2019年10月2日(水)東京・極真会館総本部代官山道場において、11月22日(金)~24日(日)に武蔵野の森 総合スポーツプラザ(東京都調布市)で行われる『日本赤十字社 災害義援金チャリティー 第12回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』の開催記者会見が実施された。
松井章奎館長、木山仁日本代表監督をはじめ、今大会に出場する上田幹雄、鎌田翔平、荒田昇毅、高橋佑汰、安島喬平、大澤佳心、加賀健弘、小林健人、髙木信、髙橋扶汰、竹岡拓哉、西村界人、星龍之介、山川竜馬の15名の日本代表選手が出席し、それぞれ大会に臨む抱負を語った。
まず松井館長より大会開催の挨拶と、「1975年の第1回大会以来、4年毎に開催しています体重無差別による全世界空手道選手権大会ですが、今回が第12回目の大会となります。今大会は、世界各地から選抜された男子166名、女子34名の計200名の選手が出場して覇を競うというもので、日本からは男子19名、女子6名の選手が王座奪還を目指して大会に臨むことになります」と大会の概要が語られた。
木山監督からは「私は8年前の第10回大会より監督として選手を指導してきましたが、今大会の日本選手は過去最高の仕上がり、そして優勝に最も近いメンバーが揃ったと自信を持っております。これまでの強化稽古、強化合宿では海外選手の徹底した対策と厳しい稽古を積んで、選手たちは絶対に優勝を勝ち取るという気持ちでいます」と自信を語り、その自信の根拠として「四強の選手は心技体ともに非情に充実していますし、前回の世界大会後にルール改定が行われ、それによって日本選手の技術力が海外勢を上回るようになりました。ルール改定以前の試合では体力に依存した組手が多く見られ、体力的に不利な日本選手はなかなか結果を出せなかったのですが、改定ルールによって技術が重視されるようになり、海外勢に引けを取らない、あるいは彼らに優る組手をすることができるようになりました」と胸を張った。
日本の悲願とも言える王座奪還へのポイントとして木山監督は、「若手選手の伸び、頑張り」を挙げ、「日本の四強は確かに優勝候補ですが、日本勢が実際に優勝するためには若手選手の頑張りが大きな影響を与えるのではないか。若い選手たちが日本の優勝に貢献するんだ、外国人選手を退けて自分が勝ち上がるんだという強い気持ちで気を吐いてほしい」と語った。
今大会における日本代表選手について、松井館長は「1975年以来、極真会館は世界大会を軸にして4年毎、また8年毎に新陳代謝を繰り返して選手が入れ替わっています。今回は実績も経験も豊富なベテラン選手が日本選手団を牽引すると同時にそこに引っ張られながら追いかけていく若い選手もいて、非常にバランスが良いとも言えますし、今まさに細胞分裂が起きそうな状況だというふうに見て取れます。
昨年の全日本チャンピオンの上田選手を含め、四強と言われる選手たちはとても頼もしく感じていますし、それ以外の選手たちも優勝争いは四強の4人に任せればいいという意識ではなく、自分たちが勝っていくんだと強い気持ちを感じます。また、そういった一人一人の気持ちが四強の選手たちの背中を押すような戦いにつながるのではないかと思います」と期待を寄せた。
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後列左から山川竜馬、星龍之介、髙橋佑汰、鎌田翔平、上田幹雄、荒田昇毅、大澤佳心、西村界人前列左から安島喬平、髙木信、髙橋扶汰、樋口知春、小林健人、加賀健弘、竹岡拓哉■各選手のコメント
No.1 鎌田翔平(日本・東京城西支部/参段/186cm/95cm/32歳)「世界大会は3度目の挑戦になりますが、今大会には自分が空手を続けてきた26年間の集大成として臨み、優勝という最高の形で締めくくりたいと思っています。世界大会に出場する選手は全員が強豪なので、試合場で自分と向かい合う相手全員がライバルですし、1回戦から全力で戦いたい。4年前に比べて、メンタルのセルフコントロールもできるようになりましたし、体力も向上し、技術面でもルールが改定されて自分が目指していた組手により近いものになってきたという手応えを感じているので、あとは本番の大会でそれを発揮して勝ち上がるのみです」
No.11 安島喬平(日本・茨城支部/参段/171cm/87㎏/30歳)「自分も3度目の世界大会出場で、経験は十分にあると思っているので、自分が必ず優勝するという気持ちを出して頑張っていきたい」
No.16 髙橋扶汰(日本・東京城北支部/初段/173cm/91kg/19歳)「世界大会は初出場で不安もありますが、これまで積んできた稽古を思い出し、どんなに苦しくても諦めずに喰らいついていきます」
No.30 山川竜馬(日本・東京城北支部/弐段/186㎝/100kg/25歳)「自分は2回目の世界大会出場となり、前回出し切れなかった自分の力をすべて出し切り、また今までの空手人生の中で一番の力が出せるように、日本代表の責任を持って戦っていきたい」
No.35 髙木 信(日本・東京城西世田谷東支部/初段/172cm/80kg/21歳)「日本代表に選んでいただいたことは、自分にとって大きなチャンスだと思っています。自分の持ち味を活かして期待に応えられるような組手をしたい」
No.42 髙橋佑汰(日本・東京城北支部/弐段/180cm/95kg/26歳)「今大会に向けてのテーマは、相手に勝つよりもまず自分自身(己)に勝つことで、前回大会のベスト16から4年間準備してきたすべてを今大会で出し切りたい。自分は一人ではこの場に立てなかったと思いますし、多くの人に支えられて今の自分があります。世界一になることが、それらの方々への恩返しになると思うので、世界一を目指して精一杯頑張りたい。具体的には自分より長身の選手との対戦経験が少ないので、しっかりと対策を立てて臨んでいきたいと思います」
No.53 大澤佳心(日本・東京城西世田谷東支部/弐段/176cm/87kg/23歳)「世界大会は優勝しか考えてないので、大会まであと1カ月半、気を抜くことなく日々稽古に励み、悔いのない生活を送っていきたい」
No.72 星龍之介(日本・本部直轄浅草道場/初段/183㎝/118kg/20歳)「世界大会は初出場ですが、子供の頃からの夢の舞台ですし、日本代表として出場できることはチャンスだと思うので、3日間精一杯戦い、表彰台の一番高いところに登ることができるように頑張りたい」
No.77 樋口知春(日本・総本部道場/初段/170cm/80kg/22歳)「子供の頃から夢だった舞台に出場できることを嬉しく思います。強豪外国人選手と試合をすることになりますが、少年部の道場生に身体が小さくても勝てるところを見せたい」
No.84 荒田昇毅(日本・千葉中央支部/初段/183cm/100kg/32歳)「今大会で3度目の出場で、年齢的にもチャンピオンになれる最後のチャンスだと思っています。また、多くの人との出会いや協力や応援があってここまで来ることができたと思うので、その人たちの恩に報いる戦いをしたい。過去2大会は日本の王座奪還という目標がありながら、貢献できなかったので、今大会がそのけじめをつけるという覚悟で臨みます」
No.90 小林健人(日本・東京城北支部/初段/183㎝/118kg/20歳)「残りの期間、しっかりと準備をして最高の舞台で最高のパフォーマンスを発揮できるように頑張ります」
No.94 加賀健弘(日本・東京城西支部/弐段/171cm/81kg/25歳)「世界大会は初出場になりますが、小さい選手が大きい選手に勝つという魅力的な試合内容で、会場を沸かせて優勝を狙っていきたい」
No.113 西村界人(日本・東京城北支部/初段/188cm/110kg/25歳)「今大会は日本選手が絶対に負けられない大会だと思っているので、目標は必ず日本が優勝すること。その中で自分が頂点に立つという強い気持ちを持って海外勢に挑んでいきたい」
No.155 竹岡拓哉(日本・東京城西支部/弐段/168㎝/84kg/29歳)「世界大会は3度目の正直ということで、一人でも多くの外国人選手に勝っていきたい」
No.166 上田幹雄(日本・神奈川横浜北支部/参段/187cm/102kg/23歳)「前回の世界大会で情けない負け方をして、この4年間極真会館で一番強い男になりたいと、その気持ちだけで稽古してきました。ここまで自分を育ててくれた極真会館という組織と、師範、先生、道場生の皆さん、家族に優勝という結果で恩返ししたい。昨年第50回全日本で優勝できましたが、自分にまだ足りないところがあると自覚し、今年は自分の空手の基礎を作り上げ、自分の空手を完成させることをテーマに1年間稽古してきました。その成果を発揮し、世界大会の結果につなげたいと思います」