キックボクシング
レポート

【ONE FF】メインはクラップダムの強打が爆発、初回一撃KO。小桐冬華が得意の顔面前蹴りさく裂させるも、スーパーボンの弟子チーチェンの上手さに初黒星

2025/04/04 22:04
ONE Friday Fights 1032025年4月4日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTでLIVE配信 ▼メインイベント キャッチウェイト(-66.67kg)ムエタイ 3分3R〇クラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ(タイ)[1R 2分11秒 KO] ※左フック×フェルザン・チチェキ(トルコ/Venum Training Camp)  クラップダムはサウスポーのファイタータイプで、左ストレートを決め技とする元ルンピニースタジアム認定ライト級&スーパーライト級2階級制覇王者。2018年にはプロムエタイ協会ライト級王者の肩書を引っ提げて初来日。REBELSのリングで梅野源治とルンピニースタジアム認定ライト級王座決定戦を争い、4Rに強打で梅野を2度ダウンさせてのTKO勝利を収め、日本のムエタイファンにも強烈なインパクトを残した。  ONEには2019年9月から参戦し、2020年のONEバンタム級ムエタイトーナメントでは決勝へ進出したが、ロードレックに敗れた。2021年は1勝2敗、2022年は2勝3敗、2023年は4勝(3KO)1敗1無効試合、2024年は2勝(2KO)2敗。KO狙いのアグレッシブなスタイルはタイで人気を博している。2024年7月にナビル・アナンにKO負けを喫し、ノンオー戦に続く連敗となったが、9月にはスープラックを左フックでKOして再起。2025年1月はジョン・リネカーにダウンを奪われるも追い上げて逆転勝利した。戦績は72勝20敗5分。  チチェキは2023年1月の『ONE Friday Fights 2』からONEに参戦し、パンリットにKO勝ち、レニー・ブラジとジョージ・ムザキーティスに判定勝ち。ポンシリ、アバター、キリル・ホムトフには敗れてONE戦績は3勝3敗。  1R、クラップダムはいきなりロープを背負い、ローを蹴り合う。チチェキは蹴りのフェイントから右ボディストレート。チチェキは右インローを蹴っての右ストレートを狙う。  クラップダムは左ローと左インロー。クラップダムの奥足への左ローに過剰に反応するチチェキは、飛び上がるようにして左ローをかわすが、前に出てきたところでクラップダムが待っていましたとばかりにワンツーの左フック。まともにもらったチチェキは身体が硬直し、レフェリーは即座にクラップダムのKO勝ちを宣した。  クラップダムには35万バーツ(約150万円)のボーナスが贈られた。 [nextpage] ▼第3試合 アトム級キックボクシング 3分3R〇ロー・チーチェン(中国)[判定3-0]×冬華(=小桐冬華/TEAM FOREST) 冬華はSB日本女子アトム級王者MISAKIと同門で、ベースとなる空手で正道会館や極真空手などの様々な大会で優勝した実績があり、2023年のアマチュアSB全日本大会では女子-55kgの部で王者に。2024年6月のプロデビュー戦では顔面前蹴りを炸裂させる一撃必殺でKO勝ちの衝撃デビューを果たし、8月の2戦目では“新時代天才少女”と注目されてきた大型新人・宇野あいりとの接戦を制した。戦績は2戦2勝(1KO)。 昨年に高校を卒業したばかりの19歳で、美容専門学校に通う。自身のSNSでは今どきのギャルっぷりを爆発させているギャルシュートボクサーだ。 対戦相手のチーチェンはONEフェザー級キックボクシング世界王者スーパーボン率いるSuperbon Training Campに所属。2024年5月の『ONE Friday Fights 62』からONEに参戦し、ノンアム・フェアテックス(タイ)に判定負け、9月の『ONE Friday Fights 78』でもモア・カールソン(スウェーデン=2025年1月にKANAと対戦)に判定負けとそろそろ勝ち星が欲しいところ。  チーチェンのセコンドにはスーパーボン、冬華のセコンドにはMISAKIが就く。両者リング上で顔を合わせると激しいにらみ合い。  1R、長いリーチからのジャブ、ワンツーで前に出る冬華。チーチェンは右ミドルハイを蹴ると腕で受けた冬華に左右の連打を放つ。冬華のワンツーにも右ミドル。冬華の右ストレートに徹底して右ミドルを合わせに来るチーチェン。冬華は得意の前蹴り、それをフェイントにしてのワンツー。圧をかける冬華だが、右ストレートを打つとチーチェンは手数を返して上回る。  2R、冬華の右ローにワンツーを返してきたチーチェンに顔面前蹴りを返す冬華。ワンツーで前に出る冬華が顔面へ前蹴りをヒットさせるが、チーチェンは手数を返してくる。冬華が前蹴りの2連打、左ボディも打つがチーチェンのワンツー、左フックをもらってしまう。  冬華の左ミドルにチーチェンは右フック。冬華も右ストレートをヒットさせるが単発で終わる。ジャブから細かい連打をまとめるチーチェンに冬華は前蹴り。ビッグヒットのある冬華だが、チーチェンのパンチをもらってしまったラウンドに。  3R、冬華のワンツー・ミドルの蹴り足をキャッチしてしまったチーチェンにレフェリーが注意。チーチェンは一気に入ってきてパンチをまとめるが、冬華は前蹴りで突き放す。右ミドル連打からの右ストレート、チーチェンは左ミドル。  圧力で下がらせてのワンツー、顔面前蹴りがクリーンヒット、さらに右ハイも。チーチェンはすぐに距離を詰めて連打をまとめてくる。冬華が右ストレートをヒットさせるが、チーチェンも負けじと打ち返して取り戻す。前に出て右を打つ冬華にチーチェンは右ストレートを連打して印象付けた。  判定は3-0でチーチェンの勝利。しかし、僅か3戦目での海外の舞台で冬華は可能性を見せた。
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