スックワンキントーンadvance2024年9月23日(月・祝)東京・後楽園ホール▼メインイベント(第12試合)スックワンキントーン ライト級タイトルマッチ 3分5R〇小林 司(sports24/王者)判定2-0 ※49-48×2、49-49×MOMOTARO(OGUNIGYM/挑戦者)※小林が防衛に成功。
小林は2021年7月にプロデビュー、2023年10月にリク・シッソーに勝ってスックワンキントーン王座に就いた。10戦目でポッシブルKに敗れるまで9戦無敗だった。6月にNJKFで山浦俊一を破り再起。サウスポーで左ストレート、左ミドルが得意。9勝1敗1分。
MOMOTAROは2010年10月にNJKFでプロデビューし、2014年11月にNJKFフェザー級王者、2015年9月には10連勝でWBCムエタイ日本統一同王者に。タイ、中国でも試合を重ね、2017年6月にはWBCムエタイ・インターナショナル王座を獲得。2019年に『ONE Championship』と契約し、3勝2敗の戦績を残して2021年5月からK-1に参戦し、3勝3敗。12月に韓国KTKでタイトルマッチに臨んだがKO負けを喫した。2024年は6月にスックワンキントーンに参戦し、リク・シッソーから勝利を収めた。今回よりライト級に階級を上げてタイトルに挑む。36勝15敗1分。
1R、MOMOTAROは左右にスイッチしながら左右ハイキックやサイドキック。フェイントも織り交ぜていくがサウスポーの小林は気にしない様子でひたすら右ローを蹴っていく。終盤、小林が右ミドルをヒットさせるとMOMOTAROも前へ出て左ストレートを打ちに行った。
2R、MOMOTAROは左右ハイキックを放ち、首相撲では左ヒジをヒットさせる。タイミングのいい前蹴りで転倒させ、小林が立ち上がると左フックを打つ。
3R、小林はローを蹴りつつ、左右フックを放っていく。MOMOTAROは左右フックを打たれるとフックを打ち返し、離れるとハイキックを見せる。印象的には小林の左右フックにMOMOTAROが巻き込まれる場面が多かったか。
4R、MOMOTAROはパンチから蹴りへのコンビネーションを繰り出すが、小林が単発ながらもジャブ、左右フックを当てていく。MOMOTAROは左ミドル、前蹴り。
5RはMOMOTAROが右ミドル、右ロー、左フックを上手く当てていき、小林の1発に対して2~3発を返して手数で上回る。しかし、小林は勝利を確信したか、終盤は流して終えた。
判定は2-0で小林が勝利。MOMOTAROを破っての防衛に成功した。
小林はマイクを持つと「今日の試合反省することが多すぎて純粋に喜べないですが、MOMOTARO選手は僕がデビューする前から活躍していて憧れです。光栄でした。またムエタイを見に来てください」と語った。
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▼セミファイナル(第11試合) スックワンキントーン スーパーバンタム級タイトルマッチ 3分5R〇森岡悠樹(北流会君津ジム/王者)判定3-0 50-46、49-45×2×笠原直希(シーザージム/挑戦者・同級1位)※森岡が初防衛に成功。
森岡はKNOCK OUTを主戦場とし、2023年に「スックワンキントーン」にてスーパーバンタム級トーナメントを全試合KOで制して自身初のベルトを獲得。8月にはK-1 GROUPとの対抗戦で内田晶を初回KOに仕留めて殺傷能力の高さを証明したが、9月に古木誠也に初回KO負けを喫した。2024年5月の『ONE Friday Fights 62』に初参戦すると、ペイマン・ゾルファガリにダウンを奪われる劣勢もノーモーションの右ストレートで逆転KO勝ち。6月のシュートボクシングでは山田虎矢太にTKOで敗れた。戦績は14勝(9KO)12敗2分。11月10日のNJKFで『KICKBOXING JAPAN CUP 2024』の1回戦が決まっているため、ここは何としても防衛に成功したいところだ。
笠原はそのシュートボクシング所属で、SB日本ライト級王者・笠原弘希、SB日本スーパーフェザー級王者・笠原友希を兄に持つ。2人と同じく小さい頃からシーザージムに通い、アマチュアではSB全国大会-45kg級で優勝。2022年4月の『RISE ELDORADO 2022』でプロデビューし、那須川天心の第・那須川龍心に敗れはしたが、接戦を繰り広げた。2023年4月のスックワンキントーン初参戦から2024年6月のスックワンキントーンまで8戦負け無しの快進撃中。9勝2敗1分。
1R、森岡の右ミドルに右ローを蹴り返していく笠原。森岡は圧をかけて前へ出ていき、右の強打を打ち込んでいく。笠原はジャブをボディへ打ち、これがよく決まる。終盤、コーナーへ詰めた森岡が連打を決め、笠原は尻もちをつく。
2R、笠原はこのラウンドは下がらず前へ出る。左ボディ、右ローと攻めていくが、森岡は右の強打で押し返していく。森岡の右ストレートに顔を下げた笠原へ森岡がヒザを突き上げてダウンを奪う。笠原はパンチで逆襲に転じるが、森岡が右フックでダウンを追加。さらに右ヒジの連打で猛然と攻め込む。
3R、笠原が打ち合いに行き、森岡もこれに応える。激しいパンチの応酬が繰り広げられる中、森岡が右ヒジを振り抜いてダウンを奪う。笠原は徹底したボディ攻め。
4R、笠原は左ボディを狙い撃ちにし、左ボディをフェイントにしての左フック、ワンツーとパンチで逆転を狙うが、森岡は要所要所でジャブを突きペースを握らせない。終盤には右ストレート、右フックも打って手数は少なかったがペースを譲らなかった。
5R、逆転を狙う笠原がパンチで攻め込むも森岡は左ミドルも蹴って全くペースを握らせない。要所で右フックの強打も打つ。ボディの打ち合いもあり、最後は森岡が上手さも見せて試合終了。判定3-0で大差をつけての森岡の勝利となった。
スーパーレックにベルトを巻いてもらった森岡はマイクを持つと「笠原選手、18歳とは思えないタフな選手でこれからもっと強くなると思います」と、挑戦者を称えた。
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▼第10試合 スックワンキントーン女子スーパーフライ級タイトルマッチ 3分3R〇Mickey(Y‘sPromotion/王者)KO 3R 2分21秒 ※ヒザ蹴り×秋田芭菜(キングムエ/挑戦者)※Mickeyが初防衛に成功。
MickeyはPIRIKAの弟子で2022年4月にプロデビュー。旺盛なスタミナと運動量の多いアグレッシブなスタイルで、2023年9月にトーナメント決勝で片岡真秀との無敗対決を制止て王座を獲得。しかし、2024年2月の『RWS JAPAN』でNA☆NAに初黒星を喫した。6勝1敗。
秋田はまだ高校生で、2024年4月にスックワンキントーンでプロデビュー。2戦目にしてIMSA日本女子フライ級王座決定戦に挑み、ユウリ・ルールクロンタンを破って王座に就いた。今回はわずか3戦目での二冠王を狙う。1勝1分。
1R、前蹴りの蹴り合いからスタート。左ミドルの蹴り合いから、前へ出るMickeyがパンチからヒザにつなげていく。そのまま組みついてのヒジ、ヒザも。秋田は左ミドルを蹴るが単発で、前へ出て攻撃を間断なく出していくMickeyが押し気味。
2R、首相撲でも秋田をねじ伏せるMickey。秋田は離れると左ミドルを蹴り返すが、Mickeyはどんどん前へ出て組み付きボディへヒザを突き刺す。これに消耗したか秋田は簡単に組まれる。
3R、秋田は左ミドルを連発して勝負に出る。Mickeyは組みついてのヒザ、ヒジも叩き込む。左ミドルをヒットさせていく秋田が有利かと思われたが、Mickeyは首相撲から鋭いヒザをボディへ突き上げ、秋田は悶絶してダウン。そのまま立ち上がることが出来ず、MickeyがKOで初防衛に成功した。
ゲストとして来日したスーパーレックがMickeyの腰にベルトを巻いた。
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▼第9試合 67kg契約 3分3R×YUHEI(ONELINK/スックワンキントーン ウェルター級王者)判定0-2 ※28-29×2、29-29〇ウアン・フェニックスジム(タイ/PHOENIX/スックワンキントーン ウェルター級4位)
1R、45歳のウアンは完全に待ちの姿勢でYUHEIが来ると右ミドル、右ローを蹴る省エネ戦法。YUHEIも近付けず。
ところが2Rになると、ウアンは急にテンポアップ。左右フックを連続で叩き込んでいく。YUHEIも打ち合いに応じ右ストレート、ウアンが下がると前蹴りとヒザをボディに突き刺す。これに消耗したかウアンが再び待ちの姿勢となるが、バックハンドブローを放つ。
3R、前に出るYUHEIが前蹴りと右ストレートでウアンをロープへ詰める。ウアンも右ミドルで応戦するが、YUHEIの左ローが決まる。消耗が明らかでも右ミドルと右ローを蹴り続けるウアン。YUHEIは攻めあぐねたまま試合を終えた。
判定は2-0で45歳のウアンが王者を破った。
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▼第8試合 56kg契約 3分3R〇石川直樹(teamLIT/元スックワンキントーン スーパーフライ級王者)判定3-0 29-27×3×前田浩喜(CORE/NJKF3階級制覇)
1R、前へ出る石川にサウスポーの前田は右へ回り込みながらの左ミドルと左ロー。石川は得意の首相撲に持ち込むと頭部へのヒザ蹴り3連発でダウンを奪う。ゆっくりと立ち上がった前田はあまりダメージを感じさせることなく、再び組みつこうとする石川をかわしていった。
2R、左ミドルと左ローを蹴り続ける前田に石川は飛び込んでの右ストレート、左フックを放つが、前田も左ストレートを打ち返す。徐々に前田のパンチが当たり始め、石川は飛び込んでの攻撃を何度も仕掛けるがヒットを奪うのは前田が多い。
3R、石川は組もうと前へ出るが前田が組ませない。ならばと石川はヒジ。前田は左ミドルを蹴る。前田が左ハイを当てるが石川はキャッチして豪快にコカす。
判定は3-0でダウンを奪った石川がベテラン対決を制した。
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▼第7試合 62kg契約 3分3R×コントォラニー・ワイズディー(Y‘ZDGYM)判定1-2 ※29-30×2、29-28〇カミシロ(PHOENIX/WMC日本ライト級王者)
1R、カミシロは右ローから左右ボディ。コントォラニーは様子を見ていた。
2R、コントォラニーの右ミドルに右ローを返していくカミシロだが、両者消極的としてレフェリーから注意を受ける。カミシロは右ストレートをヒットさせ、コントォラニーは右ミドル。
3R、たびたび左フックを狙うカミシロだが空振りが続く。コントォラニーの右ミドル、右ローには右ローを返す。完全に待ちの姿勢でカミシロが来るところに右ミドルを蹴るコントォラニーにカミシロも攻めあぐねていたが、残り10秒でカミシロのヒジがヒット。大きくグラぐいたコントォラニー。
判定は2-1と割れ、カミシロが勝利をつかんだ。
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▼第6試合 54kg契約 3分3R△イティポン・シットポージョーウォー(タイ)ドロー 判定0-0 ※29-29×3△星 拓海(IDEAL GYM)
1R、星は右カーフを蹴っていき右ハイを狙う。イティポンも右ローを蹴り、星がワンツーを打つとワンツーを返す。
2R、星は右ミドルをキャッチすると右ストレートとヒザ。右ストレートもヒットさせる。イティポンは打撃では不利と見たか、首相撲に持ち込んでヒザと投げ。星を捕まえては投げに行く。星は右カーフと前蹴りで応戦し、飛びヒザも放つがイティポンはキャッチして投げる。
3R,リングを大きく使って回り込む星はカーフを蹴り、追ってくるイティポンにパンチ。イティポンはつかむと星をコカす。右ミドルも蹴るイティポン。ヒザ、後ろ蹴りを放つ星。このラウンドはイティポンが前へ出続け、星をコカしていった。
判定は0-0の痛み分けとなった。
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▼第5試合 スーパーバンタム級 3分3R×渋江健司(Y‘ZDGYM)TKO 2R 1分53秒 ※ドクターストップ〇SHU(D-BLAZE/スックワンキントーン スーパーバンタム級4位)
1R、渋江は右ローを蹴ってのワンツー、左右フック。パンチをしっかり顔に当てていく。SHUは首相撲に持ち込んでヒザを蹴る。
2R、ブレイク直後、前に出てきた渋江にSHUが左フックのカウンターでダウンを奪う。立ち上がり、前へ出てパンチを当てていく渋江だが、SHUがジャブを突いて意識を顔面に集めさせておいての左ハイキックで2度目のダウンを追加。
ヒジの打ち合いとなり、SHUが渋江のカットに成功。ドクターチェックでストップがかかり、SHUのTKO勝ちとなった。
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▼第4試合 58.5kg契約 3分3R〇ヨードオーティー・スーパーレックムエタイ(タイ)判定3-0 ※30-28×2、29-28×須藤誇太朗(フジマキックムエタイジム/スックワンキントーン スーパーフェザー級5位)
1R、序盤は須藤に首相撲で投げられたヨードオーティーだが、徐々に圧を強めて左ボディからの右フック、ヒジを放つ。須藤もヒジで応戦。
2R、首相撲のコカし合いでは互角だった須藤だが、ヨードオーティーはどんどん組みに行ってヒジを叩きつける。ブレイクになってもすぐに組みの展開に持ち込み、顔を押してヒジを打つヨードオーティー。
3Rもしつこく組みにいくヨードオーティー。ハイキック、ヒジから組みついて首相撲に持ち込む。須藤は右ストレート、左ボディをヒットさせるが1発で組まれてしまうため追撃が出来ない。
判定3-0でヨードオーティーの勝利となった。
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▼第3試合 52kg契約 2分3R×紗耶香(格闘技スタジオBLOOM/ミネルヴァ スーパーフライ級4位)判定0-3 ※28-29×2、28-30〇NAO.YK(YKジム)
1R、強い右ミドルと右ローを蹴るNAOに紗耶香は首相撲からのヒザ勝負に持ち込む。
2R、首相撲でヒジも打つ紗耶香。NAOも負けじとヒジを打ち返し、真っ直ぐのヒザを突き刺す。首相撲の展開が続き、蹴りが出なくなってきたNAOだが、首相撲で有利な展開に。
3R、首相撲での消耗が見えるNAOだが、前蹴り、右ミドルを当てていく。紗耶香は徹底した首相撲でコーナーへ押し込む。
判定は3-0でNAOが勝利した。
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▼第2試合 62kg契約 3分3R〇ヨードセンチャイ・スーパーレックムエタイ(タイ)判定3-0 ※30-27×3、30-28×佐達光輝(D-BLAZE)
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▼第1試合 64kg契約 3分3R×伊賀道凌平(STAGE青山)判定0-3 ※28-30×2、28-29〇岩谷将平(フジマキックムエタイジム)