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【ONE】吉成名高、試合間隔が3カ月空いたことで「いつも以上に仕上がっています」OFグローブで「当てるというよりも点で刺す」意外な気になることとは

2025/03/19 20:03
【ONE】吉成名高、試合間隔が3カ月空いたことで「いつも以上に仕上がっています」OFグローブで「当てるというよりも点で刺す」意外な気になることとは

OFグローブでの試合は2度目だが「しっくり来ている」と自信を見せる名高

 2025年3月23日(日)さいたまスーパーアリーナ『ONE 172: TAKERU vs. RODTANG』(U-NEXTで独占PPVライブ配信)に出場する選手の個別インタビューが、19日(水)都内にて行われた。

 第7試合のONEアトム級(52.2kg)ムエタイ3分3Rで、元ルンピニースタジアム認定ライトフライ級王者ラック・エラワン(タイ)と対戦するラジャダムナンスタジアム3階級制覇の吉成名高(エイワスポーツジム)が出席。


「いよいよ来たかって感じで。モチベーションも常に高い状態で練習してこれました。前回の試合から3カ月くらい空きが出来たので、集中して練習が出来たので凄く仕上がりいいですし、気持ちも仕上がっています。試合間隔が3カ月空くことはなかなかないので、本当に準備が出来て、いつも以上に仕上がっているし、対策もバッチリ出来ています」

 ならば、ハイパフォーマンスの吉成名高が見られるのでは、と言われると「はい。本当に準備期間が長く取れたので」と完璧だと答えた。

 対戦するラックは以前から名高が対戦を望んでいた相手であり、「強い選手だし、ONEでの戦績で言ったらラック選手の方が経験は上なので、このリングでの戦いには慣れている。ただ、ムエタイの実績では僕の方が上だと思っているので、ラック選手がパンチを振ってこようが技術で勝負してこようが、どんな展開になっても上回れるように練習してきました」と、どんな展開になっても勝負できるとする。


 通常のムエタイルールとONEのOFGムエタイでやるのとでは、どっちの方がやりやすかったかとの質問には「ラック選手は意外と賭けのある5R制の純ムエタイだと慎重な試合をしてくるんですよ。その方が僕的にはやっかいかなと思います。元々は技術が凄いあるテクニカルな選手なんですが、ONEに来てから激闘派の倒すイメージになって、前にどんどん行くという。だからどっちも出来るって印象がありますね。でも、どっちでやっても勝つ自信はあります」という。

 今回も「どうせ名高がすぐに勝つんだろう」との声が少なくないが、「去年8試合やって4試合判定になっているんです(笑)。もちろん倒して勝つつもりでやっていますが、そんな簡単に倒せる相手じゃないです。そうやって期待してもらえるのは嬉しいことなので、それ以上のものを今回は見せられるように練習してきたので、今回はKOしたいですね」と、その期待には応えたいとした。

 2度目となるオープンフィンガーグローブ戦については「ミット打ちやサンドバッグなど全部OFGにしました。最初は皮が剥けたり、皮膚が切れちゃったりしたんですけれど、打ち方を工夫していく内にそういうのはなくなって。今は逆にOFGがしっくりくるくらいハマっています」と自信を見せる。


「僕がブロックするシーンも次の試合で出ると思うけれど、基本的には距離で外したり、体捌きで外す動きを僕は得意としているので、それが活きるんじゃないかと思っています。攻撃面に関しては当てるというよりも点で刺すような打撃をしたいですね」と、攻撃面でも防御面でも不安はないとした。

 他に通常のムエタイとONEのOFGムエタイの違いはあるか、と問われると「ディフェンスとかオフェンスで多少の違いは感じられますが、一番の違いは音楽」と意外な答え。

「ムエタイで試合中に流れる音楽。あれがないと僕からしたらけっこう大きい影響があるかなと。前回12月のシュートボクシングの大会での試合で思いました。リズムがとりづらいと思ったんです。OFGの試合はまだ2戦目ですが、試合中に曲がないのはわりと気にしています。曲があったらノリますね」とムエタイ選手ならではの違いを話した。

 日本立ち技格闘技界のスターたちが集結した今大会。その中で自分の存在感をどうアピールするかと聞かれると「僕のスタイルは他の強い選手でも真似できない独自のスタイルだと思っています。それを存分に発揮して試合で見せれば、それが僕の色となって存在感が出る。強い選手が集まっているからいい試合をしなければ、という気持ちよりかは自分の試合を見せることを一番に強く考えています」と、普段通りやることで違いが見せられるとする。


 ONEのOFGムエタイの人気が高まっていることには「ONEは毎週ルンピニーで大会が開催されていて、ムエタイの試合が多い。タイの選手が猛威を奮っている中で、ロシアやブラジルの選手も頭角を現してきていて、ONEの中でムエタイがどんどん広まっていると思います。日本でもそういう巻き込み方が出来ればと。日本の選手がムエタイで現れればもっと盛り上がるきっかけになると思うので。世界的に見るとONEはムエタイの試合が多くなっているので、そこは凄く嬉しいですね」とONEの中でムエタイが存在感を強めていることを喜んだ。

 日本の強豪キックボクサーが多数出場する中、ムエタイ選手として出ることには「自分の色が出ると思いますね。キックボクシングの日本のトップ選手が集まって試合をしますけれど、みなさんグローブの試合なので。自分と士門がOFGムエタイをやらせてもらうので、僕たち2人でムエタイを見せないといけない気持ちは強いですね」と、ムエタイの面白さを従兄弟の士門と2人でしっかり見せたいとする。

 キックボクシングとは違うムエタイの面白い部分は、との質問には「ヒジ打ちじゃないですかね。一発で試合をひっくり返せるだけの打撃がありますし、首相撲もタイの選手が外国の選手を圧倒することが多いので、そうじゃなくて自分たちは首相撲の技術でも上回れるのを見せたい」とした。

 武尊のことを以前から好きだと公言しており、今回同じ大会に出られることを「本当に嬉しい」と喜ぶ。

「少し前になりますが一緒にお食事をさせてもらって、一緒に出られたらいいねと言ってもらえて。それが凄く嬉しくて。いつか同じリングで試合をしたいと思っていたので、それが今回、武尊選手がメインイベントでロッタン選手と国を代表する選手同士という試合で一緒に出られることは嬉しいし、ここまでつながっていたのかなって思いました」

 もちろん武尊を応援するという名高。なぜ武尊が好きなのかと聞かれると「試合はもちろん見ていてアツくなる試合、人の心を震わせる試合が出来るところを尊敬しています。あと一緒にお食事させていただいた時に、凄く温かくて人としても尊敬できるのが好きなところです」と答えた。

 また、今年は厄年ですでに厄払いをしていたが、この試合が決まってもう一度厄払いに行くと言っていたことについて「いつも行ってる神社へ行きましたね。万全のはずですが、そのあとすぐ風邪を引きました(笑)」と笑った。

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