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【UFC】やりすぎないゲイジーが1Rで盟友セラーニをKO「友人対決は二度とやりたくない」=UFCカナダ勝者コメント

2019/09/16 16:09
【UFC】やりすぎないゲイジーが1Rで盟友セラーニをKO「友人対決は二度とやりたくない」=UFCカナダ勝者コメント

(C)Jeff Bottari/Zuffa LLC/UFC

UFC(Ultimate Fighting Championship)は日本時間9月15日(日)にカナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバーのロジャーズ・アリーナにて「UFCファイトナイト・バンクーバー」を開催した。

メインイベントではライト級のドナルド・セラーニ(米国)とジャスティン・ゲイジー(米国)が対戦。いずれもファンを魅了する数々の名勝負を繰り広げてきた両者の対決とあって、試合前から激闘の期待が高まっていたが、勝負は1ラウンドで決した。

序盤から右ローキックをカーフキック気味に当てるゲイジーに、セラーニは徐々に左前足が流れるように。残り1分を切ったところで、セラーニが前に出ると、ゲイジーは下がりながら左をヒットし、さらに右フックでダウン奪取!

片ヒザを着いたセラーニはすぐに立つもさらに右を浴びて前方に両手を着いてダウン。中腰で右を3発入れたゲイジーだが、友人でもあるセラーニの様子を見てレフェリーを見てストップをうながすと、レフェリーが間に入った。

ジエームス・ヴィック、エジソン・バルボーザ、ドナルド・セラーニ相手に3連勝を決めたゲイジーは試合後、6月大会でセラーニに勝利しているトニー・ファーガソン(※目を傷めたセラーニが鼻をかんで目の周囲が膨れ上がりドクターストップ)に宣戦布告した。

次回、UFCは日本時間9月22日(日)にメキシコ・メキシコシティのメキシコシティ・アリーナにて「UFCファイトナイト・メキシコシティ」を開催する。メインイベントはヤイール・ロドリゲスとジェレミー・スティーブンスによるフェザー級戦が予定され、セルジオ・ペティスvsアレックス・ペレスなど好カードが組まれている。

【UFCファイトナイト・バンクーバー】試合結果&勝者コメント
現地時間2019年9月14日(土)、日本時間9月15日(日)
ロジャーズ・アリーナ(カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー

【メインイベント】

▼ライト級 5分5R
○ジャスティン・ゲイジー
[1R 4分18秒 TKO] ※右フック
×ドナルド・セラーニ

1R、ともにオーソドックス構え。セラーニの右前蹴りをかわしたゲイジーは右ローをヒット。さらに右ロー! 続くゲイジーのローはセラーニもヒザを引いてかわす。右の大き目のフックはゲイジー。それをダッキングしてかわすセラーニ。さらにゲイジーの右にもセラーニは頭を下げてデフェンスする。

セラーニの左前足に右ローを当てるゲイジー。さらに右から返しの左も頭をふってかわすセラーニだが距離が近い。右前蹴りで距離を取るセラーニ。そこに右ローを走らせるゲイジー。

セラーニは右のダブルで前進するが、その打ち終わりに左右を返していくゲイジー。さらに右ローを当てていく。そこにジャブを合わせようとするセラーニは、ワンツー右アッパー。ガードするゲイジーは、右のスーパーマンパンチで飛び込み、圧力をかける。セラーニもスイッチしての左ミドルで迎撃を狙う。

ワンツーの打ち合いの交錯から右アッパーを狙うゲイジー。さらに離れれば右ロー! セラーニに足が流れるようになる。ジャブを刺し返すセラーニ。ゲイジーはなおも右ローを当てるとセラーニの前進に下がりながら左! さらに右フックをヒット! 片ヒザで崩れるセラーニはすぐに立つが、クリンチアッパーはゲイジー! さらに近距離からの右フックにセラーニは前方に両手・両ヒザを着いてダウン! 中腰で右を2発入れながらゲージーがレフェリーを見て、もう1発を入れると、レフェリーが間に入った。

ジエームス・ヴィック、エジソン・バルボーザ、ドナルド・セラーニ相手に3連勝を決めたゲイジーは試合後、セラーニに勝利しているトニー・ファーガソンに宣戦布告した。

◆ジャスティン・ゲイジー「アイルランドのヤツは引退したから、本物のファイターと──トニーとハビブの勝者とやりたい」

「友人と思っている相手と戦うのは難しかった。もう二度とやりたくない。ドナルドはものすごくタフだ。レフェリーは顔が落ちたら終わりだと言っていたし、俺としてはそれが2回あった。ヤツは友達だし、パンチを打ち続けたくない。次がどうなるかまったく分からないけど、毎回、ここを歩いていくときは常にすべてを意識的に疑っていく。相手は俺よりもすごい、俺よりも必死にやってきている、ってね。試合に臨めば必ず何かしら証明するものを持っていないといけないと思っている。自分にがっかりしたくない。自分に期待するのは全力を尽くすこと。アイルランドのヤツは引退したから、本物のファイターとやりたい。トニーとハビブの勝者とやりたい」

【セミメインイベント】

▼ライトヘビー級 5分3R
○グローバー・テイシェイラ
[判定2-1] ※28-29、29-28、29-28
×ニキータ・クリロフ

◆グローバー・テイシェイラ「ハングリーな若手たちを蹴散らしながら、前進し続けることが嬉しい」

「俺はこのスポーツが好きだ。自分のやっていることも気に入っている。できるなら毎週やりたいくらいだ。この若手を、ハングリーな若手たちを蹴散らしながら、前進し続けられていることがうれしい。今回の勝利でどうなるか分からないけど、それを決めるのは俺の仕事じゃない。俺の仕事は試合に臨んで勝つこと。それしか気にしていない」

【メインカード】

▼ヘビー級 5分3R
-トッド・ダフィー
[4分03秒 ノーコンテスト] ※ヒューズのアイポーク
-ジェフ・ヒューズ

▼172ポンド契約 5分3R
○トリスタン・コネリー
[判定3-0] ※27-29、27-29、28-29
×ミシェル・ペレイラ

◆トリスタン・コネリー

「直前の試合決定に加えて上の階級だったけど、正直、勝つつもりだったし、予想していた。次の試合はただの試合にすぎないし、俺が気にしているのはそのことだけ。正直、相手がもっと来ると思っていたんだ。でも、思っていたよりもかなりスマートな戦い方だった。テイクダウンされるとは思っていなかったから、ちょっとびっくりした。彼の柔術は思っていたよりも良くて、あまりトランジッションしていなかったけど、実はもっと早くフィニッシュできると思っていたのに、うまくディフェンスされた。相手の地元で試合をするとこういうこともある」

▼ミドル級 5分3R
○ユライア・ホール
[判定2-1] ※29-28、29-28、28-29
×アントニオ・カルロスJr.

◆ユライア・ホール

「今年最初の勝利を遂げられてうれしい。フォルティスMMAで最高のキャンプができたし、かなり細かいゲームプランを練ってそれを生かそうとした。本当に素晴らしいサポート体制で今回の試合に臨めたから、とにかくそれに従っていけばよかった。試合に臨んで結果を出せたことは自分を誇りに思う。キャンプを変えたのがかなり助けになった。フォルティスの気に入っていることのひとつは、オクタゴンの中だけに絞っていること。アスリートとして取り組むべきことをすべてやってきた。ここでは決められた時間しかないから、そのアドバンテージを取れるかどうかが大きいし、レガシーを残さないとね。次は少し休んで、あまり先のことは考えすぎないようにする。どうなるかはそのうち分かる。今はランキングを上がっていくことが大事だし、自分より上にいる人たちを確認して、彼らを蹴散らしていかないと」

▼ライトヘビー級 5分3R
○ミシャ・サークノフ
[1R 3分38秒 ペルビアンネクタイ]
×ジム・クルート

◆ミシャ・サークノフ

「勝利街道に戻れて最高だ。この瞬間のため、ファンのみんなのため、UFCのために今年の夏はすべてを捧げたからね。まるで犬のように。ここからはすべての試合、UFCで戦うすべてにおいて、まったく同じようにして戦っていきたいと思っている。どうか俺のことをあきらめないでくれ。UFCで明るい未来があると思っているし、俺がトップ5に入るまでは時間の問題だと思っているから。いつか必ず成し遂げるから、この言葉を覚えておいてほしい。クルートのような相手を倒せば自分の力の証明になるし、UFCファンも俺を無視できなくなるだろ。何試合かはあっという間に負けてしまったけど、俺を除外しないでほしい。必死に取り組んでいるし、しんどい仕事だけど、これまで自分が戦ってきた他のスポーツと同じように、必ずトップに立ってみせる。少しだけ時間をくれ。そうすればたどり着いてみせるから」

【プレリム】

▼ヘビー級 5分3R
○アウグスト・サカイ
[1R 0分59秒 TKO] ※右フック
×マルチン・ティブラ

◆アウグスト・サカイ

「ノックアウトできると思っていたし、それはコーチと必死にトレーニングに取り組んできた結果だ。こうなると思っていたさ。前回の試合で自分のパワーを見せつけたかったけど、自分の距離を保てなかった。でも今日はそれができた。誰が相手でもかまわない。UFCが俺と戦わせたいと思う相手が誰なのか見てみよう。一歩一歩、必ず上り詰める」

▼バンタム級 5分3R
○マイルズ・ジョーンズ
[判定2-1] ※28-29、29-28、28-29
×コール・スミス

◆マイルズ・ジョーンズ

「初勝利を挙げられて最高の気分だ。今回は敵地に乗り込み、本当に素晴らしくてタフで負けなしの対戦相手と対戦したからな。望んでいた通りの試合ではなかったけれど、学習できたし、勝てた。UFCでは無敗だから、それも気分が良いね。デイナ・ホワイトのコンテンダーシリーズがいい準備になったし、入場のときは俺にはブーイングで、向こうは大声援だったから、ちょっとプレッシャーはあった。あまり慣れていないから。でも、コンテンダーシリーズでしっかり鍛えられていたから、何があっても覚悟はできていた」

▼バンタム級 5分3R
×ブラッド・カトーナ
[判定3-0] ※28-29、27-30、28-29
○ハンター・アジュール

◆ハンター・アジュール

「初勝利はうれしいね。ずっとこの瞬間を待っていた。ここに来られて良かったし、世界に俺の居場所を見せつけられて満足だ。とにかく上り続けて、もっとうまくなってやる。ブラッドの地元で戦ったからって何も変わらない。一番になるために戦っているし、毎回、ベストな人とトレーニングしている。ここでは誰も彼もがタフだから、毎回、相手がトップの人だと思ってやっているし、俺はその人たちのポジションを奪うつもりだ。コンテンダーシリーズで鍛えられてきたからな。あの時の方がもっと緊張していた。就職の面接みたいなもんだったから、ものすごく緊張していたんだ。今週はすでにもうその仕事は手にしていたから、とにかく試合に臨んで自分の力を見せる必要があった」

▼フェザー級 5分3R
○チャス・スケリー
[判定3-0] ※29-28、29-28、29-28
×ジョーダン・グリフィン

◆チャス・スケリー

「減量にUFCのPI(パフォーマンスインスティチュート)を使ったのは今回が初めてだったんだけど、彼らが最高の仕事をしてくれた。食事から、リハイドレーション(リカバリー)まで本当に何もかもが最高だった。みんなが素晴らしい仕事を果たしてくれたんだ。だから気分がすこぶるいい。自分にとっては常勝街道に戻ることが大事だったし、連敗中だと考えることすらもしたくなかった。ジェイソン・ナイトとの試合については何も言えない。最後に腕を骨折したから、しょうがないことだし、言い訳はない。前回の試合は敗北さえも考えていなくて、正直でいたいし、良いスポーツであってほしいと思うけど、何があったかは分かっている。あれは負けじゃない。でも、勝利街道に戻ってこられて感謝している。経済的には大きすぎるし、家族の苦労も少しは軽くできる。キャンプ中はみんなに支えてもらったし、大変だったと思う。ここでも税金を持っていかれるし、アメリカでも持っていかれるから、キャンプも何もかも自分で払わないといけない。だから、たくさんもらえればうれしいに決まっている。ますます試合がしたくなっているし、ジムにも早く戻って、もっとうまくなりたい。正直に言うとね。今回のキャンプはカーディオを取り戻すことに集中したし、健康を保つことに気を使ったけど、今はフルキャンプを乗り切れる体だと分かっているから、これで完全に戻れるし、ここからやっていける」

▼バンタム級 5分3R
○ルイス・スモルカ
[1R 4分43秒 TKO] ※右フック
×ライアン・マクドナルド

◆ルイス・スモルカ

「ノックアウトできてうれしい。自分の手で勝ち取ったスタンディングでのTKOはこれが初めてかも。だから本当にうれしい。正直、当たった気はしていなくて、左フックを入れて相手の頭をかすめていったような感じだったけど、最高だね。左フックのダブルストレートで、キャンプを通してずっとやってきたことなんだ。あれで相手を止められたしね。ああいうのは珍しいから。ダブルジャブのようにダブルストレートを打っていったんだ。でも相手は見るしかできない。変なアングルから来るから、“これは何だ?”と思うしかなくて、左フックの一撃を放てれば相手が固まっている間に距離をたくさんカバーできるんだ。打てたらいいな、くらいに思っていたけど、チャンスがあったから、やるしかないと思って。できれば年内にもう一度、戦いたいけど、どうなるかな。コーチと相談して、UFCと話してみるよ」

▼ライト級 5分3R
○オースティン・ハバード
[判定3-0] ※28-29、28-29、28-29
×カイル・プレポレク

◆オースティン・ハバード

「初勝利を記録できて最高の気分だ。初めて勝って、ものすごくホッとしているし、0勝2敗にならなかったから、それに関しては当然ハッピーだ。相手がタフで、思っていた以上にかなり手強かったから、この勝利を挙げるために調整しないといけなかった。もちろん、年内にもう一度試合がしたい。ワシントンD.C.で12月7日にやるイベントに出たい。チームメイトが戦う予定だし、誕生日や休みの目前だから、休暇中にリラックスできるようにね。12月のカードに入れてくれ」

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