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【RISE】秀樹が仲間、戦友らに見送られて引退セレモニー「やり切った格闘技人生だったなって。後悔はありません」

2024/11/24 20:11

引退会見


 大会前日の計量&記者会見では、引退会見が行われた。

秀樹「僕は去年の8月26日に大田区総合体育館にて引退試合を行いました。対戦相手はスーパーフェザー級のチャンヒョン・リー選手と試合をしました。そこでの下馬評では多分、僕が1RでKO負けを予想していたかと思いますが、何とか勝利することが出来ました。チャンヒョン戦では数多くの困難があり、その中でも客観的に自分を見つめて今の自分に何が出来るのかを集中して試合に臨むことが出来ました。

 特に僕はアゴが弱いという弱点があって、本当にガラスのアゴを背負っている状態でやっている中で、最後RISEを体現したい、倒しに行く、攻めに行くスタイルを確立させて挑戦したいと思い試合に臨みました。チャンヒョン選手は攻撃力もあるし、強い選手だったのでリスクもかなりありましたが、その中でもやれることをやって結果を出すことが出来たと思っています。

 この試合では客観的に自分を見つめて弱い自分と向き合って今の自分に何が出来るのかということに集中して結果を出す、ということを体現することが出来て凄く学びが多かった試合だと思います。今後はその学びを活かして次のライフステージへ向けて活かしていきたいと思います。やり切ることが出来たのも皆様の応援・お力があってのことだと思いますので大変感謝しております。ありがとうございました」

――引退試合から1年3カ月空いたのはなぜ?

「僕も引退セレモニーはないものだと思っていたんですけれど、そこを伊藤代表のお心遣いで開いていただけることになったと思います。1年3カ月空いて、リングに上がる以上は選手としてのマインドをもう一度蘇らせてから上がりたいとの思いで、ここ2週間くらい追い込み練習と少し減量をして本日を迎えています。今68kgくらいですね(笑)。ライト級にはほど遠いですが、つらい思いとかを思い出して、選手の気持ちに近い状態で迎えています」

――輪郭がかなりほっそりしている。

「計量オーバー(した選手がいたら)したら自分がやりますくらいの気持ちで作ってきたので、その作ってきた時間が今の顔に出ているのかなって。何もしないとヘタレの顔になってしまうので、会場へ来ていただける、ABEMAで見ていただけるお客さんにもしっかり準備してその日を迎えたことを僕なりに表現したかったのでアクションを起こしました」

――完全燃焼した?

「何よりも勝つだけじゃなくて、どんなシチュエーションでも判定でも最悪延長でも勝つっていうどのシチュエーションでも勝つっていうコンディションに準備していかないといけないという部分では、メンタルが凄く大事だと思うんですけれど、あそこまでのメンタルを作り上げるのはもうあの時以外は出来ないというくらいまで集中して取り組んだので、やり切った感覚でいます」


――今はキックボクシングとどういう携わり方をしているのでしょうか?

「キックボクシングは純粋に大好きなので、今は後輩の育成であったり、一般の方にキックボクシングの素晴らしさ、ダイエットも含めてキックボクシングって素晴らしい競技だと思うので、試合もそうですしフィットネスでキックボクシングを活かしてという部分でも自分なりに組み立てて伝えていければとの想いで過ごしております」

――キックボクシング人生の一番の思い出は?

「共通してありがたいと思う気持ちがあって。僕、28戦して負けが6回あって、そのうちタイトルマッチが4回。タイトルマッチで4連敗していて命削る想いで準備して。本当に苦しい時間を過ごして臨んで、それが1分半で散ってしまう経験もして。その中でも終わった時におうちに帰ろうかと。自分の帰る家がある。その感覚を言葉として出してくれた嫁のいつか、その瞬間は凄くありがたいなと思います。

 負けて苦しい時に帰る家があるという場面で凄くあったかい気持ちに毎回なっていました。答えになっているか分からないですけれど、その場面が凄く思い出というか。苦しい場面でも帰る家があるっていう一面が格闘人生の中であとから思えばやってよかったなと支えになっていたんだなっていう場面ではありました。すいません、ちょっと難しくて」

――仕事はどうしているか?

「今はレフティージムでパーソナルトレーニングとか、あとは普通に会社員の手伝いみたいなのをやっていますね。僕はキックボクシングを活かして、僕は身体の使い方が下手だったので、強い選手とやるにはいかに身体の使い方だったりを効率よく使って、かつパワフルなエネルギーを生み出すかってことを後半特に考えながらやってきたので。僕の5年前の試合とチャンヒョン戦って戦い方が違うと思うんですけれど、それは自分の身体の使い方のヘタクソな部分を考えながらやってきたので、それを今度は他の人に教えてあげる。他の人の違う身体でもその特徴を活かして効率的な攻撃に転換させてあげるってことを強みとしてパーソナルトレーニングとか、ジムでのレッスンにも活かしてやっています」

――キックボクサー人生は楽しかった?

「ひと言でいうとつらかったです。めちゃくちゃつらかったです。試合も楽しいと思ってなかったし、でも残るものが大きいと思っています。タイトルマッチで4連敗しているし、その中で再起戦に勝ってベルトは獲れなかったけれど当時の王者チャンヒョン・リー選手に勝った経験もデカいと思いますので、その連敗があったからこそ語れることもあると思うし、今の後輩の育成でもその経験でつらい時にどんな言葉をかけてあげればいいかって、人の傷みが分かる分、支えてあげられる。想いを寄り添ってあげられるということが出来るようになったので、それはそれでつらかったですけれど、凄く今後に活きるためのやり切った格闘技人生だったなって。凄くよかったと思っています。後悔はありません」

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