シュートボクシング
インタビュー

【シュートボクシング】元GLORY世界王者来襲ダビッド・キリア「海人に言っておきたいのは『ちゃんとガードは上げておいた方がいいぞ』ということだ」

2024/10/11 22:10
 2024年10月13日(日)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2024 act.5』(U-NEXT配信)のメインイベントで、SB世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM F.O.D)と対戦する初代GLORYライト級王者ダビッド・キリア(ジョージア)のインタビューが主催者を通じて届いた。  キリアは2012年5月のGLORY旗揚げ戦にも出場し、2014年3月にアンディ・リスティをKOして初代GLORYライト級王座を獲得。その後はKunlun Fight、ONE Championshipにも参戦し、Kunlun Fightではスーパーボン、ONEではジョルジオ・ペトロシアン、シッティチャイ、タワンチャイといったそうそうたる相手と拳を交え、GLORYライト級1位のエンリコ・ケールにはKO勝利も収めている。  長らく世界のトップレベルで戦い続けてきたキリアは海人のKO宣言を聞いて「海人のように試合前に『俺がキリアをKOする』と息巻いていたヤングボーイは、誰もそんなことはできなかったし、何もできないまま試合終了のゴングを聞いていた。きっと海人も試合当日に私が言っていることの意味を肌で感じるだろう」と切り捨てた。 最高の試合をする。それはみなさんに約束するよ 【写真】GLORYで初代ライト級王座に就いたキリア(C)GLORY――シュートボクシング、そして日本で初めての試合が決まりました。今はどんな心境ですか? 「自分は空手出身で、ずっと日本の格闘技を見て育ってきた。日本は格闘家としての自分の発祥の地でもあるんだ。いつか日本で試合をしたいと思っていたし、シュートボクシングで試合を組んでもらえたことをうれしく思っている。6月のイタリアでの試合も無事に勝つことができたし、コンディションは最高の状態に仕上がっている。日本のファンに楽しんでもらえる試合を見せられると思う」 ――対戦相手の海人選手にはどんな印象を持っていますか? 「自分が今まで戦ってきた相手の中でも強い部類に入る選手だ。そういう相手と戦えることをうれしく思う。海人はまだ若いにも関わらず技術レベルが高く、勝ちに飢えている選手だ。そういう相手と戦うことはモチベーションになる。ただ自分も海人と戦うための練習は出来ているし、準備もしているので自信がある。海人が距離の取り方、プレッシャー、テクニック…すべてにおいて素晴らしいと思っているからこそ、この試合はすごくレベルの高い試合になるだろうね」 ――キリア選手はGLORYやONE Championshipで世界の強豪たちと戦ってきましたが、海人選手は世界のトップ10に入る選手だと思いますか? 「彼は立ち技格闘技の次世代を担うファイターだと思うし、歴史に名を残す選手にもなるだろう。トップ10という言い方をするなら、そこに入る選手、入ってもおかしくない選手だと思う。しかしそれは私と戦う上では何も関係ない。私は海人を試合で倒すだけだ」 ――現在キリア選手はジョージアで練習されているのですか? 「そうだね。もともと私は9歳の時にジョージアで芦原空手を始めて、19歳からオランダに住んで、約10年ほどセーム・シュルトと一緒に練習していた。一時期はシュルトの家に居候していたこともあるんだ。それからジョージアに戻って、首都のトビリシに自分のジム=キリア・マーシャル・アカデミーを立ち上げた。今は自分のアカデミーが練習の拠点になっている。このアカデミーはキック・ムエタイはもちろん、空手、空道、MMAなど…様々な格闘技のコーチがいて、それを学ぶことができる。自分自身、今の練習環境にはとても満足しているし、強くなっている実感を持っているよ」 ――キリア選手は長年世界のトップ選手として活躍しています。なぜ今でも戦い続けることがことが出来るのでしょうか? 「私は空手を始めた頃から常に夢を持って、それを叶えるために努力を続けてきた。今は家族ができ、子供ができ、より大きな夢を持っている。それがモチベーションになっている。そして純粋に格闘技が好きだという想いもずっと変わっていない。今年で36歳になったけれど、今でもジムに行くことが楽しいし、少しでも自分が上達していることが分かるとうれしい。それが今でも変わらず格闘技を続けている理由だね」 ――今回の海人戦ではどんな試合をして勝ちたいですか? 「今は試合前だから、自分がどんな試合をしたいかを言うことはできないけど、最高のコンディションに仕上げているので、そのまま日本に来て、最高の試合をする。それはみなさんに約束するよ」 ――海人選手は「勝つのも倒すのも当然。足でも腹でも効かして最終的には顔でも仕留めたいし、全部を潰してやろうと思っている」とKO宣言していますが、それを聞いて率直にどう思いますか? 「彼は若い選手だから、そういった野望を持つことはとてもいいことだと思う。でも私はこれまで世界トップ選手たちと何度も戦い、一度もKOされたことがない(※ボディやローでのKO負けはあるが、顔面への攻撃でKO負けしたことがない)。そして海人のように試合前に『俺がキリアをKOする』と息巻いていたヤングボーイは、誰もそんなことはできなかったし、何もできないまま試合終了のゴングを聞いていた。きっと海人も試合当日に私が言っていることの意味を肌で感じるだろうし、私から彼に言っておきたいのは『ちゃんとガードは上げておいた方がいいぞ』ということだね」 ――これから日本で戦っていくうえでの目標は何でしょうか? 「日本で試合することが昔からの夢だったし、もう日本で試合することがないまま、選手生活を終えるかもしれないと思っていた。そう思っていたなかで日本で試合するという夢が実現した。海人よりも遥かにキャリアを積んできた私は肉体的にもコンディションが良いし、日本のファンのみんなが喜ぶ試合を見せたい。今はそのことだけを考えているよ」 ――多くの日本のファンがキリア選手の試合を楽しみにしています。そのファンにメッセージをいただけますか? 「日本のファンが私と海人の試合を楽しみにしているということを聞いて本当にうれしい。その期待に応える素晴らしい試合を見せたいと思う。押忍」
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