キックボクシング
レポート

【NKB】杉山空が因縁の対決を制して初防衛に成功、NIIZUMAX!の引退試合は負傷判定でドローに

2024/06/29 20:06
NKB日本キックボクシング連盟「冠鷲シリーズvol.3」2024年6月29日(土)東京・後楽園ホール ▼メインイベント NKBフライ級タイトルマッチ 3分5R〇杉山 空(HEAT/王者)判定3-0 ※50-48×3×則武知宏(テツジム/挑戦者・同級1位)※杉山が初防衛に成功。  王者・杉山はアマチュア戦績100戦以上で左ミドルキック、前蹴りを得意とする19歳。戦績は5勝1敗2分。  則武はサウスポーからの左ストレート、左ミドルキックを得意とする29歳。戦績は8勝(4KO)8敗4分。  両者は2022年10月にNKBフライ級王座決定トーナメント準決勝で対戦し、3Rのバッティングにより杉山がドクターストップによる負傷判定で勝利した。しかし、則武サイドはヒザ蹴りによる負傷だと抗議。判定は覆らなかったという因縁がある。  1R、両者カーフを蹴り、則武は左ミドル、杉山は前蹴り。則武の左ミドルに右ローを返す杉山は、前に出ると首相撲にも持ち込む。杉山はラウンド終了間際、二段飛び蹴りを繰り出した。  2Rは組み合いになることが多く、打撃の攻防はほぼなく終了。  3R、杉山は右ミドルを当てていくが、則武は軸足払いで転倒させる。杉山は左フックのフェイントから右ボディ、左ミドル、右ボディから左ミドルと攻撃を出しては組みついていく。終盤には右インカーフで則武のバランスを崩し、右ミドルから組みついていく。  4R、ワンツーで突っ込む則武。山崎は右ミドルを蹴っていき、則武が入ってくるところに左フック、前蹴りを合わせていく。則武はワンツーで下がった山崎に飛びヒザ蹴り。則武の右ミドルをキャッチした山崎は右ボディを打ち込む。前蹴りで則武を下がらせて印象のいい杉山。  5R、前に出ようとする則武を前蹴りでストッピングし、それでも則武が入ろうとすると組みつく杉山。強引にパンチで入り込もうとする則武だが、杉山は蹴り、組みついて則武の攻撃を許さない。杉山は右ミドルから右ハイ、則武がフックを出そうとすると組みついてヒザ。最後の10秒は杉山が組みつきからヒジを打ち、ミドルを蹴って優勢を印象付けた。  判定は3-0で杉山が初防衛に成功した。「今回はKOしたかったんですけれど、則武選手が気持ちが強くて素晴らしい選手でした。もっと上を目指して、今日は弟も出たんですけれど見事勝利して、兄弟そろってもっと盛り上げていきます」と勝利者インタビューに答えた。 [nextpage] ▼セミファイナル ライト級 3分3R△山本太一(ケーアクティブ/同級5位)ドロー 負傷判定0-0 ※30-30×3△NIIZUMAX!(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKスーパーライト級1位)  NIIZUMAX!の引退試合として行われる。43歳のNIIZUMAX!は2004年2月1日に後楽園ホールでプロデビューし、キャリアは実に20年の大ベテラン。対する山本は6勝(4KO)7敗3分で、これがNKBランカーとなって初の試合となる28歳。  1R、サウスポーの山本に極真空手で培った変則的な軌道の蹴りを放っていくNIIZUMAX!。ノーガードで左ローを蹴るNIIZUMAX!に、山本が左から右フックを打つ。NIIZUMAX!の蹴りに合わせてジャブを伸ばす山本。リングを大きく回ってNIIZUMAX!を動かせる。NIIZUMAX!は組みつくと身体を浴びせ倒す。  2R、NIIZUMAX!が放ったカカト落としを受け止めた山本は、抱え込んで投げる。NIIZUMAX!はクネクネと変則すぎる動きで前進し、後ろ蹴り、ハイキック、左ローと蹴りを出していく。さらに山本の左ストレートにもぐりこむような右ボディストレート。右フックから左ハイを放つNIIZUMAX!、その蹴り足を抱えて倒した山本はなんと踏み付けの動きを見せた。  3R、NIIZUMAX!はサイドキックからフグトルネート、右ミドルを連発して前へ出る。それを右フックで迎え撃つ山本は、足を引っかけながらNIIZUMAX!を浴びせ倒してNIIZUMAX!の後頭部をマットに叩きつけた。立ち上がったNIIZUMAX!だがすぐに倒れ、まともに歩くことも出来ない状態に。  NIIZUMAX!にはインターバルが与えられたが、レフェリー陣が協議した結果、試合続行不可能と判断されてここまでの判定に。負傷判定の結果、ドローとなった。 [nextpage] ▼第10試合 60.0kg契約 3分3R〇鎌田政興(ケーアクティブ)判定3-0 ※30-28×2、30-27×鈴木ゲン(拳心館)  鎌田は8勝(3KO)9敗2分の戦績を持つ34歳。対する鈴木は6勝(4KO)2敗1分のなんと51歳。  好戦的な鎌田がジャブ、右ストレートを当てていき優勢も、鈴木は前へ出てワンツーを出す。鎌田は右ローも効果的に蹴り、最終ラウンド残り30秒でパンチをまとめていく。ワンツー、左右フックで鈴木の頭を揺らす。  判定3-0で鎌田が勝利した。 ▼第9試合 フェザー級 3分3R△半澤信也(Team arco iris/同級5位)ドロー 判定0-0 ※30-30×2、29-29△KATSUHIKO(KAGAYAKI) ▼第8試合 ウェルター級 3分3R×ちさとkiss Me!!(安曇野キックの会)判定0-2 ※29-30×2、30-30〇マナチャイ・エイムハイ(TEAM Aimhigh) ▼第7試合 ライト級 3分3R×辻健太郎(TOKYO KICK WORKS)TKO 3R 1分39秒〇森野允鶴(渡邉ジム) ▼第6試合 ライト級 3分3R〇中山航輔(テツジム)判定3-0 ※30-28×3×津田宗弥(クロスポイント吉祥寺) ▼第5試合 バンタム級 3分3R〇杉山海瑠(HEAT)判定3-0 ※30-27×2、30-29×田嶋真虎(Realiser STUDIO) ▼第4試合 65.0kg契約 3分3R〇魔娑屋(SLACK)TKO 2R 1分23秒×前田京太郎(渡辺ジム) ▼第3試合 バンタム級 3分3R×早川曜平(ケーアクティブ)判定0-3 ※28-30×2、27-30〇荒谷壮太(アントジム) ▼第2試合 フェザー級 3分3R〇橋本悠正(KATANA GYM)TKO 1R 1分49秒×祥太(Realiser STUDIO) ▼第1試合 フライ級 3分3R〇緒方愁次(ケーアクティブ)判定3-0 ※30-29×3×Lil-悠(PIT gym)
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