2024年12月26日(木)東京・TDCホール『-SHOOT BOXING BATTLE SUMMIT-GROUND ZERO TOKYO 2024』の記者会見が、11月25日(月)東京ドームホテルにて行われた。
対戦カード第一弾として、SB世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM F.O.D)vs.モハメド・ブタザ(モロッコ/Southpaw Gym)が決定。70kg契約、ラウンド数は調整中。
SBの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王座、RISEミドル級王座を奪取した。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破っている。
驚異の18連勝をマークしていたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。その後は連勝で再び勢いに乗ったが、2024年2月に元ONE世界王者ペットモラコットに惜敗。4月のダイレクトリマッチでリベンジを果たした。ベスタティへのリベンジ&GLORY世界王座奪取を目標に掲げ、6月に元GLORY世界ライト級9位アルマン・ハンバリアンを2RでTKO、8月に元GLORY世界ライト級6位ラゴミール・ペトロフをKO、10月には初代GLORYライト級王者ダビッド・キリアに判定勝ちと連勝。戦績は58勝(26KO)7敗1無効試合。
【写真】トリッキーな技も使うブタザ(C)ONE Championship ブタザは元Enfusion -67kg世界王者で、現GLORY世界フェザー級7位のアフマド・チク・ムーサには2度勝利。2022年5月からONEに参戦。初戦でダビット・キリアに勝利したが、シッティチャイ・シッソンピーノン、モハメド・シアサラニには判定負け。2023年9月にフルカン・カラバフから1年4カ月ぶりの白星を勝ち取ると、2024年2月にドミトリー・チャンゲリアにも勝利してONE戦績を3勝2敗とした。11月23日にはドイツの『Fair FC 18』にて海人と2023年12月に対戦したジェームズ・コンデに勝利している。戦績は17勝2敗。
緒形健一シーザーインターナショナル代表は「ベスタティとのリベンジマッチに向けて、現GLORYフェザー級1位のエンリコ・ケールとの試合が内定していたんですがケールが負傷し、GLORYの推薦選手ということで元Enfusionの世界王者で現在は70kgで試合をしているモハメド・ブタザとの対戦になりました。ベスタティとの再戦は来年中旬から夏にかけてオランダで調整しています」と説明。
シーザー武志会長は海人の快進撃に「GLORYが逃げていると思うくらい。ちょっと転がされただけで試合が出来ない(8月のペトロフ戦)ああいう風な無様な試合をするのはプロとして恥ずかしい。GLORYはもっと強いのを連れて来ればいいと思うが1位が怪我では仕方がない。今回も海人にとってはそんなに大した相手ではないと僕は思います。それだけ練習しているし、これからどんどんONEでもどこでも強いのとやらせていきたい。現役の間はあと何年もないので、あと3~4年の間に強いヤツがいたたらみんなと戦わせたいと思っています」と、GLORYはもっと強い相手を用意しろと言わんばかり。
会見に出席した海人は「1位の選手と最初決まる予定でそれが怪我で流れてどうしようかと思っていたんですが、SBのGROUND ZEROという大きな大会に僕が出ないのはありえないことだと思ったので出場を決めました。対戦相手はいろいろやっていただいてその中で一番強い選手を選ばせていただきました。ベスタティへのリベンジも来年6月か8月で確約したと言っていただけたので、そこで僕の目標のリベンジが出来るようにレベルを上げているのでこの相手にここで負けていられない。今年最後を締めくくる激しい試合をして、最後に倒して勝つので期待をお願いします」と挨拶。
ブタザの試合は「キリアと(10月に)やった時にキリアとの試合をたまたま見ていて。その後、ONEから抜けたとの情報は見ていました。その中で『海人とやってほしい』との声もあって、いつか当たるんじゃないかと思っていました。それも含めてキリアとの試合を見ていたので。でもハッキリ言って、今僕が目指しているのはこのレベルではない。見ている人にそれを見せつけるレベルが違う試合を見せます」と、試合が決まる前から見ていていつか対戦する可能性もあると思っていたという。
ONEで頻繁にスイッチし、飛びヒザ蹴りをいきなり放つなどアグレッシブな試合を見せており、その印象を聞かれると「正直、苦手なタイプやと思います」と海人としては珍しい答え。
「距離を上手にとるし、トリッキーなところもあるので。ただ、ベスタティもそうやったと僕の中では思うので、身長差はあるけれどそういうのも含めてここで苦戦していたのではまたベスタティに負けてしまうのではとの不安の声が出てくるので、似てることも含めて受けたし、僕の強さを確かめるいい相手なのかなと思っています」と、仮想ベスタティとしてちょうどいい相手だと評価した。
ONEでも勝ち越していることで、ONEへのアピールにもなると思われるがと問われると「ベスタティにリベンジしてGLORYを制覇して、70kgの強いのが集まっているのがONEなので、いずれはあそこへ行って戦いたいとも思っているのでいいアピールになると思うし、そうしていかないといけないと思っています」とする。
試合のテーマには「自分の強さを確かめたいのが個人的なテーマ。ただ、SBのエースとしても試合をするのでそこも圧勝する。そこだけです」ということを掲げる。
今大会ではSBルール以外の試合や、他団体からの参戦選手を予定していることから、比べられることになる。それについて海人は「そこも含めて僕が一番だということを見せないとダメだと思う。披露するのはSBが一番面白いということ、SBが強いことを見せるいいきっかけになると思います。違う団体の人もSBより面白いところを見せて欲しいし、選手同士もライバルとしてもう一度格闘技を盛り上げていけるように盛り上げていきたいと思います」と、対戦相手以外もライバルとして意識して大会を盛り上げたいとした。
ビッグマッチを締めくくるのはどんな勝ち方かと問われると、「白黒はっきりつくのはKOなので、判定で大差で勝っても見てる人によっては納得いかないと感じる人もいるので、そこで分からせるのは倒すことだけなのでそこを見せて最後を締めくくりたい」と、KOを見せたいとする。
12月は他にも立ち技各団体のビッグマッチが目白押しとなる。その中でどんな存在感を出したいかと聞かれると「団体の中の選手だけでなくGROUND ZEROという大きな大会があって外の団体同士でもいいライバルとして競い合っていきたいですね。その中でもGROUND ZEROが良かった、特に海人が良かったと。それで終わらせるし、終わらせたいと思います」と、12月の主役は自分がなると言い放った。