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【UFC】デュ・プレシがストリックランドの鼻折る完勝で王座防衛、ウェイリーが最強挑戦者に完勝で女子ストロー級王座防衛! 無敗テイシェイラがタファを35秒TKO! ワン・ツォンが再起戦勝利、イリアとヴォルカノフスキーの代理戦争はトプリア兄が勝利、RTUロン・チューがDWCSスティール下す、サルキルドがRTUジュブリを19秒TKO

2025/02/09 08:02
 2025年2月8日(日本時間9日)オーストラリア・シドニーのクドス・バンク・アリーナにて『UFC 312: Du Plessis vs. Strickland 2』(U-NEXT配信/UFC Fight Pass配信)開催された。 【写真】試合開始前から豪州のクドスバンクアリーナには多くの観客が集まっていた。 メインイベントでは、ミドル級王者ドリカス・デュ・プレシ(南アフリカ)に、同級1位のショーン・ストリックランド(米国)が挑戦する。両者は2024年1月以来の再戦。前回はデュ・プレシがスプリット判定で勝利している。 ▼UFC世界ミドル級選手権試合 5分5R〇ドリカス・デュ・プレシ(南アフリカ)23勝2敗(UFC9勝0敗)※UFC9連勝 185lbs/83.91kg ※インタビュー[判定3-0] ※50-45×2, 49-46×ショーン・ストリックランド(米国)29勝7敗(UFC16勝7敗)185lbs/83.91kg ※インタビュー※デュ・プレシが2度目の王座防衛に成功  王者デュ・プレシはキャリア22勝でUFC8戦全勝。フィニュシュが20勝(9KO・11一本)と高い決定率を誇る。2024年8月の前戦では、元王者のイズラエル・アデサニヤを4R リアネイキドチョークに極めて一本勝ち、初防衛戦に成功している。  今回対戦するストリックランドとは2024年1月に5Rの王座戦で対戦し、挑戦者だったデュ・プレシが接戦を制し、南アフリカ初のUFC世界王者に輝いている。  その後、ストリックランドは2024年6月にタイトル戦経験者で当時7位のパウロ・コスタと対戦。圧力をかけてコスタを左に回らせ続けてスプリット判定勝ち。王座挑戦をモノにした。デュ・プレシのV2成功なるか、それともストリックランドが王座に返り咲くか。ケージサイドにはストリックランドとともに練習した元UFC世界ミドル級王者で現UFC世界ライトヘビー級王者のアレックス・ペレイラがつく。  同級では、2025年2月1日にナッソーディン・イマボフ(フランス)が、元同級王者イズラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)を2R TKOに下して2位に。また、2024年10月にロバート・ウィテカーを1Rチョークで下したハムザト・チマエフが3位に。イマボフに敗れたアデサニヤが4位につけている。新王者の首を狙う者が順番待ちのなか、ベルトを巻くのは?  1R、ともにオーソドックス構え。中央に出るデュ・プレシ。ストリックランドじゃいつものように上体を立ててL字ガードから左前手のジャブ。デュ・プレシは左ミドルハイ。ガードするストリックランド。デュ・プレシは再び左ハイ。右ローも。  左ジャブをこつこつ出すストリックランド。パーリングのデュ・プレシは足をスイッチしながらオーソに戻し、左ミドル。後ろ蹴りも見せる。  右から左ハイのデュ・プレシ。左サイドキック、前蹴りで牽制。後ろ蹴りは腹に。さばくストリックランドは左ジャブで前に。左回りのデュ・プレシは回転して左の蹴りも深追いせず。  右ロー打つデュ・プレシ、さらに右ストレートから左ハイ。頭を傾けて肩で避けるストリックランドは左前蹴り。デュ・プレシは左右で前進を見せてホーン。手数・足数でデュ・プレシのラウンドに。  2R、左関節蹴りのデュ・プレシは右前蹴り、カーフも。ここはチェックするストリックランドも右前蹴りを腹に突く。  スイッチして左ミドルのデュ・プレシ。ストリックランドは前蹴りを増やすが、デュ・プレシは左の関節蹴り。ストリックランドは右オーバーハンド、避けてブロックするデュ・プレシは右の飛び込みも、顔を避けるストリックランド。  右ローのデュ・プレシに避けるストリックランド。デュ・プレシの右の打ち終わりに右を合わせて前に。口を切ったか出血のストリックランド。ワンツーの右のストリックランド。肩で受けるデュ・プレシはサウスポー構えになり左フック。のけぞり避けるストリックランド。  オーソから右ロー、さらに左ハイのデュ・プレシ。ガードするストリックランドに右バックフィスト、後ろ廻し蹴りも。  右から左フックのデュ・プレシは押し戻すストリックランドに左関節蹴り、さらに左ハイで前進。前足を上げて近づくストリックランドに、デュ・プレシは右から左、ボディストレートも。この回もデュ・プレシのラウンドに。 「もっと行け」と指示されるストリックランド。  3R、右回りのデュ・プレシ。ワンツースリーの3連打も。スウェイで避けるストリックランドに、大きな左も打ち込む。腕でブロッキングのストリックランドは右ボディから左を伸ばす。  右カーフ、左ミドルを当てるデュ・プレシ。右三日月蹴りのストリックランド。右ボディストレートのデュ・プレシ。さらに右で飛び込み。左の蹴りにはストリックランドが右をかぶせる。左関節蹴りのデュ・プレシは右バックフィスト! しかしストリックランドも右ストレートを返す。  いずれもクリーンヒットはならず。オーソから左ミドルを当てるデュ・プレシ。詰めるストリックランドを押し戻すと、ストリックランドもワンツーを頭に。デュ・プレシはバックスピンエルボー。互いに右が交錯。  デュ・プレシの入りに右オーバーハンドを当てたストリックランド! しかしここでダブルレッグテイクダウンはデュ・プレシ! 足を束ねられながらもすぐに立つストリックランド。ホーン。有効打でストリックランドのラウンドか。  4R、左ジャブの刺し合い。サウスポー構えになり左ハイを突くデュ・プレシ。前蹴りも。左右のオーバーハンドから右ストレートを当てたデュ・プレシ! 鼻を押さえて後退するストリックランド! 折れたか。詰めるデュ・プレシは左右。ストリックランドはサークリングして打ち合いつつさばくが、大きく出血。  右ローのデュ・プレシ。鼻が折れているか、ストリックランドは左ジャブから右を突く。しかし右ストレートを突くデュ・プレシが前に。ストリックランドのダッキングの動きに頭の位置を合わせるデュ・プレシは右! さらに左ミドルをヒット。  右のバックフィスト。ストリックランドは鼻血を噴き出して息をして、デュ・プレシの入りに右ヒザ。しかし、前進を止めないデュ・プレシは右ストレート、フック。下がる時間が多くなるストリックランドは大きな右オーバーハンドも空振り。ホーン。続けられるか。  5R、両手を挙げたストリックランド。グローブタッチ。左前蹴りのデュ・プレシはオーソに戻して左ミドルハイ。ジャブ打つストリックランドに、圧力をあけて上下の攻撃。さらに右で飛び込む。  右カーフのデュ・プレシ。右ボディストレートも。デュ・プレシの右をかわして右を狙うストリックランドだが、再び出血が多くなる。  デュ・プレシは右から組み。突き放すストリックランドに圧力をかけ続けるデュ・プレシは右の飛び込み。さらに左ミドル。左から右で追うデュ・プレシは左ミドル。ストリックランドの左右は届かず、打ち終わりに右カーフはデュ・プレシ。  左ハイをスナップを効かせて当てたデュ・プレシ。ストリックランドは右前蹴りを腹に突く。デュ・プレシは右。ストリックランドの右をかわして、シングルレッグ。回って抜いたストリックランドはデュ・プレシの左ミドルの打ち終わりに右で飛び込むが、ホーン。ストリックランドは多量の鼻血。  判定3-0(50-45×2、49-46)でデュ・プレシが再戦も勝利。2度目の王座防衛に成功した。  試合後、デュ・プレシは「満足? もちろんさ。みんなにも言ったけど、ここに来たらこの男をKOしたいんだ。でも彼をKOすることは不可能に近い。KOか5Rの絶対的な支配をしたいと言ったはずだ。彼をここから(KOで)連れ出せなかったのは残念だけど、みんな楽しんでくれたかな? もう少しスマートにならなきゃいけなかったんだ。シドニー、愛を示してくれてありがとう。君たちが感動させてくれたことは知っている。ショーンは絶対的なアニマルだ。 (スタンドで戦うことは)僕のゲームプランだった。彼が『打撃だけで戦う』と言ったとき、逆に彼がテイクダウンしてくると思ったけれど、相手はただただ殴り合いだけだった。 (4R目に鼻を折ったとき興奮したか?)ここでのゲームプランは落ち着いて戦うことだったよ。彼が鼻をつかんでいるのを見たとたん、誰かが揺さぶったような感じだった。ちょっと興奮しすぎたけど、慌てずに落ち着いて。落ち着きを取り戻すのに30秒から1分くらいかかった。でも、もう一度言うけど、これは僕にとって大きな証明になった。このような決断を習慣にしたくはないが、あのようなライバル相手では、この勝利は絶対的な意味を持つ。故郷の南アフリカ。素晴らしい応援を本当にありがとう。  オーストラリアにいるみんな、信じられないよ。私の国旗はどこ? なぜ私は国旗を持つことを許されないのか? それは僕の選択ではない。みんなありがとう。今夜の時点で、僕はパウンドフォーパウンドバウンドのトップ3だ。1位を狙っていくよ。相手はいないのかい?」と語り、ストリックランドサイドのアレックス・ペレイラの顔を見やった。  続けて敗れたストリックランドにもマイクが渡され、「オーストラリアのみんな、俺は君たちが大好きだよ。俺は鼻を折ったとき、元の位置に戻した。お前らのために戦い続けたんだ。お前らが俺を煽り、俺は君たちのために鼻をへし折るだろう。良い一日を」と語り、ケージを降りた。 [nextpage] ▼UFC世界女子ストロー級選手権試合 5分5R〇ジャン・ウェイリー(中国)王者・26勝3敗(UFC10勝2敗)※UFC5連勝 115lbs/52.16kg ※インタビュー[判定3-0] ※49-46×2,49-45×タティアナ・スアレス(米国)挑戦者・10勝1敗(UFC7勝1敗)114.5lbs/51.94kg ※インタビュー※ウェイリーが3度目の王座防衛に成功  王者ウェイリーは3度目の防衛戦。2022年11月にカーラ・エスパルザを2R リアネイキドチョークで破り王座を獲得すると、2023年8月にアマンダ・レモス、2024年4月の前戦で ヤン・シャオナンをいずれも判定3-0で下し、2度の王座を防衛を果たしている。 【写真】タイ・バンタオでトレーニングしてきたウェイリー。115ポンドジャストでクリアした。  散打とシュアイジャオをベースに、2013年にプロMMAデビュー。Kunlun Fightで藤野恵実を2R TKOに下すなど16連勝でUFCと契約。オクタゴンではローズ・ナマユナスにのみ2度敗れるも、米国ファイト・レディーや、ラスベガス、今回はタイのバンタオ・ムエタイ&MMAでもトレーニングするなど、組み技の進化が著しい。UFC4連勝中の35歳。 【写真】東京開催のレスリング世界選手権銅メダルのスアレス。左後方にはパッチー・ミックスの姿も。  しかし、今回の挑戦者スアレスは2008年東京レスリング世界選手権で55kg級銅メダリスト。2010年の世界選手権では準々決勝で吉田沙保里に敗れたものの、敗者復活戦を勝ち抜いて再び銅メダルを獲得。柔術黒帯でさらにパートナーがパッチー・ミックスという生粋のグラップラー。  2016年のTUF23でアマンダ・クーパーをダースチョークで極めるなど優勝して以降、ビビアン・ペレイラ、アレクサ・グラッソ、カーラ・エスパルザ、ニーナ・アンサロフを下して4連勝で王座挑戦を目前にしていたが、首の骨棘と椎間板の古傷を再発。約2年間のブランクを作り、2021年9月の『UFC 266』で復帰が決まるも、練習中にヒザの靱帯を断裂。3年8カ月の長期欠場となった。  2023年2月にモンタナ・デ・ラ・ロサを2R、パッチーばりのギロチンチョークで極めて復帰。2023年の8月の前戦でもジェシカ・アンドラージをギロチンで斬って落としている。  1年半ぶりの復帰戦は当初、12月に3位のヴィルナ・ジャンジローバと対戦する予定だったが、ジャンジローバの欠場で、王者ウェイリーに挑戦となった。MMA10戦無敗。UFC7連勝中、4つの一本勝ちをマークしている。  今回はスアレスにとって初の5R戦。サウスポー構えのスアレスに、オーソのウェイリーは喧嘩四つになるが、スアレスは前足へのシングルレッグに入れるか。テイクダウンディフェンスが強化されているウェイリーを相手にモンタナ・デラロサ戦のようにテイクダウンに苦しむと、5R戦の経験豊富なウェイリーの試合となるのか。序盤から力も使うスアレスだが、インタビューでは粘り強さにも自信を見せている。  強い極めを持つスアレス。特にテイクダウンからのスクランブルで頭を右に出す立ち際は、スアレスの得意な左手のギロチンチョークの餌食になることは、ウェイリーも百も承知だろう。  がぶり際でいかに首を獲られないか。首を絞められても足を組まさせずに対角か前に跳べるか。レスラー相手に下になりたくはないが、柔術も強化しているウェイリーがスクランブルの前に足を効かせてガードから作り直す動きにも注目したいグラウンドだ。  1R、オーソのウェイリーに、サウスポー構えのスアレス。対峙すると、スアレスの骨格の大きさが際立つ。  右ローを見せたスアレス。サイドキックも。遠間でステップのウェイリーはサイドキックも、詰めたスアレスがボディロックテイクダウン!  ハーフガードのウェイリーはフルガードに戻そうとするが、左でまたぐスアレス。左のパワーハンドをオーバーフックするウェイリーはフルガードに戻すが、すぐに左足をパスするスアレスはパスガード!  サイドからノースサウス狙い。立ち上がるウェイリーにスアレスは得意の左のギロチンチョーク! しかし、ここでクローズドに入らず、対角に抜けたウェイリーが上に! 細かいパウンドでホーン。  2R、右の蹴りはウェイリー。左右を突いてケージまでドライブしてダブルレッグはスアレス。右手を差し上げようとするウェイリーに右にダブルレッグテイクダウンするスアレスだが、ここでまたいで上になるのはウェイリー!  シングルレッグのスアレスにパウンド! しかしスアレスにもレッスルアップ。金網に押し込みダブルレッグへ。左小手に巻くウェイリーは右ヒザ突いて離れる。  左サイドキックから右ストレートはウェイリー。ダブルレッグでケージまでドライブするスアレス。しかし左で差し上げて体を入れ替えて上を取るウェイリー! 下から頭を抱えるスアレスに細かくウェイリーがパウンドした。  3R、ヒザ蹴りのフェイントも見せるウェイリー。圧力をかけると左前蹴りで前に。組みに手応えを得たスピィーディなウェイリーは右ストレートをヒット! 遠間からのスアレスのダブルレッグを切るも、スアレスもダブルレッグに続けてトライ。金網に押し込むと右腕で差し上げるウェイリー。押し込むスアレスの右を当てて突き放す。  遠間から崩さずに組もうとするスアレス。難なく切るウェイリーは右ストレート。ワンツーの右、続く右の強振はかわしたスアレスは左オーバーハンドから組みに行くが、組ませないウェイリーは右サイドキック、詰めて右差しのスアレスだが、汗で滑るなか突き放すウェイリーは左ロー。右ストレートにカウンターのダブルレッグのスアレスは組めたが、金網際で切るウェイリー。ホーン。  4R、チャンピオンシップラウンド。中央を取るウェイリー。スアレスの左に右ストレートのウェイリー。スアレスの組みにまたも右を差し上げて際で上に!  ディープハーフガードになるスアレスだが、潜らせず剥がしたウェイリーが上に。スアレスは左額をカット。ウェイリーはハーフから肩固めに。しかしフルガードに戻すスアレスは右ヒザをカット。  頭を抱いてパウンドのスペースを無くしたいスアレスだが、ウェイリーは左枕。外したスアレスは潜りスイープも、その際で残すウェイリー。その頭をギロチンチョークに狙うが、すぐに対角に出るウェイリーが上に。背中を着いたスアレスに左のパウンドを打つ。ホーンにウェイリーがスアレスの手を取って起こす。  5R、ワンツーの右はウェイリー。さらにカーフ。右を強振するとそこに渾身のカンターのダブルレッグはスアレス。耐えるウェイリーをなおも金網まで押し込み、シングルレッグも、ウェイリーは片足立ちで切る!  力を使ったスアレスだが、なおも前に。詰めるスアレスに右ヒザを当てるウェイリー。そこを押し込み、左差しのスアレス。小手に巻い残すウェイリーに投げたスアレスだが、際を譲らないウェイリーが上に! さらにバックに回りリアネイキドチョーク狙い。仰向けになって防ぐスアレスに王者はトップから左肩で顔を制して、ヒジ! 首を抱いて凌ぐのみのスアレス。ハーフのウェイリーはトップから左で差して右のパウンド!  拍子木に自ら立ち上がってスタンドを望んだウェイリー、ホーン。フルラウンドを戦ったウェイリーは判定前にケージに登ってガッツポーズを見せる。  顔を腫らせたスアレス。判定は3-0(49-46×2,49-45)でウェイリーが勝利。3度目の王座防衛に成功した。  恐るべき組み力の進化を見せて勝利したウェイリーは、試合後、英語で「今回のキャンプは長くたくさん行った。アンダードッグでも構わない。スアレスは経験豊富ないい選手、怪我しても復活してきた。リスペクトしている」と挑戦者を称え、最後は「オージー、オージー。オージー!」のコールに豪州ファンも大きく応えた。 [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R〇タリソン・テイシェイラ(ブラジル)8勝0敗(UFC1勝0敗)[1R 0分35秒 TKO]×ジャスティン・タファ(豪州)7勝5敗(UFC4勝5敗  豪州ラグビー出身のタファはMMA7勝3敗(UFC4勝3敗)。2024年3月の前戦はカール・ウィリアムズに判定負け。31歳。  ブラジルのタリソンはLFAからContender Series 2024での1R KO勝ちでFCと契約。今回がUFCデビュー戦となる。アレクサンドル・ボルコフと並ぶ現UFC最長身の201cmでタファとは22.8cmのリーチ差となる。MMA7戦全勝全1Rフィニッシュ(6KO、1一本勝ち)の24歳。  1R、サウスポー構えのタファにオーソのテイシェイラは長い右前蹴り、さらに右ハイ。ブロックするタファに、テイシェイラは左外に回り、右オーバーハンドからシングルレッグへ。ケージまでドライブして右ヒザ! さらに右ヒジを連打、崩れたタファの右の蹴りから中腰で左パウンド連打でレフェリーが間に入った。 [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R△ジミー・クルート(豪州)12勝4敗2分(UFC4勝4敗2分)[判定1-0ドロー] ※29-27, 28-28×2△ホドルフォ・ベラト(ブラジル)12勝2敗1分(UFC1勝0敗1分)  豪州サム・グレコに師事したクルート。Hex Fightライトヘビー級王者からDW's Contender Series 2018での1R TKO勝ちを経てUFC入り。オクタゴンデビューから5戦は4勝1敗だったが、そこから3敗1分と勝ち星から遠ざかっている。2023年7月の前戦でアロンゾ・メニフィールドにギロチンで一本負け。1年半ぶりの再起戦。28歳。  ベラトはLFA王者からContender Series 2023での2R TKO勝ちを経てUFC入り。2023年12月にUFCデビューしイーホル・ポティエリアに逆転TKO勝ち。29歳。  1R、先に右ローのクルートに両差しのベラトがダブルレッグ。しかし逆にテイクダウンしたクルート。ハーフからパウンドに、クローズドに戻したベラト。クルートは右を枕に左でパウンド。下からの蹴り上げを払ったバック狙い。仰向けになってハーフにしたベラトは足を跳ね上げるが、トップキープのクルートに右で差して立ったベラト。  そこの右を当てるクルートは右ストレートでダウンを奪うとパウンドもベラトはホーンに救われる。  2R、ワンツー右ストレートのベルトに、クルートはワンツーから右ハイに繋ぐ。大きな右オーバーハンドのクルート。ベラトは左フック。右カーフのベラトにクルートはシングルレッグで崩すが、切って立つベラト。後ろ蹴りを腹に突くクルート。  ジャブの刺し合いから右フックを当てたベラト。クルートはペースが落ちるが、クリンチアッパーの連打。左ボディを返したベラトも前に。さらに右カーフ。そこに右ストレートを狙うクルートはダブル。右カーフを当てたベラト。クルートはスイッチ。  3R、右カーフをこつこつ突くベラト。クルートは若干手打ち気味に右を振る。さらに右カーフのベラトにシングルレッグのクルート。切るベラトは左ローも。  クルートの打ち終わりにバックフィストを見せるベラト、右ストレートも。足が出無いクルートにベラトはシングルレッグテイクダウン。スクランブルするクルートのバックにつき、サイドバックからパウンド1発も前に這って立ち上がるクルート。  紫に腫れたクルートの左前足。さらにベラトは右ロー。右で前に出たいが、クルートも下がらず。最後はベラトが左右からヒジまで打って金網まで詰めてホーン。タフファイトに両者は無言で肩を抱き合った。判定は29-27で1者クルートも、28-28が2者でマジョリティドローとなった。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ジェイク・マシューズ(豪州)21勝7敗(UFC14勝7敗)[判定3-0] ※30-27×3×フランシスコ・プラド(アルゼンチン)12勝3敗(UFC1勝3敗)  豪州のマシューズは、父の指導のもと2012年のプロMMAデビューから13年目でUFC13勝7敗、ライト級からウェルター級に転向後は9勝4敗。2024年6月の前戦でフィル・ロウに判定勝ち。30歳。  アルゼンチンのプラドは22歳。テコンドーベースで2023年12月に代役でUFCデビュー戦もジェイミー・ムラーキーに判定負けでキャリア初初黒星も、2戦目はオットマンにKO勝ち。2024年2月の前戦でダニエル・ゼルフーバーにて判定負け。12勝すべてをフィニュシュ(6KO・6SUB)している。  1R、マシューズに対峙するとプラドは一回り小さい。左右から右の前蹴りで腹を突くマシューズ。プラドもカーフ、左ミドル。首相撲はともにクリンチアッパー。  プラドは左ボディ。さらに近づくとともに左フックの強振で交錯する。  長い間合いになると右ストレートのマシューズは左ハイも。スイッチも見せて右から入る。  左ハイをブロックしたプラドは両差しで小外がけテイクダウン。左で差して立ったマシューズ。体格差を感じさせる。右から左の前蹴りで詰めるマシューズが左右で前に出てホーン。  2R、ワンツーのマシューズ。右カーフのプラドに右を合わせに行くと、左ボディを当てて詰める。さらに左ヒザ。  ケージを背にするプラドは首相撲ヒザ、さらに右カーフだが、そこに右を突くのはマシューズ。左ボディから入るプラドはシングルレッグも取らせないマシューズ。  左アッパーから入るプラドは左で差してケージに押し込み。右で小手巻くマシューズも右目周囲をカット。押し込むプラドはヒザ蹴り。マシューズもヒザを返すと首をとらえて突き放す。  互いの入りにバッティングでプラドは額から大きく出血する。右カーフのプラドに右カウンター狙いのマシューズは左から右アッパー。左右ボディ打ち。  3R、詰めるマシューズに右カーフのプラド。ワンツーをダックして回る。追うマシューズに左ミドルを突くプラド。マシューズは左フックのダブル。右で振って両差しで組むも深追いせず放す。  オーソから左ハイのマシューズ。ブロッキングのプラドは左ミドルを当てる。右から左の相打ちのタイミングはマシューズが攻勢。  詰めるプラドの組みを右で差し上げてヒザ。離れて左アッパーのプラド。マシューズはストレート、右オーバーハンドのプラドにマシューズは左をかぶせに行く。  プラドの右の打ち終わりに右を当てたマシューズが前に。その組みは切ったプラドだが、詰めるマシューズは右差し。さらに両差しにして金網に押し込みながら左右ヒザを連打してホーン。  判定3-0(30-27×3)のフルマークでマシューズが勝利。「オクタゴンがある場所がホームだ。フィニュシュしたかった。そろそろランカーと」と、ニール・マグニーを指名した。 [nextpage] 【プレリム】 ▼フェザー級 5分3R〇ガブリエル・サントス(ブラジル)12勝2敗(UFC2勝2敗) [3R 2分06秒 リアネイキドチョーク]×ジャック・ジェンキンス(豪州)13勝4敗(UFC3勝2敗)  豪州のジェンキンズはUFC3勝1敗。打撃ベースで2024年8月の前戦でハーバート・バーンズに3R TKO勝ち。6KO・3SUB。31歳。  ブラジルのサントスはUFC1勝2敗。2024年9月の前戦はROAD TO UFCシーズンから勝ち上がったイー・ジャーに判定勝ち。3KO・4SUB、28歳。  1R、サウスポー構えのサントス。オーソのジェンキンズは右ミドル。左前蹴りを返すサントス。ジェンキンズは左ロー、サントスも左ローを返す。右インローを強く突くジェンキンズ。左ロー、左ストレートのサントスに、ジェンキンズは右ハイ!  ダウンしたサントスは下から腕十字狙いも切ったジェンキンズはパウンドラッシュ。そこに三角絞めを合わせたサントス! ジェンキンズは絞められるが肩を回して抜けると、ケージに詰める。そこで立つサントスに右を差して押し込むジェンキンズは内股狙い。左小手で残すサントスが前に。  左右フックから首を掴んで押し込みテイクダウンのサントス。下のジェンキンズはハーフガードで左で脇差しホーン。  2R、左ハイをガード上に突くサントス。右ミドルを返すジェンキンズにサントスはダブルレッグへ。切るジェンキンズは、右ストレートをアゴ下に当てると右ハイは空振り。  サントスは左前蹴り。ジェンキンズは右を突いて組むが、体を入れ替えたサントスが押し込み両差しから投げてテイクダウン。  フルガードのジェンキンズは左でオーバーフック。腰を蹴って逃げようとするが、そこでハーフで左枕で背中をつけさせたサントスは前腕ヒジ打ち。レッグドラッグの形に。  フルガードに戻したジェンキンズだが立ち上がれず。アゴ下に頭をつけてからヒジ打ちのサントス。中腰になってアゴにプレッシャーをかけると、細かいパウンド、ヒジ。最後に上半身を放して左パウンドで飛び込む。  3R、右前蹴りを効かせたサントスは前に、ダブルレッグから組んだサントスは脇潜り背中に乗る。中腰で落とそうとするジェンキンズだが、おたつロックで崩れて下に。  ボディトライアングルで胴に足を巻いているサントスはバックからパームトゥパームでリアネイキドチョークを極めてタップを奪った。ゆりかごのポーズをしたサントスは「生まれてくる息子に感謝したい」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇トム・ノーラン(豪州)9勝1敗(UFC3勝1敗)[判定3-0] ※29-28×2, 30-27×ヴィチェスラフ・バルシェフ(ロシア)8勝5敗(UFC3勝4敗)  地元豪州のノーランはUFC2勝1敗。MMA8勝中5つのKO/TKO勝ちを誇る。Contender Series 2023を経て、2024年1月のUFCデビュー戦はニコラス・モッタに1R TKO負け。5月のヴィクター・マルティネス戦で1R TKO勝ち。8月の前戦でアレックス・レイエスに判定勝ちで2連勝。24歳。  ロシアのバルシェフはUFC3勝3敗。バックボーンはキック。2024年8月の前戦はハメス・リヨントップにスプリット判定勝ち。米国チーム・アルファメールのユライア・フェイバーがセコンドにつく。33歳。  1R、サウスポー構えのノーランの左ハイをかわした、オーソのバルショフ。ノーランは左ミドルを当てて先に組みを見せる。離れて左ミドルハイを当てるノーラン。右で差して組むノーランは小外で崩してからボディロックで脇潜り、バッククリンチから背中に乗ってリアネイキドチョークへ。すぐに正対したバルショフに上四方からダースチョークへ。仰向けになるバルシェフにニンジャチョークも狙うが、外して立つバルシェフ。  スタンドで左テンカオ、左ミドルのノーラン。インローを2度当てると、バルシェフは左右のフックで詰める。ノーランはバックフィストから組みを見せてスタンドに。  左ハイから詰めるバルシェフにダブルレッグにも入るノーラン、切られても立ってバルシェフの入りに高い右ヒザを突く。  2R、サウスポー構えのノーランは右バックフィストも。詰めるバルシェフに手数も出すノーラン。ワンツーから左ハイに繋ぐ。  ブロッキングのバルシェフは右ローも、そこにノーランは左を合わせに行く。右を突いて右ミドルを当てて詰めるバルシェフ。  3R、右ストレート、右ミドルで詰めるバルシェフに、ノーランはダブルレッグも、切ったバルシェフ。ノーランは下から蹴り上げをバルシェフに届かせる。  バックフィストから近づき組むノーラン。さらに左バックヒジから左ミドルを当てる。続く左ローはローブローに。中断後、再開。  オーソで右対右になるなかダブルレッグ狙うノーラン。切ったバルシェフはノーランの足をさばいてパス狙いも、フルガードに戻すノーランは腰に足を当てて、下からヒジ! 出血して離れるバルシェフだが、足を越えずにパウンド。しかしノーランはニーシールドで間にヒザを入れて防御。下からヒジも。バルシェフは左のパウンドを突くと、最後にストレートフットロックもホーン。  両者ともに勝利をアピールするが…。判定は3-0(30-27, 29-28×2)でノーランが勝利。UFC戦績を3勝1敗とした。 [nextpage] ▼女子フライ級 5分3R〇ワン・ツォン(中国)7勝1敗(UFC2勝1敗)[判定3-0] ※30-27×3×ブルーナ・ブラジル(ブラジル)10勝5敗(UFC2勝2敗)  キック時代に母国中国でヴァレンティーナ・シェフチェンコに判定勝利しているワン・ツォン。ROAD TO UFCのワンマッチで勝利し、UFCと契約。2024年8月のUFCデビュー戦では1R KO勝ちも11月の中国大会でガブリエラ・フェルナンデスに3R リアネイキドチョークで一本負け、キャリア初黒星を喫した。32歳。  ブラジルはUFCストロー級で2勝2敗。今回からフライに階級を上げる。こちらもキックベースで元南米王者。2024年2月にローマ・ルックブンミーに判定負けも、7月にモリー・マッキャンに判定勝ち。31歳。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るブラジルに右カーフのワン・ツォン。ブラジルも右ロー。右ローを返すワン・ツォン。互いに右カーフの蹴り合い。右クロスも。  ブラジルの右ローに左を合わせたワン・ツォン。右ローを返してワンツーへ。左ハイを見せたワン・ツォンは左右ローも。  サウスポー構えも見せたブラジルはオーソに戻し、右ストレートのワン・ツォンに左のテンカオを合わせる。ともに顔面にはまだ届かず。右の刺し合いから右ローはワン・ツォン。ブラジルの後ろ廻し蹴りを肩口で受けたワン・ツォンが倒してパウンド狙いもホーン。  2R、左サイドキックも突くワン・ツォン。左ローも。ともにオーソドックス構えになるとワン・ツォンが右ボディをヒット。ブラジルの右カーフには右ストレートを合わせる。  サウスポー構えになるブラジルは手数が減る。左の蹴りもそこに前蹴りを合わせるワン・ツォンはインローからワンツーも深追いせず。右カーフを当てて離れると左サイドキックで金網に詰める。さらに右を突くと、ブラジルは回って逃げる。ワン・ツォンが左から右カーフを当ててホーン。  3R、前に出たブラジルに左サイドキックを高く突くワン・ツォン。右を強振したブラジルに、ワン・ツォンも右ボディストレート。さらにワンツーの右ストレートでブラジルを後退させる。  金網背にする時間が多くなるブラジル。ワン・ツォンの入りに右を狙う。左前足のかけ蹴りを見せたワン・ツォン。さらに右カーフ。ブラジルはまたも手が出なくなる。  じりじりと見合うなか、ワン・ツォンは左インロー、右ボディストレート、右ハイも。サウスポー構えから左ミドルも単発のブラジル。初めてシングルレッグに入るが、切るワン・ツォンは圧力をかけるが、ブラジルを引き出して前蹴りも。  ブラジルのバックスピンキックをかわしたワン・ツォンは最後にボディロックからテイクダウンでホーン。判定は3-0(30-27×3)のフルマークでワン・ツォンが危なげなく勝利した。 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇アレクサンドル・トプリア(ジョージア)6勝1敗(UFC1勝0敗)[判定3-0] ※30-27×3×コルビー・シックネス(豪州)7勝1敗(UFC0勝1敗)  ヴォルカノフスキーのスパーリングパートナーのシックネスと、イリア・トプリアの兄でパートナーのアレクサンドルの対戦。ともにセコンドで相対する代理戦争。  トプリアはレスリングベースで柔術も黒帯。2021年にMMA復帰し、3連続1R KO勝ち。29歳。コーディ・ハドンの代わりに10日前代打出場のシックネスは豪州HEX Fightバンタム級王者からUFC地元大会でデビュー。現在3試合連続1Rフィニッシュ中。  1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるトプリアに、長い右を突くシックネス。詰めて左のトプリアをさばき、続くシングルレッグを切るシックネス。  追うトプリアは右ボディ。左ミドルを返すシックネスに、詰めてボクシングはトプリア。左の蹴りで間合いを保つシックネスは左ミドル。詰めるトプリアにクリンチで組んで離れる  右オーバーハンドを強振するトプリアは左差しふぇ押しこむが、シックネスは左ヒザを突いて離れる。左ハイをかわしたトプリアは詰めて右フックを効かせると、組みに来たシックネスをがぶりサイドバックでパウンド。立って離れるシックネス。  背中丸めてガード固めて前に出るトプリア。左の蹴りを上下に突くシックネス。ワンツーからボディのトプリアは組んでボディロックから後方にスープレックスで投げてそのままクラッチしてホーン。  2R、右カーフのシックネス。スイッチしての左の蹴り。トプリアもバックスピンキック。右カーフを当てる。  右前蹴り、左ハイのシックネス。トプリアは圧力を弱め、右カーフをヒット。シックネスが詰めてダブルレッグも切るトプリア。右カーフ、右ミドルのシックネスに右オーバーハンドを返すトプリア。シックネスの右をかわしてヒザ。  左ミドルを当てるシックネス。圧力をかけるトプリアは右アッパー、シックネスは右ヒザから右ストレート。かわすトプリアにシングルレッグもがぶるトプリアはバック狙いも、離れるシックネス。トプリアは右を見せてホーン。手数はシックネスだが…。  3R、左ミドルからシングルレッグのシックネスを切ってバックに回るトプリア。シックネスはケージまで這って立ち上がり。ボディロックから後方に引き出そうとするトプリアにケージに頭をつけて戻り、正対するシックネス。  離れて右から左。ブロッキングのトプリア。シックネスはまたもダブルレッグへ。ここも切るトプリアはバックへ。キムラクラッチを組んだシックネスに右回りで外したトプリア。シックネスは下から腕十字狙い、ラバーガードも、トプリアはインサイドガードで腰を押さえる。  右のオモプラッタから内側から左腕を入れてラバーで絞めるシックネスだが、外したトプリアはサイドバックに。後方回転で足を狙うが、正対して上のままのトプリア。腕十字狙いのシックネスをかついで右で腰を出して左パウンド狙いでホーン。  判定3-0(30-27×3)でトプリアがUFCデビュー戦勝利。勝者は「シックネスはタフでいいファイターだった。UFCと契約しておかしくない選手。僕らはMMAファイターでボクサーじゃないから何でもできないといけない」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ロン・チュー(中国)26勝6敗(UFC2勝3敗)[判定3-0] ※30-27×3×コーディ・スティール(米国)7勝1敗(UFC0勝1敗)  MMA7戦無敗、ライト級のスティールはUFCデビュー戦。柔術黒帯で2019年のコンバット柔術で優勝経験も持つ。2022年のFury FCで6連勝し2024年9月にDWCSで相手のキャンセルを経て、翌月にボディブローを効かせて2R TKO勝ち、UFCとの契約を決めている。29歳。  MMA25勝6敗、UFCリリースからROAD TO UFCで再契約を果たした中国のロン・チュー。2023年のRTU決勝では原口伸に3R リアネイキドチョークで一本勝ち。2024年9月の再デビュー戦ではUFC1勝0敗のクリス・バディーヤにて負傷TKO負けを喫した。24歳。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るロン・チュー。スティールは小刻みにステップ。ロン。チューは右前蹴り。スティールは右カーフを当てる。右の蹴りを返すロン・チュー。スティールの右オーバーハンドにはガードを固める動き。  ダブルレッグに入って金網押し込みテイクダウンのスティール。しかしロン・チューはフィジカルで立ち上がり。右カーフのロン・チューはワンツーで前に。左フックを当てるスティール。  空振りが増えてきたスティール。テイクダウン狙いも切るロン・チューは左をヒット。スティールも右を返す。ロン・チューは左をヒット! ロン・チューのワンツーがヒット。アッパーから左も。スティールも打ち返しホーン。  2R、右前蹴りから入るロン・チュー。左ジャブでダウンを奪うと下のスティールは足関節に。うつ伏せになって足を抜くロン・チューは右カーフ、左ジャブ、左ボディストレート。  両手を挙げてフェイントのロン・チューに、右でロン・チューの左目下を腫らせるスティール。しかしロン・チューも打ち返しで左フックをヒットさせる。右を振ってシングルレッグのスティールを切るロン・チュー。  3R、左インローのロン・チュー。ジャブも。ボクシング勝負の両者。左ボディから右も大きくなるスティール。  左ジャブをこつこつ突くロン・チュー。さらに左ジャブをヒット。左インローで崩してジャブ。さらに左インローでバランスを崩すスティール。右のフェイントも見せるロン・チュー。左ストレートを返すスティールだが、ロン・チューのインローで足が流れる。  足をシャッフルして見せるロン・チュー。右手を上に上げてから互いに見合い、左右を大きく振るスティール。ロン・チューも最後に打ち合い、見合ってホーン。判定はフルマークの3-0でロン・チューが勝利した。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ジョナサン・ミケイレフ(豪州)8勝1敗(UFC1勝0敗)[判定3-0] ※29-28×3×ケビン・ジュセ(フランス)10勝4敗(UFC2勝2敗)  豪州のミケイレフはUFCデビュー戦。Hex Fightウェルター級王座を獲得後、初防衛戦で初黒星を喫したが、次戦でマット・ヴェイルにリアネイキドチョークを極めて再起。2024年10月のDWCSで1R 三角絞めで一本勝ち、UFCとの契約を決めた。身長183cm、リーチが196cm。25歳。 ジュセは元柔道フランス代表。豪州在住。全仏ジュニアで銅メダルを獲得している。ニュージーランドのシティキックボクシング所属でHex Fight二階級王者から2023年にUFCデビュー。キファー・クロスビー、ソン・ケナン相手に2連勝後、2024年9月にブライアン・バトルに2R TKO負けした。31歳。  1R、サウスポー構えのミケイレフは左ミドル、オーソのジュセが圧力をかけて右ミドルハイをガード上に当てる。  さらに右ミドルで左腕を殺しに行くジュセ。ミケイレフも左ミドルでジュセの右半身を赤く腫れ上げらせる。喧嘩四つで左ミドルのミケイレフに、右を狙うジュセ。  左インローのミケイレフ。右ボディストレートのジュセは右三日月蹴りも。クリンチに来たミケイレフにアッパー突くのはジュセ。  ミケイレフは左インローがローブロー気味も、今度は左ハイで上を蹴ってジュセからダウンを奪う。ガードはしていたジュセはすぐに立ち上がり反撃。右ミドルハイ。  2R、左ミドルを突くミケイレフ。左ハイはジュセがブロック。右ミドルで前に。さらに左ミドルを腹に突くミケイレフは左ストレートも。  右ミドルハイのジュセは圧力をかけると、ミケイレフは左ハイ。ここはブロックしたジュセだが、またも左ハイ。右から左フックで詰めるジュセ。ミケイレフは蹴りを上下に散らして前蹴りも。  またも危険なタイミングで左ハイをかすめるミケイレフ! さらに左ミドルのダブル。ジュセは右ミドルハイ。パンチの交換も相手の外の右に回るミケイレフが左を当てる。  3R、両者ここまでテイクダウンの動きは無し。右回りのミケイレフは一転、内側に踏み込んでの左ミドルを当てる。ミケイレフの右回りを止められないジュセ。  右ミドルを当てるが、ミケイレフは逃げ切り態勢か。左ミドルを返すミケイレフを追う。詰まったところでヒザを突くのはミケイレフ。左ハイも。ブロックするジュセはワンツーもサークリングのミケイレフ。  近くなっても組まないジュセは右ストレートを狙う。右回りを続けるミケイレフは左ハイ。かわしたジュセの右ハイも空振りでホーン。  判定3-0で勝利したミケイレフは「今までで一番タフな相手だった。ベストにはまだまだ」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇クイラン・サルキルド(豪州)8勝1敗(UFC1勝0敗)[1R 0分19秒 TKO]アンシュル・ジュブリ(インド)7勝2敗(UFC1勝2敗)  豪州Eternal MMAライト級王座を2度防衛後、Contender Series 2024で判定勝ちでUFCと契約したサルキルド。リーチが191cmでMMA7連勝中。柔術黒帯の25歳。  インドのジュブリは2022年のROAD TO UFCでキム・ギョンピュにスプリット判定勝ち後、決勝でジェカ・サラギに2R TKO勝ち。2023年10月の前戦で体重超過のマイク・ブリーデンに3R 逆転TKO負けしている。30歳。  1R、ともにオーソドックス構え。サルキルドの右ローにジュブリは右ストレートを狙う。サルキルドは左インローと下を蹴っておいて、右ストレート1発! ダウンしたジュブリに左パウンド1発。ジュブリが起き上がって足にしがみついたところでレフェリーが間に入った。  UFCデビューで快勝したサルキルドは「言葉じゃいい表せない。地元シドニーで完璧なデビューだった。(相手の)前手が顔から離れているから狙えると思った。ダナ、ボーナスどうかな」と語った。 【中止】 ▼フライ級 5分3Rパク・ヒョンソン(韓国)9勝0敗(UFC2勝0敗)ニャムジャルガル・トウメンデムベレル(モンゴル)8勝1敗(UFC0勝1敗)※ニャムジャルガル・トゥメンデムベレルの体重管理の問題により試合中止
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