K-1 WORLD GP 2024 in TOKYO~FINAL~2024年12月14日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館
▼第18試合 【宝仙堂の凄十 presents】K-1 WORLD GP 2024 無差別級トーナメント決勝 3分3R延長1R×フェン・ルイ(中国/星武創新ファイトクラブ/CFP)KO 1R 2分55秒 ※左フック〇アリエル・マチャド(ブラジル/Hemmers Gym/Madison Team)※マチャドがトーナメント優勝。 無差別級トーナメントの決勝戦は、準々決勝でリース・ブルーデネル(イギリス)、準決勝でエロール・ジマーマン(キュラソー)を2連続KOで上がってきたマチャドと、準々決勝でマッティア・ファラオーニ(イタリア)、準決勝で山口翔大(日本)に共に判定勝ちで上がってきたルイで争われた。 1R、前に出るのはマチャド。それを右ストレート、前蹴りで迎え撃つルイ。マチャドは右カーフ、右ローを蹴り、ルイの左右フックをもらってもものともせず前へ出て打ち返す。右の前蹴りを足に入れるとルイは尻もち。そこへマチャドが右ローを連発し、右ローでダウンを奪う。
さらに右ローを蹴るマチャド。コーナーへ追いつめての右ロー、左右フック。最後は右ローからの左フックでルイを豪快になぎ倒し、マチャドが全試合KO勝ちでトーナメント優勝を決めた。 マチャドはマイクを持つと「優勝できて、人生を捧げてここまで来たので嬉しくて仕方がないです。去年のトーナメントでは3位でしたが、今年は心機一転、ちゃんと考えて身体を作って準備してきたので3戦3KOをとれたのが嬉しく思います。また来年、皆さんとお会いできることを楽しみにしています」と優勝の喜びを語った。
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▼第17試合 スーパーファイト -56kg契約 3分3R延長1R〇金子晃大(K-1ジム自由ヶ丘/FROG GYM)判定3-0 ※30-27×2、29-28×アスランベック・ジクレーブ(ロシア/Kuzbass Muay Thai)
金子は2022年2月にK-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメントで黒田勇斗、璃明武、決勝で玖村将史を破りK-1王座戴冠。6月『THE MATCH 2022』ではRISEの鈴木真彦に惜敗も2023年9月に玖村将史との3度目の対戦で判定勝ちを収め、王座防衛に成功。2024年3月は、RISEのリングに乗り込み鈴木真彦を破り、リベンジを成し遂げた。7月と9月の「K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント」でも優勝し、現在9連勝中。戦績は24勝ち(13KO)2敗 。
ジクレーブはIFMAアマチュア世界&欧州バンタム級(-54kg)王者で、ロシアやヨーロッパのムエタイタイトルも持つという。2020年11月『ONE』に参戦すると、K-1でも活躍したワン・ジュングァンに判定勝ち。2戦目ではジャン・ペイメンに判定で敗れたが、3戦目はルイ・ボテーリョに判定勝ち。2023年4月には吉成名高とラジャダムナン王座を争ったハーキュリスに惜敗、11月はK-1で軍司泰斗とタイトルマッチで戦ったビューに敗れている。ONEでの戦績は2勝3敗。11月9日(土)にはタイの『RWS』でサミンダムとの対戦が決まっている。左右に構えをスイッチしながら飛び込みのフック、右の強烈な蹴りが武器。強固なディフェンスと頑丈な身体を持つ29歳。ニックネームは“ロシアンボンバー”。戦績は13勝(1KO)5敗。
1R、右カーフを蹴る金子にジクレーブは前へ出ながら左右フックと左ボディを打って行く。細かいパンチを打ちながらどんどん前へ出ていくジクレーブだったが、金子はガードすると右ショートフックでダウンを奪った。立ち上がったジクレーブは再び手数を出して前へ行き、金子は左ボディ。ジクレーブはバックハンドブローも放つ。
2R、ジクレーブは顔面前蹴りを多用する。金子はワンツー。回転を上げていくジクレーブは左右ボディの連打、バックハンドブロー、また顔面前蹴りと手数が出る。ジクレーブの手数に押されたように見えた金子だが、右ストレート一発で逆転。さらに左右フック。ジクレーブはスイッチしながら左右のパンチを出すがスピードが衰えた印象。
3R、再び手数を出して前に出るジクレーブに金子は右ストレート、右ボディストレート。右カーフを蹴る金子に左右ミドル、前蹴りを返すジクレーブ。再びパンチを回転させて手数を出すジクレーブに、金子は右ストレートの強打、ヒザ、左ボディ。ジクレーブの飛びヒザには金子が左ボディを打つ。左目を腫らしながらも最後まで攻撃の手を休めないジクレーブ。金子も譲らず打ち合った。
判定はダウンを奪った金子が3-0で勝利。「KOは出来なかったけれど、今年入ってから勝負の年で。THE MATCHで負けたのを取り返したと思ったら、新たな戦いが始まった。今日まで乗り越えられたのは、ファンの皆さん、一緒に戦ってくれるセコンド、サポートしてくれる方が一緒に戦ってくれて、乗り越えられました。リングの上で感謝をしたいです。
ひとつ言えるのは、僕がドーピングしていると聞きますが、ちゃんと9月のトーナメントで検査もして、陰性っていうのは出てるので、そこは言いたかったのと。皆さんが一緒に戦ってくれたおかげで、1年乗り越えられたから、来年も厳しい1年が始まると思うけれど、僕の信念と志を見せて、もっと僕の試合を見て良かったと思ってもらえるように、強くなります。来年も期待していてください」とマイクで語った。
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▼第16試合 スーパー・バンタム級 3分3R延長1R×璃明武(K-1ジム総本部チームペガサス)判定0-3 ※29-30×3〇大久保琉唯(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER) 璃明武は2021年8月に第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント準決勝で黒田勇斗、決勝で鬼山桃太朗を下して、同級王座に就いた。同王座は2023年7月に永坂吏羅、2024年3月に倉田永輝を破って2度の防衛に成功している。2022年2月に第3代K-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメント準決勝で金子晃大に敗北。2024年7月に開幕した「K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント」では準決勝に進出も、金子に判定2-0で惜敗。戦績は14勝(6KO)4敗。 大久保は、2022年6月の『THE MATCH 2022』で那須川天心の弟・龍心に勝利。9月は初代Krushフライ級王座決定トーナメントを制し、プロ4戦目にして王座に就いた。2023年6月、バンタム級ワンマッチでアマチュア時代のライバル・齊藤龍之介と対戦し延長判定で敗れてプロ初黒星を喫するも、10月に黒川瑛斗を判定で下して再起。2024年3月に壬生狼一輝から判定勝利。7月と9月の「K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント」では準決勝で玖村将史を破る番狂わせを演じたが、決勝で金子晃大にKOで敗れた。戦績は8勝2敗。
1R、大久保はワンツーを璃明武のガードの上から叩き、ガードを固めさせておいての左ミドルをしっかりと当てる。さらにヒザ蹴り。
2R、左ボディを打ち合う両者。大久保は左ミドルも蹴る。ここまで先手先手と攻めていた大久保だがいったん落ち着き、璃明武はジャブを突く。大久保はワンツーからの左ミドルをしっかり当て、クリンチになると璃明武をコカす。ジャブの突き合いはリーチで優る大久保が有利。璃明武がワンツーを繰り出すと大久保はかわしながら左フック。
3R、大久保が左インローから左ミドル、左ハイまで蹴る。ワンツーから左ミドル、さらにバックハンドブローと積極的に攻める大久保。璃明武は近距離で左フックを打つが大久保がコカす。大久保がワンツーからヒザ、璃明武はクリンチで注意を受ける。ワンツーから右ミドルで前へ出た大久保は打ち合いを挑み、璃明武もロープを背負って打ち合う。ここは互角。離れると大久保はワンツーを打って当てるとそのまま組み付き、璃明武に反撃を許さない。
クリンチワークも巧みに使った大久保が判定勝ち。マイクを持つと「すいません、さんざん試合前に盛り上げるとかいろいろ頑張ったんですれどこんなしょっぱい試合をして凄く悔しいので、さっき平本蓮くんが大晦日やると言ったんですけれど、こんなんじゃパッとしないし締まらないので、ぜひ僕も出させて欲しいです」と、朝久泰央に続いて平本蓮のブラックローズ入りをして大晦日RIZINに参戦したいとアピールした。
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▼第15試合 スーパーファイト スーパー・ウェルター級 3分3R延長1R×ストーヤン・コプリヴレンスキー(オランダ/Mike's Gym)判定0-3 ※30-28×3〇和島大海(月心会チーム侍) コプリヴレンスキーは元GLORYライト級(-70kg)2位の強豪で、2017年には現GLORY世界ライト級王者のティジャニ・ベズタティに勝利している。2022年12月に初来日、RISEで海人と対戦し接戦となった。2024年3月の「K-1 WORLD MAX-70kg世界最強決定トーナメント」開幕戦ではカスペル・ムシンスキと対戦し判定負けも、代役で準々決勝に出場するとブアカーオ・バンチャメークからダウンを奪い判定勝ち。準決勝はデング・シルバを下し、決勝はヴィクトル・アキモフをKOして世界一に輝いた。10月の小田尋久戦ではダウンを奪われるも判定2-1で辛勝。戦績は23勝(8KO)8敗。 和島は2021年12月に木村“フィリップ”ミノルに挑戦して左ミドルでKO勝ち、K-1王座に就いた。2022年6月の『THE MATCH 2022』では“ブラックパンサー”ベイノアから3度のダウンを奪う圧勝を遂げ、2023年3月にはジョムトーンを延長戦でKOし、7月にはかつて敗れているジョーダン・ピケオーをもKOしてK-1では7連続KOを飾ったが、12月の3度目の防衛戦でオウヤン・フェンにKOで敗れて王座を失った。2024年は3月の「K-1 WORLD MAX-70kg世界最強決定トーナメント」開幕戦でダリル・フェルドンクにKO負けを喫し、10月にキム・ジュンファをKOして再起。戦績は21勝(18KO)6敗。
1R、サウスポーの和島は左ローでコプリヴレンスキーの奥足を狙い撃ち。コプリヴレンスキーはヒザ蹴りで対抗するが、ローのダメージは明らか。コプリヴレンスキーは蹴られた右足でハイキックを放つ。
2R、ローを蹴られまいと前へ出ようとするコプリヴレンスキーに、和島は左ローを徹底して狙い撃ち。蹴られるたびにバランスを崩すコプリヴレンスキー。和島が左ハイからの左ストレートでダウンを奪う。
立ち上がったコプリヴレンスキーは左ハイキックで逆転を狙うが、和島にかわされ左ローを蹴られる。ならばと左右ストレートを打つコプリヴレンスキーには和島が左ストレート。前に出るコプリヴレンスキーが右ストレートをヒットさせて和島を怯ませるが、すぐに和島が左ロー。打ち合いとなってラウンド終了。
3R、前へ出てワンツーを打ち込んでいくコプリヴレンスキー。ジャンプしてのミドルキック、右ストレートと攻撃を続けるコプリヴレンスキーに和島も左ストレートで応戦。何が何でも倒してやるという気迫でパンチを放つコプリヴレンスキー。和島はそのパンチをかわしながら左ローを蹴り、左ストレートを当てる。コプリヴレンスキーの逆転を狙うハイキックとバックハンドブローは空振り。
判定は3-0で和島が勝利。コプリヴレンスキーに追い上げを許さず、世界トーナメント覇者を破った。和島はマイクを持つと「MAXトーナメントチャンピオンを倒しました。リベンジのチャンスをください!」と勝利を喜び、観客と一緒にワジマックスポーズを決めた。
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▼第14試合 -71.5kg契約 3分3R延長1R〇カスペル・ムシンスキ(ポーランド/Armia Polkowice)KO 3R 2分08秒 ※レフェリーストップ×バレンティン・マヴロディン(ルーマニア/DORU TEAM BRAILA)
1Rから攻撃を散らして削るムジンスキが、2Rに右ローでダウンを奪う。マヴロディンも左右フックを強振して前へ行くが、ムジンスキの前蹴りで突き放される。
3R、ムジンスキは飛びヒザ蹴りからのパンチ、マヴロディンは左右フックで前進していくがムジンスキのヒザをもらってこの試合2度目のダウン。ムジンスキは前蹴り、飛びヒザ蹴りでマヴロディンにロープを背負わせると左右ボディを連打。棒立ちとなったマヴロディンを見て、レフェリーがストップした。
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▼第13試合 無差別級 3分3R延長1R―シナ・カリミアン(イラン/SINA ARMY)無効試合 1R 2分45秒―木村太地(VRK GYM) カリミアンはアマチュアムエタイで活躍後、2018年9月の「K-1 WORLD GP初代クルーザー級王座決定トーナメント」に初来日。トーナメントを制して初代王者となった。同王座は2020年12月の3度目の防衛戦でK-Jeeに敗れて手放したが、2021年3月のダイレクトリマッチでK-JeeをKOし、王座を奪還。その後は、反則勝ちも含めて5連勝。2023年9月の「K-1 30周年記念無差別級トーナメント」では1回戦でKO勝利も準決勝でクラウディオ・イストラテに敗れる。2024年3月、初防衛戦でリュウ・ツァーにKO負けを喫し、王座を手放した。10月にイストラテと再戦したが無効試合に。200cm、90kg。戦績は16勝(8KO)4敗1無効試合。
木村はK-1アマチュア全日本大会で優勝し、2022年7月にKrush-EXで佐野勇海をKOしてデビュー。2022年9月にKrushで山口翔大と対戦して判定負けも、2023年5月に丸山公豊から判定勝ち。9月にはBigbangヘビー級王者・坂本英則の王座に挑み、3RKO勝利で新王者に輝いた。2024年3月にKrushで藤倉悠から判定勝利。6月にBigbangで星龍之介にKO負けを喫し、王座から転落。9月にオーストラリアでIKBF世界ヘビー級王座決定戦に臨むもKO負けとなり、戦績は5勝(3KO)4敗。
1R、序盤の打ち合いでカリミアンが左フックからの右フックでダウンを奪う。木村が立ち上がるとワンツーの連打で襲い掛かり、木村が左右フックで応戦。カリミアンの突き刺すようなジャブがストレート気味に決まると2度目のダウンとなる。
立ち上がると前へ出る木村がのいカリミアンがバックハンドブロー。それでも木村は前へ出て左右フックを振り回す。木村が胴に組み付き、レフェリーのブレイクが入ったところで、カリミアンがヒザを顔面に突き上げて木村が倒れて出血。インターバルが与えられる。
再開直後、前蹴りを出した木村にカリミアンが左ローを合わせたところ急所に入ってしまい、またも中断。インターバルがとられたが回復せず、ドクターチェックで試合続行不可能に。1Rが経過していないため無効試合となった。
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▼第12試合 K-1クルーザー級 3分3R延長1R×RUI(K-1ジム福岡チームbeginning)KO 1R 0分27秒 ※左ストレート〇ティアン・ターザン(オランダ/Luc Verheije Fight Club)
RUIは193cmの長身を誇るサウスポーで2017年からK-1 JAPAN GROUPに参戦。2019年の初代Krushクルーザー級王座決定トーナメントでは1回戦で愛鷹亮を3R2分31秒、顔面ヒザ蹴りでKO粉砕。5月の準決勝では植村真弥を判定3-0で破り、決勝へ勝ち上がったが元同門のK-JeeにKOで敗れた。K-1グループでは2020年1月以来6連敗中だが、地元九州のKPKBではヘビー級王座に就くなど活躍。戦績は16勝(8KO)14敗1分。
ターザンはヨーロッパを中心に驚異のKO率(26勝24KO無敗。そのほとんどが1RでKO)を誇り、まだ23歳と若く身長189cm・体重93kg。子供の頃から陸上競技をしており、オランダとゼーラントで優勝経験あり。12歳からは体操も経験。キックボクシング歴は5年で、Enfusion世界ライトヘビー級&クルーザー級王座の2階級制覇、特技は「ノックアウト」。 1R開始直後、ターザンが左ローから左ストレートを伸ばすとこれがRUIのアゴを直撃。RUIはバッタリと倒れ、ターザンの秒殺一撃KO勝ちとなった。 衝撃のKO勝利を飾ったターザンはマイクを持つと「公約通り1RでのKOをお見せ出来て嬉しいです。あ~ああ~」とターザンの雄叫びをあげた。
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▼第11試合【宝仙堂の凄十 presents】K-1 WORLD GP 2024 無差別級トーナメント準決勝(2)3分3R延長1R〇アリエル・マチャド(ブラジル/Hemmers Gym/Madison Team)KO 2R 2分33秒 ※2ノックダウン×エロール・ジマーマン(キュラソー/Hemmers Gym)※マチャドが決勝戦へ進出。
1R、マチャドは右カーフ、ジマーマンはいきなり奪取して左右フックを浴びせ、マチャドも打ち返す。マチャドは徹底して右カーフを蹴っていき、ジマーマンは左右フックを振って前へ出ていくが空振りが続く。
2R、マチャドは右カーフを連発、ジマーマンのパンチは空振りさせる。マチャドの連打でジマーマンがバランスを崩すようにし、これがダウンとなる。マチャドは前に出て右カーフと左右フックで追いつめるが、ジマーマンも左右フックで必死の反撃。マチャドは無理して打ち合わず、下がるところは下がり、右フックでジマーマンを大きく吹っ飛ばすと、最後は右カーフキックでダウンを奪いKO勝ち。
マチャドがルイの待つ決勝へコマを進めた。
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▼第10試合【宝仙堂の凄十 presents】K-1 WORLD GP 2024 無差別級トーナメント準決勝(1)3分3R延長1R×山口翔大(GENESIS/TEAM3K)判定0-3 ※29-30×3〇フェン・ルイ(中国/星武創新ファイトクラブ/CFP)※ルイが決勝戦へ進出。
1回戦でイストラテに反則勝ちした山口と、イタリアのファラオーニに判定勝ちしたルイが準決勝を争う。
1R、山口はブロックを固めて右ローと左ミドル。ルイはジャブを突いて右につなげるが、山口は上から落とすような右ロー。ガードの上からプッシュして山口を離し、自分の攻撃を入れようとするルイだが山口はなかなか下がらない。
2R、ルイは横蹴り3連打と右ストレート、山口はあくまでもブロックを固めて前へ出ての右ロー。横蹴りを多用するルイはジャブも打つ。山口は近付くと左右フック。クリンチから山口がヒザを蹴り、ルイを突き放そうとした瞬間、ルイの右ショートがヒット。
3Rも山口はガードを高く上げて前へ。ルイの横蹴りをもらっても前へ出て右ローを蹴る。山口の胴廻し回転蹴りは不発。ルイが後ろ蹴りを放つと山口も後ろ蹴りを返す。ルイが右ボディ、左フック、山口は右ロー。ルイは左右ボディを打って離れると顔面前蹴り。山口は掛け蹴りを放つも不発。
判定3-0でルイが勝利。決勝へコマを進めた。
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▼第9試合 K-1スーパー・フェザー級 3分3R延長1R〇中島千博(POWER OF DREAM)延長R 判定3-0 ※10-9×3×ダニール・エルモリンカ(ベラルーシ/Gridin Gym)※本戦の判定は30-30×3。
中島は極真空手で2017年第34回全日本ウェイト制軽重量級優勝、2017年オールアメリカン大会無差別級3位、2018年USウェイト制軽重量級優勝などの実績を引っ提げてキックボクシングに転向。2019年5月にプロデビューし、2022年1月「第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント」を制して王座に就いた。6月の『THE MATCH 2022』では笠原友希に判定負けを喫したが、12月の初防衛戦では西元也史に判定勝ちも、2023年9月の2度目の防衛戦で髙橋直輝に敗れ王座を失った。怪我により約1年ぶりの復帰戦となった9月、村越優汰を判定で破った。戦績は9勝(5KO)4敗。
エルモリンカは同門のダニラ・クワチと同様にスイッチで構えをチェンジしながら戦い、左ミドルキック、左ボディブローを得意としている。ベラルーシのキックボクシングイベント「BFC」で活躍し、今回K-1に初参戦を果たす。身長173cmで戦績は9勝(7KO)4敗。
1R、前に出ようとするエルモリンカを前蹴りでストップする中島。エルモリンカは右ローを連打する。中島はジャブ、前蹴り。顔面前蹴りも放つ。コーナーを背負いながらも前蹴りと左ミドルを蹴る中島に、エルモリンカは左ボディから左右フック、中島もここで打ち合う。パンチで前に出るエルモリンカも中島は前蹴り、後ろ廻し蹴りと蹴りで対抗。
2R、ローの蹴り合いから中島は前蹴り、前足でのハイキックと蹴りを多用。これにエルモリンカも左ミドルで応戦。左ミドルハイを蹴っては離れる中島に、エルモリンカもミドルを蹴ってからパンチにつなぐ。蹴り合いが続く中、右ストレートを伸ばしてヒットさせるエルモリンカ。中島はクリーンヒットを許さず打ち返しもしているが、パワーでやや押され気味。
3R、右ロー、右フック、左ハイと上下に攻撃を散らすエルモリンカ。中島もジャブを突き、左ミドル、前蹴りを蹴り返す。中島は左の三日月気味の前蹴りを当てていき、エルモリンカを下がらせる。エルモリンカのワンツーが伸び、クリーンヒット。最後まで蹴り合いが続き、試合終了。
判定はジャッジ3名とも30-30でドロー、延長戦へ。両者ともフックを狙ってカウンターの取り合いも空振り。中島が右ローを蹴ればエルモリンカは左ボディと右フック。エルモリンカが左フックを打とうとすると中島は左ミドルを合わせる。中島がジャブ、左フック、左ミドルを当てる場面が目立つ。
判定は3-0で中島が勝利。チーム対抗戦は1勝1敗の痛み分けとなった。
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▼第8試合 K-1スーパー・ライト級 3分3R延長1R×寺島 輝(TANG TANG FIGHT CLUB)KO 1R 2分08秒 ※バックハンドブロー〇ダニラ・クワチ(ベラルーシ/Gridin Gym) 寺島は極真空手と伝統派空手を学び、2019年4月にKrushでプロデビュー。そのデビュー戦から3勝3KOを達成し、2019年11月には初の国際戦で韓国人選手から判定勝ち。4戦無敗で2020年3月のK-1に出場し、山崎秀晃に挑んだがKO負けで初黒星を付けられた。2021年11月には第7代Krushスーパー・ライト級王者の鈴木勇人にも勝利して、2022年6月に第8代王者・佐々木大蔵に挑戦したが3R TKO負けで王座奪取ならず。 2023年1月・4月の「第9代Krushスーパー・ライト級王座決定トーナメント」では準決勝で稲垣柊にKO負けを喫した。今年4月の佐々木との再戦ではKO負けも、9月のK-1では瑠久にKO勝ちを収めている。戦績は9勝(5KO)5敗。 クワチはキックボクシングとムエタイに精通しており、変幻自在に左右に構えをチェンジしながら多彩な攻撃を繰り出す。特にミドルキックや左ボディブローは、相手を粉砕するパワーを持つ。2024年3月には、中国の「GLORY OF HEROES.53 in 広州」に出場してジュンティアン・チャンから判定勝ちしている。身長179cmのスイッチファイター。戦績は12勝(6KO)3敗。
1R、ローの蹴り合いからクワチが左フック、寺島が左ボディを返す。ローの蹴り合いからいきなりクワチが左ハイキックを放ち、ダウンを奪う。寺島は立ち上がりダメージは浅そう。
クワチは右ボディストレートを伸ばして2発ヒットさせ、またしても左ハイ。さらに左フックを空振りしたかと思うとそのまま回転してバックハンドブローを放つと寺島がダウンし、クワチがKO勝ちでチーム・アラゾフに1勝をもたらした。
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チンギス・アラゾフ デモンストレーション
アラゾフは1Rのミット打ちを披露すると「K-1のリングに戻ってこれて嬉しいです。私自身も準備が整ったらこのリングに戻ってきたいのでどうぞご期待ください。そして明日、新大久保にあるK-1ジム総本部でセミナーを行います。まだ間に合うの皆さんぜひお越しください」と、K-1への復帰を示唆した。
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▼第7試合 スーパー・ライト級 3分3R延長1R〇佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)判定3-0 ※29-28、30-27、30-28×塚本拓真(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
1R、前へ出て距離を詰める塚本が右ミドルからショートのパンチ、佐々木も負けじと接近戦でショートパンチを打ち合う。コンビネーションを回転させる佐々木に一発の強いパンチを打つ塚本。
2R、塚本の蹴りやパンチをスウェーで見事にかわす佐々木。それでも接近戦を挑んでくるため塚本のパンチも当たり始める。ラウンド終了間際、塚本がジャブを打った直後に佐々木がバックハンドブローでダウンを奪う。
3R、佐々木はジャブ、右アッパー、左ストレートとジャブ、右ストレート、左ストレートのコンビネーション。塚本は右の強打を繰り出すが、すぐに佐々木がジャブ、右ボディ。塚本が右ミドルで前に出るが、佐々木はよく見ながら左ミドルをしっかりと当てる余裕すら感じさせる試合運び。接近戦で打ち合うため佐々木も鼻血を出すが右ストレートの強打。塚本は手数を出していった。
判定は3-0で佐々木の横綱相撲となった。
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▼第6試合 スーパー・バンタム級 3分3R延長1R×鬼山桃太朗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)判定0-3 ※28-30、27-30×2〇池田幸司(ReBORN経堂)
1R、ローを蹴る鬼山に池田は右ストレートを合わせに行く。圧をかけて前へ出る鬼山に池田はジャブ、前蹴り。池田は自分の距離を保ち、ジャブ、左フック、右ストレートを的確に当て、鬼山のパンチはかわしていった。
2R、前に出る鬼山に家kだは左ミドル、鬼山は左カーフ。1Rよりは距離を縮める鬼山に池田は顔面前蹴り、前へ来るところにテンカオと右フック。右フックを打つ鬼山に池田も左フック。徹底して右ローを蹴る池田は前蹴りも鬼山の前足へ当てる。
3R、池田はジャブ、右ロー、右ハイ。鬼山は前へ出るが池田をなかなか捕らえることが出来ない。そこへ池田がワンツーをヒットさせる。鬼山も打ち合いに行くが池田が上手くかわしてのヒザ、ミドルを蹴る。
判定3-0で池田の完封勝利となった。
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▼第5試合【宝仙堂の凄十 presents】K-1 WORLD GP 2024 無差別級トーナメント準々決勝(4)3分3R延長1R×K-Jee(日本/K-1ジム福岡チームbeginning)KO 2R 0分58秒〇エロール・ジマーマン(キュラソー/Hemmers Gym)※ジマーマンが準決勝へ進出。 K-Jeeは2016年からスーパーウェルター級からヘビー級に転向。17年11月には初代K-1ヘビー級王座決定トーナメントにも抜擢。翌2018年、クルーザー級の新設とともに階級を下げ、9月の初代K-1クルーザー級王座決定トーナメントに出場。準決勝でシナ・カリミアンに敗れ、ベスト4。19年1月の初代Krushクルーザー級王座決定トーナメントでは工藤勇樹、杉本仁、RUIをKOし王座獲得。20年3月のKrushクルーザー級タイトルマッチで加藤久輝へのリベンジと初防衛を果たした。11月は、王者カリミアンの持つタイトルに挑み、見事なKO勝利で第2代王座に。
21年3月は初防衛戦でカリミアンのバックブローで逆転KO負けで王座陥落。7月は愛鷹亮に逆転KO勝利。22年4月のK-1無差別級トーナメントでは一回戦でマハムード・サッタリにKO負け。8月は無差別級トーナメント準優勝・谷川聖哉とのクルーザー級日本人頂上対決に臨むも判定で敗れ、2連敗。23年7月はステファン・ラテスクの強打に沈んだ。9月は元極真世界王者・上田幹雄にKO負け。24年3月はイタリアでマティア・ファラオニに判定負け。24年10月のK-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選はレジェンドのジェロム・レ・バンナをハイキックでKOして、本戦出場を決めた。 ジマーマンは旧K-1時代から活躍しているキュラソー系のオランダのヘビー級レジェンドで、対戦相手の腕の骨や頭蓋骨を骨折させたことから、“ボーンクラッシャー”のニックネームがつくも、日本では本名を短くして“エロジマン”の愛称で親しまれてきた。旧K-1の2008年ではWORLD GP準々決勝で極真王者のエヴェルトン・テイシェイラから勝利。2012年には「IT'S SHOWTIME」でGLORY王者のリコ・ヴァーホーベンを左フックでKOした。14年ぶりにK-1へ参戦した24年6月の「K-1 FIGHTING NETWORK ROMANIA 2024」ではギリシャのマイク・カラマスケタスを1RKOで破り、その強さを証明。24年10月のK-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選は、山口翔大をKOして本戦へ進出した。
1R、ジマーマンが右ハイキックから左フック、K-Jeeは左インロー。ジマーマンが強い左フックからの右ローでK-Jeeのバランスを崩すが、K-Jeeも左フックを強打してジマーマンを下がらせる。K-Jeeはジマーマンのフックを空振りさせると右ロー。この右ローを主軸に、左フックと右ストレートを打つK-Jee。ジマーマンはその右ストレートにヒザを合わせる。左フックの相打ちでK-Jeeが効かせ、K-Jeeはコーナーへ詰めてのラッシュを仕掛けた。
2R、K-Jeeの右ローに右ハイを蹴り返すジマーマン。左ミドルを連発するジマーマンは左フック、ここでK-Jeeがよろよろとよろけ、ジマーマンの飛びヒザからの追撃にダウン。K-Jeeは足を痛めたか、立ち上がることが出来ずジマーマンのKO勝ちとなった。 試合後、K-Jeeは自分が蹴った時に右足のふくらはぎが肉離れを起こしてしまったと告白した。
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▼第4試合【宝仙堂の凄十 presents】K-1 WORLD GP 2024 無差別級トーナメント準々決勝(3)3分3R延長1R〇アリエル・マチャド(ブラジル/Hemmers Gym/Madison Team)KO 1R 2分34秒 ※右フック×リース・ブルーデネル(イギリス/Prizefighter)※マチャドが準決勝へ進出。 マチャドはブラジルのキックボクシング団体「WGP Kickboxing」のライト・ヘビー級王者。前へ前へと突き進み、強靭な肉体から放つ強打とパワーファイトで数々のKOを量産してきた。2016~2019年までGLORYにも定期参戦し、現GLORYライトヘビー級王者アーテム・バキトフともベルトを争った。2023年9月10日、K-130周年記念無差別級トーナメント・一回戦でミハル・トゥリンスキーと対戦し判定勝ち。準決勝はリュウ・ツァーにKO負けを喫した。24年8月の南米予選トーナメントは、一回戦でジョニー・クレバーをKOで下すと準決勝はグート・イノセンテから判定勝ち。決勝はアブネル・フェレイラをKOしてWGP本戦出場権を獲得した。 ブルーデネルはMTGP世界ヘビー級&KGP世界ヘビー級王者。24年7月にイタリア・シチリアで開催されたK-1 WORLD GP 2024無差別級西欧予選トーナメントでは、一回戦でパブロス・コクリャリオスと対戦して左フックでKO勝ち。準決勝もサムエレ・プグリエーゼを右のパンチでKOして決勝へ進出。決勝もフローリン・イヴァノアイエを倒し、全試合KO勝ちでK-1WGP決勝トーナメント出場権をものにした。
1R、前へ出るブルーデネルが左アッパーからの右フック、マチャドの右ミドルにワンツーを返す。マチャドは右カーフ。ブルーデネルは右フックをヒットさせて前へ出る。圧をかけて前へ出るブルーデネルは左右フックの連打、マチャドは打たれながらも右カーフを蹴っていく。
ブルーデネルの圧にさがるマチャドだが、ブルーデネルのワンツーに右フックを返し、この一発でブルーデネルがダウン。立ち上がろうとするも身体が言うことを聞かず、マチャドのKO勝ちとなった。
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▼第3試合【宝仙堂の凄十 presents】K-1 WORLD GP 2024 無差別級トーナメント準々決勝(2)3分3R延長1R〇フェン・ルイ(中国/星武創新ファイトクラブ/CFP)判定2-0 ※30-29×2、30-30×マッティア・ファラオーニ(イタリア/Fight1-S.gabriel)※ルイが準決勝へ進出。 ルイは2018年中国散打選手権大会優勝、2019・2023中国散打選手権大会準優勝、2022年中国散打選手権大会第三位などの実績を持つ。リュウ・ツァーとは2021年の『武林風』で対戦し、ツァーのカーフキックをディフェンスしたルイが左ボディ、右ストレートで崩して勝利をものにしている。ヘビー級ながらスピードとテクニックがあり、旧K-1時代の4タイムス王者アーネスト・ホーストを彷彿とさせる選手だという。身長187cm、10勝(2KO)無敗の29歳だ。 ファラオーニは“トルネードマジシャン”の異名を持ち、アマチュア時代の2013年10月にブラジルで現UFC世界ライトヘビー級王者&GLORY二階級制覇王者のアレックス・ペレイラとWAKOタイトルマッチを争った経験を持つ(判定負け)。プロデビュー後は着実に勝利を重ね、2023年11月にイタリアのキックイベント『OKTAGON』でボクダン・ストイカからフグトルネード(下段後ろ廻し蹴り)でダメージを与え、後頭部への飛び後ろ廻し蹴りでTKO勝ち。2024年3月はイタリアでK-Jeeを破り、6月はダヌット・フルドゥクから勝利している。重量級にして、ニックネーム通りに回転系の技を得意としており、戦績は28勝(13KO)4敗。188cmの33歳。
1R、最初に放ったファラオーニの左インローがローブローとなり試合中断。再開後、左フックと右ストレートを打つルイにファラオーニは左奥足ロー。ルイの右フックにファラオーニが下段後ろ廻し蹴りを合わせるが、ルイのパンチが後頭部に当たってしまい中断。再開後、前へ出て左フックを狙うルイにファラオーニは上段後ろ廻し蹴りも不発。ルイは右カーフ、両者クリンチ状態からフックを打ち合う。
2R、ルイが右カーフを蹴るとファラオーニは左右フックで応戦。ルイは右カーフを狙い撃ちにし、左右ボディ、左フック。ファラオーニも左フックで反撃。フックの打ち合いからルイが右カーフ。右と右の相打ちが両者同時にヒットし、互いの顔がのけぞる。ファラオーニは胴廻し回転蹴りを放ったが当たりは浅い。逆にルイは右の強打。
3R、ルイはジャブから右ロー、ファラオーニはステップで回り込みながらカウンターを狙い、左ローを蹴る。ルイは前へ出てジャブから右ロー。ルイの左フックがヒット。かなり疲れが見えるファラオーニだが、右ローからの後ろ廻し蹴りをヒットさせルイに尻もちをつかせた。
判定は2-0でルイが準決勝進出を決めた。
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▼第2試合【宝仙堂の凄十 presents】K-1 WORLD GP 2024 無差別級トーナメント準々決勝(1)3分3R延長1R〇山口翔大(GENESIS/TEAM3K)反則 1R×クラウディオ・イストラテ(イタリア/Kombat Gym)※山口が準決勝へ進出。 山口は10月のK-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選でエロール・ジマーマンと対戦して苦しめるもKO負けを喫し、本戦出場を逃した。だが、韓国のクォン・ジャンウォンが病気で欠場することが発表され、WGP本戦への復活が決まった。 イストラテはルーマニア出身・イタリア国籍のファイターで、ヨーロッパの様々な大会で活躍する。分厚い上半身から繰り出される強烈なフックと激しい打ち合いでKOを量産し、ISKAヨーロッパのヘビー級王座を保持している。2023年9月10日、イタリア・IRON FIGHTER PROMOTION推薦選手としてK-1 30周年記念無差別級トーナメント一回戦でマハムード・サッタリと対戦し、KO勝利。準決勝はシナ・カリミアンとの暴走ファイトを制し、決勝はリュウ・ツァーにKO負けを喫した。
24年6月の東欧予選は一回戦でニダル・ブチリと対戦も、判定を不服として試合放棄。9月は格闘技イベントの「巌流島」で三上ヘンリー大智と対戦して判定負け。24年10月のK-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選はシナ・カリミアンと対戦も、後頭部へのカリミアンへのパンチがアクシデントをみなされてノーコンテストに。だが、それまでダウンを奪うなど優位だったことから決勝トーナメント進出を決めた。
1R、イストラテがいきなりのラッシュをかけ、左右フックと左アッパー。しかし首相撲からのヒザ蹴りを入れてしまい、山口は倒れるがインターバルが与えられる。イストラテにはイエローカード(減点1)。
再開すると再びイストラテが左右フックとアッパーの連打、さらにヒザ。山口が右ローを蹴ると怯むイストラテ。片手でクリンチしてのアッパーを打つイストラテは、山口の後頭部を右フックで叩いてまたも試合中断。イストラテには2枚目のイエローカードが提示される。
右ローを蹴る山口にイストラテは左右フックのラッシュ、レフェリーの制止を聞かず攻撃を加えるイストラテに山口が後頭部を抑えて倒れ、レフェリーはゴングを要請。レッドカードを提示し、イストラテの反則負けとなった。
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▼第1試合【宝仙堂の凄十 presents】K-1 WORLD GP 2024 無差別級トーナメント リザーブファイト 3分3R延長1R〇谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)KO 1R 1分59秒 ※左フック×実方宏介(真樹ジムAICHI)※谷川がリザーバーに決定。 谷川は空手で第1回&第3回真正会全日本選手権大会重量級優勝など数多くの実績を残し、2017年5月にキックボクシングでプロデビュー。2020年3月よりK-1 GROUPに参戦すると2021年7月の「第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント」、2022年4月の「K-1無差別級トーナメント」でいずれも準優勝。8月にはK-Jeeとのクルーザー級日本最強決定戦で勝利した。 ミドル級まで階級を下げて臨んだ2024年3月の「初代Krushミドル級王座決定トーナメント」準決勝でブハリ亜輝留に敗れると、8月にはクルーザー級に戻りRUIを初回KO。10月の無差別級アジア予選ではクォン・ジャンウォンに判定で敗れた。戦績は12勝(5KO)10敗1分。 実方はヘビー級のムエタイファイターで、第2代Bigbangヘビー級王者。2021年3月からK-1 GROUPに参戦し、京太郎にはKO負けも丸山公豊にはKO負け。2022年4月には石井慧と対戦し、KO負けしたがヒザ蹴りで相手の肋骨を折って準決勝欠場に追い込んだ。K-1 GROUPでの戦績は1勝3敗。2024年5月にはHEAT KICKヘビー級王座決定戦に臨んだが、イ・ホジェにTKOで敗れている。戦績は15勝(12KO)13敗。
1R、谷川は左三日月と右ロー、ジャブから右ロー。実方は前に出ていくが谷川は右へ回り込んでいく。実方のロー、前蹴りに転倒する谷川。
立ち上がると強い右ローを蹴っていき、下がった実方に左フックから右ミドル、そしてジャブからの左フックで仕留めた。
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▼プレリミナリーファイト第5試合 フェザー級 3分3R×小松貴哉(K-1ジム五反田チームキングス)KO 1R 0分15秒 ※左フック〇関口功誠(ALONZA ABLAZE)
1R、始まってすぐに関口が左ミドルから右ロー、そして右ボディから左フックを返すと小松がダウン。関口が秒殺KOで戦績を6勝(4KO)とした。
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▼プレリミナリーファイト第4試合 スーパー・フェザー級 3分3R〇上野奏貴(kickboxing gym SHINYUUKI+)KO 2R 0分05秒 ※後ろ廻し蹴り×上田咲也(HIGHSPEED GYM)
2勝(2KO)と負け無しで注目を集める空手出身の上野。
1R、前に出るのは上田で鋭いジャブを打つ。上田の右カーフに上野は右ストレート。ジャブから左フックに変化させる上野が右ストレート。上野の右カーフにワンツーを合わせに行く上田。上野は左フックから右カーフ3連打。初回は蹴り技を温存した様子の上野。
2Rが始まると同時に上段後ろ廻し蹴りを放った上野。この一発が見事に決まり、上野のインパクトあるKO勝ちとなった。
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▼プレリミナリーファイト第3試合 バンタム級 3分3R×小川蓮武(WSRフェアテックス西川口)判定0-2 ※29-30×2、30-30〇瀧(魁塾)
1R、前に出る長身の瀧に小川は左へ回り込む。瀧がワンツーからヒザ。小川の左フックにも瀧はテンカオを突き刺す。小川は流れを変えようと後ろ蹴り。圧をかけられる小川だが左ボディをヒット。
2R、左ボディを狙っていくのは小川。瀧はじりじりと前へ詰めていき右ハイを蹴る。瀧は左ミドルを3連発。瀧の距離で試合は進む。
3R、瀧が左右フックで前へ出て小川をコーナーへ追いつめ、山場を作る。小川は右カーフを蹴るが、瀧の圧を受けて下がる。瀧は左右フック、左ミドル、右ローと攻めるが小川の顔面ガードは固い。
判定は2-0で瀧の勝利となった。
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▼プレリミナリーファイト第2試合 ライト級 3分3R△瑠唯(リーブルロア)ドロー 判定0-1 ※29-30、30-30×2△来希(TEAM ONE)
K-1初参戦の来希は皇治推薦選手でTEAM ONE所属。これまで『NARIAGARI』で経験を積んできた。瑠唯は2勝1敗1分。
1R、来希はジャブと左ミドル、右ローで前へ出る。瑠唯は右カーフ、来希のジャブに右を合わせに来る。瑠唯は入り込んでの連打を見舞う。右カーフの蹴り合いが続き、離れ際や接近する時に右ストレートとヒザを当てるのは瑠唯。前に出るのは来希だが、的確に当てるのは瑠唯の方だ。
2Rも前に出るのは来希。ワンツーの連打をまとめる瑠唯だが、両者クリンチが増える。右を打って行く来希に瑠唯はワンツーの連打で手数も優る。それでも前へ出て瑠唯にロープを背負わせる来希。両者クリンチ注意。的確なワンツー、ヒザでヒットを奪う瑠唯。
3R、組み付いてきた瑠唯に来希がヒザ蹴り。ローの蹴り合いから右ストレートをヒットさせるのは来希。さらに右ローで畳みかける。瑠唯も打ち返すが前へ出るのは来希で右ストレート、ヒザ。足を止めての打ち合いになると、左右フックの強打を見舞う瑠唯。来希は右ロー連打で勝負をかけ、瑠唯は右を打つ。
判定はジャッジ1名が来希を指示したが、ドローとなった。
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▼プレリミナリーファイト第1h試合 スーパー・バンタム級 3分3R〇大地(ZEBRA GYM)TKO 1R 1分20秒 ※レフェリーストップ×岩上行統(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
共にデビュー戦同士。大地はジャブ&ミドル、岩上は連打から右ストレートを打ってダウンを奪う。詰めてワンツーを打つ大地に岩上はジャブ、右フックを返すが、大地が右ストレートでグラつかせてさらに連打。ロープに釘付けにしたところでレフェリーがストップした。