キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】九州の“リアル女王様”東京初上陸「そっちが来るならこっちも行きますよ。森川選手と試合するのに、殴り合い以外にあります?」

2025/05/16 12:05
 2025年5月18日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2025 vol.3』(U-NEXT配信)にて、KNOCK OUT-BLACK女子-45.0kg契約3分3Rで森川侑凜(J-KRANG)と対戦するBONNIE (MSJ KICK BOXING GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。  BONNIEは5歳から19歳まで格闘技と向き合い、その後は週1程度の練習だったが30歳でプロ格闘家になりたいと決意。再び格闘技と向き合い、アマチュアで試合経験を積んだ。2024年7月21日に福岡で開催された『KING OF STRIKERS 43』のオープニングファイトに出場し、3Rに左フックでダウンを奪って判定勝ち。9月のKNOCK OUT福岡大会でプロデビューも鈴木萌とドロー、その後は地元のKOSでキャリアを積み、1勝1敗1分だが1敗は対戦相手が2kgオーバーしての試合を受けて判定2-1で敗れたもの。  職業は福岡の西中洲にあるSMバーの“女王様”。自ら「格闘家と女王様2足のわらじ」を名乗り、昼間は練習、夜は女王様という生活を続けている。2023年2月に行われた『BreakingDown 7』のオーディションに参加して話題を呼び、そのオーディションでは木村美玲とのスパーリングで敗れたため本戦出場はならなかったが、激しい殴り合いでインパクトを残した。ファンを「愚民」と呼ぶ女王様は自身のSNSにて「東京の変態たち~応援来てね~」と呼びかけている。 イロモノ扱いされないように試合はしっかりやる ──昨年9月のKNOCK OUT福岡大会(鈴木萌とドロー)がプロデビューでした。その後の試合は? 「2試合しました。12月に判定勝ちして、3月に判定負けで今は1勝1敗1分です」 ──昨年、KNOCK OUTに出た時はどう感じましたか? 「それまで1R2分で試合をしていたので、試合時間が3分になって『長えなー』と思いました(笑)」 ──どういう感想ですか(笑)。ただ、試合前に話していた通り、前に前に出る試合はできていたのでは? 「そこは気合いで(笑)。ただ勝つことができなくてドローに終わって、特に2Rからは相手の距離だったかなという感じでしたね。自分の課題が浮き彫りになった試合だったかなとは思います」 ──2戦目はその課題を改善できたから勝てた? 「いや…相手がアウトボクシングの選手だったので、捕まえるのが大変で。相手があんまり出てこないから勝てた感じで(笑)、モヤモヤした感じはありましたね。チャンピオンだと聞いてたから、もっと出てくるかと思ったんですけど。それはそれでやったことのないタイプの相手だったので、勉強にはなりましたけどね。そこからは詰め方の練習なども取り入れたりしたので」 ──その次の3戦目は韓国人選手との国際戦だったんですね。 「その時は相手が見つからなくて、52kgだか53kgだかのチャンピオンだったんですけど、『誰でもいいっすよ』ってことでやりました。大きいんだろうなと思ったら、計量もきちんと2kgオーバーしてきて(笑)。戦績とか考えて試合を拒否することもできたんですけど、やっぱり応援してくれる人たちがいるし、自分が目指すところもそういうのではないんですよね。自分の選手生命もあんまり長いと思っていなくて、短期間でパパッと周りを楽しませたいので、『2kgオーバーでも何でもいいですよ!』ということで受けました。まあでも、そこでも課題が浮き彫りになった感じでしたね」 ──というと? 「体格差はあっても、技術ではかなり勝っていたと思うので、勝てる試合を落としたという感じだったんですよ。相手のオーバーどうこうというより、自分の実力不足で負けた感じだったので」 ──ここまでプロで3試合、何か変化はありますか? 「デビュー戦が一番緊張するという人が多いじゃないですか。でも私はデビュー戦が一番緊張しなくて、試合を重ねるごとに緊張感が増してるんですよ。何でだか分かんないですけど」 ──それは試合ごとに課題を感じて、改善しているからでは? 「それもあるんですけど、やっぱり試合ごとに相手も強くなってくるからというのもあるのかなと思います。何でだか、デビュー戦は緊張しなかったんですよ(笑)。その後の方がピリピリしてます」 ──自分としては、緊張するのとしないのとでは、どちらがいいですか? 「うーん…緊張しない方がいいんですけど、しなかったらしなかったで、うまく戦おうとしちゃうんですよね。そうなったら、たぶんクソおもんない試合をしちゃう選手なんですよ、自分って(笑)。アマチュアの時の『技術はないけど、とりあえず行くぜ!』みたいな時の方が面白い試合をしてましたからね。それに、自分がパッと見のイメージで求められるものって、イケイケGO!GO!な試合だと思うし、そこは自分が目指してるところでもあるので。武尊選手の試合が好きなのもそういうところが理由なので、そんな試合をしていきたいです」 ──理想とする試合ができそうだと。 「はい。相手の森川侑凛選手の試合を見たら、けっこうガンガン来るスタイルだったので、噛み合いそうだということでマッチメイクされたのかな? と思ったんですよ。そっちが来るならこっちも行きますよ、という感じですよね(笑)」 ──そこはお望み通りに、と。 「森川選手はしばらくお休みされてたんですよね? 復帰戦の相手として、戦歴の浅い自分がちょうどいいと思って組まれたのかなと思うんですけど、前にしか来ないし(笑)、森川選手を勝たせようと思って組んだとしても、その通りにはいきませんよ、という感じですね」 ──噛ませ犬にはならないぞということですね。 「前回やった韓国人が、森川選手と似たようなタイプだったんですよ。技術はないけど、ガンガン前に出て来るっていう。だから森川選手うんぬんというより、自分的にはリベンジマッチという感覚なんですよ。根性ある選手みたいなので、しっかり打ち合いに行きたいなと思います」 ──今回は4戦目にして初の後楽園ホールでの試合ですが。 「格闘技の聖地と言われるようなところに、こんなに早く呼んでもらってありがとうございますという感じです(笑)。東京の方たちにもアピールするチャンスだと思うので、しっかり勝ってアピールしたいです」 ──昨年の試合は、BONNIE選手が“飼育”している方たちも応援に来られるという話でしたが…。 「あ、東京にも来ますよ。デビュー戦の時はドローだったから『延長が見たかった』って言われたんですけど、『勘弁して』って言いました(笑)。見てるだけならいいだろうけど、戦ってる方の身にもなれと(笑)。今回、ソイツらも含めて去年と同じぐらいの人数がドン!と東京に移動してきてくれるので、頑張って勝つところを見せたいですね」 ──負けられない要素がたくさんありますね。 「ですね。でもそれはプロに上がる前から覚悟してたことなので。別に才能があるわけでもないし、ジュニアから試合してきたとかでもないし、30歳の時に『キックやろう』と思った理由は『何となく』でしたけど、そこから毎日やり込んでるので、覚悟は決まってます。あとはついて来てくださいという感じです。今のところ、どこの団体でベルトを獲りたいとかもないけど、早くやめたいので(笑)、早くベルトが欲しいんですよ。なるべく短期間で、ギュッと濃い格闘技人生を送りたいと思ってて」 ──そうですか(笑)。 「うまい子、技術のある子はたくさんいるので、そこは目指してないんですけど、『BONNIEは面白い試合を見せてくれるよね』って言ってもらえる試合をするのが、選手として一番やりたいことなので」 ──後楽園大会だし、U-NEXTでの生中継もあるし、より幅広い範囲にアピールできますしね。 「そうですね。普段、他の選手の試合とかほとんど見ないんですけど、森川選手の試合を見たら『メチャクチャ根性あんじゃん』と思ったので、楽しみっすね(笑)。メチャクチャいい顔、いい目をしてますよね」 ──お互いにそう思っているのかもしれないですね。 「確かに。まあ自分はイロモノ扱いされないように、試合はしっかりやろうと最初から思っているので。キャラクターは立ってるから、あとは実力という感じで(笑)」 ──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう? 「森川選手と試合するのに、殴り合い以外にあります?(笑) まあ、細かい技術だったら負けないと思うんですけど、せっかく気持ちのやりとりができる選手を当ててもらってるので、意地のぶつかり合いに一番注目してもらえたらと思います」 ──気持ちのぶつかり合いでは負けない自信がある? 「そう思ってたんですけど、3月の試合で相手に押されちゃったから、『クソ!』と思ってて。だからホントにリベンジですよ。押されたことが自分を変えたと思うので、今回は自分からガンガン行くところを見せたいですね」
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