2024年10月13日(日)東京・渋谷Spotify O-EAST『Shimizu presents BOM48』(U-NEXT配信)にて、女子アトム級(-46.26kg)2分3Rでミンタ・ノーアヌワット(タイ)と対戦する藤原乃愛(尚武会フジワラムエタイジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。
藤原はジュニアキック時代から50戦以上のキャリアを重ね、2021年5月にプロデビュー。相手を圧倒する前蹴りで連勝を重ね、プロ6戦目でAyakaに勝利し、高校3年生にしてミネルヴァ ピン級タイトルを獲得。昨年3月に撫子との初防衛戦で敗れ、続く5月のムエロークでは女子ムエタイ界トップの一角、モンクットペットに判定負けを喫して以降は、タイを主戦場に。
今年6月にはタイ・ カラレスタジアムで行われたFairtex Fight47kgタイトルを獲得。前戦となった9月20日ラジャダムナンスタジアムで開催された「RAJADAMNERN KNOCK OUT」でも完勝し、現在7連勝中。BOMには初参戦となる。
今回対戦するミンタは、藤原も定期参戦しているFairtex Fightを主戦場にし、RWSにも出場しているタイ東北地方48kg王者。2023年11月のBOMに来日し、メインイベントで伊藤紗弥と対戦も2RにKO負けを喫した。
勝ち切ってRWS JAPAN出場をアピールしたい
――BOM初参戦が決まりましたが、心境はいかがでしょうか。
「BOMは本物のムエタイ選手たちが出ている場所で、ずっと出たかったムエタイ興行なのですごく嬉しいですね。今回、BOMに出場するにあたり、ジャパンキックボクシングの皆様とROCK ONジムの藤田ゼン会長に心から感謝致しております。本当にありがとうございます」
――練習では今、どういったところを強化してますか。
「いつも通りの練習なんですけど、今回の相手は、同門の先輩、(伊藤)紗弥ちゃんが昨年11月に対戦している選手で、紗弥ちゃんから『パンチよりは首相撲が強い選手』と聞いてるので、首相撲を徹底的に頑張っています。もう対策もバッチリです」
――伊藤選手は2RKO勝ちしているだけに、比較される相手だと思いますが、尊敬する先輩の試合内容や結果は意識していますか。
「もちろん自分もKOを狙って紗弥ちゃん以上に早く短期決着したいと思いますが、まずは勝つことに意味があるので、倒そうという気持ちよりはしっかり勝ち切るという気持ちの方が強いです」
――どの技で倒したいですか。
「一応一つ一つの技は磨いてはいるんですけど、この技で倒そうと決めていると、自分はあんまり動けなくなっちゃうんで、感覚で出た技の方が倒せると思います」
――相手は首相撲が強いということですけど、以前お話を聞いたときに相手の首相撲の力量を知るためにも組んでみたいということも言われてましたが、今回も首相撲勝負してみたい気持ちもありますか?
「もちろんその気持ちはあるんですけど、せっかく日本での試合ですし、2分3Rという短い時間なのでちょっと打撃で勝負したいという気持ちはあります。観ている人にとっては、首相撲の展開が難しい部分もあるので、打撃で勝負したい気持ちの方が強いですね」
――ここ数戦はラジャダムナンスタジアムでの試合が続いてますけど、ムエタイの聖地での試合はモチベーションは高いですか。
「初めてラジャダムナンスタジアムのリングに上がった時は、ムエタイの聖地なのでかなり緊張しましたね。小さい頃に見た会場で憧れのリングでしたし、もともと女子選手は上がれないリングなので、女子の試合が解禁されて、まさか自分が上がれるとは思っていませんでした。ここ最近はタイの大舞台で試合をさせてもらっていて、今7連勝中なので、タイでやってきた成果を次の日本での試合で見せたいなという気持ちがあります」
――ラジャダムナンスタジアムでの興行はRWSがここ数戦はメジャーですが、藤原選手が出場している「RAJADAMNERN KNOCK OUT」というのはどういう大会なんですか。
「RWSが一番上の興行で、その下の『RAJADAMNERN KNOCK OUT』で勝ち続けた選手がRWSに行ける登竜門的のような大会で、会場の雰囲気も結構RWSに似ていて、アナウンサーも同じ方なんです。ここでしっかり勝ち切って、12月に予定されているRWS JAPAN出場をアピールしたいですね」
――伊藤紗弥選手が10月19日のラジャダムナンスタジアムでのRWSでパヤーフォン選手とラジャダムナンスタジアムのベルトを懸けて対戦することが決定しました。試合が近いだけにいい練習ができていますか。
「そうですね。自分の試合が終わってからちょうど1週間後くらいの試合なので、一緒に追い込みができて、紗弥ちゃんにも絶対勝ってもらいたいので、自分もタイに応援に駆けつけます」
――RWSだとご自身も同じ階級でやっていくことになるんですよね?
「そうですね。今、一番下の階級が105ポンドののランキングなので、同じ階級になります。早くランキング入りすることを目標にしています」
――同じ階級はカナ・ウォーワンチャイ選手は7位にランキング入りしていますけど、意識していますか?
「いつでも戦える準備はしています」
――次のRWS JAPANでもやりたいぐらい?
「自分の口からは何とも言えないですけど、できるならば全然自分は大丈夫です。日本人対決もすごい盛り上がると思いますし、ファンも結構見たいカードになってくるのかなとも思います」
――ちなみにカナ選手の強さはどういったところにあると思いますか。
「結構長身で、階級の割には手足が長く、そこがやっぱり彼女の武器だろうなと思いますね。自分も高校時代にベルトを獲ったりしていたので、彼女の勢いを見ていると、なんだか懐かしさがあります」
――では、会場に来てくれるファンにメッセージを。
「全力を尽くすのでムエタイを楽しんでください。そして、勝ち続けて元ジャパンキックのチャンピオンとしてムエタイでもチャンピオンになれることを証明します」