2025年3月23日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催された『ONE 172: TAKERU vs. RODTANG』で、大会当日に中止が発表されたONEフェザー級(70.3kg)キックボクシング3分3R、マラット・グレゴリアン(アルメニア)vs.海人(TEAM F.O.D)。
試合中止に至った経緯について海人陣営の主張、グレゴリアンの主張、試合後のチャトリ・シットヨートンCEOの発言やその後の謝罪など多くの混乱を招いたが、4月14日(月)にONE Championshipとシュートボクシング協会がそれぞれ「和解」が成立したとの声明文を出した。
ONE Championshipは、今回の和解について以下のような声明。
■「ONE Championshipとシュートボクシング協会の和解成立に関する声明」
この度、ONE Championshipは、「ONE 172: 武尊 VS ロッタン」開催後の記者会見における発言に関しまして、シュートボクシング協会並びに海人選手と直接会談の場を設け、誠意をもって協議いたしました。
シュートボクシング協会および海人選手に対しまして、記者会見での不適切な発言について深くお詫び申し上げるとともに、建設的な対話の場にご参加いただき、ご理解を賜りましたことに心より感謝申し上げます。
本件につきましては、計量および試合実施に関するプロセスにおいて、当事者間で認識の相違が生じており、結果として不本意な誤解を招くこととなりました。今回の対話を通じて、両者の立場と見解を共有し、相互理解を深めることができました。今後はこのような認識の齟齬が生じないよう、大会前のルールやプロセスの確認をより徹底し、明確なコミュニケーション体制を構築していくことで合意いたしました。
ONE Championshipは、シュートボクシング協会との建設的な関係を大切にしております。今後も格闘技の国際的発展と、優れた日本人選手の世界的活躍の機会創出という目標に向け努力を続けて参ります。
ONE Championshipは、すべての選手が公正な環境で競い合えるよう、一貫したルール適用と透明性のある大会運営を堅持して参ります。今回の対話から得た知見を活かし、格闘技の国際的発展と選手の安全確保の両立に向け、より一層の努力を重ねて参ります。今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
同件についてシュートボクシング協会は以下のような声明を出している。
■「シュートボクシング協会がONE Championshipに提出した抗議文に関する和解成立のお知らせ」
シュートボクシング協会は、3月23日(日)に開催された「ONE172」での海人VSマラット・グレゴリアンに関して、ONE Championshipに抗議文を提出しておりましたが、同団体と和解が成立したことをご報告いたします。
4月9日(水)ONE ChampionshipのCEOチャトリ・シットヨートン氏より、先日の「ONE172」で生じた一連の騒動に対する謝罪の申し出がありました。協会はチャトリCEOの謝罪を受け入れ、真摯的な話し合いを通じて共に格闘技界の更なる発展と健全化に向けて協力体制を築くことを約束し、正式に和解いたしました。
また翌10日(木)にはチャトリCEOより、海人本人も同席の上、「ONE172」大会後の記者会見における海人に対する不適切な発言と認識違いによりお互いの関係に軋轢を生んでしまったことについて深く謝罪いただきました。当協会としても計量および試合成立までのプロセスに関する認識の違いがあったことを認め、今後は両団体間での共有事項の明確化を図っていくことを徹底していく所存です。
自らの非を認め誠心誠意言葉を尽くし、海人に謝意を示してくれたチャトリCEOには敬意を表しますとともに、私共も今後ONE Championshipとの協力体制を強固なものにするべく相互理解の促進に努めて参りたいと思います。
今回の件を通して国内と海外のイベントにおけるシステムの違いなど、改めて学び見識を深める機会となりました。今後とも子供たちが安心して目指すことができる健全な格闘技界を構築するべく、国内外問わず志を高く持つ関係各位と手を取り合うことが出来ればと願うものであります。夢のある格闘技界に向けて邁進していく所存ですのでどうぞ宜しくお願い申し上げます。
シュートボクシング協会 代表 緒形健一