタン支部)準優勝 塚本慶次郎(日本・新極真会世田谷・杉並支部)第3位 シモン・オルピンスキ(ポーランド・WKB)第3位 アリ・ハイデル(スウェーデン・新極真会スウェーデン支部) [nextpage] ▼男子軽重量級決勝戦 90kg未満〇渡辺和志(新極真会世田谷・杉並支部)延長戦 判定3-2×ヨナス・ロジン(IFKスウェーデン支部)  渡辺は左の突き、左の下段、左のバレリーキックと左の攻撃を多用。ロジンは下突きで応戦する。両者胸を付き合わせるような距離での突きの打ち合いとなり、差が出ず判定は0-0。  延長戦でも渡辺は前へ出て超接近、両者胸を付き合わせる距離での突き合いとなるが、離れると渡辺が下段を蹴る。判定は日本人副審2が渡辺、外国人副審2がロジンに上げたが、主審は渡部。判定3-0で渡辺の優勝となった。 「嬉しい気持ちもありますが、優勝できたのは応援してくれた方々のおかげなので感謝の気持ちです。今までタイトルがひとつも獲れていなかったのでここで獲ると決めて1日も無駄にせず稽古してきたので嬉しいです」■男子軽重量級優 勝 渡辺和志(日本・新極真会世田谷・杉並支部)準優勝 ヨナス・ロジン(スウェーデン・IFKスウェーデン支部)第3位 片桐大也(日本・極真拳武會本部)第3位 金岡陽大(日本・新極真会川崎東湘南支部) [nextpage] ▼男子重量級決勝戦 90kg以上×多田成慶(新極真会福岡支部)判定0-5〇後藤優太(空手道MAC)  後藤は振って打つような独特な左の突き、多田は突きと内股、ヒザと攻めていくが、後藤は余裕を感じさせる試合運び。右の下段を蹴り、上段にも蹴りを放つ。多田も負けじと右の上段廻し蹴り。左下突きと振る突きで前へ出る後藤は、至近距離でいきなり左上段ヒザ蹴りを突き上げて技ありを奪う。直後に試合終了となり、判定5-0で後藤が優勝を遂げた。 「ありがとうございます。いつもいいところまでいっていたんですが、なかなか優勝できなくて。いや、たまんないです。ありがとうございます。(上段ヒザ蹴りは)タイミングが合えば狙っていたので嬉しいですね。信じられないです。優勝を目標にしていましたけれど、どの島にいても厳しいので出来る自信はなかったです。自分は社会人で、自分一人じゃ何も出来なくて家族や職場の皆さんのおかげで優勝出来ました」■男子重量級優 勝 後藤優太(日本・空手道MAC)準優勝 多田成慶(日本・新極真会福岡支部)第3位 エヴェンタス・グザウスカス(リトアニア・新極真会リトアニア支部)第3位 パウリウス・ジマンタス(リトアニア・新極真会リトアニア支部)
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