2024年10月19日(土)神奈川・横浜BUNTAIにて開催の能登半島地震チャリティ・イベント『JAPAN MARTIAL ARTS EXPO PROLOGUE』(U-NEXT配信)の追加対戦カードが発表された。
巌流島ルールでの参戦が発表されていたK-1ファイターのマハムード・サッタリ (イラン/TEAM OTA)の相手は、巌流島でお馴染みのカポエイラ戦士マーカス・レロ・アウレリオ(ブラジル)に決定。
元Bellatorファイターでもあるアウレリオは巌流島には欠かせない常連選手で、アントニオ猪木の第2の故郷ブラジルから来た「カポエイラ・マスター」。カポエイラらしい派手な蹴り技を駆使し、中島大志(大相撲)、瀬戸信介(中国拳法)を撃破。菊野克紀には自らヒザをひねってしまいTKO負けを喫している。2022年12月には巌流島特別ルールで江畑秀範と対戦、抱え上げて場外へ真っ逆さまに落とす危険な技で江畑を負傷させた。
巌流島ルールは3分3Rで30秒の寝技あり。場外へ押し出せばポイントとなる。この試合は88kg契約で行われることも決まった。
サッタリは「新しい巌流島ルールで戦うことは面白いと思っています。これは自分への挑戦であり、モチベーションを高める試合になります。ある意味、これはMMA。MMAっぽい格闘技で、自分が研ぎ澄まされていくのが楽しみです。レロは強いファイターだと知っています。カポエイラは動きが軽くてトリッキーな格闘技という印象。足技がメインだが自分もキックには自信があるし、もちろんパンチにも自信があります。エキサイティングな試合になると思います」とコメント。
アウレリオは「日本と巌流島は私の第2のホームなので、また戻ることができて嬉しく思います。サッタリ選手はK-1のトップ選手。この試合を実現してくれて感謝しています。『巌流島vs.K-1』の対抗戦としても、すごく面白いのではないでしょうか。もちろん倒しにいきます。作戦は見てのお楽しみにしておきましょう」とコメントしている。
同じく巌流島ルールの無差別級3分3Rで、関根“シュレック”秀樹(ボンサイ柔術)vs.ルアン・ヴィッセル(南アフリカ)が決定。
関根はプロレスラー・柔術家であり元警察官という異色の肩書きを持つファイター。巌流島には2017年に初参戦し、これまで4勝1敗。2020年にはRIZINにも参戦し、格闘技とプロレス両方のマットで激闘を繰り広げている。身長175cm、体重115kg。
ヴィッセルはボクサーで、身長207cm、体重130kgの巨体を持つ。ボクシング戦績は15勝3敗だという。
この相手を迎え撃つ関根は「相手はスーパーヘビー級でありながらグッドシェイプ。身長体重、リーチも圧倒的に相手の方が上。だからこそ武道・武術の技を活かすのは、今この時なのだと思う。燃える! 2m7cm? デカイ! こんなにデカイ人は今まで見たことがない。KO率も高い。デカすぎて不便な生活をしてきたのだろうと思う。とにかく闘って勝つ。余計なことは考えない」とコメント。
ヴィッセルは「故マイク・ベルナルドと元ボクシング世界チャンピオンのフランソワ・ボタの足跡をたどり、日本で戦えることにとても興奮している。 対戦相手は格闘技の経験が豊富で、彼のことはよく知らないが、彼の経験には敬意を表したい。 彼は年齢の割に大きな成功を収めてきたと思う。ファンの皆さんへ、日本のファイトファンの良い評判をたくさん聞いています。ファイトファンの皆さんにお会いできることを楽しみにしています」とのコメントを寄せている。
キックボクシングルール(3分3R、70kg契約)の試合として、町田光(飯伏プロレス研究所)vs.杉村昴汰が決定。
町田はキックボクシング戦績38勝19敗のベテランファイター。これまで初代REBELS-60kg級王者、第9代MAスーパーフェザー級王者などを獲得。2017年には巌流島の異種格闘技戦に挑戦し、インドのコシティ王者に3R判定勝利した。身長170cm・体重67kg。
杉村は現在高校2年生で、なんとプロデビュー前の空手家だという。Stand upアマチュア全日本選手権大会2023 Aクラストーナメント一般部-65kg優勝の実績を持つ。身長177cm・体重74kg。大ベテランに17歳のアマチュアが挑むという通常ならあり得ない組み合わせとなった。
町田は「町田光の居合いパンチを世界に発信できるチャンスを頂きました。全身全霊で挑みます。杉村君の映像を見ましたが、若さ、大きさ、スピード、テクニック、パワー、全てにおいて僕に勝ち目は少ないです。だけど、唯一勝てるものがあります。それが居合いパンチです。僕は居合いパンチで世界を変えられると信じてます。この必殺技を世界に向けて発信できる時が来ました。相手は天才ですが、必殺技で生き残りたいと思います」と、杉村を身体のサイズ含めてかなりの強敵と認識している様子。
一方、杉村は「デビュー戦で、新しいイベントで試合が出来るのが嬉しいです! ありがとうございます! このイベントの顔になれるファイターになります! 対戦相手の町田選手は、ベテランでたくさんタイトルを持っている選手なのでしっかり倒して全部僕がもらいます。皆さんに杉村昴汰を覚えてほしいです」と意気込んでいる。
MMAルール(5分3R、83kg契約)では阿部大治(フリー)vs.ユン・テヨン(韓国)が決定した。
PANCRASE王者からUFC、ONEを経験した阿部は、MMA13勝8敗。2020年8月にDEEPに初参戦すると佐藤洋一郎にスプリット判定勝ち。渡辺悠太に初回TKO勝ち後、2021年2月にレッツ豪太にTKO勝ちでDEEPウェルター級暫定王者に就くと、RIZINに参戦。初戦でライト級でアキラに一本負け後、ウェルター級でストラッサー起一、マルキーニョス、田村ヒビキを相手に3連勝。
DEEPに戻り、鈴木槙吾に2R ギロチンチョークを極められ王座陥落。2023年7月にはRIZINでイゴール・タナベに1R ヒールフックを極められ連敗。2024年2月の前戦『RIZIN LANDMARK 8』で押忍マン洸太に1R KO勝ちで再起を遂げたのも束の間、DEEPで嶋田伊吹にリアネイキドチョークで敗れた。10月には『FIGHT CLUB』に参戦し、OFGキックボクシングでコントゥアラーイに判定勝ちしたばかり。
テヨンはRoad FC戦績4勝2敗で体重は83kg。RIZINではウェルター級(-77.0kg)で戦っていた阿部よりも体格的に優り、契約体重もテヨン寄りとなった。
阿部は「前回の試合が終わった次の日にオファーを頂きまして、試合まで2週間という短い期間でしたが、いつ何時、誰からの挑戦も受けると決めているので闘えることにワクワクしています! 今回はMMAのケージでのMMAの試合が1試合だけと聞いているので、見に来てくれる方々に、MMAの面白さを知ってもらえたら嬉しいです。対戦相手の韓国人選手の印象は、韓国選手はフィジカルが強いイメージがありますし、僕と同じ、ストライカータイプなので 噛み合う面白い試合になるかと思います。常にやるかやられるかなのでノックアウトを狙いに狩りにいきます。常にチャレンジャーとして、アグレッシブな試合を見せたいと思います」とコメント。
テヨンは「チーム・ザ・キング所属ROAD FCファイターのユン・テヨンです。今回の大会にはK-1、RIZINなど優れた団体が参加すると聞きました。この大会に参加することができてすごく嬉しいです。私のスタイルは、キックボクシング・スタイルです。手足が長くて色んな打撃のオプションがあります。今回も積極的に色んな技を利用するつもりです。判定まで行くつもりはないです。打撃によるKOかサブミッションで終わらせます。全世界生中継ということで、世界の格闘技ファンの皆さんが私の名前を忘れられない試合を見せたいです。激しい試合をして韓国のユン・テヨンという選手の名前を忘れられない、そんな試合をするため頑張ります。ありがとうございます」と意気込んでいる。