今週のONE Friday Fightsのメインはクラップダムが務める(C)ONE Championship
2024年7月5日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 69』(U-NEXT配信)のメインイベントに、クラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ(タイ)が登場。バンタム級ムエタイ3分3Rでナビル・アナン(アルジェリア/タイ)と対戦する。
【写真】クラップダムといえばこの爆発的な強打で人気
クラップダムはサウスポーのファイタータイプで、左ストレートを決め技とする元ルンピニースタジアム認定ライト級&スーパーライト級2階級制覇王者。2018年にはプロムエタイ協会ライト級王者の肩書を引っ提げて初来日。REBELSのリングで梅野源治とルンピニースタジアム認定ライト級王座決定戦を争い、4Rに強打で梅野を2度ダウンさせてのTKO勝利を収め、日本のムエタイファンにも強烈なインパクトを残した。
ONEには2019年9月から参戦し、2020年のONEバンタム級ムエタイトーナメントでは決勝へ進出したが、ロードレックに敗れた。2021年は1勝2敗、2022年は2勝3敗、2023年は4勝(3KO)1敗1無効試合。KO狙いのアグレッシブなスタイルはタイで人気を博している。前戦は4月にベテランのノンオー・ハマと対戦したが強打をテクニックで封じられ判定3-0で敗れた。戦績は77勝26敗2分1無効試合。
【写真】『ONE PIECE』のルフィスタイルで入場するアナン
アナンはテコンドー、空手(いずれも黒帯)を経てムエタイを始め、パタヤの地方スタジアムで経験を積んで2017年からルンピニーとラジャダムナンのメジャースタジアムに進出。2022年5月にはWBCムエタイ世界フェザー級王座に就いた。RWS出場を経て、2023年6月にONE初出場にしてスーパーレックと対戦したが初回KOで敗れている。しかし、9月にはナックロップを右クロスでKO、12月には元ルンピニースタジアム認定ライトフライ級王者の“エルボーゾンビ”ことムアンタイを判定で破ってみせた。戦績は34勝5敗1分。また、2020年8月にはラウェイにも挑戦して勝利している。
第6試合のバンタム級ムエタイ3分3Rでは、ポンシリ・PK・センチャイムエタイジム(タイ)がソー・リン・ウー(ミャンマー)と対戦。
ポンシリは2007年にルンピニースタジアム認定フライ級王座、2016年に同ウェルター級王座の2階級を制覇。2016年は7チャンネルのウェルター級王者、2017年にはWPMF世界スーパーウェルター級王座も獲得している。2020年にはオムノーイスタジアムのウェルター級王者にもなった。2014年7月に新日本キックボクシング協会に初来日、緑川創に判定負け。2018年8月の再来日では鈴木真治にスックワンキントーンで判定勝ちも、2019年2月の来日ではシュートボクシングで海人に判定で敗れている。
ONEには2020年2月から参戦、いきなりペットモラコットと初代ONEフェザー級ムエタイ王座決定戦を争ったが判定で敗れた。その後、ONEでは8戦行い4勝5敗。2023年7月にファリヤ・アミニプール、9月にカムラン・ナバティに敗れて連敗中。
【写真】日本の津橋を撃破したウー
ウーはラウェイの選手で2010年ゴールデンベルト60kg級王者。驚異的な打たれ強さから“マン・オブ・スティール”“アイアンマン”というニックネームが付けられた。2019年12月にはラウェイの試合でパコーンを頭突きでKOしている。ラウェイ戦績は71勝(68KO)3敗52分。ONEには2024年2月に初参戦すると津橋雅祥にTKO勝ち、3月にファビオ・レイスにも左ストレートでKO勝ちと2連勝中。
今大会には日本人選手が3名出場する。第1試合のフェザー級MMAでは、青柳克明(bmf spase/east kilin Ranger)がチョン・ジュンヒ(韓国)と対戦。青柳はZSTやKROSS×OVERに出場、台湾の『WOTD: Enter The Dragon』を主戦場としている。前戦は2024年5月に台湾の『CFC』で判定勝ちし、3連勝を飾った。ジュンヒはMMAレコード3勝1敗。
第2試合のアトム級ムエタイには、真美こと町田真美(Team immortaL)が2度目の出場、セレステ・ハンセン(オーストラリア)と対戦する。
【写真】前に出続けるファイトで好試合を演じた町田(右)
町田(日本でのリングネームは真美)はアマチュアで15戦全勝の戦績を引っ提げて2018年10月にプロデビュー。2021年11月にERIKOを破り、NJKFミネルヴァ・ライトフライ級王座を獲得した。2020年6月からはKrushにも参戦し、4勝2敗。2023年9月にデビューから3年でS1レディース世界ライトフライ級王座にも就いた。1月にはタイでの初試合でKO勝ちを収めている。2024年4月のONE初参戦ではジュニア・フェアテックスに判定負けも決して下がらない突進ファイトで奮戦した。戦績は16勝(4KO)6敗。
ハンセンはすでにONEで5戦を経験。2023年2月の初出場から2連勝を飾ったが、その後は3連敗。その中には2023年10月の『ONE Fight Night』でペッディージャーに敗れた試合も含まれている。フェアテックスジムに所属し、2021年にそれまで女人禁制だったルンピニースタジアムにおける初の女子の試合に出場したことでも知られる。
第3試合のキャッチウェイト(122LBS)ムエタイ3分3Rには、一航こと大田一航(新興ムエタイジム)が登場。BM・フェアテックス(タイ)と対戦する。
【写真】一航はONEで2連勝している兄・拓真に続けるか
大田は「一航」のリングネームでNJKFをホームリングに、様々な団体に出場。今や兄の大田拓真とともに、NJKFをけん引する存在となった。2023年は1月にBigbangスーパーバンタム級王座を防衛、3月のKrushでは晃貴に初回KO負けで苦杯をなめさせられ、7月には前田大尊にも黒星を喫したが、10月はTKO勝利。12月は判定勝ちでBigbang王座を再び防衛し、後半巻き返して1年を終えた。しかし、2024年初戦のNJKF2月大会では真琴に判定で敗れ、NJKFスーパーバンタム級王座を逃した。兄の拓真に続いて4月にONE初参戦を果たしたが、ペットナムコンに飛びヒザ蹴りでダウンを奪われての黒星デビューとなった。
BMは2023年12月にONE初参戦を果たし、ペットナムコン・モンコルペットにKO勝ちで白星デビューも、2024年2月の2戦目で平井将歳に判定負け。日本人選手との2連戦に臨む。