コナー・マクレガーは、26日の『PFL Road to Dubai Champions Series: Nurmagomedov vs. Hughes』で、同じアイルランドのポール・ヒューズが、ウスマン・ヌルマゴメドフ(ダゲスタン)に判定2-0(47-47, 48-46×2)で敗れたことなどについて、SNSでヌルマゴメドフ一族をこき下ろした。
「素晴らしい戦いとパフォーマンス! ヒューズの楽勝、彼はあの戦いを支配した。そしてウマルはまさにその名の通り“ヌルマゴメドフ”だった。ランナー、スプリンター、突進者、逃げる者、走り回りキョロキョロする “ファイター”だ。ヌルマゴメドフ兄弟はファイターではない。彼らはダゲスタンの史上最も戦わないファイターだ。ケージの周りを走り回り、クソ野郎を撃つ。ダゲスタンはヌルマゴメドフより優れている、それは事実だ!」
▼Bellator世界ライト級選手権試合 5分5R〇ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)王者 19勝0敗[判定2-0] ※47-47, 48-46×2×ポール・ヒューズ(アイルランド)挑戦者 13勝2敗※ヌルマゴメドフが王座防衛
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▼UFC世界バンタム級選手権試合 5分5R○メラブ・ドバリシビリ(ジョージア)19勝4敗(UFC12勝2敗)※UFC12連勝中[判定3-0]※48-47×2、49-46×ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)18勝1敗(UFC6勝1敗)
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2018年10月のUFCでダゲスタン軍団の総帥ハビブ・ヌルマゴメドフに一本負けしているマクレガーは、今回、ウスマン・ヌルマゴメドフ(19勝0敗)を相手に左ボディを効かせて王者を苦しめたヒューズ(13勝2敗)の勝利を待ち望んでいたが、ジャッジは1者がドロー、2者がローブローで減点もあったヌルマゴメドフを支持した。
試合後、王座防衛を果たしたウスマン・ヌルマゴメドフは、「まず第一にポール・ヒューズ、君は本当にタフな男だ。この男を過小評価していた。僕の小さなミスだった。それでも無敗だ。彼はレスリングのディフェンスでケージを巧みに使っていた。身体にはたくさんの痛みがある。でも、この試合には感謝している。彼のおかげで次のレベルにジャンプできたと思う。彼は今日、僕をより良くしてくれたし、彼もきっと良くなっていると思う。ポール、本当にありがとう。本当に尊敬している。あと、アイルランドはパレスチナにとって世界最大の支援国であることを忘れないで」と、ドバイのファンに呼びかけた。
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また、5Rにわたり接戦を繰り広げたヒューズは、「とてもがっかりしている。本当にがっかりだ。本当に勝ったと思ったんだ。もっとプッシュすべきだった。また戦うことになると思う。間違いない。ウスマンを心から尊敬している。今夜は僕が勝ったと思ったけど、ほら、少しタンクを残してしまったかもしれない。次は全てを出し切らないといけないし、そうするよ。自分にはこの試合を終わらせるだけの力があると思っていたし、今夜は本当に勝てると思っていた。正直なところ、心が折れてしまったよ。本当に勝てると思っていたから。
でも、PFLは僕を信じてくれたし、僕もPFLを信じている。この先が楽しみでならない。ベルファストで再戦しなければならない。アイルランドに里帰りするんだ。小柄な選手にもリスペクトがあるから、ファンは諸手を挙げて歓迎するだろう。ここで決着をつけたんだ。リスペクトはたくさんあるし、いつかまたやるだろうし、次は僕が勝者になることも分かっている。お願いだ。どうかベルファストで再戦させてほしい」と、今度はホームでのリベンジマッチを望んだ。
また、試合直後のインスタグラムでは「僕たちはみんな、試合後にもっと正しいことを言えると思うんだ。知っての通り、みんな僕が勝ったと思ってた。ジャッジの採点はかなり馬鹿げていたと思う。冷静になって見返すよ。アリーナとケージを囲むみんなのエネルギーから判断しているんだ。自分のものだと思ったし、言い訳するつもりはない。もっとプッシュすべきだった。次はまた闘うことになるだろう。4R目の頭突きでストップがかかったように感じた。あれが試合の流れを変えた。彼を壊していたような気がする。ローキックで激しく裂いたから。でも流れが変わって、彼はいいリカバリーをした。僕はベルトを取り戻したい。でも、来てくれたみんな、世界中から応援に来てくれたみんなに感謝したい」と、ジャッジの採点に不満を表明している。
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一方、地元の後輩ヒューズの勝利を望んでいたマクレガー自身は、この週末もあわただしくリング周りを駆け回っている。
25日の『BKFCナックルマニア5』では、元UFCフェザー級で、BKFCではスーパーライト級(165lb/74.8kg)で180cmのリーチを誇るジェレミー・スティーブンスが、エディ・アルバレスを3R TKOに下すと、BKFCの共同経営者でもあるマクレガーが登場し、「この男はいったい誰だ?」というお決まりの言葉で会場を煽り、スティーブンスと額をぶつけあって見せている。
フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターで開催された同大会は、17,762人の観客を動員。地元のアルバレスが参戦したこともあり、近年のフィラデルフィアのファイトスポーツでは、もっとも多い観客を集めたことになる。
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36歳のマクレガーの前戦は3年6カ月前の2021年7月のダスティン・ポイエーとのトリロジー戦。マクレガーは1R終盤に左ストレートを放った際に左足を捻り脛骨を骨折、1R終了時ドクターストップでTKO負けとなっている。2021年1月のポイエー戦のTKO負けに続く自身初の連敗だった。
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2024年6月の『UFC 303』でマイケル・チャンドラーと対戦し、約3年間の休養から復帰する予定だったが、試合のわずか数週間前につま先の負傷で棄権している。そして同11月には、2018年の事件に起因する裁判で、陪審員によりマクレガーが性的暴行の罪に問われることが認定された。
最近は、ローガン・ポールとのボクシング試合について話し合っていたが、UFCのダナ・ホワイト代表は交渉を打ち切っていることを明かしている。果たしてマクレガーは2025年にマットに上がることはあるか。