2024年9月29日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD MAX 2024』の記者会見が、8月9日(金)都内にて行われた。
スーパーファイトの-63kg契約3分3R延長1Rで、K-1 WORLD GPライト級王者・与座優貴(team VASILEUS)が元ONEキックボクシング世界フライ級王者ペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ)と激突。
与座は2017年極真会館第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会で軽量級優勝の実績を持つ空手家で、2019年3月にキックボクシングに転向。7戦全勝(3KO)の快進撃を続けていたが、2020年2月の鈴木千裕戦で初黒星。2021年12月にKrush初参戦を果たすと豪快KO勝ち、2022年2月のK-1ではいきなり当時のライト級王者・朝久泰央と対戦すると、延長戦で勝利する番狂わせを起こした。2023年3月の朝久との再戦でも勝利し、第6代K-1 WORLD GPライト級王座を奪取。
2024年3月にはRISEのリングでRISEライト級王者・中村寛と対戦し、負傷判定での勝利。7月にゴンナパー・ウィラサクレックと対戦すると、1Rで3度ダウンを奪う圧勝でインパクトを残した。戦績は18勝(8KO)2敗。
ペッダムは元WBCムエタイ世界フェザー級王者(2018年)、元True4Uライト級王者(2020年)、元ルンピニースタジアム認定バンタム級王者(2015年)で、2017年のトヨタカップではムエマラソントーナメント・フェザー級で優勝。2022年にはラジャダムナンスタジアムのファイト・オブ・ザ・イヤーにも選ばれている。
2018年からONE Championshipに参戦し、ジョシュ・トナー、工藤政英らをKOし、2019年5月にエリアス・マムーディにテクニカル判定で勝利してONEキックボクシング世界フライ級王座を獲得。8月のイリアス・エナッシとの初防衛戦で敗れ王座は失った。2020年1月にMOMOTAROを首相撲&ヒザ蹴りで削っての判定勝ち。7月にはロッタン・ジットムアンノンが持つONEムエタイ世界フライ級王座に挑戦も判定2-0で惜敗した。2021年11月、内藤大樹に敗れた試合がONEでの最後の試合となった。その後は主にRWSで戦っている。最新の試合は2024年1月、武林風でジャン・ランペイに判定負け。戦績は104勝(23KO)22敗9分。身長167cm。25歳。サウスポー。
宮田充Krushプロデューサーは「今回も結構な選手を与座選手に投げて、選りすぐりの相手が決まりました。ペッダムはキャラクターも良くてロッタンに匹敵するくらい個性を持ったファイターだと思う」と、与座本人に対戦相手を選ばせたという。「これは余談ですが、与座選手は10月5日のK-1大阪大会、11月はKrushに出てもいいと言っていたんですが、ジムサイドから止められたそうです(笑)。その姿勢が素晴らしい」とのエピソードも。
この試合は当初、62.5kgで決まっていたが、ペッダムが500グラム上乗せを希望してきたため63.0kgの契約体重で行われることとなった。
与座は「次の相手の候補をもらったんですが、その候補を見ていてペッダム選手が入っていて。テンション上がって即決で『お願いします』と言いました。いい選手を呼んでいただき感謝しています。3戦連続のサウスポー、2戦連続タイ人となります。前回の試合で期待値が上がっていると思いますが、そこを超えていきたい。気合い入っています」と、前回のゴンナパー戦を超えるような衝撃KOを見せたいと意気込む。
ペッダムの印象を聞かれると「実力はもちろん言うまでももない。名前もあるし、ONEという舞台でベルトを巻いている選手なので凄い選手だなっていうのが第一にあります」と評し、相手が元ONE王者であることには「最高ですね。最高です」と嬉しそうな笑顔に。
「タイ修行に行った時にムエタイの上手さを感じて。トップどころの選手はもう一段階上の空間の上手さがある。それがペッダム選手にはあると思うので。そこが楽しみであり気を付けることです」と、百戦錬磨のムエタイ戦士ならではの上手さに気を付けたいという。
「タイ修行に行った時にゴンナパーを知っているタイ人関係者はそんなにいなくて、ペッタムはみんな知っていると思うので気合いが入ります。リスト中で実績・実力が一番あるので、過去最強だと思います」と、過去最強の相手だとの認識を持ち、「この前のタイ修行で、初日にペッティンディージムにも行ったんですけれど、スパーリングをする相手がいなかったので出来なかったんです。でも、逆にやらなくてよかったです。手の内は見せていません」と笑った。
その相手に「世界のトップの位置にいる選手だと思うので、前回以上の勝ち方をすればさらに自分の評価が上がると思う。そこを目標にみんながドン引きするKOをしたいと思います」と宣言。
ムエタイに空手技で対抗するのか、と聞かれると「それはありません(笑)。自分のスタイルを見せたいですね。以前はサウスポーが苦手だったんですが、半年以上サウスポーの練習をしてきたので逆にやりやすいくらいです。前回の試合から反省点とかを見直してやってきているので、(渡辺)雅和さんと新しい技とかも作っているので楽しみにしてください」と、vs.サウスポーに対する自信と新技を用意すると話した。
そして「ONE元王者ということで、気合いも入って楽しみにしています。その楽しみなところをファンのみなさんも一緒になって、応援してもらえれば嬉しいです。前回以上の会場が凍り付くようなKOを見せるので、楽しみにしてください」とファンにメッセージを送った。