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【Krush】谷川聖哉と山口翔大が前日会見でバチバチに「こういうヤツはベルト獲ったら他所に行きよる」(山口)「お互いの正義が違う」(谷川)シナ・カリミアンも興味津々で来場

2025/05/24 20:05
 2025年5月25日(日)東京・後楽園ホール『Krush.176』の前日計量が、24日(土)都内にて正午より行われた。  メインイベントの第3代Krushクルーザー級王座決定戦3分3R延長1Rで対戦する、谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)は89.8kg、山口翔大(GENESIS/TEAM3K)は89.6kgでそれぞれ無事パス。  続いての会見では調印式が行われ、タイトルマッチが成立。山口は「フルコンタクト空手からK-1 GROUPに挑戦している山口翔太です。試合を盛り上げるためにいろいろふざけた部分もあったんですけれども、蓋を開けてみればこうやって空手家2人でこのタイトル マッチの舞台に立つことが出来るっていうのはすごく嬉しく思いますし、空手自体から知らない仲ではない2人でこうやってメインを飾れるっていうのも嬉しく思います。当日、会場もしくはABEMAを見てる皆様に、特に空手をしている子供たちに、僕みたいにどん臭い運動神経が悪かった子供でも、こうやってKrushのメインでタイトルマッチを空手家同士で対決できるところまで漕ぎつけたっていう背中を見せて、目標にしてもらえたらなと思ってます」と挨拶。  谷川は「明日は自分のための大会で、ここ2、3年ずっと日本人最強って言って何の資格もないままあぐらをかいていた部分もあるので、ここでしっかり1回ベルトを獲って、通過点なのでしっかり勝って締めたいと思います」と意気込む。  計量で向かい合った印象を聞かれると、山口は「素直に嬉しく思いますね。空手時代から先に谷川選手がK-1に挑戦して、ずっと背中を見ていて。日本を背負って戦ってきた姿を見ていたので今まで立ててきたんですけれども、戦うとなったら立場が変わって敵なので。倒す気で今日も来たんですけれども、やっぱり今は嬉しい気持ちが強いですね。明日に向けてちょっと気持ち直して頑張りたいと思っています」と、今は嬉しい気持ちが強いとする。  谷川は「自分より身長の低い相手とか体格の小さい相手とやるのが久しぶりなので、いつも見上げてたのでそれがないってのもありますし、それと黒いなっていう。それぐらいですかね」とした。  目の前に置かれているチャンピオンベルトにはどんな想いがあるか。山口は「僕はあくまでも目指すのは世界なので、このKrushのベルトはK-1 GROUPの全日本大会の決勝戦、日本のタイトルっていうつもりで通過点やと思っています」と、空手で例えれば全日本大会の決勝戦だという。  一方の谷川は「Krush王者とK-1王者が出来ることって違うと思いますし、発言権とかそういう説得力が変わるっていうのは、僕は周りを見て思っています。形のない称号的なものを持ってたつもりでいた自分っていうのも感じているので、ここでちゃんと1回ベルトを巻いて発言権を得た状態で言いたいことが本当にたくさんあります。楽しみにしててくださいって感じです」と、日本最強の「称号」ではなく「ベルト」という形のあるものを得て言いたいことを言いたいとした。  どういうチャンピオンになりたいか、との質問に山口は「日本人重量級が世界には通用しないっていうのを谷川選手が証明してくれたので、逆に山口翔大やったら通用するぞっていうロマンを見せられるのかなと。無差別やと体格が足りなかったんですけれど、クルーザー級やと山口ワンチャンあるんじゃねって思ってる人も多いと思うんですよ。ただ谷川選手やったらちょっと無理じゃねって思ってる人も多いと思うんで、ここでロマンを見せるには山口翔大が勝つしかないでしょうっていうので、この試合が組まれてると思うんですよ」と、それまで謙虚だった山口が次第に本性を見せ始める。 「今日はちょっといい子ちゃんぶろうかなと思ったけれど、やめて。日本のK-1重量級のロマンをぶっ潰した谷川選手をぶっ潰して山口翔大のロマンを見せたいと思ってます」と言い放つ。  谷川は「今はいろんな団体があったり階級があったり、どこが最強だとかあると思うんですけれど、そもそも格闘技って一番そのルールで強いヤツを決めるものだと思っててて。そうなってきたら重量級が一番強いんですよ。でも、それを言っていいのってチャンピオンだけだと思ってて。やっぱり重量級を盛り上げたいです。昔のK-1に戻したいですね」と、重量級を昔のように盛り上げていきたいとする。  徐々に本性を現わしてきた山口には、序盤は今までのSNSやインタビューとはまるで別人かのようだったが何か意図があったのかとの質問が飛び、「あんまり言うたらかわいそうやなっていうのと、せっかく神聖なタイトルマッチなので真面目にしなあかんのかなって。あと宮田さんが横で怖かったんで気をつけてたんですけれど」と笑う。  続けて「まあ、(谷川が)他団体に触れたりとかする時点でナンセンスですよね。ここはKrushなので。K-1 GROUPなので他団体の話とか他の階級の話とかもうわけわかんないんで、そっちがいいヤツはそっち行っとけよって話やし、こういうヤツはベルト獲ったら他所に行きよるんですよね。そういうのが僕は嫌で、それを止めるための戦いでもあるんでね。何を言ってんのかなっていう感じです。僕はK-1 GROUPに骨を埋めるつもりで生きてるんで、他団体の話をされるとちょっと腹立ちますよ。ONEとか言われても知らんがなっていう話なんで」と、谷川に“お前も王者になったら他団体に行くんだろう”と言わんばかり。  これに谷川が「僕は全く相手にしてないし、そもそもキックボクシングのレベルは全く違うと思ってる」と言うと、山口はすかさず「キックボクシングちゃう。これK-1やから。K-1ルールやからね。キックボクシングじゃないからね。K-1っていう競技やからね、Krushっていう競技やから勘違いせんといて。だから他団体とか話でんねん」と苛立ったようにツッコミ。  谷川はそれでも冷静さを失わず「…らしいんですけれど、そもそも重量級があるのはK-1しかないですし、K-1愛を語り出したら僕も強いですし。じゃあK-1ジムに入れよ、とも思いますし。多分、お互いの正義が違うので。彼は思春期みたいな感じで触れるもの全部やけどしてっているので、僕は全くもう触れたくもない。それがファイトスタイルにも出ると思うので、本番には強いタイプなのは認めているのでこの会見の感じが明日の試合に出るのかなって思いますね。ここで僕がカーッとなったら明日負けると思いますし、自分のやることを貫き通す9分間…9分かからないと思うんですけれど。まあ、だから言っとけって感じですかね」と気持ちを乱されないようにするという。  両者はフルコンタクト空手で実績を残した同士であり、空手家としてこれだけはもらっても倒れないという自信があるものは何か、との質問に、山口は「別の競技やってるので、あくまでも。ただアマチュアの競技でやってきた戦略であったりとか練習量っていうのは負けないと思います」とし、「とりあえず終わったら鳥貴族行きます」と恒例の答え。  それに対して谷川は「空手家はボディとローでは倒れないって僕は教わってるんで、倒れないです。押忍」と、ボディブローとローキックでは絶対に倒れるわけにはいかないとした。  4月3日に元K-1ラウンドガールの堀尾実咲と結婚したことを発表した谷川には、堀尾が威勢のいい言葉で送り出すらしいが今日はどんな言葉をかけられたかとの質問が飛び、「昨日、水抜きとか食事のサポートもしてもらって『私がついてるんだから、あんなちっちゃいヤツに負けるはずないだろう』っていう風に気合いを入れてもらいました(笑)。僕はSNSとかでやり合うのは好きじゃないんですけれども、奥さんは結構イケイケどんどんタイプなので『言われてんじゃねえよ』って感じでしたが、まあ言わしとけって僕は言ってます」と照れくさそうに答えた。  最後に山口は「いろいろ言っちゃったんですけれど、一番は最初に言ったように僕は本当に走るのも遅くて運動神経も悪くて長距離も短距離もダメで、逆上がりはまだ生まれてから1回も出来たことがないんですよ。こんな僕でもこうやってタイトルマッチにたどり着いたのは空手のおかげやと思ってますし、こうやってK-1 GROUPで戦わせてもらってるおかげなので、そういう運動音痴の僕でもこういうとこまで来れたよっていうのを勝って子供たちに見せたいと思ってます」とメッセージ。  谷川は「トーナメントでタイトルが懸かったことはあるんですけれど、初のタイトルマッチで。いいタイミングが重なって明日試合できることを本当に感謝しています。明日チャンピオンになって、マイクアピールしているところまで全部もう何回も何回も夢で見てきましたし、全部想定しているので、明日は必ず自分が勝って自分の大会にして次に進んでいきたいと思う」とコメント。  さらに「最近のKrushって自分の応援している選手の試合だけ見て帰ってしまう人が多く見受けられるので、それだと寂しいのでマイクにも注目していただきたいので。勝ってマイクまでぜひ楽しんでいただけたらなと思います」と、自分の勝利後のマイクアピールまで注目しておいて欲しいと語った。  そして宮田充Krushプロデューサーからは「昨日、不安な情報があって。シナ・カリミアン選手がこの試合が非常に気になるから観戦に行きたいって言ってきてですね。別にいいんじゃないのって。ちゃんと柵もあるし、彼はもう90kgに落ちないとのことなので勝者に挑戦することはないと思うんですけれど、シナ選手が2人の戦いに非常に興味を持ってるみたいなんですが、気にせずに思いっきりやってください」との情報ももたらされた。
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