ムエタイ
レポート

【ONE】MOMOTAROがシントンノーイをKO! 小笠原裕典と工藤はONE3連敗、ノンオーが王座防衛、クラップダムはONE初陣飾る

2019/09/06 19:09
2019年9月6日(金)、ベトナム初進出となったONE Championshipの立ち技オンリーの大会「ONE:IMMORTAL TRIUMPH」に、日本から小笠原裕典(クロスポイント吉祥寺)、工藤政英(新宿レフティージム)、MOMOTARO(OGUNI GYM)が参戦した。 空調が効いていないフート・インドアスタジムのリングで、プレリミナリーに登場したMOMOTAROは、オープンフィンガーグローブでのムエタイルールで元ルンピニースタジアムフェザー級王者のシントンノーイと対戦。巧みなフェイントからの左のバックフィストを当てて1R 41秒、劇的なKO勝利。短期決戦をモノにし、ベトナム大会でONE2勝目をマークした。 小笠原裕典は、クリス・ニューイェン(豪州)とムエタイルールで対戦。近い距離での戦いとなった小笠原は蹴り足を掴んでの攻撃、アッパー、縦ヒジなどを駆使するが、ニューイェンはブロッキングを多用する小笠原にパンチを当て、3Rに跳びヒザでダウンも奪取。ニューイェンが判定勝利し、小笠原は3連敗。契約更改が難しい状況となった。 また、工藤政英はタイで3年連続MVPの実績を持つ強豪パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)とキックルールで対戦。サウスポー構えのパンパヤックに対しオーソドックス構えの工藤は果敢に左ボディ、右ストレートで詰めるが、パンパヤックは下がりながらも右ジャブ、左ミドルで迎撃。判定3-0でパンパヤックが勝利し、工藤も小笠原同様に厳しいONE3連敗となった。 またメインでは、ONEムエタイ・バンタム級(65.8kg)王者のノンオー・ガイヤーンハーンダオ(タイ)が、アルジェリアのブリース・デルバールを相手にボクシンググローブでのムエタイルールで防衛戦。5月大会で鈴木博昭に判定勝利し初防衛に成功しているノンオーは、ONE初参戦・20歳のデルバールの長身からの攻撃を見切ると、中盤以降を右ローを効かせて、右ミドルを当てるなどコントロール。スプリット判定ながら2度目の防衛に成功した。 ONE初の全試合立ち技の「スーパーシリーズ」の大会となったホーチミン大会は地元選手、さらにベトナム系ファイターの活躍もあり、会場は大盛り上がり。ベトナムの格闘技ファンのハートをがっちり掴んだ大会となった。 【メインカード】 ▼ONEムエタイ世界バンタム級(61.3kg-65.8kg)選手権試合 3分5R○ノンオー・ガイヤーンハーンダオ(タイ/65.8kg)[判定2-1]×ブリース・デルバール(アルジェリア/65.7kg) リングでのボクシンググローブでのムエタイルール。 メインは、ONEムエタイ・バンタム級(65.8kg)王者のノンオー・ガイヤーンハーンダオ(タイ)がEVOLVE MMAジム所属として、フランスのブリース・デルバールを相手に防衛戦に臨む。ノンオーは5月大会で鈴木博昭を相手に判定3-0で完勝し、初防衛に成功。 対するデルバールはONE初参戦。エリアス・マムーディと同門のMAHMOUDI GYM所属で、2017年2月のK-1で平本蓮に判定負けも、その後3勝2敗1分と勝ち越しており、20歳の若さで王者に挑む。 1R、オーソドックス構えのノンオーにサウスポー構えのデルバール。ロープを背にして動きを見るノンオー。ステップで出入りするデルバールは近距離での右ハイ、バックフィスト狙い。かわすノンオーは踏み込んでの右ローを入れる。さらに中に入るもデルバールは長い前蹴りでノンオーをこかす。 2R、デルバールの右ミドルはしっかりチェックするノンオー。ノンオーは右ミドルを返すがそこにデルバールも右ストレートを入れる。ノンオーは左右ミドル。デルバールは前蹴りもクリンチのノンオーがこかす。デルバールのハイをスウェイでかわすノンオー。左ミドルから飛び込むノンオーに蹴り返すデルバール。しかしノンオーの右ミドルが当たり始める。デルバールは左の高い前蹴り! ノンオーの右ミドルに詰めるデルバールは左ミドルを連打する。 3R、左ジャブを当てるデルバール。しかしノンオーは押し返して右でこかす。左の高い前蹴りでノンオーのアゴを上げさせるデルバール。さらに左ミドルもそこに右ストレートをノンオーは当て、さらに右ミドルをヒットさせる。デルバールの蹴り足を掴んで右ヒジで飛び込むノンオー。さらに左ボディからの右ストレートにデルバールは後退。続く右ローにデルバールの身体がくの字になる。右に回るデルバール。追うノンオーは右ミドル。デルバールは手が出なくなる。 4R、左ローから入るデルバールだが、その打ち終わりにノンオーは右ロー! チェックできないタイミングでもらうデルバールは身体が流れる。右ストレート、今度は歩いて左ミドルはノンオー。さらに腹を突き、顔面へ。デルバールも歩きながら右を狙うがノンオーは右アッパー。さらに前進するデルバールにボディロックからテイクダウン! ノンオーは下がりながら逃げ切り体勢に。 5R、右ミドルのノンオーに右の跳びヒザ、右ストレートで詰めるデルバールだが、ブロックするノンオーはデルバールの右ストレートをしっかりかわして右ミドル。さらに入り際にサイドキックで距離を取る。さらに右ミドル。左ミドルは金的に入る。再開。追うデルバールに回りながら捌くノンオーは右ミドル。さらに左ストレートを突いてゴング。最終ラウンドを危なげなく終えた。 ONEの判定は2-1のスプリットで中盤以降を制したノンオーが勝利、王座防衛に成功した。試合後ノンオーは、「勝てて嬉しい。もっとトレーニングします。コーチやEVOLVEジムのみんなに感謝します。アイラブ・ベトナム、アイラブ・タイランド」とホーチミンとタイのファンに挨拶した。 ▼ムエタイ バンタム級(61.3kg-65.8kg)3分3R○クラップダム・ソーチョーピャッウータイ(タイ/65.35kg)[判定3-0]×ボボ・サッコ(フランス/65.15kg) 第11試合では2018年2月のルンピニースタジアム認定ライト級王座決定戦で梅野源治を4R TKOに下しているクラップダム・ソーチョーピャッウータイがONE参戦。WMFウェルター級ムエタイ世界チャンピオンおよびWPMFムエタイ世界チャンピオンのボボ・サコ(フランス)と対戦する。182cmの長身でサウスポー構えのサコは、2018年4月の「Duel 3」では強豪ラフィ・ボーヒックにも判定勝ちしており、クラップダムとの対戦でその名を知らしめるか。 リングでのオープンフィンガーグローブでのムエタイルール。 1R、ともにサウスポー構え。長身のサッコは右ジャブが長い! クラップダムはスウェイしながら右を狙う。右の関節蹴りも狙うサッコは右ジャブも! ロープに詰まりながらクラップダムは右ロー! さらに右の打ち終わりにクラップダムは左ストレートでサッコはグラつきスタンディングダウンを奪う。詰めるクラップダム。サッコのワンツーの打ち終わりにクラップダムは左ストレートを狙う。 2R、互いにローから。圧力をかけるクラップダムは左ミドル。さらにジャブ! サッコも右ジャブを突くがその打ち終わりをクラップダムは狙う。さらに左ロー! ストレート! 下がるサッコはクリンチ。左ローはクラップダム。遠い距離からジャブはサッコの距離。しかしクリンチのサッコに左フックをかぶせるのはクラップダム。 3R、ワンツーのサッコにひるまず前に出るクラップダムだが、長い距離から左ストレートはサッコ! さらに右ジャブにクラップダムが後退。クリンチからさらに右アッパーも。詰めるサッコは右アッパー! 前蹴りで距離を取るクラップダム。詰めるサッコに左ストレートはクラップダム。しかし前に出るサッコ。クリンチはクラップダム。互いに右前蹴りでゴング。 判定はダウンを奪ったクラップダムが3-0で勝利。ONE初陣を白星で飾った。 ▼ムエタイ フライ級(56.8kg-61.2kg)3分3R○ニューイェン・トラン・デュイ・ニャット(ベトナム/60.65kg)[3R 2分45秒 KO]×アズワン・チェウィル(マレーシア/61.2kg) リングでのオープンフィンガーグローブのムエタイルール。 1R、ともにオーソドックス構え。地元ベトナムのニューイェンはスイッチしての左ハイ! マレーシアのチェウイルは右のスーパーマンパンチ狙いで飛び込む。ニューイェンが足払いでこかすと場内は割れんばかりの大歓声に包まれる。チェウィルの右ローを掴んでこかすニューイェン。さらに右の足払いでこかす。右のサイドキックはニューイェン。チェウィルも右ミドルで飛び込む。 2R、チェウィルの右ローを腰を引いて外すニューイェン。ニューイェンも左ローを返すがそこに右を狙う。さらにニューイェンは左ハイ! ダウンするチェウィル。立ち上がると詰めるニューイェンは右フック! さらに左ハイ! 今度は右ハイからバックフィストを狙う。首相撲からこかしはニューイェン。チェウィルの左ローを掴んで右ストレートはニューイェン! さらに左フックにチェウィルは2度目のダウン。 3R、両手を合わせた両者。右の蹴りを入れながら右スーパーマンパンチ狙いはチェウィル。ニューイェンは右ハイ。さらに首相撲ヒザ。チェウィルの廻し蹴りの打ち終わりに左右フックはニューイェン! さらに右の前蹴り! 互いに消極的で注意から再開。すぐに左ハイはニューイェン! グラつくチェウィルは左を振るが、そこに右ストレートはニューイェン! チェウィルが崩れ落ち、地元のニューイェンが残り15秒でKO勝利。ホーチミンの観衆は立ち上がって歓喜した。 ▼キックボクシング ライトヘビー級(93.1kg-102.1kg)3分3R×ベイブラット・イスアエフ(ロシア/95.8kg)[1R 2分19秒 KO]○アンダーソン・シウバ(ブラジル/101.35kg) 1R、ともにオーソドックス構え。詰めるシウバの右フックにがくりとヒザを落とすイスアエフ。シウバは右フック連打からさらに左フック&右アッパー! イスアエフはダウンから立ち上がるも目がうつろに。大成レフェリーがすぐに試合を止めた。 [nextpage] ▼ムエタイ フライ級(56.8kg-61.2kg)3分3R○クリス・ニューイェン(豪州/60.8kg)[判定3-0]×小笠原裕典(日本/60.8kg) リングでのオープンフィンガーグローブのムエタイルール。 1R、ともにオーソドックス構え。右ローから入る小笠原。そこにニューイェンは右ストレートを狙う。小笠原の左に右を被せるニューイェン! 近い距離に。離れて右ローは小笠原もニューイェンは左から右フック! ブロックキングも小さなグローブでは間をすりぬける。左を空振りは小笠原。右ストレートもニューイェンの左で迎撃される。右のロングフックはニューイェン! しかし小笠原も顔を逃がし大丈夫とアピール。 2R、オープンフィンガーグローブならではの右の蹴り足をつかんでの右ストレートは小笠原。しかしブレーク。首相撲からヒザはニューイェン。右ヒジを狙うがそこにニューイェンは前蹴り。互いに右ロー。ニューイェンはロープに詰めて内側を突くワンツーが当たる。首相撲も内を取るニューイェンがこかす。離れて小笠原は右アッパー! 左フック! 首相撲からアゴ下を頭で取るニューイェン。 3R、右ロー連打はニューイェン。さらに右! 小笠原も右を返すが、首相撲投げはニューイェン。入り際に縦ヒジを狙う小笠原! さらにバックフィストは不発。ワンツー、右ヒジ狙いは小笠原もニューイェンは左ジャブ! さらに右回りで右ロー連打。さらに詰めて跳びヒザ!足を捻りボディにもらった小笠原はダウン! 立ち上がるもゴング。 判定は3-0でニューイェンが勝利。3連敗の小笠原は工藤と同様に契約更改が厳しい状況となった。 ▼ムエタイ 女子アトム級(47.7kg-52.2kg)3分3R○ビ・ニューイェン(米国/52.2kg)[判定2-1]×プジャ・トーマル(インド/51.5kg) リングのオープンフィンガーグローブのムエタイルール。 1R、ともにサウスポー構え。半身気味のトーマルは前足でサイドキック。ニューイェンはアップライトから左右のフックで詰める。 2R、右の前足をジャブがわりに使うトーマル。ニューイェンの入りにはサイドキックで迎撃する。さらに左ミドルも。ニューイェンは右フックから左ストレートで飛び込み、ベトナム系のニューイェンに場内から歓声が沸く。コーナーに詰めて左を振るニューイェン。 3R、ワンツーフックの右を当てるニューイェン。蹴り足は掴まれる。詰めてダブルアンダーフックでヒザを突くニューイェン。右前蹴りのトーマルに右から左ストレートはニューイェン! さらに首相撲からこかしも。クリンチからヒジはニューイェン。入り際にバッティングか。トーマルは出血する。 ドクターチェック。再開。詰めるニューイェン。サイドキックで距離を取るトーマル。首相撲ヒザはニューイェン。トーマルをこかす。ゴング。場内は大歓声。 判定は2-1で地元ベトナム系米国人のニューイェンが勝利。リング上で、最初にベトナム語で続けて英語で、会場のファンに笑顔で感謝の言葉を述べた。 ▼キックボクシング フライ級(56.8kg-61.2kg)3分3R○パンパヤック・ジットムアンノン(タイ/61.2kg)[判定3-0]×工藤政英(日本/60.8 kg) 工藤政英はタイで3年連続MVPの実績を持つ強豪パンパヤック・ジットムアンノンとキックルールで対戦。ONEではシントンノーイ、ペッダムと強豪相手に2連敗中で崖っぷちの状況だが、ホームのRISEではタリック・トッツ、タリソン・ゴメス・フェレイラに勝利し復調、ONE3連敗は避けたいところだ。 リングでオープンフィンガーグローブのキックボクシングルール。 1R、オーソドックス構えの工藤にサウスポー構えのパンパヤックが左ロー。工藤の金的に入り、中断。再開。工藤は喧嘩四つで右インロー、ボディを突く。しかし、入り際に左ミドルはパンパヤック!左に回る工藤。工藤の入りに前蹴りで工藤をこかす。さらに入り際に左ストレート! 工藤もガードを固めて右のボディストレートを突く。 2R、得意の左ジャブから詰める工藤だが右は遠い。2回目は左ハイで迎撃するパンパヤック。工藤はワンツースリーまでまとめるが、そこにパンパヤックもすぐに打ち返し。工藤はワンツーで強引に詰めてリズムを崩す。 距離が空くと左のストレート、ハイを当てるパンパヤック。制空権を握る。さらに右ジャブ、前蹴りが当たり始める。入り辛い工藤はロープ際で詰めたところに左ボディを返す。 3R、強烈な左ハイはパンパヤック! 工藤は左目尻から出血。詰める工藤に下がりながらミドルを打つパンパヤックは近づけばクリンチ。しかし掴みには注意。出る工藤は左ボディ、顔面と詰めるがパンパヤックも回りながら右ジャブを打ち終わりに突く。さらに工藤の前進に前蹴り。パンパヤックは右ジャブをカットした部分に突く。 挑発しながら前に詰める工藤に、避けて下がりながら右ジャブを突くパンパヤック。工藤は打ち合いに持ち込めず。判定は3-0でパンパヤックが勝利。綺麗な顔でリングを下りた。ONE3連敗の工藤は契約更改が厳しい状況となった。 [nextpage] 【プレリミナリー】 ▼ムエタイ フライ級(56.8kg-61.2kg)3分3R○モンコルペット・ペッティンディー・アカデミー(タイ/61.15kg)[判定2-0]×ジョセフ・ラシリ(イタリア/60.75kg) リングでオープンフィンガーグローブのムエタイルール。 1R、ともにオーソドックス構え。右ローを当てるモンコルペットは右前蹴りを顔面に。ラシリは左ヒザを上げながら近づき右ストレートを狙う。しかし、モンコルペットはヒジ狙い。さらに離れれば右ローを当てる。両手を伸ばすモンコルペット。そこに右アッパーを狙うラシリ。その入りにモンコルペットも右ヒジを打つ。 2R、オーソから左ミドルはラシリ。モンコルペットはラシリの左にカウンターの右ヒジ狙い。さらに右ロー、ミドルと打ち分ける。右ミドルハイ連打はモンコルペット! ガードで受けるラシリ。モンコルペットは今度は左のミドル連打。さらに右ストレート。しかし圧力をかけるラシリ。モンコルペットは蹴りか近場で組みと中間距離を避ける。 3R、モンコルペットの左ミドルに左ストレートを当てたラシリ! 下がるモンコルペットは組みの展開が多くなる。空調が無い影響か、手数が減るモンコルペット。詰めるラシリだが、モンコルペットも決定打を許さず。判定は2-0でモンコルペットが逃げ切った。 ▼キックボクシング ウェルター級(77.2kg-83.9kg)3分3R○サンティノ・ヴァービーク(オランダ/83.3kg)[判定2-0]×ジュアン・セルヴァンティス(英国/83.3kg) 1R、ともにオーソドックス構え。右ヒザのセルヴァンティスに対し、セコンドにつくアーネスト・ホーストの弟子のヴァービークは左右のボディから顔面と対角線攻撃を見せる。 遠間から右ミドル・前蹴り・テンカオはセルヴァンティス。しかしその右のテンカオにヴァービークは右ストレート! 効かされたセルヴァンティスが下がったところに右ストレート&左フックでダウンを奪う! 立つセルヴァンティスは詰めるヴァービークに跳びヒザ狙い。 2R、右ロー、ミドルを腹に入れるセルヴァンティス。さらにヒザ蹴りもそこに右のロングフックを当てるヴァービーク。セルヴァンティスは鼻血。しかし前に詰めるヴァービークにセルヴァンティスはヒザ蹴り、右アッパーから左ミドルを当てる。しかしヴァービークも右を伸ばして離れ際に右ハイ! セルヴァンティスも左跳びヒザを打つとさらに右ヒザで反撃する。 3R、右の跳びヒザはセルヴァンティス! グラつくヴァービークにセルヴァンティスはさらに右ヒザ、右ストレート! 動きが鈍るヴァービークに右アッパーも。下がるヴァービークにセルヴァンティスは左ボディ、右ミドル、右ハイと散らして攻める。 跳びヒザでコーナーに詰まるセルヴァンティス。左右にグラつくがコーナーを出る。詰めるセルヴァンティスは右ローから左右を振るが、ヴァービークを倒すことはできず。 1Rにダウンを奪ったのはヴァービークも中盤から盛り返したセルヴァンティス。ラウンドマストの判定は2-0でホーストの弟子のヴァービークが勝利した。 ▼ムエタイ フライ級(56.8kg-61.2kg)3分3R×シントンノーイ・ポー・テラクン(タイ/60.85kg)[1R 0分41秒 KO]○MOMOTARO(日本/60.9kg) MOMOTAROは3月大会でONE初陣を判定勝利で飾ったが、4月大会でタイのルーシラー・プーケットトップチームに判定3-0で敗れ、2連勝ならず。ベトナム大会でONE2勝目を目指す。 元ルンピニースタジアムフェザー級王者のシントンノーイは、2014年6月にルンピニースタジアム認定スーパーフェザー級6位として初来日し、前口太尊に2RでTKO勝ち。2014年9月の「M-FIGHT」で梅野源治と1-0ドロー。2015年3月には森井洋介を左ハイでKO。2018年10月のONEでは工藤政英を判定で下すなど日本人相手に強さを見せているが、5月タイ大会ではラジャの現役ランカーであるサヴァス・マイケル(キプロス)に判定負けを喫している。 リングでのオープンフィンガーグローブのムエタイルール。 1R、サウスポー構えのMOMOTAROにオーソドックス構えのシントンノーイは右ミドル。遠間から目線を下げて、左のスピニングバックフィストをヒットさせたMOMOTARO! グラつくシントンノーイにMOMOTAROは左ストレート! さらに首相撲からヒザ、そして左右ヒジ! さらに左フック! これで動きが止まったシントンノーイにMOMOTAROはダメ押しの左から右を打ち抜き、シントンノーイが後方に崩れ落ち、MOMOTAROがKO勝利! リング上で勝利インタビューを受けたMOMOTAROは、「僕は足技が得意なのでもっと足技を見せてからパンチで倒そうと思っていましたが、まさかこんな早く倒せるとは思っていませんでした。構え的に隙間からバックハンドを狙っていました。練習してきた通りです」と笑顔で語った。 ▼ムエタイ 女子ストロー級(52.3kg-56.7kg)3分3R×アンバー・キチェン(英国/58.0kg)[判定1-2]○ヴィクトリア・リピアンスカ(スロバキア/58.15kg) リングでのボクシンググローブのムエタイ戦。1R、ともにオーソドックス構え。右のブラジリアンキック、右ヒジを当てるキチェン。リピアンスカはロープに詰めて右ストレートを当てる。蹴り足を取って右を返すキチェン。 2R、長い右前蹴りはキチェン。しかし圧力をかけるリピアンスカは左ボディ、ワンツー。首相撲に投げも。リピアンスカの右のバックフィストはかわすキチェンは的確な打撃を返す。 3R、右の蹴りを上下に突くキチェンだが息が上がる。リピアンスカも左ミドルを返し、左ヒザでロープに詰めて、さらに右ストレート! ダウンするキチェンはすぐに立つとダウン宣告は無し。右ローで詰めるリピアンスカは首相撲こかし。しかし立つキチェンも右前蹴り、右ストレートを返す。左ジャブの刺し合いから前に出るリピアンスカ。キチェンも下がりながら左ミドル、右ストレート。圧力かけるリピアンスカが詰めてゴング。 3Rにフラッシュダウンを奪ったのはリピアンスカだが、判定は……リピアンスカが2-1のスプリットでモノにした。試合後、リピアンスカは「彼女はとてもハングリーでタフだった。言葉にならないです。ONEで初めてベトナムに来れてとても嬉しいです」と笑顔で語るとベトナムのファンは大きな歓声を送った。 ▼ムエタイ フェザー級(65.9kg-70.3kg)3分3R○マイケル・パム(英国/69.7kg)[判定3-0]×モハメド・ファクリ・ビン・ユソフ(マレーシア/68.7kg) リングでのオープンフィンガーグローブのムエタイルール。AbemaTV解説によると、今回のホーチミンの会場では空調が効いていないという。オープンフィンガーグローブだと「硬質的に痛いが避けやすい」とAbemaTV解説の鈴木博昭は語る。 ともにオーソドックス構え。オーソから左の蹴りを当てるパン。ユソフはサウスポー構えにスイッチし首相撲も投げるのはパン。パンの左の打ち終わりにユソフは右をかぶせに行く。互いに距離を詰められず。右のスーパーマンパンチから左の蹴りに繋ぐのはパム。詰めるユソフに右のミドル、左ローはパム。さらに左右の蹴りから右フックで詰めてゴング。 判定は3-0でパムが勝利した。
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