2025年2月8日(土)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2025 act.1』(U-NEXT配信)のSB日本スーパーウェルター級王座決定戦で同級2位RYOTARO(龍生塾)と対戦する同級1位・都木航佑(キャピタルレイズfightingGlaNz)。
都木は極真空手をベースとする蹴り技を武器にキックボクシング転向後はキャリアを重ね、2023年9月にSB初参戦。いきなりトップランカーの村田義光を破るアップセットを起こす。前回12月GROUND ZEROでのピラポン・ノーナクシン戦でも危なげなく勝利しSBで負けなしの6連勝中。
両者は2024年2月のシリーズ開幕戦で対戦しており、その時は都木が1Rに首投げでシュートポイントを奪い、蹴り技主体の攻めで判定勝ちを収めている。1年ぶりの再戦で都木が返り討ちし念願のSB王座奪取なるか。
ベルトに対しての気持ちや積み上げてきた試合が違う
――昨年は5戦5勝(3KO)の全勝でしたが、ご自身にとってどういう1年になりましたか。
「もともと自分は70kgでやりたいという気持ちがあり、70kgに上げて初の試合となった2月のRYOTARO戦から5試合、1年で過去最高の試合数をやらせていただきました。1つ1つを振り返ると、成長を感じる試合だったり、ちょっと気持ちの緩みが出て接戦になったりと反省すべき試合もありましたが、全勝することができていい年だったなと感じます」
――前戦となった12月のピラポン・ノーナクシン戦はフルマークの判定勝ちでしたが、倒し切れなかったことに関してはどのように感じていますか。
「本戦の第1試合目に選んでいただいたので、試合前は『いい試合したい。KOで勝ってメインまでつなげたい』と思っていたんですけど、試合ではタイ人の選手の巧さにいなされ、空回りしてしまい、思うようには戦えずこれは最悪だなと。勝つことはできましたが、悔しい試合になりましたね」
――実際に戦ったピラポン選手が巧かったことで自身の持ち味が消されてしまったと。
「そうですね。僕は蹴りから組み立てていくんですけど、蹴りでの距離感は向こうの方がやはり長くて強いな、巧いなと思ってしまい、そこで蹴りで打ち勝ちに行けば良かったものを、蹴りの勝負はやめてパンチに行ってしまったことで、本来の自分の動きではない試合にもなって空回りしてしまいました」
――相手の土俵である首相撲の展開では腹を効かせていました。
「そこはタイ人選手を相手にできたことは自信になったんですけど、本音を言うとムエタイといえば蹴り。蹴りで勝つということを遂行できなかったことに悔しさを感じます」
――普段からの練習で首相撲を強化されているんですか。
「首相撲の練習は週1回なので、そこまで首相撲に力を入れているわけではないんですけど、前のジムでかなりやらせていただいていて、そこで培ったものが落ちないようにキープするイメージで今はやっています」
――そういう中で今年初戦が早速決まり、一度勝利しているRYOTARO選手との対戦が決まりました。
「パンチの使い方、ミドルレンジから踏み込んでくるスピードと強さがもともと光ってはいたんですけども、そこに新しく蹴り技を加えた攻撃パターンが増えたのをすごく感じています」
――それ以降の試合を見ても成長しているのを感じますか。
「成長も感じますが、自分の方が成長しているなと思いますね」
――前回と同じような展開にはならない?
「そうですね。僕は去年1年かけて5試合しましたし、ベルトに対しての気持ちや積み上げてきた試合が違いますし、RYOTARO選手よりも自信はあります。RYOTARO選手もリベンジの気持ちがあるので気合いが入ってくるでしょうが、自分もリベンジ側の立場にいた時に気持ちが入った試合を何度も経験しているので、そこは油断せずしっかり差を付けて勝ちたいと思っています」
――SBに参戦して6試合、約2年という期間でタイトル挑戦にこぎつけたことに関しては、ご自身としてはどう感じていますか。
「SB初戦で村田義光選手に勝ったことで『ランキング1位の選手に勝ったので、次はベルトを懸けて試合させてほしいです』とSB協会に伝えたのですが、SB初戦で1勝しただけで即タイトルマッチは組めないのでもう少しキャリアを積んで欲しいとのことでした。そのあと70kgに階級を上げて、スーパーウェルター級1位のRYOTARO選手に勝ち『二回連続でランキング1位の選手に勝ったのでベルトが欲しいです』と伝えたのですが、それも階級を上げて1戦目だったので当然認められず、毎試合勝つごとに『次はタイトルマッチじゃないか、次こそはベルトじゃないか』という気持ちはあったんですけど、今振り返ってみれば、まだSBに参戦してトータルで1年ちょっとかという感じでしたね」
――ご自身にとっては気が抜けないような試合が続いていた感じですね。
「そうですね。本当にランキング1位になって負けたらタイトルマッチはなくなるんだろうなという不安はずっとあり、試合が終わったらすぐまた試合の準備をしたりと、気は抜けない期間が続いてました」
――SBに加盟したとはいえ、まだ参戦して間もなかっただけに、他のシュートボクサーからは外敵として見る選手もいたようですが、そういった意識もありましたか?
「最初は他から来たと見られたと思うんですけど、僕はSBと関わっていくうちにSB協会やシーザー武志会長に惚れ込んだ部分もあり、自分はシュートボクサーとしてやって活躍したい、SBに貢献したいという気持ちをずっと持ってやってきたので、今はもうちゃんとシュートボクサーと周りからも認めてもらえてるんじゃないかなと思っています。あと、ジムの会員さんや自分を慕ってくれる子たちもいるので、そういう姿を見せていかないといけないと思っています」
――ベルトを獲ってどういうチャンピオンになっていきたいですか。
「今、世界のベルトを海人選手が持っているんですけど、ベルトを獲った後は国内のメジャー団体の70kgのトップ戦線の日本人選手たちを倒していき、“海人選手の次は都木”と言われるように日本ではそういう立ち位置になって、海人選手が歩んでいっている世界との戦いの道を歩んで上に行き、ゆくゆくは海人選手と戦える位置まで行きたいと思っています」
――ベルトを獲ったら昨年以上に試合をしたいですか。
「ベルトを獲ったらちょっとだけ休もうかなと思いますが、めちゃくちゃ試合をしたいですね。もともとは、去年の12月にベルトを獲って年末年始を休もうかなと思っていたんですけど、ベルトを獲ったら次に向けて気持ちが向いていると思うので、いい試合を組んでいただけたらバンバン試合します。自分は年齢の割には試合数が少ないのでしっかり経験させてもらって一流の選手になりたいと思います」
――試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
「念願のタイトルマッチになるので、自分がベルト巻く姿を必ず見せたいと思うので、ぜひ会場で応援よろしくお願いいたします!」