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【KNOCK OUT】「後楽園ホールが揺れていた」激闘を制した元ボクサーの中島玲、試合中に脱臼もフルスイングパンチ「痛みも何も無かった」

2024/10/14 16:10
 2024年10月12日(土)東京・後楽園ホールで開催された『KNOCK OUT 2024 vol.5』の一夜明け会見が、13日(日)都内にて行われた。 「KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座決定トーナメント」準決勝3分3R延長1Rで、漁鬼(SHINE沖縄)に判定3-0で勝利した中島玲(フリー)が会見に出席。前夜の試合を振り返った。 「決勝へ進めたのでホッとしています」と中島。2Rに漁鬼の先制のダウンを奪われたが「あのダウンで火が付いた。アドレナリンが出すぎてダメージとか考えてなかったです。とりあえず興奮しました」と逆に燃えたという。  会見には腕を吊った状態で現れ、「ダウンの時に左手をマットに着いて脱臼してしまったけれど、アドレナリンが出てて気づかないで左のパンチも出してましたが、リングを降りたら痛くてこんなになってしまいました。3~4週間安静と言われていますが骨には異常がないとのことなので」と打ち明ける。  その状態で腹にめり込むような強烈な左ボディを何度も打てたのか、と記者に驚かれると「無意識というか、痛みも何も無かった。フルスイングで打っていました」と試合中は何も感じなかったという。  12月には決勝があるが「左手が使えないからって練習できないわけではない。やれることはいっぱいあるので試合に影響することはないと思います」ときっぱり。  試合の出来を問われると「パトリックとずっと練習をやっていて、指示をちゃんと聞いてやっていたから味を出せたと思います。記者会見の時に漁鬼選手が『格闘技にはいろいろな姿がある。仕事をしながらやる人もいれば格闘技一本でやる人もいる』と言っていたじゃないですか。その言葉に納得して、その彼の姿があのダウンにつながって、ダウンしてからの意地は負けてたまるかっていう僕の姿につながった。記者会見で2人が言っていた格闘技の姿がそのまま試合に出たのだと思います」と、2人の生き様がリングに現れたと話した。  ボクシング時代にも今回のようなダウンがあったかとの質問には「ボクシング時代はパンチが効いたことがなくて。あのダウンシーンを何回か見直したんですが、あれはローキックからそのままのストレートなんですが、なかなかいいパンチと言うか。ボクサーでも今までもらったことがない全部体重を乗せてきた。あのストレートは凄く重かったですね」と、漁鬼の渾身の一撃を称える。  試合中の怪我も「ボクシングではあまりないですね。倒されそうになったこともないですし、キックボクシングのデビュー戦では倒れていますが、ちゃんとストレートをもらって倒れたことは今までなかった」とした。  決勝で対戦する渡部太基(TEAM TEPPEN)については「自分の試合が終わってから見させていただきました。凄い倒し合いで12月は凄い試合になるなと楽しみになりました」と相手にとって不足なしとしたが、「100%倒せる自信があります」と必ずKOすると宣言。  左腕の状況もあり、調整は今までとは変えるのかと聞かれると「今まで通り。でも蹴りも見せようかなと12月は思っています」と、今回はあまり出せなかった蹴りも使って戦いたいとする。  中島は自分のスタイルを“ハイブリッドボクシング”と称しているが、今回は「あれはほぼほぼボクシング。パンチで倒されたのでボクシングが出てしまいました。次はハイブリッドボクシングを見せます」とした。  会場は大歓声に包まれ、その盛り上がりは試合中に感じたかと聞かれると「後楽園が揺れてるなって思いました。ボクシングの最後は後楽園ホールで負けていたので、あの揺れてる苦楽園を感じ、最終的に僕が勝って最高な気分ですね」と笑顔に。  ベストファイター賞(MVP)、ベストバウト賞、それにファンが選ぶベストファイター賞の3つの賞を獲得した中島。「この間もベストKO賞を獲って、今回はMVP選んでいただいて。12月はMVPとベストKO賞を獲った人間としてふさわしい試合をしようと思っています」と、賞に恥じない試合を決勝戦で見せると誓った。
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