2019年11月1日(金)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2019 BREAKING DAWN』の記者会見が、9月21日(土)都内にて行われた。
新日本キックボクシング協会の第6代日本フライ級王者&第12代日本バンタム級王者HIROYUKI(藤本ジム)が初参戦、ルンピニー・ジャパン認定バンタム級王者の壱・センチャイジム(=いっせい/センチャイムエタイジム)と対戦する。
HIROYUKIは目の良さと身体能力の高さを活かし、打たせずに打つ試合を持ち味とする。時折、派手な蹴り技も見せるが、得意技はヒジ打ち。壱は沖縄で空手を学び、強打を武器とするが近年ではムエタイテクニックを駆使して相手を完封するようなテクニシャンぶりを発揮している。
この試合は「お互いがベストだった」(山口元気KNOCK OUTプロデューサー)54kg契約で行われ、「ムエタイとキックボクシングが好きな人には響くカードが出来たかなと思います。キック界を担っていく2人。非常に楽しみな一戦です」と山口プロデューサーが太鼓判を押す。
KNOCK OUT初参戦に喜びが隠し切れず、笑顔のHIROYUKIは「壱選手は日本でもトップクラスのテクニックを持っていて、僕もテクニックでは負けてない。テクニックの勝負になるので面白い試合をします」、壱は「職業イケメンの壱です。僕は国内でバンタム級最強を目指していて、HIROYUKI選手を倒せば最強を証明できると思っています」と、それぞれ挨拶。
お互いの印象を聞かれると、HIROYUKIは「凄いカッコいいなって印象です。モテそうですね、羨ましいです。試合が決まって壱選手の試合映像を見ましたが、ムエタイジムでやっているだけあってテクニックがあっていい選手だなと思っています」、壱は「爽やかな方だと思いました。戦いの面ではテクニックに長けている選手なので、テクニックで勝てなかったら久々に力でごり押ししてKOを狙う場面もあるかと思うので注目してほしい」と、お互いにテクニシャンぶりを認め合う。
さらに、HIROYUKIが「普段は全然練習しないんですが、今日は試合が決まったの朝練してから来ました。めちゃくちゃクタクタです。カッコいい試合をして壱選手のようにモテたいと思います」と言えば、壱は「テクニック勝負では絶対に負けないと思いますが、僕もHIROYUKI選手はイケメンだと思ったのでイケメン対決というところでも注目してほしい」と、お互いのイケメンぶりを褒め合うという気持ちの悪い展開に。
しかし、HIROYUKIは「KNOCK OUTには新日本キックから江幡塁選手、重森陽太選手が出場していますが、2人だけじゃなく強い選手がいっぱいいて、僕もその中の一人。一番強い団体だと思っているので、新日本の強さをみんなに見てもらいたいと思います」と、団体を背負う覚悟を示す。
対する壱は「MuayThaiOpenのベルトを持っているのでその強さを証明したいけれど、シンプルに僕の強さを証明したいなっていうのがあります。僕は常に無理にはKOを狙っていません。判定でも魅せられる選手になれたらいいと思っています」と、自分の強さを証明したいとした。
判定でも魅せて勝てばいいとする壱に対し、HIROYUKIは「強いて言うならヒジが得意なので、壱の顔を傷つけるのは心が痛いけれどヒジにも注目してほしい。僕はTKO勝ちが多いのでそうなると思います」と、壱自慢のイケメンを切り裂くと予告した。
また、会見には出席しなかったが、ISKA K-1ルール世界バンタム級王者・小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)が、メインイベントで元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級王者サオエーク・シットシェフブンタム(タイ)と対戦する大一番が決定。
サオエークはタイの人気選手で、8月のKNOCK OUTで小笠原を破った江幡塁の双子の兄・江幡睦と10月20日の新日本キックで対戦するラジャダムナンスタジアム認定バンタム級王者サオトーの双子の弟。
山口プロデューサーは「ムエカオ(ヒザ蹴りを得意とする選手)のかなり強い選手です。非常に厳しい相手。しかし、瑛作が55kgのトップを目指したい意思があれば避けては通れない。あえて厳しいのをぶつける」と、試練の一戦を用意したと語った。
なお、当初発表されていた重森陽太vs町田光の一戦は町田が欠場で中止に。重森の相手は現在調整中で、宮元啓介の出場も決まった。