キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】“ヒジあり”トーナメント制覇を確信する壱・センチャイジム「これは全て筋書き通りです」というその理由

2024/12/27 20:12

本当に僕のためのトーナメントですね


──その1回戦で、KNOCK OUTの常連3人が勝ち残った形になりました。そこに関しては?

「僕は正直、このトーナメントが始まるまで、今の『KNOCK OUT』がヒジありのキック界の中でどの位置にいるのかというのが分からないなと思ってたんですよ。いざフタを開けてみると、『KNOCK OUTって有名な団体なのに、他と交流したら負けちゃうんだ』ということもあるかもしれないなと。そこに恐怖もありましたし、僕は『KNOCK OUT』のチャンピオンとして戦っているので、周りが負けても絶対に自分だけは勝とうと思っていて。でも、僕の2試合前に古村光選手が佐野佑馬選手に圧勝したのを見て、すごくリラックスできました」

──そうですか。

「僕は古村選手と3回、合計で14ラウンド戦っているんですけど、『あ、古村君ってこんなに強いんだ!』と思って。僕とやる時に目立たないだけで、他団体のチャンピオンも圧倒できるほど強いということが分かって、それで安心できたところがありましたね」

──今回の準決勝では、抽選で前田大尊選手と対戦が決まりました。

「これは全て筋書き通りです」

──ほう!

「1回戦でNJKFのチャンピオンを倒しているので、準決勝でINNOVATIONの代表を倒して、決勝ではどちらが出てきても『KNOCK OUT』対決。他団体の代表を倒していって、最後は『KNOCK OUT』が最強だと分からせる、『KNOCK OUT』のレベルの高さ、他団体との差を証明できるという意味で、全部筋書き通りです。これは本当に僕のためのトーナメントですね」


──なるほど。では準決勝の前田戦も圧勝で?

「圧勝したいですね。決勝もあるので。僕は、会長には負けちゃうんですけどけっこう熱い性格で、バコーン!とパンチ一発もらっちゃうとすごく熱くなっちゃうんですよね。それもあって、最近はダウンを奪い合うような試合もして、『ベストバウト賞』を5試合連続で受賞させてもらったりもして。ただ、その間の戦績ってもう一つ振るわなかったんですよね。その5試合のうち2回負けてますし。そこを今回、ちょっと切り替えてみたんです。そしたら安定して勝てるようになって、今は7連勝中なんですね」

──好調ですよね。

「古村君とか森岡君とかが『壱はパワーがない』とか『打ち合わない』とかうるさいんですけど、チョークディーはヒジでKOしてますし、古村も森岡も打ち合い以外では俺に勝てないから煽ってきてるだけなんですよね。テクニック関係なく打ち合いたいだけだったら、今流行りのそういう大会に行けばいいじゃないですか。僕は長年練習してきたテクニックで勝負するし、みんな『倒す』って言ってるけど、KOなんて100%できるものでもないし。『ぶっ殺す』とか『血祭り』とか『絶対倒す』とか言ってますけど、絶対なんてないですからね。あの2人に対してはそう思います」

──えーと……質問は前田戦についてだったんですが(笑)。

「そうですよね(笑)。前田選手は若くて勢いもあるし、今回のメンバーの中では一番スピードがあるなと思っています。ただキャリアとテクニックがないので、1Rはいいんですけど、試合の後半、2、3Rになると課題が残る選手だなと思ってたんですよ。僕も若い時はそうだったんですけど、前半は飛ばして、後半にやられちゃうみたいな。でも、そこをうまく克服して、今回の1回戦では大田一航選手に勝ったので、そこはやっぱり伸びているなと思いますね」

──侮れないのは確かですよね。

「もちろんです。一番スピードがあるし、一番成長期だし、何でも吸収できる時期だし。それこそスタイルチェンジもできちゃう頃ですよね。それがハマるかどうかは別として」

──そんな相手ですが、自分のキャリアとテクニックで圧倒すると。

「そうですね。僕が一番キャリアがありますし、戦ってきた相手のレベルも全然違うので、そこは僕自身が安心して大丈夫かなと思っています。油断もしてないですけど」

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