2024年12月20日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 92』(U-NEXT配信)に出場する、KANA(フリー)が11月26日(火)都内にて公開練習を行った。
初代K-1 WORLD GP女子フライ級王者のKANAは、ONEアトム級キックボクシング(3分3R)で、アニッサ・メクセン(アルジェリア/フランス)と対戦する。
公開練習は同じ大会に出場する野杁正明(team VASILEUS)と行った。「僕が小学校の頃に愛知県で空手の大会に出ていて、KANAちゃんは三重県で。学年はひとつ違うんですけれど空手の大会でよく同じ会場にいて。その時から交流があります」(野杁)、「小学校4~5年生くらいの時に存在を知っていて。結構試合で被ることが多かったです」(KANA)と、2人は小学生の時から知り合いだという。
ONEで同じ大会に出ることになり、野杁は「率直に僕は嬉しいですし、日本から世界に挑戦していく選手の一人として日本を代表して世界に挑戦していく仲間が増えたので嬉しいです」、KANAは「自分も小学校の頃に会ったのが初めてで、そこからお互い30歳を超えて同じ競技で会えるというのはメチャクチャ嬉しいし、奇跡的なことだと思うので。しかもONEという舞台で上を目指してやっている仲間の一人なので素直に嬉しいです」とした。
KANAはONEのグローブについて「初めて着けた時は着け心地はめちゃ悪かったです(笑)。めちゃ固いし分厚いので全然握れないので。初めて着けた時はマジでパンチしにくいなっていうのが率直な意見ですね。でも使っていくうちに今は何も違和感なく使えているので、そこからアジャストしていきたいと思っています。不安は全然ないです」と、最初は戸惑ったと告白。
試合は約1年ぶりとなるが「基本的に怪我もしていなかったのでずっと練習していたんですけれど、日本にいると実戦から離れてしまうのでタイに行っていて。タイで実戦練習をやっていて日本とタイを行き来している感じです」と、タイに拠点を置いて練習を続けてきたとする。
「タイは暖かいのがむちゃくちゃ良くて。暖かいと怪我のリスクも減るし、それプラス、スーパーボンのジムで練習をさせてもらっているんですけれどONEの戦い方に特化しているというか。ONEの情報も入って来ますし、常に日常にONEがあるというか。それが自分の中では凄く大きくて。ONEに出ている選手がほとんどなので、そういう選手たちと毎日練習していることで試合をしていない期間で、いかに試合に近い状態で練習できるかっていうのが今回の間の持って行き方だと思いました。感覚的には1年空いてるからどうっていうのはそんなに気にはしてないですね」と、実戦練習が出来ているのでブランクは感じないという。
「ムエタイ選手とマスをやるといろいろな技がありますし、逆に自分が持っている技は向こうにはなかったりするので、そういう技術交流でお互い引き出しが増えていると思います」と武器が増えた。
11月に行われたメクセンの試合は現地で観戦し、「まずめちゃくちゃ雰囲気を持っているなって言うか。凄い風格があって世界のトップをずっと走り続けている選手だけあって戦績もそうですし、風格があるなっていうのが第一印象です」と印象を話す。
試合については「1階級上なので対戦相手のジャッキー選手も身体が大きいアドバンテージがあったので、アニッサはそんなに大きく見えなかったんですけれど、自分たちの階級だと群を抜いて大きいので。その面では戦い方とかスタイルは変わって来ると思うんですけれど、こういうシーンが苦手だったり、こういうシーンは気をつけないといけないというのは参考になりました」とする。
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2025年はタイトルマッチまで辿り着いて王者になりたい
得意のパンチで行けそうかとの質問には「ONEのグローブで実際やってみないと分からない部分はありますけれど、(メクセンは)120戦やっていて1回もダウンを取られたことがないので。その中で初めて自分が1回でもダウンを奪えばひとつ上に行けると思う。勝つことはもちろんですけれど、自分のスタイルはKOを狙っていくスタイルなのでそこは崩さずに、ONEでもKOを量産してONEのキックボクシングのカテゴリーを盛り上げていきたいと思います」と、ダウンしたことがない相手からダウンを奪いたいとした。
ONEに特化した練習とはどういうものか、と聞かれると「言葉にするのは難しいんですけれど、蹴りのポイントをいかに取るかとか、蹴りをカットするとか、攻めるだけではダメだったりとか、そういう細かな部分ではいろいろ違いはあるかなと思うのと、アグレッシブさを取るのかクリーンヒットを取るのか、ダメージを取るのかって優先順位もK-1とは違ってくるので、そこまで考えて戦えれば一番いいかなと思っているので。スタイルをどうチェンジするっていうことではないですけれど、今はアニッサに対してどう戦うかっていうチョイスで練習しています」と答える。
そもそも、なぜメクセンとの戦いを希望していたのかとの質問には「世界最強だから、というだけです。初めてアニッサと練習したことがあって5~6年前なんですけれど、プーケットで一緒に練習した時にスパーリングでボコボコにされて。それが初めてで。その時に同じ階級でこんな強い選手がいるんだと最初は憧れの存在で、アニッサくらい強くなろうと目標にやっていたんですけれど、そこからK-1の女子も出来てどんどん結果を出していくにつれアニッサを倒したいというのが、憧れているから倒したいっていうのが目標になった時に対戦表明したのがきっかけです」と説明した。
この試合をクリアして、2025年はどうしたいかを聞かれると「自分は12月に負けて終わっているので、もちろん勝つことはそうですが、アニッサを世界で初めてKO勝ちする選手になれば評価は必然と上がるので、タイトルマッチにも近付きますし、しっかり倒しに行って最短でタイトルマッチに辿り着いてONEのベルトを獲りに行きたいなと。2025年はタイトルマッチまで辿り着いて王者になりたいと思っています」と、ONEのタイトルを獲ることを目標に掲げた。
噂される2025年の日本大会については「日本大会があれば日本のファンの人たちは来やすいと思うんですけれど、自分はアニッサに勝って、ペッティージャーの本拠地で、自分はアウェイで倒したいと思っているので、タイトルマッチはタイでやりたいと思っています」と、タイトルマッチに関してはあえてアウェイでやりたいと話す。
また、野杁からは「KANAちゃんと言ったら豪快なKOパンチだと思っているので、パンチかハイキックでダウンしたことがないアニッサを倒してくれることを期待しているので凄い楽しみにしています。試合順は分からないですけれど、今までは僕がKANAちゃんより前に試合をしてプレッシャーを与えることが多かったので、今回も僕が前だったらプレッシャーを与えようと思っています(笑)」とエールを送った。