2024年10月23日(水)都内にて『Breakthrough Combat』(10月30日ザ・ワンTV YouTubeチャンネルライブ中継)旗揚げ大会の会見が行われた。
Progress実行委員会の長谷川賢が代表を務める同大会は、「現状を突き抜け、閉塞感を打ち破るための戦いが始まる」とのテーマを掲げ、MMA、打撃のないMMAグラップリングのProgressルールの試合が行われる。
会見には、長谷川代表をはじめ、UAE Warriors参戦の吉野光(フリー)、DEEPで活躍中の風我(フリー)、泉武志(フリー)が出席。
質疑応答で長谷川代表は、日本格闘技界の現状について触れ、「日本と世界との差が埋まらないんじゃないか。このまま広がり続けてしまう。その現状を打破するためにアジア一丸となって、北米に挑む」と“ブレイクスルー”する意気込みを語った。
『Breakthrough Combat』について、「継続的に年4回を目指して行っていきたい」という長谷川代表は、「目標はあってもどのようにステップアップを果たすのかが分からない。行き着くまでの筋道が見えない。目の前を断崖絶壁に阻まれ、その先に進むことができない選手たちがいる」というリリースの文面について、「格闘技では強さが一番。ストーリーラインも大事ですが、強くなって上を目指すのが一番で、そこ以外にない。(ストーリーラインから外れても)そういった選手のために道を開けるようにサポートしていきたい」と大会趣旨を語る。
これまで協力してきた『GLADIATOR CHALLENGER SERIES』と異なる点については、「DEEP、修斗、GLADIATORの各団体の協力を得られるのも『Breakthrough Combat』という場だから。ただ、どこの団体の選手というより“有名になりたい”は二の次、“上を目指したい”選手、強さを求める選手がどんな道筋でどうやって上に行くのか、そういう選手を手助けする・活躍できる場にしたい」とし、具体的な道筋を「『Breakthrough Combat』を通して、選手たちには、LFAと提携し、UFCへの道を開くこと。モンゴルや韓国から選手を呼び、モンゴルや韓国にも選手を送る。アジアでも交流し、実力を高めていく」と語った。
発表された6カードと、会見に出席した出場選手のコメントは以下の通りだ。
Breakthrough Combat01 出場選手コメント
10月30日(水)午後6時30分~ザ・ワンTV YouTubeチャンネルにて生中継
▼バンタム級 5分3R吉野 光(フリー/日本)シンバートル・バットエルデネ(シャンダスMMA/モンゴル)
『RIZIN Trigger 2nd』から『UAE Warriors』3戦を経て、2年8カ月ぶりに日本での試合となる吉野は、今年の5月にテムーレン・アルギルマーに判定勝ちしている2勝無敗の新鋭・シンバートルと対戦する。
吉野「これまでの海外の試合に比べ、日本で注目度が高くなるのですごく気合が入っています。海外でも1勝2敗であまりいい結果を残せなかってですけど、『Eagle FC』のチャンピオンや、『UAE Warriors』で戦ったヴィニシウス・ジ・オリヴェイラは、いまUFCで活躍(※『DWCS』を経て『UFC 303』でリッキー・シモンに判定勝ち)していますし、強いチャンピオンと戦った経験を活かした試合になると思います。
(C)UAE Warriors
海外の選手と戦い、日本だと簡単にテイクダウン取れたところが、なかなかとらせてもらえない。自分の強みをもっとぶつけて勝てるように取り組んできました。いま連敗中なので、まずしっかり勝ってここから這い上がっていきます。
UFCに行ったオリヴェイラ選手は仕留めに来る感じが強くて、ちょっと圧倒されて部分はありました。でも自分もダウンを獲って、テイクダウンも獲ったので、全然、全く勝てない相手ではないな、と感じましたね。UFCの選手に良くないんですけど、幻想を抱いてしまう、ちゃんと同じ人だなと思いました。
もちろんフィニュシュする場面があれば狙うんですけど、3R戦う準備もしっかりしてきてスタミナも万全なんで、とにかく1R目からフィニュシュ狙いで、3Rも戦えるようにトレーニングはしてきたので、自信を持って戦うだけです」
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泉武志「森戸選手から一本を取れるようになれば、MMA選手をほとんど極められる」
▼Progress暫定ウェルター級選手権試合 5分3R森戸新士(Leos&藤田柔術/日本)王者泉 武志(Fighter's Flow/日本)挑戦者
泉は、グレコローマンで世界選手権に出場経験を持つ強豪レスラー。2020年にレスリングから総合格闘家へ転向。2023年11月の北岡悟戦までMMA5連勝を飾るが、2024年7月の野村駿太戦で3R TKO負けで戴冠ならず。今回、IBJJFアジア選手権黒帯ライト級優勝など柔術で活躍するProgress王者・森戸新士に挑戦する。
泉「いい相手を選んでいただいたなと思っています。(森戸は)オールラウンダーなイメージで何でも出来るし、柔術歴も長いので、気を付けているポイントはかなりあります。
(MMAファイターとして“打撃のないMMA”とも言われるProgressルールを戦う意味は? ※TDで2P、相手が引き込んだら2P。上下の入れ替えで2P。立ちあがって離れると1P)僕はいま総合の試合で一本勝ちが無いので、ここで自信をつけたいと思っていて、森戸選手から一本を取れるようになれば、MMA選手をほとんど極められると思うので、ここで一皮むけたいというのはあります。
(一本を獲るイメージは)沸いています。このルールはレスリング有利なので“テイクダウン獲って逃げ回るんじゃないか”と思われると思いますが、一本を狙っていくんで見ていてください。しっかり勝ちにこだわってフィニュシュ狙いたいと思います。
(森戸は同じグレコ出身の河名マストと戦っていることは参考に?)参考になる場面もありました。
(森戸が引き込んできたときの柔術対策は?)最近では、カルペディエムで世羅(智茂)さんたちにお世話になってやり込んでいて実力も上げてきているので、引き込まれたときに柔術につきあわずレスリングを活かして戦うこともできます。(森戸と対戦した世羅からアドバイスは?)ありました、がちょっと言えないです(笑)」
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風我が4戦無敗のオトゴンバートルと対戦
▼58kg契約 5分3R風我(K-Clann/日本)オトゴンバートル・ボルドバートル(シャンダスMMA/モンゴル)
風我は山本哲也、切嶋龍輝に判定勝ちで2連勝も2024年3月のDEEPで杉山廣平にバックコントロールされて判定負け。
対するナラントンガラグの愛弟子・オトゴンバートルは、3月に久保健太からオーソから左の二段蹴りでダウンを奪い、最後はギロチン葬。7月には和田教良に左ハイからパウンド&ヒジでTKO勝ちしている強豪だ。
風我「3月(DEEP)で負けてしまっているので、この大会で結果を残して再起戦が出来ればと思いました。前回の敗戦から、何が足りなかったか見つめ直して、またいちから作り直してきたので問題ないと思います。
(オトゴンバートルの動画を見て)めちゃめちゃ強いなと思って。ちょっと打撃もテイクダウンディフェンスも強くて、力も強くて穴が無い選手という印象です。
いつも試合で考えて動いてしまうことが多いのですが、今回はちょっとぐちゃぐちゃにしてみようかなと思っています。1R目からお互いに辛い試合になるようにして、そのなかでKO・一本を獲りに行こうと思います。
打撃、勢いがあるんで、もらったら危ないなというパンチや蹴りをいっぱい持っている。そこで退かずに、前に前に距離を潰してどんどんどん自分から前に出ようと思っています」
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中原由貴vs中川皓貴、PANCRASEから林源平もProgress参戦
▼Progress72kg契約 5分2R中原由貴(マッハ道場&MAJESTIC/日本) 中川晧貴(reliable/日本)
▼フライ級 5分3Rチョ・ジュンゴン(The Gym Lab/韓国)久保健太(GSB多治見&ASHURA/日本)
▼Progressミドル級 5分2R林 源平(和術慧舟會IggyHandsGym/日本)有松息吹(藤田柔術/日本)