9月7日(現地時間)、米国カリフォルニア州サンノゼのSAPセンターにて「Bellator 226: Bader vs. Kongo」が開催された。
メインでは、Bellator世界ヘビー級選手権試合が行われ、王者のライアン・ベイダー(米国)が挑戦者チーク・カンゴ(フランス)と対戦。カンゴからテイクダウンを奪うベイダーは金網際に座るカンゴにアッパーを放つも、その際でベイダーの左指が左目に入り中断。症状は回復せず、そのままアクシデントによるノーコンテストが発表され、ベイダーが王座防衛を果たしている。
また、注目のフェザー級GPでは、デレック・カンポス(米国)が、2019年3月に1年半ぶりの復帰戦勝利を飾っているダニエル・ストラウス(米国)と対戦。カンポスがレスリングでストラウスを圧倒し大差判定で勝利した。
さらにアダム・ボリッチ(ハンガリー)は、パット・カーラン(米国)を相手に、6月の前戦アーロン・ピコ戦でも決めた跳びヒザでダウンを奪うと怒涛のヒジ&鉄槌連打でTKO勝利。脅威のMMA14勝無敗をマークしている。
またそのほかのGP試合でもペドロ・カルバーリョ(ポルトガル)が元UFCの実力者サム・シシリアにフェイスクランクで一本勝ち、エマニュエル・サンチェス(米国)もタイワン・クラックストン(米国)に巧みな横三角絞めで一本勝ちし、16人参加のフェザー級GPの8強入りを決めている。
◆「Bellator 226: Bader vs. Kongo」2019年9月7日(現地時間)米国カリフォルニア州サンノゼSAPセンター
▼Bellator世界ヘビー級選手権試合 5分5R-ライアン・ベイダー(王者/228.7lb/103.73kg/米国)[1R 3分52秒 ノーコンテスト] ※アクシデントによるアイポーク-チーク・カンゴ(挑戦者/239.2lb/108.49kg/フランス)※ベイダーが王座防衛
1R、ともにオーソドックス構え。ベイダーは左ジャブから。そこにカンゴもジャブの刺し合い。飛び込むベイダーにダブルレッグはカンゴもアッパーを合わせるベイダー。さらにカンゴはヒザを触りに行くがベイダーは切る。
詰めるベイダーにケージを背にするカンゴ。ダブルレッグを回して中央側に決めたベイダー! 金網から離れてテイクダウンされたカンゴにサイドを奪うベイダーはマウントに。下から抱き着くカンゴをベイダーは今度は金網に押し込んでいくが、カンゴは上半身・背中を金網に立てて座る。ベイダーは近距離から右アッパーもベイダーの左指が左目に入り中断。
カンゴは試合を続けることができず。アクシデントによるアイポークで試合はノーコンテストに。ベイダーはヘビー級のベルトを手にしたままサークルケージを降りようとするが、そこでカンゴと交流のあるクイントン・ランペイジ・ジャクソンが何が起きたかひと悶着。2012年2月のUFC144でベイダーはランペイジに判定勝ちしているが……。
▼フェザー級ワールドGP1回戦 5分3R○デレック・カンポス(144.9lb/65.72kg/米国)[判定3-0] ※30-25×2、30-26×ダニエル・ストラウス(144.4lb/65.49kg/米国)
オーソドックス構えのカンポスにサウスポー構えのストラウス。1Rにハイキックでスリップしたストラウスからトップを奪ったカンポスは、ハーフからストラウスに背中をつかせて抑え込み。2Rも早々にダブルレッグからアンクルピックでテイクダウンを奪うカンポス。マウントからパウンドで削り肩固め狙い。
3R、サウスポー構えのストラウスは左の蹴りもカンポスは再び強いダブルレッグテイクダウン。カウントからサイドに移り肩固めも極まらず。マウントに戻しパウンド。際で立つストラウスの胸に頭を下げたカンポスの頭が当たったか、胸を押さえて下がるストラウス。追うカンポスは右の跳びヒザから首相撲で崩して倒すと、ガードを取るストラウスに側転パンチ! 大差判定でカンポスが圧勝した。
▼フェザー級ワールドGP1回戦 5分3R○アダム・ボリッチ(144.7lb/65.63kg/ハンガリー)[2R 4分59秒 TKO]×パット・カーラン(144.6lb/65.58kg/米国)
※遠間から右のカーフキックを当てるボリッチは、続く二段の跳びヒザ蹴りでダウンを奪うとカーランにエルボー、鉄槌を連打。前戦でもアーロン・ピコを跳びヒザで衝撃KOしているボリッチは脅威の14勝無敗。
▼フェザー級ワールドGP1回戦 5分3R○ペドロ・カルバーリョ(144.1lb/65.36kg/ポルトガル)[2R 1分56秒 フェイスクランク]×サム・シシリア(145lb/65.77kg/米国)
※懐の深い打撃はカルバーリョ。跳びヒザも当てるとバック奪うシシリアのリアネイキドチョークを防ぐ。逆にバック奪ったカルバーリョがフェイスロックからリアネイキドチョークをパームトゥパームで極めた。
▼フェザー級ワールドGP1回戦 5分3R○エマニュエル・サンチェス(144.1lb/65.36kg/米国)[2R 4分11秒 横三角絞め]×タイワン・クラックストン(144.3lb/65.45kg/米国)
※ダブルレッグテイクダウンでサイドを奪われたサンチェスだが横三角絞めでタップ奪う!
▼フェザー級 5分3R○ダニエル・ケーリー(144.2lb/65.4kg/米国)[1R 4分30秒 ギロチンチョーク]×ガストン・ボラノス(145.5lb/66.0kg/ペルー)
※右ストレートにボラノスが頭を下げてかわしたところに跳びつきギロチンチョーク。アームインギロチンで引き込みクローズドガードに入れ、絞めるとボラノスが失神。
▼フェザー級 5分3R○ジョン・ティシェイラ(145.6lb/66.04kg/ブラジル)[2R終了時 TKO]※カット×アシュレイ・グリムショー(145.5lb/66.0kg/英国)
▼ライト級 5分3R○アダム・ピコロッティ(155.2lb/70.39kg/米国)[2R 2分34秒 リアネイキドチョーク]×ジェイク・スミス(155.4lb/70.48kg/米国)
▼女子フェザー級 5分3R○ジェシカ・ボルガ(144.7lb/65.63kg/米国)[1R 4分45秒 腕十字]×アンバー・レイブロック(145.4lb/65.95kg/米国)
▼バンタム級 5分3R○カース・ベル(135.6lb/61.5kg/米国)[1R 1分21秒 ギロチンチョーク]×アイサイア・ロチャ(135.1lb/60.69kg/米国)
※スクランブルから金網に押し付けたノーアームギロチンチョークでロチャが失神。
▼ウェルター級 5分3R○バツベレル・ダグバドルジ(171lb/77.56kg/モンゴル)[1R 2分43秒 ブルドッグチョーク]×ジェイムス・テリー(169.7lb/76.97kg/米国)
▼175ポンド契約 5分3R○ヘナト・アウベス(172.9lb/78.42kg/ブラジル)[3R 3分36秒 リアネイキドチョーク]×アブラハム・ベイサ(178.8lb/81.1kg/米国)
▼フェザー級 5分3R○ハイダー・アミル(145.9lb/66.17kg/米国)[判定2-1] ※29-28×2、28-29×イグナシオ・オーティズ(145.4lb/65.95kg/米国)
▼ライト級 5分3R○クリス・ゴンザレス(155.8lb/70.66kg/米国)[判定3-0] ※30-27, 30-26, 30-25×ルイス・バルガス(156lb/70.76kg/米国)
【写真】会場を訪れたUFCから移籍のクリス・サイボーグと、地元カン・リーとジョン・フィッチ。