2024年9月8日(日)神奈川・横浜BUNTAI『RUF presents RISE WORLD SERIES 2024 YOKOHAMA』にて、RIZINで対戦したシン・ジョンミン(韓国/オーサムマルチジム)とスーパーフライ級(-53kg)3分3R延長1Rで対戦する、フライ級1位・那須川龍心(TEAM TEPPEN)が公開練習を行い、インタビューに答えた。
格闘技の技術は変化していくものなので、その最先端に行っておかないと
――先日は合宿に参加されていましたが、かなりしごかれましたか?
「めちゃくちゃきつかったですね。しかも2回行ったので」
――2回はどこに行かれたんですか?
「淡路島と那須の湯本というところです」
――どちらもきつかったですか?
「そうですね。会長がずっと見ていたので手を抜けなかったです(笑)」
――龍心選手の足がパンパンという噂も耳にしました。
「昨日合宿を終えて帰ってきたところなので、足がパンパンで肉離れしそうで危ないです。ギリギリ一歩手前って状態です」
――試合前ですがギリギリそこまで追い込んだことに理由はありますか?
「今回の試合に勝つためという事もありますし、今後を見据えてという事もあります」
――今後を見据えてとなると、タイトルマッチということになりますか?
「タイトルマッチですね。そこは大一番なので勝たないと意味がないので、タイトルマッチを見据えています」
――今回の試合は前哨戦という意味合いもありますか?
「前哨戦だと思うんですけど、気を抜いてしまうと何があるか分からないのが格闘技なので、そこは気を抜かずしっかり対策もしています。次を見ていないかと言われたら嘘になるけど、相手のこともしっかり見ているので気は抜いていないです」
――先日、お兄さんの那須川天心さんがボクシングでタイトルマッチが発表されましたが、それは良い刺激になりましたか?
「刺激になるかと言われたらなりますけど、天心がボクシングに転向したことでスタートラインが一緒になったと思っていたので、先にベルトを獲りたいなって考えがあったんですけど、今回天心が先にタイトルマッチを行うので、これでベルトを獲られたら先に越されちゃうなって感じですね」
――会見の時に、天心選手とまた一緒に練習をやると仰っていましたが、もう再開はされていますか?
「天心もイベントがあったりとか、どこか行ったりとかしていたのでまだ一緒にはやっていないですけど、天心が教えてもらっている人のところに行って練習しています」
――それはパンチの練習ですか?
「格闘技ではなくて身体の使い方を教えてくれる武術的なところです」
――効果はありますか?
「間合いとか隙とか呼吸とか色々ある中で、すぐにできるものではないので全然まだまだできないです」
――いつ頃からそこに行っていますか?
「そこに行ったのは1週間前くらいです。その人には3月の松本天志戦の直近くらいから教えてもらっていて、今回初めてマンツーマンで教えてもらいました」
――武術的なもので間違いないですね?
「武術と言うのか心構えと言うのか、間合いとかの見えないものを教えてもらっています」
――合気道とはまた違う内容ですか?
「そういう感じの類だと思います」
――天心さんはそのトレーニングによってどんな効果を得られたか話していますか?
「それをやることによって、相手の動きが読めると言っていました。相手が抜いている時や気を張っているときなどが読めてくると」
――天心さんはいつ頃からその先生の下でトレーニングをされているんですか?
「たぶんボクシング転向後だと思います」――実際に天心さんの試合を見ていて、そのトレーニングが活かされている動きや場面はありましたか?
「見ていて分かる部分もありますし、実際にマスをした時に本当に嫌なところを突いてくるので、見るよりやってみた方が分かりやすいですね」
――龍心選手は天心さんと昔から練習していると思いますが、まだ天心さんの成長や変化している部分を感じますか?
「常に変化していると思いますし、そこに追い付かないといけないと思っています。僕も変化していかないと、格闘技の技術は変化していくものなので、その最先端に行っておかないとなと思っています」
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3ラウンドを通して倒しに行く
――改めて今回の相手は年末のRIZINで戦ったジョンミン選手との対戦になります。前の会見では「腕十字に気を付ける」と仰っていましたが、実際のところRISEルールではどんなところに気をつけないといけないですか?
「うーん…腕十字ですかね(笑)」
――フリを出したわけではないんです(笑)
「本当のことを言うと、攻撃を振ってくるのでフック系には気をつけたいなと思っています」
――1ラウンドの時はジョンミン選手の打撃も入っていた場面があったと思うのですが、威力やスピードなどはいかがでしたか?
「腕十字を極められたイメージしかないので、パンチをもらっていたイメージがなかったんですけど、MMAなので距離は遠かったです」
――先ほど油断をしないという話がありましたが、その中で何ラウンドに決着をつけたいか、どんな流れで勝つかイメージはありますでしょうか?
「1ラウンドで倒そうとして倒せなかった時のスタミナの消費があるので、3ラウンドを通して倒しに行きます」
――3ラウンドを戦う理由としては、色々やってみたい事があるのでしょうか?
「それもありますし、1ラウンド目に倒そうと思って倒れなかった時とか、あと一歩の時だった時の切り替えが難しいと思うので「3ラウンドを通して倒しにいく過程で、1ラウンドで倒れたとしたらラッキーだよね」っていうイメージを持つようにしています」
――公開練習では力強いパンチを打っていましたが、自分のパンチの殺傷能力の高まりは感じていますか?
「やっている中で力の伝え方とかが分かってきたので、ミットでやっている感じのパワーの伝え方を相手にもできたら倒れると思うので、そこが今の課題ですね」
――ちょっと前の龍心選手は、ポイントを取って上手くいなしてという戦い方でしたけど、最近は倒すということに自信が出てきたんですか?
「まだパンチを効かせて倒した事がないので自信はないですけど、それを今回で試せればなと思います。やっぱり試合と練習では全然違うので、練習だったら最近いい感じに当てられるようになってきているので、それを試合で出したいです」
――自分の将来像的にはそういう選手に成長していきたいという事ですね。
「そうですね。やっぱり倒せる選手ってかっこいいじゃないですか。周りから見ていても分かりやすいし、憧れる存在にもなると思うので、そういうところを目指していきたいです」
――最後にファンの皆さまにメッセージをお願いいたします。
「9月8日の試合で次のタイトル戦に向けて期待されるような勝ち方をするので、皆さん応援をよろしくお願いします」