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【UFC】デュ・プレシがアデサニヤに4R一本勝ちでミドル級王座防衛! フライ級カラ・フランスがエルセグを初回TKO! フッカーが5位ガムロに競り勝つ、プラチスが3連続KO勝利、平良戦後のアギラーが体重超過も3連勝

2024/08/18 07:08
 2024年8月18日(日)豪州パースのRACアリーナにて『UFC 305: Du Plessis vs. Adesanya』(U-NEXT配信)が開催された。 ▼UFC世界ミドル級選手権試合 5分5R ※選手名からインタビユー〇ドリカス・デュ・プレシ(南アフリカ)22勝2敗(UFC8勝0敗)※UFC8連勝[4R 3分38秒 リアネイキドチョーク]×イスラエル・アデサニヤ(ナイジェリ)24勝4敗(UFC13勝4敗)※デュプレシが初防衛に成功  メインイベントは「UFC世界ミドル級タイトルマッチ」(5分5R)で、現王者のドリカス・デュ・プレシ(南アフリカ)に、元王者のイズラエル・アデサニヤ(ナイジェリ)が挑戦する。  南アフリカ人初のUFC世界王者のデュ・プレシは、KSWウェルター級王者からEFCミドル統一級王者となって、2020年10月からUFCに参戦。2024年1月にショーン・ストリックランドにスプリット判定で勝利し、UFC無敗の7連勝でベルトを巻いた。  対するアデサニヤは、2023年4月にアレックス・ペレイラとの再戦で2R KO勝ちでリベンジし、王座奪還。しかし、2023年9月のストリックランド戦で右ストレートでダウンを奪われ判定負け。王座から陥落している。その後、一時的な休養宣言を行い、戦列から離れていたが、11カ月で復帰。いきなりタイトル挑戦となった。  豪州の隣国のニュージーランドのシティ・キックボクシング所属のアデサニヤを相手に、デュ・プレシは「最初のチャンスでフィニッシュするつもり」と5R戦ながら短期決戦になることを予告した。また、本誌インタビューで来日の予定があることも明かしている。  メディアインタビューでは、豪州の隣国のニュージーランドのシティ・キックボクシング所属のアデサニヤは、“ホーム”での王座奪還に向け、「リフレッシュとリセットが本当に良かった。そして今、準備は整った」と王座奪還を予告した。  タイトルマッチのゴールデングローブにカスタムショーツの挑戦者アデサニヤ。続いて入場のデュ・プレシにはブーイング。国旗の緑をあしらったショーツ。  1R、ともにオーソドックス構えから。アデサニヤが中央を取る。サウスポー構えにスイッチするアデサニヤ。オーソに戻すとデュプレシは右ロー。サウスポー構えにからインローのアデサニヤ。  オーソに変えたアデサニヤにワンツーで押し戻し、左ローのデュプレシ。左ハイで牽制するデュプレシに、右カーフを当てるアデサニヤ。  左ローのデュプレシもスイッチ。歩いて左を突いて組みも切ったアデサニヤ。左ミドルを当てる。ワンツースリーで詰めるデュプレシ。右回りでかわすアデサニヤに左ハイも。ガードしてアデサニヤに左から右で詰めるデュプレシ。下がりながら右を狙うアデサニヤ。  左から右アッパー、左ミドルに繋ぐアデサニヤ。デュプレシも左イドルハイ。アデサニヤは右ボディを入れる。最後にデュプレシが左ハイをガード上に当ててホーン。手数はデュプレシも有効打はアデサニヤか。  2R、グローブタッチはしないアデサニヤ。右インローを当てる。サウスポー構えのデュプレシはワンツーから後ろ蹴りを見せる。ともにサウスポー構えに。アデサニヤの入りにダブルレッグテイクダウンはデュプレシ! ケージまで這うアデサニヤを再び崩してニアマウントからパウンド、リアネイキドチョークも外して立ち上がるアデサニヤ!  詰めるアデサニヤの連打に倒れ掛かるようにローシングルでバックに回るデュプレシ! 立ち上がろうとするアデサニヤの右手を対角で持ち片手でパウンド。立つアデサニヤの背後からヒザ。崩して片ヒザを着かせるも立つアデサニヤ。背後からデュプレシは左フック連打!  正対から右小手で投げはアデサニヤだが、同体。ともに立ち上がりでデュプレシがシングルレッグでホーン。デュプレシのラウンドに。  3R、オーソから左ジャブ、サウスポー構えと足を入れ替えるアデサニヤ。ガード固めて前に押忍デュプレシ。右ボディ打ちはアデサニヤ! デュプレシは前蹴りもアデサニヤは左ミドルハイで腕を潰しに。  プレッシャーをかけるアデサニヤは、右ボディを当てると左前蹴りも! ワンツーのデュプレシだが懐深いアデサニヤ。バックヒジも。右から左を伸ばすデュプレシは、ワンツースリーからローシングルも疲れたか。足を抜くアデサニヤに左を突くデュプレシ。  両者疲弊か。右の相打ち。左の蹴り合い、右ボディを打つアデサニヤ、ワンツーから左ハイに繋ぐデュプレシに左ボディを突くアデサニヤは手数でも上回る。アデサニヤのラウンドに。  4R、チャンピオンシップラウンドへ。笑顔を見せたデュプレシに、仁王立ちのアデサニヤ。ともにサウスポー構え。ワンツーからダブルレッグのデュプレシを切るアデサニヤ! ここで引き込んだデュプレシ。スタミナ厳しいか。スタンドを望むアデサニヤ。  前に出るデュプレシに回るアデサニヤ。左ミドルを当てるデュプレシ。アデサニヤはスイッチしてサウスポー構えに。右のダブルから左のデュプレシだが足が出ない。そこに左右からボディキック、右ボディ打ちのアデサニヤ!  デュプレシは追うが、サークリングでさばくアデサニヤ。しかし追うデュプレシはサウスポー構えから左フックをヒット! この機を逃さず前に! 半身でサークリングするアデサニヤを追い右のダブルで詰めて当てるとボディロックテイクダウン!  背中を見せて立とうとした亀のアデサニヤに足をかけ、すぐさまバックマウントからリアネイキドチョーク! パームトゥパームで絞めてアデサニヤからタップを奪った!  アデサニヤのボディ打ちを耐えて、4Rに逆転勝利で初防衛に成功したデュプレシは試合後、「この階級で最高のストライカーと戦うには、テイクダウンが必要だった。誰も彼をテイクダウン出来なかったし、彼は立ち上がりのリカバリーにおいてはキング。でも俺が“アンド・スティル”チャンピオンだ。打撃からテイクダウンの練習をしてきた。チャンスだと思った。偉大なコーチに鍛えられた技を発揮できた。アデサニヤはMMAのレジェンドだ。アフリカのために試合が出来て良かった。アデサニヤみたいに最強の選手と試合が出来て光栄だ。もうアイツには蹴られたくないね。アデサニヤがもしこれで引退なら、ありがとう」とベルトを巻いてコメント。  続けて次戦はストリックランドかと問われ、「誰でもいいよ」と試合前のインタビューの通り語っている。  また、復帰戦で3Rまで試合を手中にしながらも一本負けしたアデサニヤは「本当のことを言うと彼がタフだと知っていたから驚きはなかった。テイウダウンディフェンスは十分に出来ていたけど、俺がグラウンドでとんでもないヘマをして彼は見逃してくれなかった。ちょっとガッカリしているが最高のコンディションだったと思う。ただ、このオクタゴンに上手い選手がいただけだ。35歳にもなったけど……これからも家族のために戦い続ける。負けて悔しいけど今までで一番調子がいいし、頑張った。(次は?)ちゃんと考えてなかった。ここで試合が出来て良かった。みんな俺が負けるところを観たいだろうけど、俺はまた戻って来る。どこにも行かない!」と現役続行を語っている。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇カイ・カラ・フランス(ニュージーランド)25勝11敗(UFC8勝4敗)[1R 4分04秒 TKO] ※左フック→右ストレート→パウンド×スティーブ・エルセグ(豪州)12勝3敗(UFC3勝2敗)  コ・メインのフライ級戦では、4位のカイ・カラ・フランス(ニュージーランド)が、7位のスティーブ・エルセグ(豪州)と対戦する。  カラフランスは、2016年にRIZINで和田竜光に判定負け後、8連勝。MMA24勝11敗でUFC7勝4敗。オクタゴンで3連勝後、ブランドン・モレノとの「UFC世界暫定王座決定戦」でKO負け。続くアミル・アルバジ戦でも敗れたものの、スプリット判定の惜敗だった。  その後、2023年9月の豪州大会でマネル・ケイプ戦が組まれていたが、「トレーニング中の脳震盪」により欠場しており、今回が1年2カ月ぶりの復帰戦となる。  対するエルセグは、2024年5月ブラジル大会で、王者アレッシャンドリ・パントージャと打撃では互角に渡り合い、判定3-0ながらも、2者が48-47をつける接戦で敗れ、王座奪取ならず。今回は3カ月ぶりの再起戦となる。  メディアインタビューでカラフランスは、脳震盪からのリハビリ体験、昨年2月のUFC豪州大会の前日に生観戦したEternal MMAでのエルセグの試合、モカエフがリリースされ、朝倉海が参戦の可能性のある新フライ級戦線についても語っている。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るエルセグ。右回りのカラ・フランス。ワンツースリーで踏み込むカラ・フランスをかわすエルセグ。ボディストレートのカラフランスはまだ遠い。右オーバーハンドで詰めるが、ここもかわす。  詰めるエルセグは左ジャブ。右ロー。右ストレートを軽く突く。大きな右から左はカラフランス。かわして右を返すエルセグはジャブのダブル。カラフランスの目を赤くさせる。  さらにボディを右から左。カラフランスは跳び近無用に右から左! 伸びる左にエルセグはダウン! カラフランスはパウンド。立ち上がり組むエルセグを剥がして右! 後ろを向いて倒れたエルセグにパウンドでレフェリーが間に入った。  連敗を2で止めたカラフランスは、「シティキックボクシングでは、これが僕たちの大好きなことであり仕事なんだ。ジェントルマンのスティーブ・エルセグに感謝したい。大砲を放っておくわけにはいかなかった。できるだけ早く復帰したかった。その機会が来たから仕留めた」と語り、次戦について「次は誰とタイトルマッチを戦えばいいと思う?」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ダン・フッカー(ニュージーランド)24勝12敗(UFC14勝8敗)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×マテウス・ガムロ(ポーランド)24勝3敗(UFC7勝3敗)  ポーランドKSWで活躍後、UFC入りしたガムロは、2023年3月のジェイリン・ターナー戦で判定勝ち後、9月のラファエル・フィジエフ戦でフィジエフの左ヒザ負傷によるTKO勝ち、2024年3月のハファエル・ドス・アンジョス戦も判定勝ちで3連勝中。  地元ニュージーランドのフッカーは、2022年11月にクラウディオ・プエレス戦でのTKO勝ち後、2023年7月の『UFC 290』でジェイリン・ターナーに判定勝ちで2連勝中。今回、1年1カ月ぶりの試合に臨む。  1R、ともにオーソドックス構えから。フッカーは細かく左右前足を入れ替え、右前蹴り。詰めるガムロは右オーバーハンド。フッカーはスイッチして左前蹴り。ガムロはワンツースリーの3発目を当てる。  フッカーの右の蹴りの打ち終わりを掴んでテイクダウン。両足を束ねるが、足を抜き立ち上がるフッカーを追うガムロ。  フッカーの入りに右を当てて崩すガムロはがぶりからノーアームギロチンで寝かせて上から左右ラッシュ! 出血したフッカーは立ち上がり。前に出て左を当てるフッカーにぐらつくガムロ! ローシングル。持ち上げるが立ち上がるフッカー。  2R、ジャブの刺し合い。フッカーの右の蹴り足を掴んでテイクダウンのガムロはパスガードし、サイドに。金網まで這うフッカーは立ち上がり離れる。  左ボディで詰めるフッカー。右前蹴りも。回るガムロはダブルレッグテイクダウン。そこに首を抱えてガムロを仰向けにさせるが、すぐにシングルレッグのガムロ。そこにヒジを突くフッカーは突き放し。左ジャブで回るガムロはシングルレッグも切るフッカーがヒジを落としホーン。  3R、ともに目を腫らす。フッカーの右の蹴り足を掴んだガムロは肩口まで持ち上げテイクダウンへ。そこで再び首を巻くフッカーに、仰向けになって外してシングルレッグのガムロ。切るフッカーはスタンドでガムロを追う。  ボディ打ちのフッカーに、ガムロは右ジャブ。ともにサウスポー構えからオーソに。シングルレッグのガムロ、マット中央も切るフッカー。右ジャブのガムロを追うフッカーワンツーはまだ遠い。ガムロはシングルレッグでドライブもそこにニンジャチョークを合わせるフッカー。首を抜くガムロを追うフッカーは左を突く、ガムロも左前蹴りを出してホーン。  熱戦の判定は2-1(29-28×2, 28-29)でフッカーが勝利。試合後、フッカーは「俺の手が挙がった、それだけだ。そこまでいい試合じゃないけど誰でも俺のプレッシャーで戦える。これが始まりだ。コナー・マクレガー、タイトル、すべてが欲しい」と語った。 [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R〇ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)15勝5敗(UFC9勝5敗)[判定2-1] ※29-28, 30-27, 27-30×タイ・トゥイバサ(豪州)14勝8敗(UFC8勝8敗)  ヘビー級10位の地元トゥイバサは4連敗中。12位のホーゼンストライクは2018年にRIZIN参戦。今年3月にはシャミル・ガジエフにTKO勝ちしている。  1R、ともにオーソドックス構え。トゥイバサは右ロー。そこに右を狙うホーゼンストライク。左ジャブ、左ローを軽く当てる。左ジャブ、右ローは空振りのトゥイバサ。ホーゼンストライクのワンツーもまだ遠い。左ローのホーゼンストライクに、右ローのトゥイバサ。左ハイも。  互いに慎重ななか、左ローから右フックを見せるホーゼンストライク。トゥイバサの右ローは外す。ホーゼンストライクのワンツーをかわしたトゥイバサは右ローも空振り。  2R、右前蹴りを見せるホーゼンストライク。トゥイバサも左前蹴り。ホーゼンストライクのジャブに左をかぶせに行く。ホーゼンストライクの打ち終わりにワンツースリーと連打するトゥイバサだが、ホーゼンストライクは身体を振ってかわすと右回り。右ローから左を突くトゥイバサにカウンターの右を当てるホーゼンストライク!  ワンツーのトゥイバサをかわすホーゼンストライク。トゥイバサは右ローもチェックされて負傷か。右足を振る。ホーゼンストライクは左右からアッパーも突いてラッシュも凌ぐトゥイバサが詰め返す。ホーゼンストライクの左ジャブに右オーバーハンドをかぶせにいくトゥイバサ。  3R、ジャブの刺し合い。左のダブルから右を伸ばすトゥイバサだが、距離を置くホーゼンストライクはジャブでアゴを上げさせ作り。左から右のトゥイバサ。その入りに右ヒジを狙うホーゼンストライク  圧力をかけるのはトゥイバサ。ホーゼンストライクも右ストレート。左ジャブ。前に詰めるトゥイバサの右オーバーハンドに、右の蹴り、打ち合わずにカウンターから組んでヒザを突くホーゼンストライク。  判定は2-1に割れ、ホーゼンストライクが2019年以来の連勝を掴んだ。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇カルロス・プラチス(ブラジル)20勝6敗(UFC3連勝3KO)[2R 4分02秒 KO] ※左フック×リー・ジンリャン(中国)19勝9敗(UFC11勝6敗)  ウェルター級戦。リージンリャンは怪我の治療を経て約2年ぶり復帰戦。2022年9月の前戦は、試合シャッフルの末、ダニエル・ロドリゲスと体重ハンディで対戦しスプリット判定負け。  ブラジルのプラチスは、19勝6敗。LFA2連勝からコンテンダーシリーズでのKO勝ちを経て、2024年2月にUFCデビューし、トレヴィン・ジャイルスとチャールズ・ラドキにいずれもKO勝ちしている。サウスポー構えで身長185cm、リーチは198cm。  1R、サウスポー構えのプラチス。オーソのリー・ジンリャンは左回りで右前蹴り、インロー。右ミドル。打ち終わりに左ストレートを狙うプラチス。スイッチしたリー・ジンリャンに左を当てたプラチス。両手を着いたリー・ジンリャンだが、すぐに立ち上がり。  プラチスの左をかわして右を突くリー・ジンリャン。ワンツースリーで前に。しかし、圧力をかけて金網に詰めたプラチスが左! 腰を落とすが、前に出るリージンリャン。  2R、サウスポー構えで入るリー・ジンリャン。左カーフをかわしたプラチスに、左右で前に出るが、下がりながら両手を回して狙うプラチス。リージンリャンは左バックフィスト狙いから左ロー。左で前に出るプラチスに左回りで右ストレートを返すリージンリャン。  ヒザ蹴りで前に出るプラチスにクリンチ。離れるプラチスはスーパーマンパンチ、さらに左ハイがかすめる。半身気味に右ジャブのプラチスは、左ストレートを当てると、ケージに詰めて右フックから左フック! リー・ジンリャンをKOした。 [nextpage] 【プレリム】 ▼ヘビー級 5分3R〇ヴァルター・ウォーカー(ブラジル)12勝1敗(UFC1勝1敗)[1R 4分56秒 ヒールフック]×ジュニア・タファ(豪州)5勝3敗(UFC1勝3敗)  ジャスティン・タファの弟でRIZINでスダリオにKO勝ちしているジュニア・タファ。UFCでは1勝2敗。対するはジョニー・ウォーカーの弟ヴァルター。11連勝で4月にUFC参戦もルーカス・プジェスキーに判定負けで初黒星。  1R、ともにオーソドックス構え。先に右ローはウォーカー。詰めるタファは右、さらにワンツー。そこにウォーカーはシングルレッグからドライブしてテイクダウン。手を着かせてバックに。立ち上がるタファにバッククリンチで崩して小外でテイクダウン。  金網使い立とうとするタファの送り手を掴もうとする。背中を着かせたウォーカー。ハーフのタファにこつこつパウンド。右手を掴むタファは腰を切りフルガードに。ウォーカーはインサイドから時折パウンド、左足を掴んでストレートフットロックから外ヒール! 回転したタファが声を挙げたところでバーバルタップとみなしレフェリーが止めた。  静まりかえる場内。歓喜のウォーカーに歩み寄るタファは軽くウォーカーに右手で平手打ち。すぐに関係者に分けられた。  テクニカルサブミッションのコールにタファは中指を突き立てた。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇リカルド・ラモス(ブラジル)17勝6敗(UFC8勝5敗)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ジョシュア・クリバオ(豪州)11勝4敗(UFC3勝4敗)  1R、ともにオーソドックス構え。右ハイのラモス、右後ろ廻し蹴りを見せる。クリバオはワンツーで押し戻し。左ハイをかわしたクリバオ。詰めるラモスをかわして右カーフ! 効かされたラモスだが、クリバオの詰めにバックテイク! リアネイキドチョークを絞めるが、2度後ろ手を剥がしたクリバオ。ホーンにラモスは足をひきずりコーナーに戻る。  2R、右ローから入るクリバオ。ラモスは右ミドルを返すと左右で前に。サークリングでかわすクリバオは右カーフ。足を流すラモスだが、クリバオは右ストレートから右カーフ、さらにワンツースリーで前に。さらに右カーフに、ついに崩れたラモス。ガードのままのラモスに上から足を蹴るクリバオ。鉄槌からいったんはインサイドガードに入るが、やはり離れてスタンド勝負へ。  バックフィストのラモスをかわしたクリバオは、バレリーナのように回って真似て挑発。ラモスの左前手がアイポークに。中断後すぐに再開。ラモスが右カーフを返してホーン。  3R、ワンツーで前に出るラモスの組みを切るクリバオ。サウスポー構えになるラモスだが、オーソに戻すとクリバオはすぐに右ロー。ラモスの左右は手打ちに。首相撲も足がついてこない。ヒザを打ち詰めるラモス。クリバオは左フックをかぶせ連打に。右オーバーハンドのラモスをさばくクリバオ。サウスポー構えから左のラモス。クリバオの入りに脇を潜りバックへ。  両足をかけて引き込んだラモス。残り1分。バックを解除しトップからニアマウントもダメージは耐えられずホーン。  判定はカーフを効かされながらも初回と最終回を取ったラモスがスプリット判定で勝利。2連敗から脱出。クリバオは3連敗に。 [nextpage] ▼女子フライ級 5分3R〇ケイシー・オニール(豪州)10勝2敗(UFC5勝2敗)[判定3-0] ※30-27×2, 30-26×ルアナ・サントス(ブラジル)8勝2敗(UFC3勝1敗)  1R、サウスポー構えのサントス。オーソのオニール。サントスの左の蹴りを掴んだオニールは投げもトップを取ろうとするサントス。ともに立ち上がり。押し込むサントスは脇を潜りバックヘ。正対するオニール。離れるサントス。  オニールの左右に右オーバーハンドのサントス。右カーフのオニールに右を合わせるサントス。右前蹴りも。オニールはワンツースリーで前に。右オーバーハンドのサントスだが単発。そこにオニールは右ヒザを突く。  2R、ワンツースリーで前に出るオニールに組んでテイクダウンはサントス。すぐに立つオニールを押し込むサントスは両脇を指して、投げ狙い。逆にオニールが差し返して前に。サントスの蹴りにワンツーを狙う。  右を振って右で差して投げもここは残すサントスの右前蹴りを掴むオニール。足を抜くサントスは左回り。追うオニールは左ボディストレート。サントスは左ハイをガード上に当てるが、そこに左右を突く。  3R、先に中央に走るオニール。サントスの左右の飛び込みをさばき、ワンツーから右オーバーハンド。長い右を突いて前に得るオニール。サントスの打ち終わりに右を当てる。  右ヒザ、ワンツースリーで前に出るオニール。ワンツーから左ローのサントスも、オニールはワンツーの打ち返し。そこに首投げのサントスだが、首を抜いてバックを奪うのはオニール! 4の字ロックで背後からパウンド。パームトゥパームでリアネイキドチョークへ。それをサントスが凌いでゴング。  判定は3-0(30-27×2、30-26)で、サントスの投げを防いだオニールが打撃で勝利。2連敗で止めた。3連勝中だったサントスはUFC初黒星に。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇ジャック・ジェンキンス(豪州)13勝3敗(UFC3勝1敗)[3R 0分48秒 TKO]×ハーバート・バーンズ(ブラジル)11勝6敗(UFC2勝4敗)  フェザー級。オセアニアvs.ブラジルの第1試合。  コンテンダーシリーズでも猛威を振るったカーフキックで勝利した地元のジェンキンスは、2023年9月の豪州大会でのヒジ脱臼のTKO負けから再起戦。  同じくコンテンダーシリーズからUFC入りしたバーンズは、今回は約20日前オファーを受けての参戦。ギルート・バーンズの実弟で、UFCデビューから2連続フィニッシュ勝利も、ダニエル・ピネダ、ビル・アレジオ、フリオ・アルセ相手に3試合連続フィニッシュ負け。  1R、ともにオーソドックス構え。左のダブルのジェンキンス。バーンズは右カーフ。ジェンキンスは左ボディから左フックと回転速くまとめる。バーンズは右前蹴りで間合いを取り右ハイ、ジェンキンスは右から左ボディ! さらに右ボディから左フック!  バーンズは組むも引き込み。付き合わないジェンキンスはスタンド待ち。ワンツーからヒザを突くジェンキンスに、押し戻してダブルレッグテイクダウンはバーンズ。ハーフのままホーンに、ジェンキンスはすぐに立ち上がる。  2R、打ち合いから組んでも引き込もうとするバーンズ。付き合わないジェンキンス。スタンド。右カーフのジェンキンスにバーンズはダブルレッグテイクダウン! 1R同様に地元ファンからはブーイング。バーンズは足関節に入るが、すぐに足を抜いて立ち上がるジェンキンス。  ブレーク。スタンド再開。バーンズは組んで引き込み。ここはガードの中に入っていくジェンキンス。細かくパウンドで立ち上がる。  スタンド。詰めて右カーフ、左ボディダブルのジェンキンス! さらに右打ち下ろしにバーンズは下に。足も効かされたか。そのガードには付き合わずジェンキンスはスタンドを選択する。右カーフを当てるジェンキンスにバーンズはガードで下になってしまう。  3R、詰めるジェンキンスにバーンズは首相撲ヒザもローブローに。再開。ジェンキンスの右カーフに崩れたバーンズ! ジェンキンスは鉄槌連打し、離れると、バーンズは立ち上がることが出来ず。レフェリーが試合を止めた。 [nextpage] 【アーリープレリム】 ▼ライト級 5分3R〇トム・ノーラン(豪州)8勝1敗(UFC2勝1敗)[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×アレックス・レイエス(米国)13勝5敗(UFC0勝3敗)  1R、サウスポー構えで圧力をかけるノーランは後ろ廻し蹴り。オーソのレイエスは右をボディに突く。左で詰めるノーランに、レイエスはカウンターのダブルレッグからバックテイク。後方に引き込むバックから攻めも前方に落としたノーランは、左右から蹴りに繋ぐ。ここも組むレイエスを剥がすノーランは跳びヒザ。  レイエスは左に回ると追うノーランに左右で打ち返し。前蹴りの打ち合いから左ミドルを突くノーラン。レイエスはダブルレッグからドライブ。下から後転してヒザ立ちになるノーラン。そこにレイエスは肩口から顔にかけて反則のヒザを突いてしまう。減点はなく再開。ホーン。  2R、関節蹴り、バックヒジのノーランに組むレイエス。ノーランはフレームを作ってヒジで突き放すと、左右の蹴り。ノーランの右から左に腰を落としたレイエス! すぐに立つと詰めるノーランは左から右。かわすレイエスは右ダブルで押し戻しインロー。  ノーランは高い打点のヒザを見せて前に。右の打ち合いはレイエスが当てるが、プレッシャーをかけるのはノーラン。そこに組んでバッククリンチのレイエスに正対するノーランは左小手。レイエスの投げを凌ぎ、右ヒジ。左ハイ! グローブ一つ残してブロッキングのレイエスは右ミドルを返す。  ノーランのバックフィストをかわしたレイエスだが、ノーランは詰めて左ミドル! レイエスは右を突いてホーン。ダウンを獲ったノーランが獲り返したラウンドか。  3R、左右で組もうとするレイエスをヒジで迎撃するノーラン。左ミドルから右を突く。右ロー、左ミドルを当てるノーランは前に。レイエスの左右は遠い。右ジャブ、左ミドルのノーラン。右ミドルも単発のレイエスに、左ミドルを腹に突く。ノーランは右。レイエスの組みにがぶりからダースチョーク狙い。外して立つレイエスはバッククリンチから左足をかけに行くが、正対したノーランはヒジ。  レイエスが押し込みヒザ、剥がしてヒジ・ヒザのノーランに組もうとするレイエス。残り10秒の組みにノーランは首相撲ヒザでホーン。判定は3-0(30-27×2, 29-28)でノーランが勝利。5月のビクター・マルティネス戦に続き2連勝をマーク。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ソン・ケナン(中国)21勝8敗(UFC6勝4敗)[判定3-0] ※30-26, 30-27, 29-28×リック・グレン(米国)22勝9敗(UFC4勝6敗)  1R、サウスポー構えのグレンは左を当ててニータップでテイクダウン。すぐに立つソンが投げも両者立ち上がり。右を振ってニータップのグレン。金網に詰めシングルレッグに切り替えるが、小手に巻いて残すソンが投げ。  ここは両者離れると、シングルレッグのグレンにソンは鉄槌。離れるグレンに左右で詰めて払い腰狙い。ここは残したグレンはみたびシングルレッグも足を抜くソン。なおも押し込むグレンはボディロックから回してテイクダウン。  立ち上がるソンは、左で差してヒザ。頭をつけてボディロックから回して投げもソンは離れる。頭を下げて組み付くグレンにソンは右アッパー、左右をまとめる。  2R、右ハイのソン。サウスポー構えのグレンは組むが、ワンツーを突くソンは、グレンの組みを左ヒジで剥がす。その打撃にガードで頭を下げてしまうグレン。ソンは右ストレートをヒット。グレンは左を伸ばして金網まで詰めてシングルレッグも切るソン。右を当てると嫌ったグレン。その入りにソンは左右アッパーも。  ニータップもドライブ出来ないグレン。その突っ込みも緩慢となり、ソンはたやすく組みをさばくように。左サイドキックも見せるソンにグレンはシングルレッグもホーン。右額から出血。  3R、先に組みに行くグレンはシングルレッグも小手に巻いて払い腰テイクダウンのソン。背中を預けて立ち上がるグレンにバッククリンチのソン。正対するグレンは、ダブルレッグからシングルレッグも、差し上げるソンは左ヒジ。  グレンはワンツーを当てるが、続かず。シングルレッグにソンはギロチンを狙う。前に出るグレンにカウンターの右を当てるソン。さらに跳びヒザも。ソンも左サイドキックから右ヒジもラッシュはできず。  右ハイを打つが打ち疲れか、掴んだグレンが押し込むも、足を抜くソンは右ヒザ、左ストレート。グレンの右目の腫れが大きくなりドクターチェック。  再開。左右フックで前に出るグレンに、ソンは首相撲ヒザからヒジを突いてホーン。判定は3-0でソン・ケナンが勝利。12月のケビン・ジョセ戦の判定負けから再起した。  試合後、ソン・ケナンは、「10年前、私はリー・ジンリャンとジャン・ウェイリーと練習したので、これは里帰りのようなものだった。私のアドバンテージは打撃にあると信じていたが、彼は本当にタフだった」と語った。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇ヘスス・アギラー(メキシコ)11勝2敗(UFC4勝1敗)※1.5ポンド体重超過[1R 2分39秒 ギロチンチョーク]×スチュワート・ニコル(豪州)8勝1敗(UFC0勝2敗)  フライ級戦の予定が、アギラーが1.5ポンドオーバーでキャッチウェイト戦に。メキシコのアギラーは2023年2月のUFCデビュー戦で平良達郎と対戦し、1R 三角十字で一本負け。しかし、2戦目はシャノン・ロスに右オーバーハンドで17秒 KO勝ち。2月の3戦目ではマテウス・メンドンサにスプリット判定勝ちで2連勝中。ギロチンチョークを得意とする。  対するニコルはUFCデビュー戦。前戦は豪州Beatdown Promotions で、日本の北野一声に1R KO勝ち。キャリア8戦全勝で4つのKO・TKOと3つの一本勝ちのフィニッシャーだ。  1R、開始早々、ワンツースリーで前に出て組むアギラーに、ニコルはキムラアームロックで回してバックマウントに! 背後からパウンドするニコルに正対するアギラー。ヒザを間に入れると、スクランブルで立ち上がり。  その際で再びバックに回ろうとするニコルを前方に落としたアギラーは、向かい合ってきてニコルにアームインギロチンチョークから、ノーアームギロチンチョークに組み替え、ニコルを失神させた。  体重超過のアギラーは、平良達郎戦の一本負け後、3連勝。6度目のギロチンチョークでの一本勝ち。
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