2025年2月24日(月・祝)東京・後楽園ホール『Krush.171』の記者会見が、1月14日(火)都内にて行われた。
12月23日の会見で予告された通り、今大会では後楽園ホールでは史上初の開催となるライト級(-62.5kg)8選手によるワンデートーナメント(1日で1回戦から決勝戦までを行う)が行われる。その出場8選手が発表され、それぞれ意気込みを語った。
【写真】トーナメントに出場が決まった(左から)古宮、永澤、伊藤、児玉、弘輝、昇也、天野。西京は欠席 会見を欠席した第8代Krushスーパー・フェザー級王者の西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)からは「どんな組み合わせでも優勝できるようにトレーニングを積んできます。優勝して自分の格闘技人生の第2章をスタートさせます」とのコメントが読み上げられた。
第9代Krushライト級王者・伊藤健人(K-1ジム蒲田チームアスラ) は「3試合やるつもりで参加して、必ず優勝する。ナンバーワンになります」と宣言。
児玉兼慎(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)は「メンバーを見たけれどやったことがあるヤツばかりで、3人やって3人に勝ってる(古宮、昇也、伊藤)ので、やったことない選手とやりたい。そこの弘輝くんとか変な子供(天野)も交じってるし。あと、大岩チャンピオンはなんで出ないのかな。全然タイトルマッチで勝つよりトーナメントに出る方が厳しいから、ビビッて出ないんじゃないかなと。賞金獲るために1日3試合、勝ちにいきます」と、現Krushライト級王者・大岩龍矢を挑発し、賞金が一番の目的だとする。
弘輝(WORLD TREE GYM) も「3試合勝ってお金欲しいので、お金持って帰ります」と賞金が欲しいとした。
キックボクシング三冠王の永澤サムエル聖光(林商店)は「僕もお金は欲しいけれど、何よりK-1に憧れて格闘技を始めたので、K-1と言えばワンデートーナメントが醍醐味なのでめちゃめちゃしびれました。今年は蛇年で年男なのでドラマみたいな感じで来ているので、しっかり優勝して俺の大会にします」と、自分が主役だという。
キックボクシング二冠王の昇也(士魂村上塾)は「1日3試合はキツイけれど、誰も自分が優勝すると思ってないだろうけれどちゃんと優勝して賞金を獲るので注目してください」とアピール。
2021年K-1甲子園王者でDEEP☆KICKでも王者になった古宮晴(昇龍會)は「自分は3敗していてその3敗を付けた人がトーナメントに全員出るので、リベンジしてやろうと思います」と、リベンジも兼ねたいとする。
2021年K-1甲子園王者で、スーパー・フェザー級からの参戦となる天野颯大(キング・ムエ)は「この中で僕が一番下だと思うし、体格もバカにされることが多いと思いますが、間違いなく8人の中で勢いがあるのは僕です。バカにしている人(児玉のこと)の試合を拝見させていただきましたが、ダウンを取りつつKO出来ていない。その程度の選手だと思っているので、全員倒して僕がライト級で輝いて終わらせます」と番狂わせを起こすとした。
その天野に児玉が「ライト級に迷い込んだ子供にしっかり僕が見せてあげてもいい。そんな簡単に優勝できるほど甘くないと思う」と言えば、天野は「僕はダメージとか効かされたことがないので倒せるなら倒して欲しい」と言い放つ。これに児玉は「優しく倒してあげるから。痛いことはしてあげなくて、気付いたら倒れているように倒してあげるので。1回戦でやれるならやってもいいよ」と不敵な笑みで挑発。
さらに児玉は1回戦か決勝戦で戦いたい相手を聞かれ、「この中で3人とやってる。全員に勝っているのでやったことがない相手とやりたい。決勝は西京くんとか僕が見て上手いと思うので、西京くんが上がってくるかもしれないけれど誰でもいいです。1回戦は弘輝くんとかその辺とやりたい。ラクそうなので」と答え、弘輝が「なんで俺と?」と聞くと「ラクに勝てそうだから。楽勝だから」と返答。
これに怒った弘輝が立ち上がり、児玉につかみかかって揉み合いに。児玉が突き飛ばすと椅子に激突、さらに怒りを増した弘輝が児玉に前蹴りを入れる大乱闘となってスタッフが両者を止めに入った。
会見場は一瞬にして殺伐とした雰囲気となり、児玉と弘輝が因縁を深めることとなった。
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会見での質疑応答
――トーナメントにエントリーした気持ちは?
伊藤「単純に去年3試合しかしてなくて1日3試合できるのはありがたいと思いました」
児玉「嬉しかったです」
弘輝「エントリーするの知らなかったけれど、K-1GPと言えばワンデートーナメントなので1回くらいやっとこうかなと。ワンデーはしんどいけれど、ジムを経営していてキッズクラスの子たちが1日4~5回戦っているのに、代表たる俺がそれを蹴るのは違うと思った」
永澤「元々K-1のトーナメントに憧れて始めたので。ワンデートーナメントは打たれ強さや頑丈さが大事になってくるので、そこは自分が有利。この中で俺が一番頑丈だと思います」
昇也「頑丈さは負けてないです。感想はシンプルにワンデートーナメントは自分も初めてなので、めちゃ楽しみと思って受けました」
古宮「初めてなので楽しみなだけです」
天野「このトーナメントをやることが発表されてから発言していて、決まったので嬉しいが一番。久々にトーナメントに出られるのをワクワクしています」
――自分のここを見て欲しいという部分は?
伊藤「1日でトーナメント3試合やるけれど、お客さんは疲れた選手の試合を見たいかと言ったら違うと思うので、3試合戦い抜くけれど全ラウンドフルスイングで速攻倒して3試合して、お客さんが楽しい試合をしようと思うのでフルスイングで行きます」
児玉「強さと面白さ。あとこのトーナメントで優勝したら賞金が出ると聞いているので、僕は上京してからずっと同じ家に住んでいて世田谷で家賃5万のアパートをそろそろ出たい。だから、その引っ越しを懸けた気持ちを見て欲しいですね」
弘輝「全選手スタイルが違うので、全員と同じ戦いしても勝てないと思うので、変化。その変化を見て欲しい」
永澤「僕とやる選手は1カ月は歩けなくなる。ローキックが得意なので足は完全に破壊するのでお楽しみに」
昇也「試合までに全て変えるので全て見て欲しい。攻撃、スピード、破壊力、ワンパターンではなく全てを見て欲しい」
古宮「3試合戦いに行く気持ち、3試合通して自分は運動量という武器を持っているのでそこを見て欲しい」
天野「ライト級の選手がいつも通り勝つのはつまらない。体格の小さい僕が勝つ、3試合ともKOして勝ったら盛り上がると思うので優勝目指して頑張ります」
――通常のワンデートーナメントよりも試合間隔が短く、過酷さが予想される。その点についてどう思っている?
天野「あまり考えてないですが、間が空いた方がダメージが来ると思います。あまり考えないで3試合通して試合をする感覚でやります」
古宮「間隔は逆に短い方が集中力が切れる前に試合ができるので、逆によかったと思っています」
昇也「間隔が空かない方がすぐ頭が回ってる状態なのでやりやすいと思います」
永澤「間隔が短くてもプロなので、、当然フルラウンド・フルスイング出来る。その試合を見せます」
弘輝「僕はアマチュアをやってなくていきなりプロだったので、ワンデートーナメント自体やったことないので分からない。同じテンションで行きます」
児玉「自分はアドレナリンが出る量が人の何倍も多いので、トーナメントに向いていると思っています。間隔が短い方がハイテンションでそのまま行けると思っています」
伊藤「ワンデートーナメントに出たことがないので感覚が分からないですが、1Rフルスイングで全部終わらせるので問題ないです」
――1回戦か決勝戦、もしくは両方で戦いたい相手は?
伊藤「負けた相手がいるのでその相手とやりたいですが、優勝を目標にしているのでチーム全体で勝ちに行くのでチームで考えて選んでいきます」
児玉「この中で3人とやってる。全員に勝っているのでやったことがない相手とやりたい。決勝は西京くんとか僕が見て上手いと思うので、西京くんが上がってくるかもしれないけれど誰でもいいです。1回戦は弘輝くんとかその辺とやりたい。ラクそうなので」
弘輝「1回戦は誰でもいい。決勝では伊藤くんとやりたいとずっと思っていたので。俺と試合した後、連勝して王者になったので伊藤くんとやりたいです」
永澤「僕も伊藤選手とやってみたかったけれど、この会見を見た感じ、児玉選手と弘輝選手が面白いのでやってみたいです」
昇也「(児玉と弘輝の乱闘を見て)BreakingDownのオーディションみたいで面白かったです。1回戦はやったことがない5人の誰か、決勝は目の前で目を光らせているヤツですね(児玉は光るメガネで登場)。1度ダウンを取られているので、バチっと倒して優勝したいですね」
古宮「3敗している相手が全員いるのでリベンジ出来たら。決勝でも1回戦でも」
天野「ちょっと前までは王者クラスとやりたいと思っていたんですが、目の前で乱闘を見せた場違いな2人がいるので、場所が違うよということを教えてあげるために1回戦でKOして上がっていこうと思うので、この2人のどちらかとやりたいです」
――ファンへメッセージを。
伊藤「この日のKrushはライト級がメインになるので、それにふさわしい試合を毎試合、全試合KOで面白い興行になるので見に来てください」
児玉「2月、この激戦区ライト級でトーナメントなので、しっかり勝って賞金もらって大岩か与座に挑んで行きます。相手は誰でもいいので一番盛り上がる試合をやりたい」
弘輝「初のワンデートーナメントで伝統あるライト級なので、選手もファンも盛り上げて最高の大会にしましょう」
永澤「いいメンバーが揃っているので試合は絶対に面白くなると思う。自分は自分の試合をして会場を盛り上げたい」
昇也「THE Krushという試合を3試合しっかり見せるので、自分に注目しといてください」
古宮「このトーナメントは足が折れても腕が折れても死に物狂いで勝ちに行きます」
天野「小さい僕が3試合して階級が上の選手をKOで潰して優勝するのが一番面白い結末なので、全員倒して僕が優勝します」
なお、宮田充K-1プロデューサーは「リザーブ合わせて8試合中4~5試合がKO決着」と予想。「KOボーナスも付けたい。それと王者に次につながる道。今回成功したら来年以降は毎年2月は他の階級でも出来たらと思っています。今年はあと2発くらい変則をやろうと思っています。Krushは後楽園ホールの女神に愛されているイベントなので、必ず修羅場になると思うし、このメンバーならいけると思うので、まあ、見ててください」と、トーナメントは“修羅場”になると予告した。